【可変抵抗器】 ポット の抵抗値による音質の変化を調べたよ💖【P-90編】

👆 Supertech Electronic製 ポット 8種
目次
本日もギタいじへようこそ!ハジメマシテな君は『コチラ』も見てね!
記事一覧はサイトマップへGO!
👑最新エレキギター弦ランキング
ボリューム用ポット (可変抵抗器) の抵抗値でどれほど音が変わるの?

電装系のモディファイにおいて、地味に頭を悩ませるのがポットの抵抗値です。一般的にはハムバッカーは500kΩ、シングルコイルは250kΩが最適と言われています。これは抵抗値が低い程、高周波をグランドに放出しやすくなるためというのが通説です。高音域の鋭いシングルコイルの音に、温かみを与えると考えれば理にかなっていますね。

けれどもメーカーによって値に統一性は無く、機種によっては1MΩのケースも存在です。250kΩより低い値を使うモディファイもあるなど、何が最適かピンと来ないと思います。更に追い打ちをかけるように、近年はP-90型ピックアップ搭載機が大流行中です。ハムとシングルの中間的音色の場合、尚更最適な抵抗値が分からなくなる事でしょう。

そこで今回はフロントP-90型搭載機を使用し、ポットの抵抗値毎に音質変化を調べます。1MΩ~1kΩまで8種の同一メーカー製ポットを用意し、同一環境で音質を計測です。果たしてポットの抵抗値は音にどれ程影響を与えるのか、ザックリ見ていきましょう。

ポット の抵抗値による音質変化計測方法
部品の音質計測は実際に取り付けるのが一番ですが、どうしてもハンダ量に差が出ます。端子のサイズもかなり異なるため、複数の部品を比較する計測には不向きです。そこで端子台パーツテスターを用意し、ポットをクリップで接続しました。

ピックアップはジャックに直結で配線し、ジャックの信号を端子台に繋げます。ポットは1ボリュームを想定で1個のみ接続し、トーン用ポットは接続しません。

軸はいずれも10になるように固定し、抵抗値毎の音質変化が分かるようにしました。接続順は下記の通りとし、使用ギターやDI、インターフェースの設定は共通です。
ピックアップ→シールド→端子台→
(+)→クリップ→ポット→クリップ→(+)
(-)→クリップ→(-)
→端子台→シールド→DI→AIF→PC

端子台のホット側にポットを、コールド側はクリップワイヤー1本のみ接続します。シールド類は安価な普及品を使用し、可能な限り音に手を加えない環境を構築しました。
端子台テスターについては下記を参照
計測に使用した機材一覧

ギター:Acepro AE-204 フロントピックアップ:P-90型 Green Neck Pickup ブリッジサドル:Perfk ブラスサドル 弦:Aria Pro II / AGS-803XL シールド:Aria Pro II / JG-10X (10ft/3m, S/S)×2 マイクケーブル:Amazon / CLMIC1-M-F-10FT-5P×1 クリップ:試験用自作品×3本 端子台:旧・春日電機 / 端子台 標準形 (セルフアップ) 極数3×2 ポット:Supertech Electronic / 1K~1MΩBカーブ8種 DI:CLASSIC PRO / CDI-2P (INST) インターフェース:YAMAHA / AG03
波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2000Hz,3000Hz,6000Hz

1MΩポットの音質

計測したポットの中では、最も抵抗値の高いポットです。ジャガーやジャズマスターなど、トレブリーな機種で採用される場合があります。低音域から高音域まで、満遍なくロスの少ない波形を計測しました。

500kΩポットの音質

ハムバッカーでは定番の抵抗値で、高音域のロスが少ない傾向です。1MΩと比較すると中音域はほぼ変化がなく、低音域と高音域が若干減衰しています。

250kΩポットの音質

シングルコイルでは定番の抵抗値となっており、500kΩよりも暖かな音色の傾向です。500kΩと比較すると、高音域だけでなく全帯域が僅かに減衰していました。出力レベルも-0.5dBほど低下しているため、音量にも影響がある事が分かります。

