【音質比較】Aria Pro IIを例に楽器用シールドの音の違いを知りたい!【ギター用/ベース用の違い】

2022年7月27日Aria Pro II,楽器用ケーブル,ギターケーブル,ギターシールド,JG-10X,STUDIO PERFORMER Cable,HI-PERFORMER Cable

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👆 ギター向けシールド Aria Pro II HI-PERFORMER Cable (S/S)

目次

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ギターorベース向きの楽器用シールドは種類によって音質が違うのか比較検証!

ギターをアンプで鳴らす際に、必要となるのがシールドに代表されるケーブル類です。とくにシールドは多種多様な銘柄が発売されており、選ぶ際に迷うと思います。有名ブランドが良いのか、プロ仕様が良いのか、高ければ高いほど良いのか……。何を基準に選べばいいのか、イマイチ分からないという方も多いハズです。

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そこで今回はAria Pro IIを例に、シールドの音の違いを紹介したいと思います。シールドの音は使い比べるのが一番ですが、そう多くの種類を試せないのが悩みどころです。そのためメーカーが予め公表している、仕様書に記載されたある数値に注目してみます。

楽器用シールド選びは静電容量と抵抗値に注目!

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Aria Pro IIは上位シールドに関して、公式HPの製品ページで様々な情報を公開中です。シールドの音を決める要素は実に多岐に渡り、それらの要素の総計で音が左右されます。芯線や絶縁材の材質に芯線の太さや本数、長さ、はんだ付けの有無は代表的要素です。中でもシールドの音が客観的に分かる数値は、静電容量と抵抗値の値だと思います。

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詳しい説明は省きますが、いずれも高い周波数帯に大きな影響を及ぼす要素です。ケーブルの静電容量は、数値が低い程に高い周波数の減衰が控えめに働きます。抵抗値も同じく信号ロスに関わる要素で、値が低いほど原音の再現度や透明感が向上です。とりわけ静電容量は影響がかなり大きく、真っ先に確認したい要素の一つだと言えます。

Specifications

静電容量は1m当たりの値を、pF(ピコファラッド)で表記するのが一般的です。シールドの仕様書では、pF/mの単位で表記されている事が多いと思います。例えば100pF/mと記載のあるシールドが3mならば、実際の静電容量は300pFです。故に同一銘柄の場合でも、長さが違うだけでサウンドにかなり変化が表われます。

Aria Pro II 楽器用シールド3種

長いケーブル程音抜けが悪いと言われる所以は、静電容量の影響が非常に大きいのです。ならば静電容量と抵抗値が、0に近い銘柄を選ぶのがベストのように考えると思います。ところが実際はそうでもなく、使用する機材によって最適な値にブレ幅があるのです。ARIA系列ブランドの3種のシールドを計測し、音の違いを調べていきましょう。

楽器用シールド音質比較1:ARIA JG-10X (3m) / 普及品

ARIA アリア OFCケーブル 10フィートタイプ JG-10X

静電容量:?pF/m

抵 抗 値:?Ω/Km

得意とする帯域:記載無し(実測値では高音域)

得意とする楽器:記載無し(汎用)

Aria Pro II JG-10X (3m)

まずは汎用シールドの代名詞、JG-10Xを使った際の音を計測してみました。今回の計測はすべて、先日別記事で紹介した同ブランド製のMAC-780を使用しています。各ピックアップのコイルタップは使用せずに、ポジションはハーフトーンを選択です。JG-10Xをインターフェースに直結すると、上記波形のような周波数特性を示します。

Aria Pro II JG-10X (3m) 周波数特性
JG-10X

この周波数特性が良いのか悪いのかは、この波形だけでは比較のしようがありません。更にJG-10Xは、仕様書に静電容量と抵抗値が記載されていない品種です。(普及帯の商品は他ブランドも含めて、静電容量も抵抗値も公表無しが通例)よってこの波形を基準として、残り2つのシールドと音色を比較していきます。

表の周波数目安(左から順に)

赤線:100Hz,200Hz 
橙線:400Hz,800Hz 
黄線:2000Hz,3000Hz,6000Hz

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楽器用シールド音質比較2:Aria Pro II STUDIO PERFORMER Cable (S/S) / ギター向き

静電容量:100 pF/m

抵 抗 値:60 Ω/Km

得意とする帯域:中音域(推定400~4,000Hz付近)

得意とする楽器:エレキギター

続いては上位シールドとなる、STUDIO PERFORMER Cable (SPC)を使っての計測です。すると違いが顕著に表れており、3,000Hzまでの周波数がJG-10X以上となっています。ギターは400~800Hzに周波数が集中するため、美味しい中音域が引き立つ印象ですね。しかしながら高音域に関しては、JG-10Xも全体的に優れた特性であるように思えます。

Aria Pro II STUDIO PERFORMER Cable (S/S) 周波数特性
STUDIO PERFORMER Cable 

ただしJG-10Xは波形の山が激しく、音が明瞭に再現されている訳ではありません。全体的に音にまとまりがなく、爆ぜるように暴れる音色に聞こえる事でしょう。これはJG-10Xが高音域の再生能力に優れているのではなく、『原音以上』に増幅されている結果です。おそらく抵抗値が高い等の理由で、音の解像度が低くなり原音が歪んで増幅されているものと思われます。(静電容量と抵抗値が公表されていないため推察しかできない)

