ゴールドカラー系ギターパーツ 表面処理まとめ

目次
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ゴールドギターパーツの表面処理について教えて!
本記事ではギター&ベースパーツや楽器用アクセサリー類限定で、ゴールド系表面処理についてまとめました!ハードウェアが『ゴールド』となっているギターでは、当然ながら純金が使用されることは極々稀です!
基本的には純金以外の金属を用いたパーツに、金色の表面処理を施すことでゴールドとしています!主にギターやベースで使用される、代表的な表面処理を下記にピックアップです!
24K金メッキ(24KGP)
純金を用いた24K金メッキ(24KGP)は耐久性と電気導電性に優れ、ロスの少なさから各プラグ類や接点に使用されます。
錆や変色に強く光沢にも高級感があるため、ハイグレードモデルに採用されるのが通例です。
Aria Pro IIではギターとベース用ケーブル各種のプラグ、Fenderでは最上位ケーブルのプラグが24K金メッキとなっております。
金を丸ごと使用するよりは安価とは言え、楽器用の表面処理としてはハイコストです。

『純金メッキ』とも呼ばれている高純度99.9%金メッキ!

ハイエンドコネクター等の電子部品には耐摩耗性を数倍向上させた『硬質金メッキ』も使用されているよ!
参考記事
ゴージャスな24K金メッキ小ネタ

ケーブルではANALYSIS PLUSのGolden Ovalが『導体までフル24K金メッキ』を実現しました!
24K金メッキ(24KGP) 参考リンク
純金メッキ|メッキ加工の<中嶋金属株式会社>
http://www.nakajimakinzoku.co.jp/product/033/index.html
硬質金メッキ|メッキ加工の<中嶋金属株式会社>
http://www.nakajimakinzoku.co.jp/product/002/index.html
無電解ニッケル/置換金メッキ
そこでコストを抑えるために、ゴールドのギターパーツでは無電解ニッケル/置換金メッキが主流となります。呼び方が多々ありますが無電解金メッキ、無電解ニッケル上金メッキ、無電解Ni/Auなどもほぼ同義語です。
電子部品ではコスト的に24K金メッキが使用出来ない場合、基板の回路パターンや端子の保護に多用されています。

低コストかつ少ない工程で均一の被膜を形成出来る反面、実質的には置き換えたい金属を『薄い被膜として定着』させた状態です。金の占める割合は極々僅かにつき、摩擦だけでも薄くなったり剥離してしまいます。

ゴールドパーツ搭載ギターを使い続ける内に、パーツの表面が薄いレモン色のような光沢に変色するのはこの被膜の薄さが要因です。ペグボタンやブリッジは手の摩擦だけでも被膜が薄くなるため、最終的に金色とは思えぬニッケル系の光沢へ劣化していきます。
残念ながら表面処理の性質につき、完全に色褪せないようにするには『触れない・使わない』以外に有効策が無いのが現状です。使いながら長く光沢を保つには極力溶剤類を使用せず、キョンセーム等被膜を傷つけにくいクロスを用いることが大切となります。

一度退色すると被膜の構造上復元不可、残念ながら元の金色には戻らないよ!

黒色系の変色・くすみ止まりであれば重曹水とアルミ容器、またはアルミホイルで復元出来るかもね!

どうしてもという方は入手出来る内にストックパーツを確保しておこう!
※再メッキ加工は色調を合わせるのが難しいので完全に褪せたものへの使用推奨
キョンセームで健やかな光沢を保とう!
無電解ニッケル/置換金メッキ 参考リンク
無電解金メッキ|メッキ加工の<中嶋金属株式会社>
http://www.nakajimakinzoku.co.jp/product/007/index.html
銅・亜鉛合金メッキ
一方海外の安ギターゴールドパーツは更に低予算につき、少量と言えども金など使用出来ません。代わりに演劇用の王冠等装飾品や運動会の金メダル、景品用トロフィーに使用される銅・亜鉛合金メッキが多い傾向です。
『ステレオタイプ的なゴールド』に近い色味と光沢を持ち、真鍮メッキや黄銅メッキとも呼ばれています。難点としては被膜の均一性に欠け、複雑な形状では不良個体が混ざることもしばしばです。

とりわけ海外製の銅・亜鉛合金メッキパーツは、上記画像のように露骨な液だれ個体もそのまま出荷されるケースが多めとなります。

色調が安定しにくく、工場によって同じ銅・亜鉛合金メッキでも金色感がまるで異なるよ!

日本製の銅・亜鉛合金メッキは金に近い落ち着いた色調が中心で、海外では黄色が強めの色調が多い印象!
汝、亜鉛合金を愛しなさい💖
ゴールドラッカーのブラスパーツ
1980年代前後のブラス製ギターパーツの場合、ゴールドラッカーが使用されることもありました。ゴールドラッカーは管楽器に多用されており、音の立ち上がりが良くなるのが特徴です。

各種ラッカー塗装の管楽器と同じく、ブラスの変色や錆を防ぐ意味合いもあります。現在のギターパーツではあまり見かけないため、時代を感じる表面処理の1つですね。
手入れにはゴールドラッカー対応のクロスが必須で、色落ちの要因となるアルコール類は注意が必要となります。
アンラッカーのブラスパーツ
厳密には表面処理ではありませんが、表面処理無しのブラスも色的には金色に分類です。PRSのブラス製トレモロブロックなどを筆頭に、無垢のブラスをそのまま削り出したパーツは高い人気を誇ります。
Creatifinity Partsのブラスパーツや、Musiclilyのブラスサドルなどもアンラッカーモデルが多数です。煌びやかさと良い意味で渋みのある倍音、優れたサスティーンを得やすく、スクリュー類のブラス化も効果覿面となります。
難点はやはり表面の変色や錆に弱いことで、入念に手入れを行ったとしても光沢を保つのが困難です。変色もブラスの味や成熟と割り切り、自分好みの色へ育てていきましょう。
アンラッカーブラスパーツレビュー
ゴールドアノダイズド
ゴールドアノダイズドはピックガードではお馴染み、アルミ材の表面処理の1つである陽極酸化処理を行っています。楽器業界以外ではアルマイト処理と呼ばれることの方が多く、海外安ギターパーツ界隈でも見かける機会が多いです。
カラフルなアルミノブやストラップピンなど、近年はカラーアルマイト処理が施されたパーツも増えてきました。デメリットは柔軟性に乏しく表面が硬質なので、曲げたり尖ったものを打ち付けると簡単に剥離やヒビ割れが発生します。
参考リンク
着色アルマイト処理(カラーアルマイト) _ 三和メッキ工業株式会社
https://www.sanwa-p.co.jp/mekki/color_alumite/

三和メッキ工業株式会社がカラーアルマイトについて、工程や着色方法を丁寧に解説されているので要チェック!
ゴールドアノダイズドピックガード搭載ギターレビュー
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