LACE Alumitone Deathbucker ってどんな音?サイズや重量、周波数特性など気になるデータ徹底解説!

👆 LACE ( レース ) / Alumitone Deathbuckerの音質データを解析!
Alumitone Deathbucker の様々なデータをチェック!
LACEの公式ホームページでは、各製品の様々なデータが公表されています。寸法や抵抗値等はまとめて、オンラインショッピングの商品情報欄に掲載です。購入へ踏み切る前に、最低限公開されている情報はチェックしておきましょう。
Deathbuckerは配線材に癖があり、形状も通常のハムバッカーとは異なります。今回は公表データだけでは気づかない点も含め、様々なデータを掲載です。取り寄せてから失敗せぬよう、ギターいじりの手助けになれば幸いと存じます。
未読の方は前回のレビュー編もチェック!
Alumitone Deathbucker の寸法データ

最大横幅:833mm(取り付け足含む) PU本体横幅:643mm(※) ただしトランスの出っ張りを含めると664mm 最大縦幅:360mm 本体高さ:237mm(取り付け足含む) 取り付けピッチ:75.95mm ※寸法は全て実測でのミリ換算表記

ワイヤーの種類:被覆4芯 有効ワイヤー長:210mm程度 ノーマルワイヤリング抵抗値:5.04kΩ スプリットワイヤリング抵抗値:2.24kΩ ※寸法は全て実測でのミリ換算表記
Alumitone Deathbucker 取り付け時の注意事項
取り付けの際に注意したいのは、独特なPU本体の淵の形状です。ハムバッカーのボビンのように丸みはなく、角ばったフォルムに仕上がっています。
エスカッションマウントは問題ありませんが、ピックガードマウントは要注意です。通常のハムバッカーサイズに適合しないため、ハムバッカー用スペースの四隅をやすりで削る必要があります。
アルミフレームが丈夫なので、無理にはめ込むとピックガードが歪む可能性大です。本モデルはほぼ長方形に近いものと考え、きちんと加工を行いましょう。

ワイヤーもシールド線ではなく被覆4芯で、ツイスト構造となっています。
Alumitone Deathbuckerのサウンドを周波数特性で解析
それでは実際に本モデルをリアにマウントし、周波数特性を計測してみました。まずはDIを使用して、インターフェース直結のクリーントーンをチェックします。


計測に使用したギターは、SQUIER Affinity Stratocaster HSSです。前途の通り、ピックガードをデフォルトより少し削っています。
DIとインターフェースはおなじみ、CDI-2PとAG03の組み合わせを採用です。
計測に使用した機材一覧
ギター:SQUIER / Affinity Stratocaster HSS Montego Black Metallic
PUマウント:リア
シールド:Aria Pro II / JG-10X (10ft/3m, S/S)×1
マイクケーブル:Amazon / CLMIC1-M-F-10FT-5P×1
DI:CLASSIC PRO / CDI-2P (INST)
インターフェース:YAMAHA / AG03

表の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 黄線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
Alumitone Deathbucker + DI クリーントーン
どこまでもバランスが良く平均的な周波数特性で、目立って強い帯域がありません。DIMARZIO DP184(※)と比較すると出力は280以上、高音域、中音域、低音域はオール6といったところでしょうか。
(※出力260、高音域7、中音域6、低音域6)

ただし超高音域に関しては、倍音の煌めき以上に周波数がしっかり確認出来ます。超高音域が耳で確認出来るような音像は、この辺のチューニングが要因と推測です。アンプのプレゼンスに対しても、通常のPUより変化が感じられると思います。
Alumitone Deathbucker + VOX MV50-CR Rock

👆 VOX ( ヴォックス ) / MV50-CR Rock
ここからはDIに変わって、ギターアンプのラインアウトで歪み特性を計測です。使用したギターアンプはVOX MV50-CRで、インピーダンスを16Ωに設定しています。EQはFLATを選択し、トーンは少し低めの9時付近に固定です。そしてGAINを0、5、10と変動させて、同一のフレーズをライン録音しました。

GAIN0
MV50-CRは完全なクリーントーンは作成出来ず、GAIN0でも若干歪みます。Deathbuckerを使用すると、平均的なピックアップよりも歪みが深いですね。

歪んだクリーンではなく、きちんとしたクランチサウンドとして使えます。帯域も全体的に落ち着いており、思いの他滑らかな歪み具合です。波形もギザギザが極端に少なく、帯域ムラの少ないトーンが伝わると思います。
GAIN5
歪みをやや深くし、12時付近までGAINをアップさせました。するとオーバードライブを通り越し、かなり深いディストーションへ変貌です。低音域が少し強めとなり、高音域は明らかにGAIN0の時よりも突き刺さります。それでいて中音域も程よく伸びるため、ドンシャリした歪みではありません。

万能型のディストーションとして、心地よいリードトーンを演出可能です。音圧もアタックも十分残っているので、ザックリした刻みにも対応出来ます。体感だけでなく、波形からも高音域がグっと増幅されている様が確認出来ました。
GAIN10
最後にGAINを限界まで上げて、MV50-CRが作成可能な最も深い歪みを計測です。歪みのコンプレッション感が実に強力で、滑らかな音伸びが弾き手を魅了します。GAIN5の時よりも歪みの粒が細かく、芳醇で濃厚なロングトーンがどこまでも続くのです。

波形ではコンプ感が増した分、少しだけ全ての帯域が大人しくなりました。けれども200~800Hzにかけて、より均等な特性に変化しているのが分かります。歪ませるほどコンプレッションが強くなるのは、Deathbuckerの大きな特徴であり長所ですね。音が潰れてグシャっとなる事が無いため、アンプの歪み特性を最大限発揮出来ます。
まとめ Alumitone Deathbuckerはノイズレス&万能型!

