【レビュー】 J. Rockett Audio Designs HRM ダンブル倍音再現!

2021年9月5日エフェクター,J. Rockett Audio Designs,HRM,Hot Rubber Monkey,オーバードライブ,ブティック系

神田商会オンラインストア

👆 J. Rockett Audio Designs HRM – Hot Rubber Monkey

目次

J. Rockett Audio Designs HRM 君 歓迎会

今年の7月の上旬頃、ツイッターでギター関連の画像を漁っていた時の事です。他とは一線を画す、独特の存在感を放つエフェクターの画像が回ってきました。筐体に内部の実体配線図を模したと思われる、外装デザインが秀逸で目を惹きます。それは J. Rockett Audio Designsが手掛ける、Hot Rubber Monkey(HRM) というエフェクターです。

ツイートの主は神田商会オンラインストアで、画像はキャンペーンの景品との事でした。当時管理人は深く考えず、単にカッコいいからという理由で該当ツイートをRTしています。そもそもこういった大手のキャンペーンは、当たる確率が圧倒的に低いのが世の常です。加えてHRMはブティック系につき、安ギター好きの管理人には分不相応と言えます。

【国内正規品】 J. Rockett Audio Designs (JRAD) ギターエフェクター Hot Rubber Monkey (HRM) ホット・ラバー・モンキー オーバードライブ

けれども運命とは不思議なもので、極稀に豚に真珠が与えられる事もあるのです。そんな訳で不肖管理人、該当キャンペーンに見事当選してしまいました。当たる訳が無いと思っていた物に当選してしまうと、正直な所動揺が隠し切れません。あまりにも動揺したため、管理人は当選通知への返信に半日以上も要しています。(※)

神田商会オンラインストアさん (@kandastore) _ Twitter
※返信前にDMの主が本当に公式なのか、何度も確認していた

おそらく高級ギター凄腕ギタリストのため、この世に生を受けたのであろうHRM君!

安ギターとジャンクの山に埋もれて過ごす、管理人のおうちで妥協してください💖

謝辞

神田商会オンラインストア皆々様、この度はJ. Rockett Audio Designs Hot Rubber Monkey (HRM)をお届けいただき、誠にありがとうございました。お送り頂いたはお品は、当管理人が責任をもってレビューさせていただく次第です。お心配りに深謝申し上げますとともに、書面にて恐縮ですが厚く御礼申し上げます。

神田商会オンラインストア

https://store.kandashokai.co.jp/

神田商会オンラインストア 公式ツイッターアカウント

https://twitter.com/kandastore (@kandastore)

神田商会オンラインストアさん (@kandastore) _ Twitter

J. Rockett Audio Designs HRM 開封の儀

J. Rockett Audio Designs HRM 開封の儀
想像の1/3はちっちゃいよ!

当初管理人はHRMについて、ツイートの画像以外の情報が全く無い状態でした。詳しい仕様も調べていなかったため、大型のエフェクターだと思っていたのです。そのため本機が届いた際、想像以上に小さな筐体に驚いてしまいます。おそらく実物を見た事が無い人の大半は、同じような感覚に陥るのではないでしょうか。

J. Rockett Audio Designs HRM 本体&付属品一式
本体&付属品一式

外形寸法は104(L)×59.5(W)×47(H)mmとなっており、エフェクターとしては小型です。縦と横のサイズは、KORGのGA Custom Black チューナーとほぼ同程度となっています。

J. Rockett Audio Designs HRM & KORG GA Custom Black

故に電池を収納する余裕が無いため、本機はDC9Vのアダプター駆動専用です。

また電源ジャックの径が太いため、推奨アダプターを準備した方が良いと思われます。推奨されるアダプターは、Music WorksのAC/DC Adapter DC0913Bです。

