【ミック・トムソン】Seymour Duncan AHB-3 レビュー!Mick Thomson EMTY BlackoutsとAHB-1の音を比較!!
👆 Seymour Duncan AHB-3 Mick Thomson EMTY Blackouts (アクティブPU) の音質を解析!
目次
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Seymour Duncan AHB-3 Mick Thomson EMTY Blackouts ミック・トムソン シグネチャー アクティブピックアップの音が知りたい!
本記事ではSeymour Duncan (セイモア・ダンカン) より、AHB-3 Mick Thomson EMTY Blackoutsの音質を解析します。
AHB-3 EMTYはドロップチューニング用に調整された、カスタムアクティブハムバッカーです。Slipknotのギタリストとして活躍する、ミック・トムソンのシグネチャーモデルとなっています。
👆 Jackson / MICK THOMSON SOLOIST SL2 BLACK
Jackson製シグネチャーのソロイストに標準搭載されているため、ファンにはお馴染みのピックアップですね。
AHB-3はドロップチューニングに最適化されたトーン設計!
AHB-3の性能はAHB-1をオリジナルとしつつ、出力がほぼ同程度に設計されています。AHB-1との違いはプリアンプで、E2より低い周波数帯でもタイトな骨格を失いません。
ドロップチューニング時に音の輪郭を保ち、クリーントーンはクリアかつ明瞭です。高音はAHB-1以上の周波数帯を再生可能でも暴れ過ぎず、耳が痛くなるスクラッチ感が軽減されています。
また複雑な低音リフを主戦場とするプレーヤーにとって、唸り過ぎる低音はご法度です。故に高音を抑えながら低音を引き締め、中音に焦点を当てたトーン設計がなされています。
ドロップBやドロップAにも柔軟に対応出来る、ドロップチューニングに最適化されたモデルだと言えるでしょう。
AHB-3は6弦ギター&7弦ギターに対応!
Blackoutsシリーズの伝統として、AHB-3もポジションによりマグネットをアレンジです。
👆 AHB-3b Mick Thomson EMTY Blackouts
ブリッジ用のAHB-3bはセラミックを搭載し、広いレンジとアタック感を両立しています。なかでも歪ませたブリッジミュートでは、パワフルかつパーカッシブな音が炸裂です。
👆 AHB-3n Mick Thomson EMTY Blackouts
ネック用のAHB-3nはアルニコ5を搭載しており、クリーン時は艶のある音色が味わえます。歪ませるとミッドの狂暴性が増し、伸びのあるサスティーンでリードを後押しです。
不穏な響きのロングトーンとも相性抜群で、高速フレーズでもメリハリが利いています。
👆 AHB-3b-7 / AHB-3n-7 (7弦対応モデル全4種)
更に7弦ギター用モデルとして、AHB-3b-7(ブリッジ)とAHB-3n-7(ネック)を完備です。7弦ギター用のみマウント方式により、パッシブマウント(PH1)とアクティブマウント(PH2)が選べます。
パッシブマウントとアクティブマウントについて(再掲)
★当然ながらAHB-3b-7およびAHB-3n-7はパッシブマウント仕様でもアクティブピックアップなので注意(パッシブ化モデルという意味ではない)
Blackoutシリーズ恒例の電装系パーツ一式付属!
AHB-1等と同じく、AHB-3もポジションや対応弦を問わずに電装系パーツが一式付属です。
ピックアップ1個につきポットが2個、コンデンサ―、バッテリースナップ、ステレオジャック、配線材が1つずつ同梱します。
クイックコネクターケーブル型のEMG製アクティブピックアップ搭載機の場合は、電装系を丸ごと流用可能です。本体底面に設けられたコネクタを使用することで、交換作業を大幅に短縮できます。
ギターボディのザグリはAHB-1より浅めでもOK
6弦用AHB-3はAHB-1より薄型となっており、厚みはトップから底面まで約18.9mm程です。SH型番のハムバッカーよりも薄いため、電池収納用のスペースを第一に考えましょう。
特にパッシブからアクティブ化する際は、キャビティに収まらない機種も多々あります。その場合はキャビティを拡張するか、電池ボックス用ザグリの増設が必要です。
専用の工具がなかったり不慣れな場合は手間がかかるので、予めよくご確認願います。
今回は6弦ブリッジ用AHB-3bを使い、同シリーズのAHB-1bと音質の違いを比較検証です
チューニングはあえてレギュラーに設定し、両モデルの差が浮き彫りになるようにしました!
