Cherub WST-570Li レビュー|カラフルでかわいい実力派の充電式クリップチューナー
一般的にクリップチューナーと聞いて思い浮かべるルックスは、どうしても黒を基調とした無機質なデザインの製品が中心です。しかしCherub(チェラブ)WST-570Liはまるでブロック玩具のようなデザインを採用し、カラフルなカラーバリエーションに心が躍ります。
リーズナブルな価格設定とかわいらしい見た目からエントリー向けの製品に思えますが、クロマチック、ギター、ベース、ウクレレの4モードを搭載です。
基準ピッチはA4=440Hzが初期設定で430~450Hzまで調整可能、さらに5弦ベースのローB (Low B) と6弦ベースのハイC (High C) 表示にも対応しています。
ダウンチューニングモードも半音下げ(-♭)と全音下げ(-♭♭)を実装しており、機能面も充実している実力派の充電式クリップチューナーです。本記事ではCherub WST-570Liを実際に試しながら、使い勝手や視認性、チューナーとしての精度をレビューしていきます。
目次
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外観
Cherub WST-570Liのパッケージは必要十分なサイズの小箱を採用し、カラーバリエーションが一目でわかるデザインです。

現在カラーバリエーションはOrange (オレンジ)、Yellow (イエロー)、Blue (ブルー)、White (ホワイト) の4種類が用意されています。

管理人の購入したYellow (イエロー) は鮮やかな発色がとてもキュートで、持っているだけで気分が明るくなるようなカラーですね。

商品画像やパッケージに掲載されているカラーと実物との違いはほとんどなく、イメージどおりの色味でした。

オンラインでの購入はもちろんのこと、店頭で選ぶ際にも安心してカラーを選べると思います。
仕様

Cherub WST-570Liの正式名称は『WST-570Li 〇〇〇 – LET’S TUNE! -』です。〇〇〇の部分には、それぞれのカラーバリエーションに対応した英語表記が入ります。液晶ディスプレイはノングレア(非光沢)タイプとなっており、照明や外光の映り込みが少なく見やすい印象です。本体重量は公表値26gであるのに対し、実測重量も約26gでかなり軽量に感じられました。
Power/Modeボタン
Cherub WST-570Liの本体左上の突起部分はPower/Modeボタンで、長押しで電源のON/OFFを、電源が入っている時は短押しでチューニングモード (C-G-B-U) を切り替えることができます。


搭載されているチューニングモードはC (Chromatic)、G (Guitar)、B (Bass)、U (Ukulele) の4モードです。


Power/Modeボタンを押すたびにチューニングモードが切り替わり、現在のモードはディスプレイ左下にアルファベット (C-G-B-U) で表記されます。
モード一覧表

Chromatic (C C# D Eb E F F# G G# A Bb B)
Guitar (6E 5A 4D 3G 2B 1E)
Bass (LB 4E 3A 2D 1G HC)
Ukulele (4G 3C 2E 1A)
A4/♭ボタン
Cherub WST-570Liの本体右上の突起部分はA4/♭ボタンで、電源が入ってる時に長押しすることで基準ピッチ (デフォルトはA4=440Hz) を430~450Hzの範囲内で設定可能です。基準ピッチ (A4) 設定モード起動中はディスプレイ右下Hzの値が点滅状態となり、Power/Modeボタンを押すと-1Hz、A4/♭ボタンを押すと+1Hz加算されます。


決定ボタンは用意されておりませんが、任意のピッチに合わせて3秒ほど放置するだけでピッチの設定が完了です。またG (Guitar) とB (Bass) を選択した状態で短押しすると、半音下げ (-♭) と全音下げ (-♭♭) を切り替える事ができます。

低価格帯のチューナーでは半音下げや全音下げを切り替えることができないモデルが多く、Cherub WST-570Liの充実した機能性を象徴する要素の一つですね。これらの設定は電源をオフにしても保持されるため、チューニングの異なるギターを使い分けている身としては利便性の高さを実感しました。
ディスプレイ
Cherub WST-570Liのディスプレイはノングレアタイプでありながら発色が良好で、どの角度から見ても表示内容をはっきりと確認できます。チューニングの表示は多くのチューナーで採用している針式メーターではなく、ブロックタイプのスマイリーフェイスによって表示されるのがユニークですね。

ピッチのズレは画面右下に±1セント刻みの数値で表示されるため、視覚的な分かりやすさと高い精度を両立した二重表示方式となっています。センターのグリーンで表示されるスマイリーフェイスがチューニングによって表情が変動し、更にイエローの表示が左右に3段階、レッドの表示が1段階、合計3色左右5段階の表示でおおよそのチューニングを確認できる仕様です。

楽器のヘッドに装着して弦を鳴らすと、現在のピッチに最も近い音名 (アルファベット、または対応弦とアルファベット) がディスプレイ中央下部に表示されます。

スマイリーフェイスが両目共に正面を向いて輝いている時は、チューニングが正確に合っている状態です。スマイリーフェイスの目が片側だけ上がっている時はチューニングがズレており、左目が上がっている時はピッチが低く、右目が上がっているときはピッチが高い状態となります。

