【光る指板】MUSOO LED指板カスタムエレキギターレビュー:STタイプ安ギター MST2110 が色々凄い
👆 指板が光る安ギター MUSOO カスタムエレキギター LED付 MST2110 をレビュー!
目次
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MUSOO カスタムエレキギター LED付 STタイプ MST2110 安ギターレビュー本編の前に 管理人より新年のご挨拶
当ブログへお越しいただいた皆さま、あけましておめでとうございます。お寄せいただいた暖かなご声援のおかげで、健やかに新年を迎えることができました。
これもすべて、当ブログをご愛読いただいている世界中の皆さまのおかげです。より良い情報提供に努めて参りますので、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
選手契約についてのお知らせ
下記選手に対し、本年の契約を行わない旨を通告いたしましたのでお知らせいたします。
ポジション:ギターハンガー 実働年数:0.000262383年(138分) タイトル:2021年頭の悪いギターグッズ大賞 通算竿数:2本(ST/LPで掛け心地の確認のみ)
育成選手契約締結のお知らせ
当ブログでは、下記選手と育成選手契約を締結いたしましたのでお知らせいたします。
ブルヘッドフッククラシック選手コメント
🐄「コンバート後の調整は順調です。昨年はハンガーとしての初登板も経験し、自分にとっても実りある1年でした。もう一度初心に戻り、今季は衣料品ハンガーとして夢の舞台を目指します!」
光れ新年!指板が光る安ギター MUSOO カスタムエレキギター LED付 MST2110!
茶番はこの程度にしておきまして、新年一発目は明るい話題から参りましょう。明るい楽器の代名詞といえば、やはりLED搭載ギターですね。
近年は安ギター界隈でもLED搭載機が増えており、チラホラ目にする機会が増えています。ウクレレで名を上げたMUSOOでは、指板にLEDを仕込んだSTタイプをラインナップです。ただしメーカーが公表するデータがほとんどなく、仕様の多くは謎に包まれています。
分かるのはボディ材がスワンプアッシュで、ネックがメイプルを採用という点のみです。指板やその他のハードウェアなど、公式HPでも詳細な情報が掲載されておりません。
一応モデル名は掲載があり、正式には『MST2110』という型番である事が分かりました。しかし不透明な部分が多く、管理人のフロンティアスピリットが激しく燃え上がります。
安ギターではよくある事ですが、何かしら公に出来ない面白い要素がある予感です。本記事投稿時点で3万前後というお手頃価格という事もあり、新年の運試し用に1台購入してみました。
指板の光る安ギター 開封の儀
予め申し上げておきますが、まずは販売店の評価を確認しておく事を推奨いたします。実は本品を購入した時期は2021年8月で、到着したのは2021年12月末です。
通常3~5週間以内に発送と記載があるものの、実際には5か月弱の時間を要しています。到着まで色々な事があったため、かなり時間のかかるお買い物となってしまいました。
梱包はギター用発泡スチロールが使用されており、EMS送料等は全て販売店負担です。
本体は更に緩衝シートに包まれていて、付属品類も別途まとめられています。
サイズピッタリの箱に収められているので、輸送時起因の外傷等は見当たりません。
破損や不具合も無く、概ね商品画像通りの状態で届いたと言えるでしょう。
基本スペック
スペックに関しては正直な所、実物を見ても良く分からない所が多いです。分かる範囲で掲載いたしますので、参考程度にお考え下さいませ。
Model:MST2110 Color:Red Body Material:Swamp ash Fretboard Material:Unknown Neck Material:Maple Nut:41.7mm white ABS Neck Construction:Bolt‑on Neck Shape:C Scale:648mm scale Number of Frets:22 Frets Size:2.5mm Pickups:SSS ‑ Ceramic LED Color:Blue
ルックス:指板が光る安ギター MUSOO カスタムエレキギター LED付 MST2110
まず開封して感じた事は、塗料由来のニオイがかなり強めとなっています。製造して間もないのか、揮発しきっていない感じのするニオイですね。
スワンプアッシュのボディは導管がクッキリで、中々の見栄えとなっています。LEDもしっかり搭載されており、遠目にはカスタムギター感が全開です。
指板が光る安ギター フィニッシュ