J. Rockett Audio Designs HRM & Music Works AC/DC Adapter DC0913B アップ
一般的な国産規格アダプターは使用不可

こちらは神田商会オンラインストア取り扱い品につき、管理人も別途購入しています。

大まかな仕様について

HRMはその名の通り、HRM EQ MODを搭載したダンブル系アンプを再現したモデルです。分類としてはオーバードライブですが、使用感はほぼアンプそのものとなっています。ピッキングニュアンスやレスポンスが素晴らしく、単純な歪み系とは言えないのです。『アンプの一部』として拡張して使えるような、プロユースな仕上がりを誇ります。

J. Rockett Audio Designs HRM コントロール

コントロールはLEVEL/GAINの2V仕様のほか、TREBLEとFATのEQコントロールを完備です。TREBLEとFATは相互作用するEQとなっており、細やかなサウンドメイクに対応します。特にTREBLEは効きが強烈で、ホットなトーンから鋭いドライブまで自由自在です。LEVELの調整幅も凄まじく広く、かなりの音量を稼ぐを事が可能となっています。

J. Rockett Audio Designs HRM 斜めアングル

フットスイッチはトゥルーバイパス仕様で、電源は先の通りアダプター駆動専用です。LEDは標準で緑が搭載されており、銀色の操作面のアクセントになっていますね。パーツ類も筐体も堅牢で、耐久面にも相当配慮されている事が伝わるハズです。それでは本機をクリーンアンプに接続し、色々な設定でデータを計測していきます。

レビュー環境について

VOX MV50-CL Clean

今回使用したギターは、リアにDP184を搭載したSQUIER Bullet Stratocasterです。アンプはVOX MV50-CL Cleanを使用し、LINE端子から周波数特性を計測しています。セッティングは上記画像の通りで、DI等は介さずにインターフェースへ直結です。HRMは直列でインプットへ接続し、その他の環境は下記の通りとなっています。

ギター:SQUIER Bullet Stratocaster Tropical Turquoise
ナット:FENDER YJM Brass Nut
リアピックアップ:DIMARZIO DP184 WHITE THE CHOPPER 
ブリッジ:FENDER Standard Strat Big Block Chrome Tremolo Bridge Assembly 
弦:ERNIE BALL / Super Slinky #2223

シールド:Aria Pro II / JG-10X (10ft/3m, S/S)×2
AMP-AIF間シールド:Aria Pro II STUDIO PERFORMER Cable (S/S)×1

AMP:VOX / MV50-CL Clean
AIF:YAMAHA / AG03
(CH1,LEVEL:標準ライン,GAIN:3.5,全エフェクト無し,INPUT MIX)

波形の周波数目安(左から順に)

赤線:100Hz,200Hz  
橙線:400Hz,800Hz  
桃線:2kHz,3kHz,6kHz

J. Rockett Audio Designs HRM バイパス音

下記アンプ直の項目の波形はHRMを接続せず、AIFに信号を送った際の周波数特性です。アンプを通した音の中では、最も損失が少ないピュアな信号の波形となっています。トゥルーバイパス(TB)エフェクターで気になる点は、ドライ音の音痩せです。

J. Rockett Audio Designs HRM 横アングル

かつてはTB=音痩せ無しと宣伝されていた時代もありましたが、実際は相当音が痩せてしまいます。本機も例外ではなく、エフェクトOFF時は出力が最大で-1dB程低下しました。ハイ落ちも確認出来るため、複数台を繋げて使用する際はバッファーを推奨です。

アンプ直

VOX / MV50-CL Clean アンプ直 周波数特性
損失無し

HRMバイパス音

J. Rockett Audio Designs HRM バイパス音 周波数特性
-1dB

J. Rockett Audio Designs HRM のダンブル度

管理人はこれまで、Dumble Amp Overdrive Specialを使用した経験がありません。国内では所有者が限られるアンプにつき、使った事がある人の方が少ないでしょう。そのためネット上の動画や、他のダンブル系を使った経験則のみとなります。正確な判断は出来ませんので、大いに推測が混じる点をご了承下さい。