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公表データの確認:Seymour Duncan AHB-3 Mick Thomson EMTY Blackouts (ミック・トムソン シグネチャー)
ブランド:Seymour Duncan ( セイモア・ダンカン )
モデル:Mick Thomson EMTY Blackouts (Signature Mick Thomson Active Pickups)
6弦型番:AHB-3b (ブリッジ) / AHB-3n (ネック)
7弦型番:AHB-3b-7 (ブリッジ) / AHB-3b-7 (ネック)
ブリッジモデルマグネット:セラミック (Ceramic Bar)
ネックモデルマグネット:アルニコ5 (Alnico V Bar)
アウトプットタイプ:High (Active)
出 力:9.6 (b) / 9.4 (n)
トーンチャート:低音域 5 / 中音域 5 / 高音域 8
レゾナントピーク:610kHz (ブリッジ) / 780 kHz (ネック)
ワイヤー:クイックコネクターケーブル (1c + Battery Wire)
6弦用の厚み:0.744インチ(≒18.89mm / カバートップからボトムの足裏まで)
オプション:7弦はPassive Mount(型番末尾にPH1)、Active Mount(型番末尾にPH2)選択可
AHB-3の倍音特性 (A2/110.00Hz) をAHB-1と比較!
まずはクリーンセッティングのアンプを通して、5弦開放弦の倍音特性を調べていきます。
基音と第2倍音の出力が同程度かつ高めの値で、マッシブなアタック感が爽快です。これほど基音に芯があればドロップチューニングでもハリが失われにくく、常にパーカッシブな響きを再現出来ます。
非整数倍音はAHB-1よりも控えめとなっており、中高音以降の倍音が実に芳醇です。クリーンでは美しい旋律を演出し、歪ませた際は明瞭なハーモニクスを奏でます。
AHB-1以上に基音を強調しながらも、パッシブに近いナチュラルさを失わぬ点は共通です。高次倍音はAHB-1より広い周波数を網羅しており、6kHz以降の帯域でも計測されています。
AHB-1の倍音特性
AHB-1は低次倍音にアドバンテージがある傾向で、300~1kHz付近の出力が高めです。
1.5kHz以降はAHB-3の倍音が上回るため、聞き比べるとAHB-1はミッドに厚みを感じます。
レギュラーチューニングではAHB-3が軽やかに聞こえる程で、ドロップ仕様との差が明確ですね。両モデル共にコンプレッションが強くなく、ピッキングレスポンスに従順に反応します。
倍音特性波形の周波数目安
左端側の太長い山(中央灰色線)が基音110Hz 偶数次倍音:第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)、第6倍音(660Hz)…… →ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も 奇数次倍音:第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)、第7倍音(770Hz)…… →金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き 非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
AHB-3の倍音考察フェーズ
AHB-3は……
・AHB-1よりも中高音の倍音が芳醇
・AHB-1よりも広い周波数帯域で倍音を計測
・倍音以上に基音が強くパーカッシブなアタック感
・非整数倍音が控えめで美しいクリーンと明瞭なハーモニクスを両立
・コンプレッション感がほとんどなくダイナミクスを活かせる
レギュラーチューニングで比較するとAHB-3がドロップ向きの倍音なのが良く分かるね!
AHB-3のクリーン音質をAHB-1と比較!
