【歌声PAF】Seymour Duncan SH-11 Custom Customはどんな音?【ダンカンギターピックアップ解析】
👆 Seymour Duncan SH-11 Custom Custom の音を解析!
目次
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Seymour Duncan SH-11 Custom Custom アルニコ2の甘声な音色に熱視線!
今回はSeymour Duncan (セイモア・ダンカン) より、SH-11 Custom Customのサウンドデータをご紹介です。Custom Customという風変わりな名称ですが、本品はSH-5のアレンジモデルとなります。
SH-5自体がSH-1のカスタムモデル(Duncan Custom)につき、ダブルでカスタムを連ねたネーミングセンスが最高ですね。肝心のカスタマイズ要素の肝となっているのは、バーマグネットの変更となります。
SH-5のウリでもあるSH-1をオーバーワウンドアレンジした設計はそのまま、マグネットをアルニコ2に変更です。アルニコ2は元祖テレキャスターに搭載されていた事で有名ですが、磁力や出力は控えめとなります。Fenderの公式評価では『甘枯れトーン』と表現されており、輪郭の丸い高音域が特徴です。
SH-11は巻き数を上げた高出力コイルに、あえて磁力の低いアルニコ2を乗せる事で『力強いヴィンテージ感』を生み出しました。低音のアタック感には柔軟性が生まれ、音色のトゲの無さとミッドの唸りを両立しています。
その暖かく甘美な響きについて、ダンカン公式は『歌うようなクオリティ』と公言です。ヴィンテージトーンをフルパワーで使いたい方には、打って付けのモデルとなります。
歌うような力強いPAFサウンド……
まさに歌声PAF!
オプションはトレムバッカー!
オプションはSH-5より少なく、ボビンカラーとカバーの有無、トレムバッカーを選択可能です。トレムバッカーのTB-11はピッチが広がる分巻き数も増えるため、SH-11よりも抵抗値が上昇しています。
ピックアップの取付け部の足が短くなるなど、ベースプレートの設計もSH-11とは別物です。他のトレムバッカーでも同様となりますが、足の長さは0.280インチなので注意しましょう(通常のSH型番の足の長さは0.550インチ)。
本記事ではブリッジにSH-11をマウントし、SH-5と周波数特性を比較していきます。
参考記事
» 【ハードPAF】Seymour Duncan SH-5 Duncan Custom の音が知りたい!【ダンカンギターピックアップ解析】
カスタム元となるSH-5のサウンドデータはこちらの記事をチェック!
公表データの確認:Seymour Duncan SH-11 Custom Custom
ブランド:Seymour Duncan (セイモア・ダンカン)
モデル:Custom Custom (Alnico 2 Medium Output Humbucker Pickup)
型番:SH-11 / TB-11
マグネット:アルニコ2
直流抵抗値:14.1kΩ / 14.8kΩ (TB)
アウトプットタイプ:Medium ※
出 力:7.1
トーチャート:低音域 3 / 中音域 7 / 高音域 7
レゾナントピーク:5.20kHz
弦間:0.385インチ / 0.414インチ (TB)
ワイヤー:4芯シールド (4 Conductor Shielded)
※マイナーチェンジ前の出力はHigh扱いだったが現在はMedium、各販売サイトではいまだにHighと表記されている店舗が多いため要注意
クリーンの音をSeymour Duncan SH-11とSH-5で比較!
まずはアンプのGAINを完全に下げて、標準的ストロークでも歪まないように設定です。コイルターン数が多いからか、クリーンでは磁石よりもコイルの特徴が出ています。そのためSH-11とSH-5の聴覚的な差は、単音でつま弾くだけでは小さいかもしれません。
コードで鳴らすと違いが分かりやすく、SH-11の方がミッド~ミッドハイにアドバンテージ有りです。というよりもクリーンの場合、全体的にSH-11が各帯域を上回る事が判明しました。SH-11は低音3、高音7ですが、低音7、高音9のSH-5よりも両帯域の特性が良好となります。
ただし中音7でありながらSH-11は500Hz付近が弱く、中音6がであるSH-5の方が幾分上手です。とは言え他のミッドレンジはSH-11の方が良好で、解像度の高いクリーントーンを演出します。高音以上に低~中音域の特性が良好なので音に甘みがあり、バンド内でも埋もれにくいサウンドですね。
クランチの音をSeymour Duncan SH-11とSH-5で比較!
歪ませるとマグネットの特性が顕著となり、SH-11のローエンドが控えめに変化します。300Hz以下の帯域はスっと溶ける感覚すらあるため、公式では『buttery lows』と表現されていました。中音域となる400~700Hz付近はSH-5が上回りますが、700Hz以降はSH-11が盛り返す上に中高音域が減衰しにくいです。
SH-11は700~3kHzにかけて高い値を維持するので、SH-5よりも一回り太く暖かなトーンを奏でてくれます。高音域は両モデルに大きな差が見受けられず、気持ちSH-11の方が超高音域が強めです。やはりクランチでも高音7のSH-11が高音9のSH-5を上回るものの、聴覚的にはSH-5の方が鋭い音に感じられると思います。
聞き比べるとSH-11は歪みに熱量を感じますが、SH-5の歪みは切れ味が鋭く軽やかです。SH-5は歪ませるとドンシャリ傾向に変化しやすく、800~2KHz付近の減衰が高音域を数値以上に際立たせているのでしょう。これらはトーンチャートからは比較出来ない要素につき、公表されている数値を全て鵜呑みにしない方が良いかもしれませんね。
波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2kHz,3kHz,6kHz
Seymour Duncan SH-11 Custom Custom 音質解析まとめ
解像度の高い暖かなクリーンに、唸るような力感のある歪みを実現したモデルです。程良いパワーがヴィンテージトーンと相まって、甘枯れたハーモニクスを響かせます。
公式に歌声と評するのも頷ける、アタックが主張しないローの奥ゆかしも絶妙ですね。ミッドとハイのバランスも良く、ドンシャリが苦手なプレーヤーにもおススメ出来ます!
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