150kΩポットの音質

これまでのポットと比較して、大幅な出力の低下を確認です。高音域以上に中~中高音域の減衰が著しく、出力は-0.7dB低下していました。低音域もそれなりに減衰しており、聴覚だけでも音の変化が実感出来ると思います。

100kΩポットの音質

高音域は150kΩより僅かに弱い程度ですが、低~中音域の減衰が著しいですね。出力低下は最大-1dB程度ではあるものの、体感的にはもっと弱く感じます。この値以降はボリュームを0に絞っても、完全にミュート出来ませんでした。

50kΩポットの音質

出力低下が-1.5dB前後となっており、帯域の減衰よりも目立つ状態です。100kΩよりも更に低~中音域が減衰し、高音域もそれなりにロスしています。

10kΩポットの音質

波形を取るまでもなく音質の変化が際立ち、-2dB以上出力が弱くなりました。0に絞っても音量が多少低下するに留まるため、ミュートは不可能です。

1kΩポットの音質

測定したポットの中で、最も抵抗値の低いポットとなっています。ボリュームを0にしても、音量がほとんど変化しない状態です。音量と各帯域の減衰は計測した中では最も大きく、出力が-2.5dB程低下しました。

ポット の抵抗値による音質変化 まとめ

・抵抗値による音質の変化は高音域だけの問題ではない
・抵抗値が低くなるほど周波数特性は確実に減衰する
・抵抗値が250kΩ以下になると全帯域が満遍なく減衰する
・抵抗値が150kΩ以下は周波数特性よりも出力低下が目立つ
・抵抗値が100kΩを切るとミュート出来なくなる
※いずれも P-90 / フロント / パッシブ仕様 による結果
🏃💨今すぐ ポットの抵抗値と音質にもこだわる 👉👉

👑「戯れに他の記事も読んでいってください💖」
» 【全4種比較】ギター用ジャックは種類によってどのくらい音質が違うの?【SWITCHCRAFT/Pure Tone/他激安品等】
ジャックの音質変化にもこだわるならぜひ見よう👍
ダンカンについてもっと詳しくなりたいならコチラ!大人気リプレイス用ピックアップモデルの音質を客観的に解析!
» Vega-Trem VT1 Ultra Trem standardの音質解析!
話題沸騰中!神アーミング性能トレモロブリッジの『サウンド』を徹底検証!!
激安過ぎてむしろ不安になる奇妙なルックスのピックアップが大集合!
一体どの層に需要があるのか!?どこよりも詳しい圧倒的情報力と分析力で綴る世界一詳しいギターレビュー!
倍音よりも個性の煌めきが欲しい貴方に捧げるナイスなギターストラップが大集合!
» Creatifinity Parts グレードアップパーツ 関連記事一覧
お手軽価格のアイデアパーツで愛機が瞬く間に激鳴り!?将来絶対伸びるギターパーツブランドです👍
存在価値が『変』としか説明出来ないギターパーツ&アイテムを好き好んで買う人がいるらしい。
» 安ギターノブ選択会議 指名選手一覧 (※安価なギターノブレビュー)
たまにはリーズナブルで奇妙なフォルムのノブでもいかがかな?
» [PR] FENDERのエフェクトペダルHammertone Pedals ヤバ過ぎぃ!?
こんなん絶対欲しくなるだろ。。。
» 安ギター に音質の悪い部品だけを使うとどうなるの?[最低音質改造]
ギターの音を良くする改造なんて平凡過ぎる発想はもう時代遅れ!?これからの時代はクソみたいな音質のギターをもっと『どクソ』な音に改悪してカッコよさ全振りで楽しむ時代です!!
お堅い楽器情報なんてコリゴリ!頭の悪過ぎる商品や書いている管理人のIQの低さが露見するしょーもない記事が大集合!
