Fender Original Series Instrument Cable レビュー!低価格でキュートな安定品質ギターケーブル!!
👆 Fender (フェンダー) Original Series Instrument Cable ギターケーブルレビュー!
目次
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Fender (フェンダー) Original Series Instrument Cable 低価格でも使いやすいギターケーブル!
今回は Fender (フェンダー) のギターケーブルから、Original Series Instrument Cable をご紹介です。2019年よりFenderではユーザーの用途に合わせて、大まかに3種類の楽器用ケーブルをラインナップしています。
Original Series Instrument Cable は最も安価ですが、基本的な性能を有する取り回しの良いケーブルです。ストレートコードの他にカールコードモデルも完備で、心躍るクラシカルなカラーが魅力となっています。
中間クラスの Professional Series Instrument Cable は、パッチケーブルを含む様々な長さを選択可能です。Professional Tweedとしてツイードモデルも用意されており、適度な太さのワイヤーゲージがクリアなサウンドを創出します。
Deluxe Series Instrument Cable は全シリーズの中で最高峰と呼ぶに相応しい、20AWGを採用したハイグレードケーブルです。金メッキプラグやヴィンテージフェンダーを想起させるデザインに、経年劣化とは無縁の耐久性とピュアサウンドを両立しています。
カラフルなカラーバリエーションにも注目!
本記事で取り上げるOriginal Series Instrument Cableは低価格とは言え、ポップでカラフルなカラーバリエーションに注目です。
Daphne Blueはヴィンテージな香りが漂う水色系で、男女を問わず高い支持率を誇ります。
Fiesta Redはフェンダーのカスタムカラーでは定番色となっており、真っ赤とは異なる柔らかな色味が唯一無二の甘やかさです。
爽やかな緑色系の代名詞でもあるSurf Greenは、使い手によってクールにもキュートにも映える魔力を秘めています。
その他フェンダーオフィシャルオンラインショップ限定商品として、ピンク愛好家に嬉しいShell Pinkも販売中です。各カラーによる性能差はありませんが、限定商品のShell Pinkのみ割高となる点をご留意願います。
管理人はレトロキュートなDaphne Blueの10ft (約3m) S-Sプラグ仕様を購入しました!
使い勝手だけでなく、サウンド面は他ブランド製低価格ギターケーブルとの音質比較も交えてレビューするよ!
上位グレードのケーブルはコチラの記事へGO!
外観:Fender (フェンダー) Original Series Instrument Cable ギターケーブル
Fender Original Series Instrument Cableはヘッダー的な厚紙に、ケーブルが巻かれているパッケージです。ビニール等で覆われておらずケーブルが剥き出しのため、店頭ではある程度傷や汚れが付着している場合があります。
店頭販売期間が長くなると、フォンプラグの曇った個体やケーブル表面に擦れた跡が発生している個体が混ざりがちです。日本は季節による湿度変化が激しいこともあり、購入後はとりあえずプラグ先端を楽器用クロス等で乾拭きしておきましょう。
幸いにも管理人の個体のプラグは綺麗な光沢を保ち、ケーブル表面の汚れも見当たりませんでした。
通常はブラック系が多いギターケーブルにおいて、Daphne Blueが選べるというのはそれだけで大きな利点に思えます。
正直な所性能や品質の話は抜きに、色だけで自制心を失いこのケーブルに手を出した人も多いハズです(1敗)。シールドと言えどもルックスも大切な要素につき、楽器との一体感やオシャレさを重視する方には有り難い商品となります。
脳が溶けそうなかわいい色しやがって……💖
細部のデザイン
細部に目を移すと、ケーブル表面には『Fender ORIGINAL INSTRUMENT CABLE』と銀文字のプリント入りです。
またプラグのキャップ表面に刻印等はありませんが、補強用の熱圧縮チューブがFenderロゴ入りとなっています。
複数のケーブルが混ざるとブランドが分からなくなる場合があるものの、本品は特徴的な色とロゴで簡単に識別可能です。
仕様:Fender (フェンダー) Original Series Instrument Cable ギターケーブル
Original Series Instrument Cableは公開されている情報が少なく、米国ワイヤゲージ規格とシールド率等が公表されています。静電容量や抵抗値は不明で、購入前の段階でおおよその音色を判断するのが困難です。
公表スペック
公表情報を一通りまとめるとワイヤージャケットはPVC製で外径8mm、電線の導体サイズは23AWGとなっております。導体には99.95%のOFC (無酸素銅線) を採用し、シールド率90%の横巻シールド (スパイラルシールド) です。
ニッケルプレートコネクターは耐久性に優れ、全長は10ft(3m)以外にも15ft(4.5m)、18.6ft(5.5m)が用意されています。ケーブルは長いほど静電容量が増加することもあり、演奏スタイルに合わせて適切な長さを選択しましょう。
公式スペック表(誤記注意)
引用:Fender _Original Cable _ Accessories
- 10 インチ(3m)、15インチ(4.5m)、18.6 インチ(5.5m)から選択可能
- クラシックなフェンダーカラー
- 外径8mmのワイヤージャケット
- 23 AWG
- 90%OFCスパイラルシールド
- ニッケルメッキコネクター
- Cable Ends 1/4″
- Material PVC
※ストレートコードのプラグはSTR/STR (S/S) 、カールコードのプラグはSTR/ANG(S/L)のみで選択不可
ちなみに、公式サイトでは何故かフィートがインチと誤表記されているので注意
正しくは10ft(3m)、15ft(4.5m)、18.6ft(5.5m)だよ
※10インチは約25.4cm
静電容量と抵抗値が音質に与える影響についてはコチラの記事を読もう!