Aria Pro II STUDIO PERFORMER Cable (S/S)

特に3,000Hz以降は再現度が低く、瘤のような小山が連続して記録されている状態です。ギターの原音以上に歪んだ高音域が出るため、雑味が混ざり音抜けが悪くなっています。反してSPCは高音域が原音に近く再現されており、すっきりと綺麗な波形を記録です。原音以上に高音域が出ない分得意とする中音域が際立ち、パンチのある音を再生します。

Aria Pro II STUDIO PERFORMER Cable (S/S) 重量

さりとて原音再現度は音の良し悪しの一つにつき、JG-10XがSPCより劣る訳では無いのです。高音域が暴れる音色を逆手に取り、サウンドメイクに活用する事も可能だと思います。何よりも低価格帯製品にも関わらず、上位モデル以上の高音域が出る点は魅力ではないでしょうか。JG-10Xはトレブリーかつシャギーな傾向で、SPCは中音域がクッキリ明瞭な傾向です。

2種の本体価格は2倍以上開きがあるものの、一概に価格だけでは図れぬ特徴があると言えます。

楽器用シールド音質比較3:Aria Pro II HI-PERFORMER Cable (S/S) / ベース&キーボード向き

AriaProII HI-PERFORMER Cable ASG-10HP 3m S_S ギターケーブル chuya-online.com - 通販 - PayPayモール

静電容量:120 pF/m

抵 抗 値:42 Ω/Km

得意とする帯域:低~中音域/超高音域(100~1,000Hz付近 / 5kHz~)

得意とする楽器:エレキベース、キーボード

最後にAria Pro IIでは最も高額な、HI-PERFORMER Cable(HPC)を使って計測です。仕様はSPCよりも静電容量が高い代わりに、抵抗値がかなり低めとなっています。価格はSPCのおよそ2倍です。普通に考えれば値段的に、『最良の音がするケーブル』と判断する人が多いと思います。

Aria Pro II HI-PERFORMER Cable (S/S)  周波数特性
HI-PERFORMER Cable

しかし波形を見ると、音の再現度でSPCより優位に立てる箇所がほとんどありません。HPCは低~中音域を主に設計されており、ベース向きである説明がなされていました。ここで重要となるのが、本記事のテーマとなっている静電容量と抵抗値についてです。静電容量は高音域の再生能力を、抵抗値は主に信号のロスに関わります。

Aria Pro II HI-PERFORMER Cable (S/S)

つまりHPCはSPCが得意な帯域が弱い分、ベースの主となる100~1,000Hz付近の再現度に優れているのです。ですがMA-780は200Hz以下の低音はあまり含まれておりません。1,000Hz以上の周波数帯も広域で再生されるためHPCの得意とする帯域の恩恵がやや薄いと言えます

Aria Pro II HI-PERFORMER Cable (S/S)  重量

更に5kHz以降は再度HPCの特性が上手となるものの、超高音域の再現度はエレキギターよりも高い音域が求められるキーボード向きかもしれません(ギターはハウリングとの兼ね合いで意図的に削る場合も多いため)。故に6弦エレキギターに関しては、価格の低いSPCの方が原音再現度に優れる結果となりました。この辺がシールドの難しい所で、値段と性能的長所が必ずしも使用機材によって一致しないのです。

ギター&ベース向き楽器用シールド音質比較まとめ

シールドが得意とする帯域は、原音までは再現出来てもそれ以上の音は増幅出来ません。原音以上に音が出る場合は抵抗値が高く音が歪む時で、JG-10Xのように雑味が混ざる結果となります。よってシールド選びは、価格帯以上に静電容量や抵抗値の見極めが重要となるのです。

エレキギターの場合は、どれほど原音の再現度を求めるかで静電容量に目星をつけます。今回の検証では、100pF/と120pF/mでは400~4,000Hz付近に大きな差が現れました。故にエレキギターの場合、静電容量が低い方が原音再現度が高くなる傾向が強いです。HPCのように静電容量が高く抵抗値が低い場合は、低音域再現度に主眼を置いています。

ギターに使っても低音域の性能が活かせないだけでなく、中~高音域が上手く再生出来ません。低抵抗値のシールドは高額になる事が多いため、高級シールド選びの際は注意が必要です。高級品の中には抵抗値が40Ω以下でありながら、静電容量が150pFという銘柄も存在します。加えて言うと、その銘柄がどの楽器に最適かが明記されていない場合もあるのです。

こういった設計は低音重視のベース向きで、ギターにはあまり向かない銘柄となります。裏を返せば、ベース用はそれほど静電容量の低さが決め手にはなりません。その点Aria Pro IIでは最適化された楽器が明記されているため、非常に良心的です。シールドは価格帯に囚われず、適切な静電容量と抵抗値を吟味して選びましょう。

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👼「繰り返すけどJG-10Xは汎用普及品、SPCはギター向き、HPCはベース&その他向きね」

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