Fender Player Stratocaster Floyd Rose HSS レビュー!お手頃FRTストラトキャスター!!【ギター音質解析】
👆 Fender Player Stratocaster (ストラトキャスター) Floyd Rose HSS をレビュー!
目次
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Fender Player Stratocaster (ストラトキャスター) Floyd Rose HSS 値下げ旋風に乗って超詳しくレビュー!
Fender製品の中でも、Player Stratocaster シリーズはお手頃価格で流通しています。Fender Player Stratocaster Floyd Rose HSSはその名の通り、フロイドローズを搭載したストラトキャスターです。
スペックは近代的な要素が盛り込まれており、プレイアビリティが重視されています。それでいてヘッドロゴにはスパゲティロゴを採用するなど、Fenderらしさも健在です。
ところが今年に入ってから、Fender Player Stratocaster Floyd Rose HSSは一部の販売店で値下げ傾向となっています (追記:本記事投稿時の情報、2023年以降は高騰中) 。決め手となったのは、おそらくMade in Japan Limited Stratocaster with Floyd Roseの発売です。
加えてSquierからは、ContemporaryシリーズにFloyd Rose搭載機が発表されました。選択肢が広がった分、先行機種は販売価格を調整せざるを得ないのかもしれません。
ですがユーザーにとっては、Fender製ストラトを安価で購入出来る好機となっています。Amazonでは2021年10月現在、サンバーストモデルの価格がSquierと大差が無いほどです。長期在庫品の値下げも散見するため、メキシコ製に拘りが無い方は狙い目だと思います。
かく言う管理人も、2020年製の長期在庫品を格安で手に入れる事が出来ました。せっかくの機会ですので、細部をチェックしながらレビューしていきましょう。
開封の儀
Fender Player Stratocaster Floyd Rose HSSの外箱はFenderロゴ入りで、送り状付近のピック型の紙が保証書です。保証規定が掲載されており、保証が適用されるシリアルも手書きで記入されています。
またFender Player Stratocaster Floyd Rose HSSは、海外と日本向けでは付属品が一部異なる事が明記されていました。
日本国内向けはケース付属
日本国内向けのモデルの場合、ソフトケースかギグバッグが付属との事です。
Fender Player Stratocaster Floyd Rose HSSはソフトケースの模様で、こちらもFenderのロゴ入りとなっています。
良く見るとファスナーの引き手にもロゴが入っているなど、中々に芸が細かいですね。
ソフトケース底面にはシリカゲル入りで、本体は緩衝シートに包まれていました。
緩衝シート内はクレイ乾燥剤入りとなっており、酸化対策も万全となっています。
この辺の配慮は安ギターでは考えられないため、大手ならではの貫禄と言えるでしょう。
基本スペック
■ブランド:Fender ( フェンダー ) ■タイプ:エレキギター ■シリーズ:ストラトキャスター、Player Strat FR HSS ■カラー:ポラールホワイト ■ボディ:アルダー ■ネック:メイプル、Modern "C" ■指板:メイプル ■ナット幅:1.6875" (42.86 mm) ■スケール:25.5" (648 mm)引用:FENDER ( フェンダー ) Player Stratocaster FR HSS MN PWT 送料無料 _ サウンドハウス
※3Tサンバーストモデルは指板がパーフェロー(選択不可)
■ピックアップ:Player Series Alnico 5 Strat Single-Coil(ネック)、Player Series Alnico 5 Strat Single-Coil(ミドル)、Player Series Alnico 2 Humbucking(ブリッジ) ■コントロール:Master Volume, Tone 1. (Neck/Middle Pickups), Tone 2. (Bridge Pickup)、5WAYピックアップセレクター ■ブリッジ:Floyd Rose Double Locking Tremolo ■付属品:ソフトケース引用:FENDER ( フェンダー ) Player Stratocaster FR HSS MN PWT 送料無料 _ サウンドハウス
ルックス:Fender Player Stratocaster (ストラトキャスター) Floyd Rose HSS
ケースから本体を取り出してみると、遠目に見る分にはとても見栄えが良いですね。ボディは全域が、ネックは指板側がグロス仕上げにつき、艶々の光沢が輝いています。
ブリッジとナットのフロイドローズ機構も重厚な雰囲気があり、存在感が抜群です。このレイアウトにスパロゴという、ある種アンバランスなデザインもそそられます。
管理人はポラールホワイトを選びましたが、カラーチャートに掲載されておりません。表現が難しいのですが、Fenderらしからぬ『真っ白』に近い色合いとお考え下さい。
とにかく雑味の無いホワイトで、下地も真っ黒にしないと撮影が難しい色です。Fender感が薄い反面、歴史の色に染まっていない純粋さも感じられる事でしょう。
Fender Player Stratocasterの細部を見ると……?
