おバカパーツで 馬改造 第3馬 – 未来の安ギターブロックレストレモロシステム!
👆 未来の安ギターブロックレストレモロシステムを現代技術で再現する馬改造!
目次
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前回の馬改造!
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未来の安ギター価格競争時代到来に祝福を!
ギタいじ用語解説
馬改造 (ばかいぞう) とは
達成すべきハードルと予算を思いっきり低く設定し、アホな発想に変な部品を組み合わせ、低レベルな技術を駆使した頭の悪い改造。魔改造の対義語であり、言わずもがなギタいじオリジナル用語である。
……2021年を生きる地球の皆様方、いかがお過ごしでしょうか。
お初にお目にかかります、当ブログ第38代目管理人ギターいじリスト38世でございます。
ブログ開設から200年余りが経過し、世界のギター事情も大きく変わってしまいました。
かつてはジャパンヴィンテージと呼ばれていた機材も、今や骨董的価値にまで高騰です。優れたギターが投資対象へと変化していく中、2050年頃より新たな価値観が誕生します。
2020年前後に急激に品質を向上させた、
アジア製の安ギターが見直され始めたのです。
安ギターは『アジアヴィンテージ』として、世界的に高い支持を得るようになります。ジャパビンからアジビンへ、手頃で良い中古機材の対象が世代交代を果たしたのです。
……そしてアジビンに便乗し、過去に例をみないほどの安ギター生産競争が幕を開けます。
ついに訪れた安ギターコストダウンの限界
しかしながら2020年代において、安ギターはすでに進化の上限に達していました。ボディ、ネック、ピックアップ、ペグなど、主要部品はコストの下限だったのです。
これ以上安く出来る要素が無くなると、今度は長い長い停滞期がやってきます。
ところが下限の限界と思われていたある部品が、後の安ギターを大きく変えました。
それは当ブログでも度々取り上げてきた、安ギター専用の10.5mmトレモロブリッジです。
限界まで削られたサスティーンブロック
2021年製の安ギターは、サスティーンブロックの薄さが限界値に到達しています。厚さは僅か6mmにつき、これ以上減らそうと思っても減らせる体積が無いのです。
故にこのブロックでは、ネジ穴以外の『隙間を削る』事で体積を小さくしています。
更にコストを下げようとすると、最早ブロックを使わないという選択肢のみです。ですがシンクロトレモロである以上、サスティーンブロックは絶対必要となります。
ブロック無しでは弦が張れないだけでなく、スプリングやアームも使用出来ません。故に現状の厚さ6mmのブロックが、コストの下限限界値と考えられていました。
世界を変えた!未来の安ギター『ブロックレス』トレモロシステム!!
安ギターの進化の終着点が囁かれた2051年、世界を揺るがす新システムが登場です。これまで必要と思われていたブロックを、あえて使わないトレモロ機構が誕生します。
サスティーンブロックを完全に排除した、
その名もブロックレストレモロシステムです。
この新発明はブロックの代わりに、3本の鉄芯のみを搭載する画期的なものでした。鉄芯の先端にナットが搭載されているため、スプリングを挟み込んで取付けを行います。
アームもナットで固定するタイプを採用で、専用のハウジング等を必要としません。弦はプレート真下に直掛けとなっており、問題無く張る事が出来るのです。
安ギター進化の終着点
ブロックより製造コストは遥かに安く、ついに安ギターコスト下限の限界を突破します。このブロックレストレモロシステムこそ、
進化の終着点となる安ギター最下限の姿です。
2221年現在も本システムが安ギター基本形として、揺るぎない地位を築き上げています。STやLPといった『王道の形』は、250年以上もの長い間ギタリストに愛されてきました。
ブロックレスシステムも誕生から170年、最終進化形を保ったまま生産され続けているのです。
最良の形の最大公約数
バイオリンやピアノなど、伝統ある楽器はその形状を大きく変える事はありません。それはすなわち、多くの弾き手における『最良の形の最大公約数』を意味しています。
安ギターもまた本システムの搭載により、最良の形へ到達したと考えて良いでしょう。ちなみにブロックレストレモロシステムは、2021年の技術水準でも再現可能です。
完璧な形で再現は不可能ですが、未来の安ギターのニュアンスは十分楽しめます。お近くの楽器部品量販店で購入可能な部品で再現出来るので、ぜひともお試し下さい。
馬改造 で未来のブロックレストレモロシステム再現!