フィニッシュは記載が無く、実際に見た雰囲気では着色剤によるものと思われます。オイルフィニッシュではないため、表面はかなりサラサラしている触り心地です。
サラサラし過ぎているレベルで、ステインの使用量は最小限となっています。
メイプルネックも着色されており、よく見ると指板インレイごと着色です。
細やかな着色工程ではなく、コスト的にある程度省略されていますね。指板は材質表記が無いのですが、異様なほど黒々として艶々です。
こちらも良くみてみると、あちこちに茶色い箇所が散見しています。推測するに茶色の指板を黒く着色したもので、材質が判別出来ない状態です。
安い木材を高く見せる努力と考えるか、お粗末だと捉えるかは評価が割れると思います。指板材が公表されていない理由は、この辺のコストカットにあるのでしょう。
その他気泡状にボツボツした箇所があるなど、丁寧さに欠ける箇所が目立ちました。
指板が光る安ギター ヘッドスタイル
MST2110はSTタイプのギターですが、ヘッドスタイルは独自のシェイプを採用です。サイズはスモールとラージヘッドの中間程度で、丸みの少ない形状となっています。
ブランドロゴはヘッド先端に入っており、少々仕上がりの雑なプリント風ですね。ロゴのデザイン自体は悪くないものの、修正液でなぞったような質感となっています。
デカールのような艶感も無いため、一般的な感性ではカッコいいとは言い難いです。ヘッド形状が目立つ事も重なって、ロゴの安っぽさが浮いて見えるかもしれません。
指板が光る安ギター ハードウェア
金属パーツは全てクローム仕上げで、ピックガードはブラック3プライとなっています。その他の樹脂パーツは全てブラック1プライとなっており、安ギター感が強めです。
パーツのグレードは安ギターの中でも、一番安いタイプのみが使用されています。2万円台の安ギターではありますが、パーツグレード的には1万円未満と同等です。
スワンプアッシュとLEDの負担が大きいのか、多くを望む事は出来ないと思います。
指板が光る安ギター LED点灯機能確認
とは言え本機の最大の魅力は、なんといっても指板にLEDが組み込まれている事です。最低限のパーツグレードを考慮しても、LED搭載指板は大きな魅力だと言えます。
電源は006P型の9V電池となっており、ボリュームが電源スイッチを兼任です。スイッチポットを搭載しているため、ポットを引き上げる事でLEDがONになります。
LEDカラーは全てブルーのみで、合計で10個のLEDポジションマークが点灯です。点滅するタイプではなく常時点灯タイプにつき、ノイズの混入もありません。(※点滅タイプの場合は回路構成によってノイズが混ざる)
点灯機能も問題無く、全てのLEDが同じ明るさで点灯する事を確認しました。
言わずもがな、
管理人のテンションのボルテージは即座にカンストしています。
例えハードウェアがチープでも、LEDが点灯するだけでチャラにする事が可能です。高輝度タイプなので直視しないように注意しつつ、安ギLEDライフをお楽しみ下さい。
演奏性:指板が光る安ギター MUSOO カスタムエレキギター LED付 MST2110
普段のギターレビューでは演奏性に関わる要素を、パーツ単位で詳しく確認しています。ですが今回は本当に全ての部品が最低限なので、言及する事が特にありません。『その程度のグレード』につき、特徴のみを簡単に列挙するのでご了承下さい。
ペグ MUSOO カスタムエレキギター LED付
汎用ロトマチックタイプで、安ギターで良く使用される安価なタイプです。
管理人の個体はトルクも精度も標準的範囲ですが、個体差もそれなりにあると思います。
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弦高&オクターブチューニング
弦高は安ギターではよくあるフラット設定で、全ての弦が2.1mmの状態です。
高さが揃っていると高音弦側が弾きにくいため、もう少し下げた方が良いでしょう。
オクターブは全弦2.1mmの状態で12Fで確認した所、ほぼ基準内に調整されていました。弦高を下げると再調整が必要となるものの、サドルの調整幅は十分残っています。
一家に一本欲しい弦高ゲージ!
ネック
着色指板にLED埋め込みという仕様は、指板表面の演奏性が気になる所です。
ところが意外にも指板の滑りが良く、LEDの周囲に特に段差も感じられません。
ただし着色指板の特徴として、保湿しても常に乾いているような硬質な触感となります。グリップは標準的な太さのCシェイプで、サテン系よりもややウェットな触感です。
仕上がりや精度は安ギター相当となっており、高級感はほとんど感じられません。
あくまで通常の安ギターのマテリアルに、LEDを仕込んで着色したものとなっています。
ネックプレートをグレードアップ!