大まかな印象としては、モダンスペックの良さを実感出来ると思います。しかしながら近くで見てみると、随所に仕上がりの粗が目立つのも事実です。塗装面は最終工程の仕上がりは良いのですが、着色の工程が良くありません。
ホワイトの中にポツポツと黒い塗料が混ざるなど、作業環境の悪さを想起させます。近くで見るとその数がかなり多く、トップだけでも7か所見つかりました。ボディカラーが真っ白なだけに、近くで見ると非常に気になる要素ですね。
設計面の良く分からない箇所としては、ネックエンド脇が揃っていない点が挙げられます。ポケットの横幅と合っていないため、ネックがボディからはみ出していました。組み上げ方が悪いというよりも、ポケットの加工自体に問題がある様子です。
この状態でセンターがバッチリ合っているため、海外らしい力技を感じさせます。正直な所褒められる要素ではないので、丁寧に加工して欲しかったというのが本音です。
Fender Player Stratocasterの金属パーツの組み上げ
ナットの取付けもビタッ!という感じではなく、幾分緩い仕上がりとなっています。
ジャックプレートはネジの取付けが斜めになっており、ガッカリ度が強めです。
コスト的な限界があるのか、随所に時短作業を思わせる加工が見受けられます。これらは全て、昨今の1万円台の安ギターでもきちんと仕上げられている事が多いです。
出音と外観に影響しない要素を省いた上で、Fender Player Stratocaster Floyd Rose HSSの価格が成立するのかもしれません。購入を検討する際は、こういった個体も混ざっている事を把握しておくべきでしょう。
もちろん全く問題無い機種も多いので、店頭で確認して購入するのが一番だと思います。絶対に許容出来ないという場合は、無難にMade in Japan Limited等をご選択下さいませ。フラットな視点で価格と照らし合わせると、平均か平均よりも少し下になる仕上がりですね。
……ちなみに個人的には、加工が少し雑でもFenderロゴが入っているので問題ありません💖
演奏性:Fender Player Stratocaster (ストラトキャスター) Floyd Rose HSS
ロゴだけで満足したので、Fender Player Stratocaster Floyd Rose HSSの演奏性は主にパーツ類に焦点を当てていきます。分解しての判断ではなく、試奏時にもチェック出来る要素を中心にまとめました。店頭で選ぶ機会があった時は、他機種との比較にもなるのでぜひ意識してみて下さい。
Fender Player Stratocasterのペグ
ナットマウント式ブッシュを採用した、アメスタ等と同じロトマチックタイプです。仕様書ではStandard Cast/Sealedと表記されており、市販もされています。
リプレイスメントパーツとしては、AMERICAN PROFESSIONAL STAGGERED表記です。ロゴ刻印入りで見た目は豪華ですが、精度自体はごく普通のものとなっています。
ポン付け可能なロック式ペグがあるものの、Fender Player Stratocaster Floyd Rose HSSはフロイドローズ搭載モデルです。ヘッドの重量を増やしたいなどの意図を除き、現状のままでも良いと思われます。
Fender Player Stratocasterのオクターブチューニング
出荷前に販売店による調整が行われていたため、オクターブ調整はバッチリです。ナット位置も適切で1フレットもシャープしにくく、フレット音痴も発生しておりません。音詰まり等も一切発生していないので、ピッチ関連は頗る良好となっています。
Fender Player Stratocasterの弦高
弦高も調整されていると思われるのですが、気持ち高めのセッティングです。実測してみると6弦側はおよそ2.0mmで、1弦側は1.8mmとなっていました。使用弦は、Fender® USA 250L Nickel Plated Steel (.009-.042)となっています。
まだまだ高くも低くも調整出来るため、好みに合わせてセットアップしましょう。低くするセッティングの場合は、1.0㎜台前半までは攻められるコンディションです。(ロッドも効きが良い!)