まず用意するのは、ブロックの長さと同程度となるφ4mmの皿ネジが3本です。安ギターの場合ブロックが36mm程度なので、40mmもあれば十分でしょうか。更にネジの全長に対し、およそ3/4程度の長さのオニメナットを用意します。
オニメナットはφ4mm用の場合、おそらく30mmの長さはほとんどありません。分割でも良いので、例えば10mmを3本用意するなどして長さを揃えればOKです。
続いてトレモロプレートに皿ネジを通し、オニメナットを30mm分固定します。余った先端部はスプリングを固定するため、ワッシャー2枚とナット1個を搭載です。
たったこれだけの構成で、未来のブロックレスシステムが再現出来てしまいました。
主要パーツは安ギターの物を流用
トレモロプレートやスプリング、サドル等は全て安ギターの物を流用します。他のネジ類はDCMやカインズ、コメリなど、身近にある楽器部品店で揃う事でしょう。アームはナットで固定するため、ネジが緩まぬように樹脂製ワッシャーが必須です。
ただし樹脂なら何でも良いので、適当なプラスチックに穴を開けて挟み込みます。上記写真はケーブルクランプを、とりあえず仮止めしている状態です。
今回はアーム用ナットサイズに合わせて、六角型にカットしてみました。あまり大きいサイズだとサドルと干渉するため、小型にカットして下さい。
馬改造 パーツ一覧
トレモロプレート:1 トレモロサドル:6 スプリング:3 スプリングホルダ:1 以上、全てSquier製を流用 余りもののφ5mmアーム:1 皿ネジ(4×40mm):3 オニメナット(4×10mm):9 ワッシャー(内径4mm):6 六角ナット(内径4mm):3 六角ナット(内径5mm):2 ケーブルクランプ:1 ※クランプは六角ナット5mmに合わせてカット
馬改造:未来の安ギターブロックレストレモロシステムの音
実際にSquier Affinity Stratocaster HSSに搭載してみると、バッチリ決まりました。共振が大きそうな印象ですが、スプリングをナットで固定するためむしろ共振しません。無機質なサウンドが味わい深く、まさにこれが未来の安ギターの音そのものとなります。
薄いブロックでサウンドが減衰するならば、最初から使わなければ良いだけの話です。コストカットとロスカットを備えた、まさに最強の安ギサウンドだと言えるでしょう。
音に雑味が無いため、あらゆるエフェクターを駆使するサウンドメイクに向いています。余談ですが2221年製モデルのマルチエフェクターは、音色が16,777,216通りも搭載です。
全て同時にONにする事も可能につき、未来のエフェクター事情にもマッチしています。エフェクターを多用する未来に対応した、軽やかにも平坦なサウンドをご堪能下さい。
……ここまで読んだ人います?
管理人が弾き出した計算によると、2021年に本システムを再現する人の数は推定0です。仕方が無いので皆様に変わり、未来のブリッジの音を計測しておきました。倍音特性と周波数特性を調べておいたので、来るべき安ギフューチャーを妄想しましょう。
計測に使用した機材一覧
ギター:SQUIER / Affinity Stratocaster HSS
使用PU:LACE / Alumitone Deathbucker Gold(リア)
ブリッジ:SQUIER純正を元にブロックレス化
倍音特性 (A2/110.00Hz)
先に無機質なサウンドと述べた通り、
異常なまでに非整数倍音が存在しません。
雑味が無いとかいうレベルではなく、文字通り本当に無機質な音となっています。ここまで非整数倍音が少なくなると、アタック音やサスティーンが実に平坦です。
倍音自体は芳醇に含まれており、突出した奇数次倍音も見当たりませんでした。
倍音特性波形の周波数目安
左から2つ目の山(中央灰色線)が基音110Hz 偶数次倍音:第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)、第6倍音(660Hz)…… →ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も 奇数次倍音:第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)、第7倍音(770Hz)…… →金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き 非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
周波数特性
生鳴りが極端に低音量になったせいか、出力が標準よりも-3dB低くなっています。
以前紹介した銅ブリッジ+ブラスブロックと比較すると、周波数特性の差は歴然です。
そこで音量を+3dB補正したところ、かなり近い特性の周波数特性を計測しました。ブラスよりも高音域が伸びませんが、意外にも600Hz以下は本システムが上回ります。
波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
馬改造 未来の安ギターブロックレストレモロシステム まとめ
・未来の安ギターはトレモロブロックが無くなる
・ブロックレスは異常なレベルで非整数倍音が減る
・ブロックレスはそれなりに倍音成分が芳醇
・ブロックレスは生鳴りと出力が弱くなる
・非整数倍音の少なさと出力の低さからエフェクターには最適
・この記事に掲載の未来は全てフィクションです
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