【全7種音質比較】ギターのポットはブランドや種類で音が変化するの?【CTS/ALPHA/可変抵抗器】

👆 CTS-A250MM CTS製 ポットなど可変抵抗器全7種の音の違いをチェック!
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ギター ポット ってどのくらい音が違うの?
電装系モディファイの定番といえば、ポット(可変抵抗器)の交換や増設です。ポットは王道のCTSをはじめ、国内外のブランドから多くの種類が発売されています。大型にミニサイズ、スイッチ機能を搭載したスイッチポットなど、選択肢は膨大です。
トルクの強さや軸の強度など、演奏性に主眼を置いた交換は好みが大きく反映されます。また電子部品である以上、ポットは銘柄ごとに微妙な音質の違いがあるのも事実です。トルクや耐久性は口コミである程度分かるとしても、音質はイメージが浮かびません。

今回は7種類のポットを用意し、同一環境でそれぞれの音質を計測してみました。果たしてポットは音にどれ程影響を与えるのか、ザックリ見ていきましょう。
ポット の音質計測方法
部品の音質計測は実際に取り付けるのが一番ですが、どうしてもハンダ量に差が出ます。端子のサイズもかなり異なるため、複数の部品を比較する計測には不向きです。そこで同一銘柄のA250kΩポットを2個用意し、端子台にクリップで接続しました。ポットはボリュームとトーンを想定していますが、コンデンサ等は取付けておりません。

軸はいずれも音量は10で固定し、純粋にポットの音質のみが分かるようにしています。ポットを2個使用する事で、各銘柄固有の周波数特性が際立つようになる構成です。接続順は下記の通りとし、使用ギターやDI、インターフェースの設定は共通としています。
ギター→シールド→端子台→
(+)→クリップ→ポット→クリップ→ポット→クリップ→(+)
(-)→ALLPARTS / GW-0832-000 Cloth Wire(50cm)→(-)
→端子台→シールド→DI→AIF→PC
端子台のホット側にポットの信号を、コールド側は50cmのクロスワイヤー1本のみです。比較対象の音質として、シールド間をクリップ3本で接続した音も用意しています。ポット無しの音と比較する事で、各ポットの音質的なロスや歪みも浮彫りになるハズです。シールド類は安価な普及品を使用し、可能な限り音に手を加えないよう配慮しています。
付記事項
尚、使用したポットの抵抗値は全て250kΩ±1kΩ内で選別です。かなりの数量を購入していますが、全ての抵抗値の誤差を±0で揃えるのは不可能と判断いたしました。入手不可能な廃盤ポットの抵抗値の実測値を優先し、それなりに妥協しています。(kΩ単位で表記すると小さく感じるものの、Ω単位では±1,000Ωの誤差)
トルクに関しても度外視しているため、近い抵抗値での音質比較にご利用下さい。
計測に使用した機材一覧

ギター:SQUIER Bullet Stratocaster Tropical Turquoise ナット:FENDER YJM Brass Nut リアピックアップ:DIMARZIO DP184 WHITE THE CHOPPER ブリッジ:FENDER Standard Strat Big Block Chrome Tremolo Bridge Assembly 弦:ERNIE BALL / Super Slinky #2223 シールド:Aria Pro II / JG-10X (10ft/3m, S/S)×2 マイクケーブル:Amazon / CLMIC1-M-F-10FT-5P×1 クリップ:試験用自作品×3本 端子台:旧・春日電機 / 端子台 標準形 (セルフアップ) 極数3×2 DI:CLASSIC PRO / CDI-2P (INST) インターフェース:YAMAHA / AG03 (CH1,LEVEL:標準ライン,GAIN:3.5,全エフェクト無し,INPUT MIX)
波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
クリップのみ

ポットの音質比較の元となる、クリップのみ接続した周波数特性の波形です。太めのワイヤー&接点の広いクリップにつき、シールド直と同程度の音となっています。この波形を『原音』とすれば、損失が少ない程に原音再現度が高いと言えるでしょう。原音より波形の山が低ければ信号がロスしており、高い場合は信号が歪んでいる状態です。

CTS / CTS-A250MM ミリサイズ互換ポット

SCUDから発売されている、CTSのミリ規格のポットで軸がブラス製となっています。ほぼクリップのみと同等の波形で、損失も歪みもほとんど見当たりません。若干低音域のロスと、ミッドレンジの歪みが確認出来る程度でした。


Musiclily Pro / ブラスシャフト ミリ規格

以前別記事でも紹介した、Musiclily上位ブランドProから発売のブラスポットです。外観はCTSのヴィンテージ系を模していますが、サウンド面は今一歩となっております。全体的に信号がロスしていますが、低音域は特に劣化している模様です。

Musiclily Pro / スイッチポット プッシュ-プッシュ

同Musiclily Proのブラス軸スイッチポットで、プッシュ-プッシュ型となっています。先のポットと対照的に、低音域側の再現度はかなりのものです。高音域側は再現度がやや低く、2kHzを境に以降は歪みが生じていました。ですが総合的な再現度は相当高いため、今回のダークホースと言えるでしょう。

FERNANDES / 250KA

FERNANDESより発売されていたポットですが、現在は既に生産終了品となっています。

300Hzより下の低音域側が減衰気味で、400~1,700kHz付近も少しだけ減衰です。2kHz以降はほんのり歪みやすく、ハイ上がりな特性となっています。

ALPHA / ALP-250A

ALPHA製の可変抵抗器は楽器のみならず、国内のオーディオ製品ではお馴染みです。

低音域~中音域にかけて増幅傾向で、250~800Hzが僅かに歪みやすくなっています。その他の帯域は再現度が高く、ロスと歪みのバランスが良好です。

Yibuy / 5×(BIG)A250k

Amazonで購入出来るYibuyの5個入り激安ポットで、本品も別記事で取り上げました。全帯域が満遍なく微増しているため、聴覚的にもジャリっとした質感となっています。比較しなければ気にならないものの、CTS等を使った後は再現度の低さが否めません。

Yibuy / 1 Set Of 5 A250K OHM 金メッキ

こちらも最近別の記事で取り上げたばかりの、Yibuy製金メッキミニポットです。1,000Hz付近のみ減衰していますが、基本的に歪みやすい傾向となっています。低音域側よりも高音域側の方が歪みやすく、FERNANDES以上にハイ上がりな特性です。

ギター ポット種類別音質比較 まとめ

・ポットは近い抵抗値でも銘柄毎に明確な差が表れる程に音が変化する
・ポットの大きさや材質は音質との関連性が薄い
(×ブラス軸は良い音、×大型よりミニの方が音が悪い、など)
・原音再現に拘らなければ音質変化を音作りに活かす事も可能
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