寸法(実測値)
ところが管理人の個体のワイヤージャケットを計測してみたところ、φ8mmもなく実測φ6.4~6.5mm程度でした。
プラグ先端のチップ (Tip) は最大でφ5.8mm程度とやや小ぶりで、例としてSwitchcraft #11への挿入感は緩めです。
チップの最大径はブランドにより差異があるため、φ6mm以上のガッチリとした挿入感に慣れた方には物足りないかもしれません。
全長はケーブルが露出している箇所の計測 (コネクターとコネクター間の長さ) で、およそ304cm程度となっております。10フィートは3.04800メートルにつき、ほぼ公表値通りの長さと考えて良さそうですね。
取り回し
Original Series Instrument Cableはシリーズ中最も細いケーブルということもあり、取り回しは非常に良好となっています。PVC製のジャケットも軽くて柔軟性が高く、8の字巻きの状態で保管しても使用する際は即座にストレート状です。手狭な自宅内での利用は勿論のこと、跳ねるようなステージパフォーマンスを想定した練習でも取り回しの良さを実感出来ます。
製造国
製品紹介ページでは製造国について言及されていないものの、ヘッダー裏のステッカーに『MADE IN CHINA』と記載有りです。しかしアーティストシグネチャーモデルなど、一部のケーブルには製造国が記載されたステッカー自体添付されておりません。管理人が所有するケーブルでは、MonoNeon氏のシグネチャーケーブルが製造国不明となっていました。
サウンド:Fender (フェンダー) Original Series Instrument Cable ギターケーブル
最後に手持ちのギターを使い、Fender Original Series Instrument Cableのサウンドをチェックします。
使用したギターはFender Player Stratocaster Floyd Rose HSSで、倍音と周波数特性、ノイズ耐性を計測です。倍音と周波数特性はケーブル1本でDIへ直結し、ノイズ耐性は歪ませた方が分かりやすいためFender FDS-90を使用しています。
電池はパナソニック9V型アルカリ乾電池6LR61XJを、ピックは計測中に消耗しにくいAria Pro II P-HT01/080 YLを抜擢です。使用弦はPlayer Stratocaster Floyd Rose HSS推奨のSuper 250’s Nickel Plated Light、ピックアップは純正リアのみとします。
CLASSIC PRO APP222
エフェクターのアウトプットにはCLASSIC PRO APP222を接続し、接続順はギター→ケーブル→エフェクター→APP222→DIです。
比較対象のケーブルとして、過去記事でサウンドチェック済みの ARIA JG-10X (3m) を用意しました。
本記事投稿時点でARIA JG-10X (3m)の流通価格はOriginal Series Instrument Cableの約1/2程度だよ
余談として、ギタいじの各検証記事では第三者の再現性重視のため入手が容易なJG-10Xをメインで使用しているよ!
倍音特性
倍音は周波数が分かりやすいように、5弦開放弦 (A2/110.00Hz) を解析しています。
1.Fender Original Series Instrument Cable
全帯域でバランス良く倍音が出ており、非整数倍音も低価格帯ケーブルとは思えぬほど控えめです。基音の出力も低次倍音の出力も高めですが、幾分出力が均等に揃いやすく微弱なコンプレッション感を含みます。
目立った奇数次倍音は見当たらないものの、1k~1.5kHzにかけて僅かに出力が低めです。雑味の無い倍音がクッキリと基音を引き立てて、ギターの音が素直に反映されやすい傾向のケーブルとなります。
Original Series Instrument Cableは基音クッキリ倍音スッキリ系!