Fender Player Stratocasterのネック
先述した通り、ネックは指板側のトップだけがグロス仕上げとなっています。グリップ面はサテン仕上げにつき、American EliteやProfessionalと同じですね。形状はModern “C"となっており、マイクロティルトが搭載されています。
指板の末端部分はツバだし仕様で、22フレット以降がピックガードに被さる形状です。ヘッドには羽根型や台座型のガイドではなく、テンションバーが搭載されています。
ストラトヘッドはヘッド角が無いため、時折バーの高さを確認しておきましょう。出荷時のバーの高さを予め撮影しておくと、後々微調整する際に役立ちます。
Fender Player Stratocasterのナット
高さやセンターは全く問題がないのですが、先の通り組み上げが緩めです。至近距離で見てみると、あちこちに隙間が目立つ仕上がりとなっています。
綺麗に平面が出ていないのか、気になる人は気になるかもしれませんね。
角の面取りも浅めなので、演奏時に1弦側の淵が指に触れると少し痛いです。
ネジやキャップはしっかりしており、安物のライセンス品とは比べ物になりません。通常使用の範囲内であれば、これといった影響は無いと思われます。
FRTのロックナット周りを交換する前に読もう!
Fender Player Stratocasterのフレット
フレットの加工は悪いという程ではありませんが、価格帯を考慮すると微妙な出来です。グロスの除去が中途半端で、数本のナットの根本にグロスの破片が残っています。
かさぶたみたいな形状の上に白濁しており、光があたると目立つ状態です。更に山の高さの調整は万全ですが、末端の加工は標準以下の品質になると思います。
カットした断面のみを磨いている印象で、指を滑らせるとガサガサして痛いです。乾燥等による痩せでフレットが浮いているのではなく、加工そのものが尖っています。プレイアビリティを主張している機種故に、さすがに大きな減点要素ですね。
Fender Player Stratocasterのブリッジ
フロイドローススペシャルはオリジナル等と比較して、材質が安価となっています。亜鉛パーツが大半を占めており、サスティーンブロックも亜鉛ダイキャストです。柔らかい金属なのでサウンド面以上に、耐久性やチューニング精度に影響します。
弦をロックするインサートブロックはタングステンとの事ですが、消耗品と判断しておいた方が良いでしょう。ボディにはマウント用ザグリが設けられているため、ブリッジ周りが一段低い設計です。
スプリングは3本搭載で、楽器店出荷時にフローティング用に調整されていました。ブリッジはネジで埋め込むタイプではなく、アンカー付きのスタッドとなっています。使い始めは快適に運用出来るものの、経年に伴うナイフエッジの消耗にも注意です。
レビューではアームが不適合との意見を見かけましたが、特に問題無いと思われます。ノブに接触することもなく、ハウジング式なので軸の回転も滑らかです。落とし込みザグリの影響もあり、アームダウンしやすいのではないでしょうか。
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Fender Player Stratocasterの電装系
一見するとストラトでは王道の1VOLUME2TONE仕様ですが、ブリッジもトーンが効きます。一番下のトーンがブリッジ用で、中央のトーンがミドルとネック兼用です。スイッチもガチっと動く硬めのタイプで、指先に切り替えた際の触感が伝わってきます。
配線処理もしっかり行われているため、歪ませてもそれほど不快感がありません。各ポットのトルクも軽やかで、ボリューム奏法や演奏時の調整にも柔軟に対応可能です。
Fender Player Stratocasterの重量
通常のトレモロと比較して、ダブルロックシステムの重量は重めとなっています。体重計を使用した実測では、およそ4.0kg前後の重量です。
文字にすると数百グラムの差ですが、体感的には肩にズシっと来るものがあります。個体差によらず確実に4kgを超える重さなので、重い機種が苦手の方は注意しましょう。
サウンド:Fender Player Stratocaster (ストラトキャスター) Floyd Rose HSS
Fender Player Stratocaster Floyd Rose HSSは生音とアンプを通した音で、印象が大きく変わるのが特徴的ですね。
生音で鳴らしてみると、ジャリンと心地良くバランスの良い音が響きます。高音も低音も良く聞こえるので、アンプを通した音にかなり期待を寄せていました。
ところがアンプを通すと、予想以上に低音域のパワーが感じられないのです。
