【出力強化】Seymour Duncan SP90-3 レビュー!Custom P90はどれくらいパワフルな音?【ダンカン】
2024年9月6日SP90-3n,Custom P90,High Output P90 Pickups,ピックアップ,Seymour Duncan,P-90,Soapbar,セラミック,SP90-3,SP90-3b
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👆 Seymour Duncan SP90-3 Custom P90 のパワフルな音質を解析&レビュー!
目次
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Seymour Duncan SP90-3 Custom P90 出力を強化したパワフルな音が鋭く切れ込むP90タイプ!
今回は Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) より、SP90-3 Custom P90 の音質を解析です。SP90-3 Custom P90はダンカン製P90タイプにおいて、最高出力を誇るハイアウトプットピックアップとなります。
同じくハイアウトプット仕様P90タイプにSP90-2がありますが、SP90-3はより高出力かつパンチのあるローエンドが特徴です。そして荒々しくファットな出音だけではなく、繊細な高音の響きと鋭敏なレスポンスを併せ持ちます。
SP90-3 Custom P90 は筋肉質な力感を生み出すラージセラミックマグネット搭載!
SP90-3 Custom P90の力感溢れるサウンドの秘密は、SP90系列最大サイズとなるラージセラミックマグネットの搭載です。更に巻き数を増やした高出力コイルが組み合わさることで、筋肉質と称される力感満点のローエンドを生み出します。
セラミックマグネットならではのトーンバランスの良さも備え、とりわけ中音付近の低次倍音が芳醇となる傾向です。故に歪ませても中音は独特の粘りが心地よく、中高音は鼓膜に絡みつくようなバイト感が得られます。
SP90-3 Custom P90のバリエーションはブリッジ用とネック用のみ!
SP90-3 Custom P90はバリエーションが少なく、ブリッジ用SP90-3bとネック用SP90-3nの2種のみです。
ただしネック用SP90-3nは標準で逆巻き逆磁極仕様につき、SP90-3bと併用することでミックス時にハムキャンセル効果を発揮します。
その他真空ワックスポッティングによるハウリング対策が施され、配線材は1芯仕様の網シールドワイヤーを採用です。製造はダンカンのサンタバーバラ工場にて、現在も全て手作業で作られています。
SP90-3 Custom P90 はザグリサイズに注意!
ダンカン製P90タイプ使用者の間で度々話題となるのが、ピックアップ本体の厚みについてです。SP90-3はSP90-1と比較すると幾分薄手で、3.2mm程ポールピース頂点が低くなります。
それでも安ギター搭載の平均的P-90タイプと比較した場合、SP90-3は約2mmほど頂点が高い設計です。つまりSP90-1と交換する場合は頂点が低くなり、安ギター等の汎用P-90型と交換した場合は頂点が高くなります。参考までに、ミリ換算での実測値を掲載したので購入前によくご確認下さい。
本記事ではネック用のSP90-3n Custom P90を使い、倍音や周波数特性をSP90-1と比較しました!
ハイアウトプット系SP90-3とヴィンテージ系SP90-1、どのような違いがあるのか要チェック!
比較対象となるSP90-1 Vintage P90についてはコチラ!
公表データの確認:Seymour Duncan SP90-3 Custom P90
ブランド:Seymour Duncan ( セイモア・ダンカン )
モデル:Custom P90 ( High Output P90 Pickups )
型番:SP90-3b (Bridge) / SP90-3n (Neck)
マグネット:セラミック (Large Ceramic)
アウトプットタイプ:High
ワイヤー:1c Braided Shield
SP90-3b (Bridge)
直流抵抗値:14.6kΩ
出 力:7.2
トーンチャート:低音域 6 / 中音域 5 / 高音域 6
レゾナントピーク:3.5kHz
SP90-3n (Neck)
直流抵抗値:12.0kΩ
出 力:6.8
トーンチャート:低音域 6 / 中音域 5 / 高音域 6
レゾナントピーク:4.5kHz
SP90-3 Custom P90の倍音特性 (D3/146.832Hz)
まずはクリーンセッティングのアンプを通して、SP90-3n Custom P90のD3倍音(4弦開放)を解析です。出力の高さやアタック感の強さを物語るように、基音とほぼ全帯域の倍音で波形の山のすそ幅が広く計測されています。
低次倍音は総じて出力が高く、400~1kHzにかけてとてもリッチなハーモニクスです。高次倍音も広い帯域(横軸)で計測されていますが、出力(縦軸)自体は低めで相対的に中音の倍音が目立ちやすくなっています。中高音に該当する1kHz前後の倍音は出力差が激しく、鼓膜に食らい付くようなバイト感 (※) を演出です。
SP90-1の波形と比較すると、基音や倍音の山のすそ幅の違いが一目瞭然となります。その分SP90-3は非整数倍音も高めで、100~3kHzにかけて音程を感じさせない空気感を内包です。また3kHz以降の高次倍音の出力もSP90-1の方が上手のため、クリアな音像や高音の抜けの良さ、サスティーンの煌めきが際立ちます。
(※) バイト感≒周波数的にはミッドからミッドハイにかけ出力の上下差が生じる
SP90-3は強力なアタックとリッチな中音が、SP90-1は透明な響きと高音の明るさが引き立つ倍音特性だね!