前回から2回に渡り、LACE Alumitone Deathbucker を取り上げてきました。管理人の主観だけではなく、データからも本モデルは決してメタルオンリーなPUではありません。
そのポテンシャルは底知れず、機材のキャラクターに染まってくれる特性は唯一無二です。先入観から本モデルを選択肢から外していた方は、ぜひともノイズレス&万能型のサウンドをお試しください!
🏃💨さっそくAlumitone Deathbuckerを漁りに行く💖

おすすめハイゲインピックアップ紹介
» 【爆音極歪】Seymour Duncan Black Winter レビュー:どれくらい強烈に歪む音なのかを徹底解説
パッシブ最強候補筆、頭のヤベー奴!
» 【激歪】Seymour Duncan Slug レビュー!抵抗値47kΩ超のモンスターハムバッカー!!【ダンカン解析】
カスタムショップ発の抵抗値47.12kΩを誇る最凶モンスタードライブ!
» 【狂暴】Seymour Duncan El Diablo レビュー:激歪み全振りマグネットブレードハムバッカー徹底解説
メタルディストーションに全振りしたスコット・イアン氏シグネチャー!
» 【鬼表現力】Seymour Duncan Alex Skolnick レビュー:メタル×ジャズ二刀流ハムバッカー徹底解説
スラッシュメタルからジャズまで網羅するAlex Skolnick氏のシグネチャーモデル!
» 【進化系JB】Seymour Duncan Warren DeMartini RTM レビュー!高出力アルニコ2!!【ダンカン解析】
ウォーレン・デ・マルティーニ氏シグネチャーモデルはSH-4 JB Modelの進化系!
» 【LAメタル】Seymour Duncan Exciter レビュー:伝説の歪みが蘇るハイゲインハムバッカー徹底解説
1980年代前半のLAメタル最盛期を狙ったスタックアンプを唸らせる大迫力ドライブ!
» 【ダンカン解析】Seymour Duncan Jupiter Rails 透明感溢れる歪みで無双せよ!【Wes Hauch】
『透明な歪み』がさえるウェス・ハウク氏シグネチャーブレードハムバッカー!
» 【高火力】Seymour Duncan SHR-1 レビュー!Hot Rails Stratは攻撃的シングルサイズハム🔥
ストラトのミッドにパワーとガッツを与えるロックギターの友!
» 【爆裂激歪】Seymour Duncan AHB-1 Blackoutsはどれくらい高出力で歪む音なの?
全方位メタルに最適された爆裂に歪むアクティブピックアップ!
» 【転生PU】Seymour Duncan alt.metal Blackouts レビュー!友達をなくすまで出掛けられない音!?
広大なダイナミクスレンジ、ロー・チューニング時の優れたトーンバランス!
» 【ジェフ・ルーミス】Seymour Duncan Jeff Loomis Blackoutsは本当にオーガニックな音色なの?
ヘッドルームに余裕をもたせたジェフ・ルーミス シグネチャーアクティブPU!
» 【倍音キング】 Seymour Duncan Nazgûl (ナズグル) はどんな音?
歪ませたギターの倍音でジュンジュン言わせたい貴方へ!
» 【倍音開花】Seymour Duncan Pegasusはどれくらい音の分離が良いの?
ドロップチューニングや多弦で歪ませてもメリハリの利いた音の分離の良さ!
» 【新旧合体】Seymour Duncan Sentientはどれくらい古くて新しい音なの?
59 ModelとJazz Modelの中間的特性を持つネック専用メタル向けピックアップ!
» 【激歪】Seymour Duncan SH-6 レビュー!Duncan Distortionは問答無用ハイゲイン!【TB-6/ダンカン解析】
ハイゲインといえばコレの王道ロングセラーモデル!
» 【定番王道】Seymour Duncan SH-4 レビュー!JB Modelの音の特徴を知りたい!【TB-4/ダンカン解析】
ダンカン愛好者にはお馴染みのハイゲインハムバッカー決定版!
» 【全90種以上】Seymour Duncan ピックアップ 音質解析 一覧
当ブログでは90種以上のダンカン製PUを解析済み!キミの求めている音もきっと見つかるよ!!
管理人SNS
人生ヒマでヒマでしょうがない人は、ギタいじ管理人のXアカウントもフォローしてね!この記事が役立った場合、ぜひギタいじへご支援ください!LACE Alumitone Deathbucker ってどんな音?サイズや重量、周波数特性など気になるデータ徹底解説!でした!!