続いて倍音計測と同じセッティングを保ったまま、各モデルの周波数特性を解析です。
クリーンのAHB-3は、音程を感じさせない低音が余韻に含まれている印象があります。体感的にズドンと来る低音ではないのですが、サスティーンが重めの雰囲気です。
アタックが強いので掻き鳴らすと中高音が主張しやすく、音を伸ばすと低音が前に出てきます。400~5kHzまではAHB-1より波形の山が低いものの、5kHz以降は僅かにAHB-3の方が高めです。
超高音域は9kHz付近まで計測されており、重さの中に仄かな高音の輝きを感じられます。
AHB-1のクリーン音質
低音が一点に集中しやすい傾向で、無駄な重低音がほとんど含まれておりません。
余韻に低音が含まれるAHB-3に対し、AHB-1は雑味のないハイファイなクリーンです。
低音、中音、高音がまとめて切り込んでくるため、レスポンスも高速となっています。重複する内容につき、より詳しいクリーンの特性はAHB-1解析記事をご確認ください。
AHB-3のディストーション音質をAHB-1と比較!
最後にアンプをかなり深く歪ませて、ディストーションの周波数特性を比較です。
歪ませるとクリーンとは打って変わり、ドロップ仕様の特性が色濃く反映されます。
クリーンでは強めだった重低音がギュッと絞られて、タイトなアタック感に変化です。獣が唸るような低音の響きがなく、ミッドの芯とサスティーンの煌めきが主張します。
ではお待ちかね……
AHB-3ドロップB解禁といきましょう!
※アクティブPU系の記事は全部.054弦
AHB-3のドロップBディストーション音質
やはりAHB-3はドロップしてこそ破壊力のあるモデルで、ドロップBでは引き締まった重低音に豹変です。重低音、低音、中音のバランス感を保ち、高音のみほどよくカットされています。
ブリッジミュートはズンズンと弾みながらも、耳を刺すような高音の痛さがありません。公式がスムースと表現するのも頷ける、ミッドレンジの伸びも十分堪能出来ます。
スタジオで8時間ヘヴィーに鳴らし続けたらバンド友達全員いなくなりそうな音がするぜ!
AHB-1とAHB-3 (レギュラー) のディストーション音質の違い
AHB-1は全帯域がど派手に歪む爆発力があり、とにかく華やかなドライブ感が秀逸です。
その音はアンプのメモリが10から12になるレベルで、内部から隆起するような力感に満ちています。
レギュラーチューニングの波形を重ねると、AHB-3がほぼ全域で下回っている模様です。全帯域で均等にカットした調整が、ドロップに最適化されたサウンドの肝となっています。
AHB-1とAHB-3 (ドロップB) のディストーション音質の違い
AHB-3のドロップBドライブ波形と比較すると、AHB-1の波形の高音を若干削り低音側に寄せた形状に近いです。
中音はAHB-1よりも帯域の変化が滑らかで、高音の主張を抑えながらも計測範囲に大きな差がありません(※)。そのためAHB-3はドロップした状態でも、トップエンドのキレを保ったままプレイ出来ます。
※縦軸(出力)に差はあるが横軸(周波数)の差が無い
ミック・トムソン氏もドロップ時に低音の唸りは不要と公言している通り、AHB-3は『レギュラーチューニングのようなドロップチューニングサウンド』を実現するのです。
各波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2kHz,3kHz,6kHz
Seymour Duncan AHB-3 Mick Thomson EMTY Blackouts ミック・トムソン シグネチャー 音質解析 まとめ
アクティブピックアップ特有のローノイズを極めつつ、最良のドロップサウンドを奏でるハイパワーモデルに仕上がっています。レギュラーでも他のピックアップに見劣りする訳ではありませんが、ドロップBやドロップAでこそ真価を発揮です。
音程を下げた状態でも、レギュラーチューニングらしい帯域バランスを維持してくれます。なによりもメリハリの利いたアタック感が絶妙で、指先の細微な動きに対しても鋭敏なレスポンスです。
ドロップ時の優れた帯域バランスを熱望し、ダイナミクスも不可欠なプレーヤーにとってはマストバイとなります!
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🏃💨今すぐ Seymour Duncan AHB-3 Mick Thomson EMTY Blackouts アクティブピックアップ でドロップしまくる🎸
AHB-3b Mick Thomson EMTY Blackouts Bridge (6弦、7弦用)
AHB-3n Mick Thomson EMTY Blackouts Neck (6弦、7弦用)
廃盤に伴い転生しました
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