倍音特性波形の周波数目安
低音側を例にすると灰色の線が基音(D3)の146.832Hz 偶数次倍音:第2倍音(293.664Hz)、第4倍音(587.328Hz)…… →ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も 奇数次倍音:第3倍音(440.496Hz)、第5倍音(734.16Hz)…… →金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き 非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
SP90-3 Custom P90のクリーン周波数特性
続いて倍音計測時のセッティングを保ったまま、クリーンの周波数特性を解析です。
SP90-3の出力はSP90-1の2割増しにつき、波形のサイズに大きな差を確認出来ました。特に公式がアピールポイントとして謳うローエンドに関しては、平均して+2dB以上の出力差があります。50Hz付近の重低音から1.5kHzの中高音まで、SP90-3はSP90-1を圧倒するほどの逞しい力感です。
一方高音の伸びに関してはSP90-1が秀でており、2kHz付近を境に周波数特性の優劣が逆転します。SP90-1の方が低出力にも関わらず、2k~6kHzにかけてはSP90-3を上回る値を計測です。とは言えレンジの広さ(横軸の範囲)は両モデルに大差が無く、SP90-3もかなりの高音の鋭さを有していることを証明しています。
SP90-3のローエンドはガチでマッチョ系!
高音はSP90-1と比較すれば控えめというだけで、SP90-3もかなり伸びが良いね!
SP90-3 Custom P90のオーバードライブ周波数特性
最後にアンプのゲインを大幅に上げた、オーバードライブ時の周波数特性を比較です。SP90-3のローエンドはクリーン時よりも逞しさを増して、100~400Hzにかけて太い芯のあるサウンドを形成します。
対照的に中高音はやや絞られ気味に変化するため、600~2kHzに空洞感のあるドライブです。2kHz以降の高音は低~中音同様に爆増しており、どことなくストラトのハーフトーンを想起させます。高音が400Hz前後の中音に煌めきを与えるように作用し、ドンシャリとは全く異なる『粘り艶』のあるリードトーンです。
周波数特性におけるSP90-1との優劣関係は変化がなく、クリーン時と同様に2kHz付近で波形の山が逆転しています。依然として出力差は+2dBほどありますが、SP90-1はローエンドが控えめな分だけ高音が抜けやすい軽やかな歪みです。低音弦も含めSP90-1の歪みはシャリっとした粒立ちが良好で、SP90-3はより単音の力感に重点を置いていることが分かります。
波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2kHz,3kHz,6kHz
Seymour Duncan SP90-3 Custom P90 音質解析&レビュー まとめ
Seymour Duncan SP90-3は鼓膜に『筋肉質』と訴えてくる、パワフルなローエンドの破壊力が漲るP90タイプピックアップです。太く強く逞しくを具現化しており、中音に豊かな倍音を伴う図太いリードトーンを奏でてくれます。
ヴィンテージ系と並列で比較しなければ高音もバランスが良く、エッジの鋭さやレスポンスの良さも魅力的です。甘枯れとは縁遠いクッキリした図太さを求めるプレーヤーにとっては、頼もしい味方となり得るサウンドに仕上がっています!
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SP90-3b Custom P90 (Bridge)
SP90-3n Custom P90 (Neck)
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