イエローの表示が多いほどピッチのズレが激しく、レッドが表示されている時は±35セント以上ピッチがズレている状態です。
B(Bass)モードは5弦&6弦にも対応
Cherub WST-570Liは他のチューナーにはあまり搭載されていない機能として、B (Bass) モードは4弦ベースだけでなく5弦ベースと6弦ベースにも対応しています。B (Bass) モード選択時は、4弦E、3弦A、2弦D、1弦Gに加え、5弦ベースのローB (Low B) や6弦ベースのハイC (High C) も表示される点が魅力的です。


実際には入力された音をもとに表示を切り替えているため、BやCのオクターブ音を検出するとLBやHCとして表示される仕組みになっています。それでもベーシスト目線では非常に扱いやすく、ユーザーフレンドリーな機能だといえるでしょう。
精度
Cherub WST-570Liでチューニングを合わせたエレキギターをオーディオインターフェースへ接続し、実際にピッチが合っているのかスペクトル解析結果を確認してみました。チューナーの合わせ方には弾いた直後のアタック音で合わせる方法と、サスティーン (音の伸び) で合わせる方法の2通りがあると思います。

連続でピッキングしながら5弦開放弦のアタック音を±0セントになるように調整したところ、スペクトル解析結果も基音が110Hzを示しました。アタックが+1~+2セントでサスティーンが±0セントになるように調整すると、アタック音の基音が111Hz程度、サスティーンの基音が110Hzを示していました。

他の弦やエレキベースで同様に調べてもスペクトル解析結果に大きな差異はなく、Cherub WST-570Liは実戦でも十分に使えるチューニング精度を有していると考えて良さそうです。
充電
Cherub WST-570LiはUSB-C端子による充電式で、USBケーブル (USB A to USB C) が付属します。説明書やパッケージを確認したところ、急速充電 (USB PDやQuick Charge等) への対応については記載が見当たりませんでした。

そのため急速充電器などは使用せずに、パソコンのUSBポートや一般的なUSB充電器による充電を推奨です。開封してすぐに付属のUSBケーブルをデスクトップPCのUSBポートに接続して充電したところ、1時間もかからずに満充電となりました。

こちらも説明書には記載されておりませんが、満充電時は上記画像のようなディスプレイ表示となりますのでご確認ください。公表情報では満充電時に最大5時間の連続使用が可能とのことで、実際に確認したところ5時間5分ほど連続使用できました。

なおバッテリーが少なくなっている時に使用すると、稀にディスプレイがフリーズする場合があるそうです(説明書に記載あり、未確認)。

フリーズ時は裏面にリセットボタンが用意されていますので、爪楊枝などを使ってリセットをお試しください。
使い勝手
Cherub WST-570Liはクリップ部分にアームが設けられており、アームとチューナー本体接続部の根本が360度回転します。アームは前後に稼働するうえ可動域が広く、クリップとアームの接続箇所も360度回転する仕様です。

ヘッドに装着後ディスプレイを目線に合わせて角度を調整することで、演奏中にのぞき込むような姿勢をとることなくチューニングできます。

クリップ開閉部は最大約20mmまで開くため、ヘッドの厚みが20mm以下であれば装着可能です。

クリップの接触部にはクッション性の高いラバーを採用しており、ヘッドの塗装面を傷つけにくく安心して使用できます。ただしラッカー塗装が施されている楽器の場合、塗装面に悪影響を与えるおそれがありますのでご使用はお控えください。

軽量なので装着後に重さはほとんど感じられず、クッションラバーが滑り止めも兼ねているため動いても本体がブレにくいです。

ディスプレイは視認性に優れているため、ディスプレイの表示が小さくても不便さは感じられません。

なによりもかわいらしい筐体デザインが、ヘッド先端のアクセントとしてとても映えます。
好みが分かれそうなポイント
好みが分かれそうな要素は操作ボタンが本体フロントではなく本体上部にある点や、長押しのボタン操作が必要になる点でしょうか。ボタンを押す際に本体を2本以上の指で掴むように操作する必要があるので、ボタンを押している最中にチューナー本体が外れてしまう……ということがありそうです。

しっかり装着して操作方法に慣れれば問題ありませんが、小型であること自体が使いにくいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。先述の通りラッカー塗装のギターには使用できず、ハイエンドモデルやヴィンテージモデルを愛用している方にとっては選択肢から外れるケースが多いでしょう。


パッケージに掲載されている本体写真は実物とほぼ同じサイズで印刷されているため、大きさが気になる方は購入前に店頭でパッケージや実物を確認することをおすすめします。

ギタいじ特有の評価点として、ギタークラフトやリペア用途には±1セントでは不十分かもしれません!

プロダクトとして絶対的なチューニングの基準点が必要になるギタークラフトやリペア用途には、素直に±0.1セントの精度を誇るKORG GA Customや±0.02セントまで対応するTC ELECTRONIC Polytune 3 MINI等のチューナーを利用してね!
まとめ
Cherub WST-570Liは小型でキュートなデザインを採用し、鮮やかなカラーと機能性を備えた充電式クリップチューナーです。彩り豊かなカラーバリエーションは見ているだけでも楽しく、二重表示方式のディスプレイは高精度なチューニングにも対応できます。

4種のチューニングモードに基準ピッチの設定、半音下げ(-♭)と全音下げ(-♭♭)の切り替えなど、機能面の充実ぶりも見逃せません。価格を抑えながらも個性的なルックスと日常的な使いやすさを兼ね備えており、幅広いプレイヤーにおすすめできる一台です!
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