2.ARIA JG-10X (3m)
Fender Original Series Instrument Cableと比較すると大まかな波形は共通ですが、各倍音間の谷間の非整数倍音の値が高めです。基音から第十倍音付近までの帯域は非整数倍音が主張しやすく、倍音の波形のふもとに小さな山が発生している箇所もあります。
高次倍音も波形のふもとが枝毛状になっている箇所もあるなど、抜けの悪さや微弱な歪みに繋がる場合がある模様です。それでも800~2.5kHz付近の倍音は出力が高く、高次倍音も良く伸びるためケーブルの個性として割り切れる範疇となっております。
JG-10Xは激安価格を考慮すると十分以上の水準だけれども、聞き比べると抜けの悪さや歪みやすさを感じるかもね
倍音特性波形の周波数目安
左端側の太長い山(中央灰色線)が基音110Hz 偶数次倍音:第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)、第6倍音(660Hz)…… →ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も 奇数次倍音:第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)、第7倍音(770Hz)…… →金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き 非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
周波数特性
周波数特性はDI直で同一フレーズを繰り返し、平均的なスペクトラムを算出しました。
a.Fender Original Series Instrument Cable
ムラの無い安定した低音と中音に、とても伸びやかな高音~超高音が際立つ周波数特性です。倍音特性同様に中高音に弱い帯域があり、1.2k~3kHzにかけては出力が低めとなります。
代わりに4kHz以降は出力が高いため、超高音の煌めきを感じるハイ上がりなサウンドです。ブライトなクリーンや歪みのエッジの鋭さにアドバンテージが得られ、高音の伸びが大人しいギター弦とも好相性です。
b.ARIA JG-10X (3m)
800Hz付近までの低~中音は、どちらのケーブルにも大きな差がありません。元来ARIA JG-10Xは高音が伸びやすいケーブルですが、それ以上にFender Original Series Instrument Cableは突出しています。
1.2k~3kHzにかけての中高音~高音はARIA JG-10Xが辛うじて上手で、サウンドのメリハリに好影響を与えそうです。両ケーブルの最大出力はほぼ同等につき、低価格帯モデルの比較でも各帯域に優劣関係があることを頭に入れておきましょう。
安いケーブルは全て同じような音質ではなく、詳しく調べればそれぞれに長所があるよ!
周波数特性波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
ノイズ耐性
ノイズ耐性はギターをスタンドにたてかけ、一切ピッキングをしていない状態でノイズの周波数を計測しています。FDS-90のメモリはDIST.を限界まで上げ、TONEとLEVELはパネルのセンターラインに合わせるように調整です。
Fender Original Series Instrument Cableの方が総じてノイズレベルが低く、とりわけ中高音~高音のノイズに極端な差があります。ARIA JG-10Xは1k~6kHzにかけてのノイズが目立つため、得意とする周波数特性の帯域と被り気味です。
一方Fender Original Series Instrument Cableは、得意とする4kHz以降の帯域でもARIA JG-10Xよりノイズが控えめとなります。高音や超高音の伸びの良さと同帯域のノイズ耐性が合わさり、クリアなサウンドを後押ししていると言えそうです。
高周波ノイズはOriginal Series Instrument Cableが11kHz付近で途切れるのに対し、G-10Xは13kHz付近まで計測されているよ
よってノイズ耐性に関しては総合的にOriginal Series Instrument Cableの方が優れていると判断出来そうだね!
ノイズの周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
計測に使用した機材一覧
ギター:Fender / Player Stratocaster Floyd Rose HSS FRTインサートブロック:Creatifinity Parts / CT-66-6P PU:Fender / Player Series Alnico 2 Humbucking (純正リア) 弦:Fender / Super 250's Nickel Plated Light ピック:Aria Pro II / P-HT01/080 YL エフェクター:Fender / FDS-90 電池:パナソニック / 9V型アルカリ乾電池6LR61XJ 比較用シールド:ARIA / JG-10X (10ft/3m, S/S) マイクケーブル:Amazon / CLMIC1-M-F-10FT-5P×1
使用したFRTストラトのレビュー記事はコチラ!
Fender (フェンダー) Original Series Instrument Cable ギターケーブル まとめ
フェンダーらしさ全開のカラーバリエーションに、低価格帯とは侮れぬ品質を備えたギターケーブルに仕上がっています。雑味の無いハイトーンはアンプ直で使用しても心地良く、取り回しの良い柔軟性も高ポイントです。
公表情報の少なさと公式サイトの誤記はご愛敬ですが、ポップでクラシカルなカラーは眺めているだけでも気分が高揚します。初心者セット付属品からのグレードアップや、低コストでキュートなルックスと安定した性能を両立したいプレーヤーに最適です!
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ストレートコード
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