高音域は伸びやかで倍音も芳醇な雰囲気がある反面、低音域は直進性に欠けます。音の重心はミッドからミッドハイ付近にあるため、どうしてもハイ上がりです。
ブリッジはアルニコ2ですが、使い始めはクリーンでもやや歪みやすいと思います。使い込むとトゲが無くなってくるため、少し我慢して使い続けてみましょう。
ハイゲインではないので、GAINを上げてもアルニコ2らしく大人しい歪みです。
不意を突かれた点として、ポールピースピッチが約9.8mmのナロー仕様になっています。全ポジション中ブリッジのみFスペースやトレムバッカー系ではない点はアンマッチ感が否めず、好みが分かれるチョイスですね。
他は10.4mmのアルニコ5で、パキっとしたアタックに良い感触を覚えました。サスティーンはフロイドローズの恩恵が大きく、誇張ではない程に伸びまくります。
低音弦側は伸びすぎる程で、体感的にフィードバックも拾いやすかったです。
Fender Player Stratocasterの倍音特性 (A2/110.00Hz)
倍音の測定は周波数が分かりやすいように、5弦開放弦スペクトラムを採用しました。フロイドローズ搭載機らしく、偶数次倍音も奇数次倍音も芳醇となっています。
どのポジションも第3次倍音が最も出力が大きいため、金属的かつ鋭角的な音色です。第6倍音も全ポジション控えめなので、メタリックで冷たい質感だと言えます。
1.ブリッジ倍音特性
2.ミドル倍音特性
3.ネック倍音特性
倍音特性波形の周波数目安
左端側の太長い山(中央灰色線)が基音110Hz 偶数次倍音:第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)、第6倍音(660Hz)…… →ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も 奇数次倍音:第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)、第7倍音(770Hz)…… →金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き 非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
Fender Player Stratocasterの周波数特性
全てのポジションで共通して、7kHz以降の高い音域がとても強い傾向です。金属的な響きの倍音特性とあわせて、サウンドのエッジを際立たせています。
ブリッジとミドルは印象通り低音域が弱く、高音域を活かした方が良さそうです。ネック側は低音域も十分稼げるため、リードはネックが中心になると思われます。
ブリッジ側でブリッジミュートを使用する場合は、エフェクターでの音作りが必須です。幸いアルニコ2はエフェクターの反応が良いため、音の加工がしやすくなっています。
ミッドレンジは基本的に芯があるので、高音域の削り方も意識した方が良いでしょう。
1.ブリッジ周波数特性
2.ミドル周波数特性
3.ネック周波数特性
周波数特性波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
Fender Player Stratocaster (ストラトキャスター) 公式デモ
Fender Player Stratocaster (ストラトキャスター) Floyd Rose HSS 総評
Fender Player Stratocaster Floyd Rose HSSは購入した時期と価格、ブランドへ抱く価値観によって評価が変化しそうなモデルです。
マテリアル自体は良いのですが、加工は丁寧とは言い難く随所に粗が見当たります。演奏性に影響が無い範囲ではあるものの、外観を損なう要素が目立つのは気がかりです。
管理人は下落時に半値近くで購入したため、それでも相当なお買い得感がありました。
ですがFender Player Stratocaster Floyd Rose HSSを10万円台で購入した場合は、納得がいかない人も多くなると思われます。雑に仕上げたというよりも、作業工程を短縮して量産を重視したといった所でしょうか。
Fender Player Stratocasterは廉価版とはいえ、フロイドローズ!
Fender Player Stratocasterはメキシコ製でも、紛う事無きFender!
この2点は他で得難い要素につき、自身の価値観を見直す機会になるかもしれませんね。店頭で試奏出来る楽器店も多いため、実物を触って判断した方が絶対に良い機種です。
言わずもがな、管理人はFenderのロゴが入っているので十分満足しています💖
お友達にもギタいじを広めてね!
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