Dumble Overdrive Special 5881 / 6L6(1980’s Model)倍音特性

過去の計測データで印象的だったのは、偶数次倍音と奇数次倍音のバランスです。加えて非整数倍音が、ほとんど目立たない波形だったという点に尽きます。

Dumble Overdrive Special 5881 / 6L6(1980’s Model)倍音特性
偶数次倍音と奇数次倍音の割合が同程度

通常ギタリストには、偶数次倍音の暖かな響きが好まれやすい傾向です。ところがダンブルアンプは、奇数次倍音のパキっとした硬質さも存分に含まれます。

基本は実にシルキーな歪みなのですが、耳に痛くない程度の鋭さがあるのです。高音域は耳当たりが良くトレブリーで、芯を支えるローエンドも魅力的に響きます。音が丸くなり過ぎない絶妙なバランス感が、倍音特性に表れているものと推察です。

HRM 全て中点設定での周波数特性

J. Rockett Audio Designs HRM 全て中点設定

HRMを全て12時に設定すると、『THEダンブル系』なドライブが飛び出てきます。ミッドローは芯がしっかりしており、飽和感の強い2kHz以降が綺麗に歪む感じです。クリーントーンと比較すると、高音域の伸びはやや控えめの傾向となっています。

J. Rockett Audio Designs HRM 全て中点設定 周波数特性

HRM 全て中点設定での倍音特性

続いて倍音特性を調べるために、5弦開放弦の音で計測を行いました。5弦開放弦は110Hzとキリが良く、倍音を調べる際に波形が分かりやすいのです。

~800Hzまでの倍音特性

J. Rockett Audio Designs HRM 全て中点設定 倍音特性 800Hz

800Hz付近までの波形を切り取ると、その倍音のバランス感覚が分かると思います。110Hzから始まり、220Hz、330Hzと綺麗に倍音がムラなく計測されているのです。

全周波数帯域における倍音特性

J. Rockett Audio Designs HRM 全て中点設定 倍音特性 全体

波形を最大まで広げると、圧倒的な倍音のバランス感覚が一目瞭然です。偶数次倍音も奇数次倍音も綺麗に揃う波形は、まさにダンブル系だと言えます。HRMはダンブル系特有の倍音のバランス感覚を、ハイレベルで再現です。

レスポンスについて

J. Rockett Audio Designs HRM レスポンス

波形等では表現できませんが、HRMのレスポンスは神レベルとなっています。遅延を全く感じさせないと言いますか、アンプ直の歪みと違和感がありません。ボリュームやピッキングニュアンスにも従順で、わざとらしく歪まないのです。アンプと一体化していると言っても過言ではなく、積極的なサウンドメイクが可能です。

様々なセッティングによる出力と周波数特性

J. Rockett Audio Designs HRM & Music Works AC/DC Adapter DC0913B

ここからは各セッティングによる音の違いを、中点設定の波形と比較します。オール12時の設定と比較して、どれほど音量や音色が変わるかをみていきしょう。波形のみを掲載していくので、音作りや購入の参考にご活用ください。

※記載の出力+〇dBは、全中点設定の音量と比較した音量差

LEVEL MAX(他は中点)

J. Rockett Audio Designs HRM LEVEL MAX(他は中点)

ボリュームを上げると純粋に音量のみが増えやすく、音質が崩れにくいです。増幅量もかなり多いため、もう少しGAINを絞れば優秀なブースターとしても活用出来ます。軽く歪ませたアンプに接続しても音が潰れにくいので、粒の揃ったドライブを演出です!

J. Rockett Audio Designs HRM LEVEL MAX 周波数特性
+13dB(ピンク)

GAIN MIN(他は中点)

J. Rockett Audio Designs HRM GAIN MIN(他は中点)

GAIN最小では音量が下がるものの、高音域側が若干歪んだ状態です。周波数では2k~5kHzが歪んでおり、アタック音も歪んだニュアンスで再生されます。低~中音域側はクリーンに近く、GAIN最小~中点の範囲ではかなりの歪みの差を確認です。

J. Rockett Audio Designs HRM GAIN MIN 周波数特性
-4dB(黄色)

GAIN MAX(他は中点)

J. Rockett Audio Designs HRM GAIN MAX(他は中点)

GAINを最大にしても、そこまで音質の違いは感じられませんでした。低~高音域までまんべんなく音量が微増する印象で、サスティーンの音質が大きく変化します。6kHz以降の超高音域が伸びるようになるため、倍音の艶感がアップです。

J. Rockett Audio Designs HRM GAIN MAX 周波数特性
+2dB(橙)

TREBLE&FAT MIN~TREBLE&FAT MAX(他は中点)

J. Rockett Audio Designs HRM TREBLE&FAT MIN
EQ同時最小
J. Rockett Audio Designs HRM TREBLE&FAT MAX
EQ同時最大

2つのEQは連動しているため、両極端なセッティングでは相当に音質が変化します。 TREBLE&FATを最小とすると音量も歪みも控えめとなり、ミッドレンジが大幅に減衰です。 TREBLE&FATが最大の場合は全音域がギラギラで、特に1k~2kHzのミッドハイが爆発的に唸ります。

J. Rockett Audio Designs HRM TREBLE&FAT MIN~TREBLE&FAT MAX 周波数特性
同時最小:-4dB(黄緑) / 同時最大+7dB(緑)

TREBLE MAX&FAT MIN(他は中点)

J. Rockett Audio Designs HRM TREBLE MAX&FAT MIN(他は中点)

こちらもEQ両極端セッティングで、 TREBLEが全開かつFATが最小です。 TREBLEを上げるだけでも出力が高くなり、やはり 1k~2kHz付近が爆発的に伸びます。反して1kHz以下は大幅に絞られるため、耳を刺すようなトレブリーサウンドです。

J. Rockett Audio Designs HRM TREBLE MAX&FAT MIN 周波数特性
+4dB

TREBLE MIN&FAT MAX(他は中点)

J. Rockett Audio Designs HRM TREBLE MIN&FAT MAX(他は中点)

こちらは真逆のEQセッティングで、FAT全開でTREBLEを最小にしてみました。FATは音量にそれほど影響が無く、最大で+1dB程度の上昇に留まります。周波数は1Hz以下がブーストされ、特に100~200Hz付近の低音域がゴリっとしたパワーを発揮です。

J. Rockett Audio Designs HRM TREBLE MIN&FAT MAX 周波数特性
+1dB

フルテン

J. Rockett Audio Designs HRM フルテン

問答無用のフルテンに設定すると、オール中点との比較でも+14dBも出力が増加します。ほぼ全帯域がムラ無くブーストされ、ディストーション的なニュアンスです。コンプレッション感が強烈過ぎるため、ダンブル感はほとんど無くなってしまいます。超高音域も相当伸びるため、弦アースをしてもハウリングする程の凶悪サウンドに変貌です!

J. Rockett Audio Designs HRM フルテン 周波数特性
+14dB

J. Rockett Audio Designs HRM まとめ

Dumble Overdrive Special再現を謳う通り、倍音のバランスが抜群のモデルです。ダンブル特有の細やかさと鋭さという、相反する歪み特性を上手く再現されています。本機をクリーンアンプに直列で接続すると、一瞬でダンブルサウンドに早変わりです。その適応力は家庭用ギターアンプでさえも、『ダンブルの味』を引き出してくれます。

ボリュームの調整範囲が非常に広く、ブースターやゲインブースターとしても優秀です。その増幅量の大きさは、ローゲインアンプを激しく深く歪ませる事が可能となります。筐体も堅牢でデザインも良いため、ブティック系エフェクターの旨味が随所に満載です。ダンブルサウンドを楽めるだけでなく、幅広く活用出来る一台に仕上がっています!

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