ボディ
スワンプアッシュの導管に目が行くボディですが、ハイフレットの演奏性が低いです。
ジョイント部の加工が大雑把で、なんと面取りが一切行われておりません。
スクウェアエッジという感じでもなく、
ジョイント部が鋭い直角状となっています。
皮膚が触れるだけでも痛いため、ハイフレット演奏時に頭を悩ませる事でしょう。
部品の組み上げ自体は悪くなく、ネックとボディもピッタリ結合された状態です。
組み上げの質はそれなりに高いのに、ボディの設計が致命的に良く無いと思います。
安ギターではかなり珍しいケースで、通常はこれらが真逆になる事が多いです。
多少ボディーカラーが削れるとしても、面取りをした方が良いかもしれませんね。
日頃のお手入れですこやかな艶を保とう!
ナット MUSOO カスタムエレキギター LED付
ナットは安ギターでは馴染み深い、プラスチック製の41.7mmタイプを搭載しています。溝切りはほどほどに良く、ローフレットで音程がシャープする箇所は無しです。
個体に合わせて削った感じではなく、元々溝付きのナットを使っていると思われます。
そのため細部の仕上がりは雑で、山の頂点は高く四隅の角も面取りが甘いです。
開放弦を交えたコードではひっかかりを覚えるため、形を整えた方が良いでしょう。
フレット
フレットは幅2.5mm程度の背の高く無いタイプを搭載していますが、仕上がりが雑です。
末端処理の粗がかなり目立つ上に、ハイフレットで浮いている箇所もありました。
22フレット1弦側は完全に浮いており、演奏中にしょっちゅう弦が引っ掛かります。修正出来る範囲ではあるものの、その他の末端処理も丁寧とは言い難いですね。
クロスを滑らせると繊維がからまる所が多く、演奏中にもチクチク感じます。
安ギターである事を考慮しても仕上がりが悪いので、全体的に修正が必要です。
ブリッジ
ブリッジは安ギター特有のナロータイプで、取付けも弦間も10.5mmとなっています。サスティーンブロックも極薄仕様となっており、音伸びは全く期待出来ません。
加えてアームの角度設計がおかしく、キャップ位置が通常では考えられない高さです。
異なるモデルのアームを流用していると思われるので、交換した方が良いでしょう。
ブリッジザグリもサスティーンブロックが密着しており、アームアップが出来ません。
アームアップする際はザグリを拡張しなければならず、少し面倒な作業を要されます。
10.5mmピッチのトレモロブリッジをグレードアップするならコレで決まり!
音質改善テクニック!
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センター
ナット、フレット、ブリッジベースは全て水平で、センターは特に問題無しです。
ポールピースも揃っているため、ブリッジザグリやフレットの低質さが惜しく感じます。
電装系
アッセンブリーは1Volume2Tone5Way仕様で、ST型標準のSSSレイアウトとほぼ共通です。
ボリュームのみLEDの電源スイッチを兼ねており、スイッチポットを採用しています。
オフの状態でもトーン用ポットより少し背が高く、やや扱いにくいかもしれません。
動作形式はプッシュ-プルを採用していますが、ハットノブなので掴みにくいですね。
電装系パーツを交換する前に読もう!
重量 MUSOO カスタムエレキギター LED付
重量はデジタルスケールを使った実測で、およそ3.76kgと標準的STタイプの範疇です。バスウッドよりは若干重さを感じるものの、特に問題なく扱える範囲だと思われます。
ストラップブロック or ロックピンで暴れよう!
サウンド:指板が光る安ギター MUSOO カスタムエレキギター LED付 MST2110
生音は大きく感じられるのですが、アンプを通すと拍子抜けするほどチープな音です。
ピックアップの出力がかなり低く、低音域のパワーが皆無となっております。
エレキギターというようりはエレキ三味線のような音で、ペチペチ&シャリシャリです。
ピックアップ
ピックアップはセラミック系のシングルコイルを搭載で、巻き数が少ない気がします。抵抗値は実測で全て3.7kΩと非常に低く、ポールピースはフラットタイプを採用です。
弦とポールピースを近づけても出力が上がらないので、交換した方が良いと思います。
高音域だけが出力されている印象さえあるため、ヘヴィーな音作りは絶対に出来ません。
ここまで弱い音が出るモデルは、最近の安ギターでは珍しいかもしれないですね。
こういう音と割り切る事が出来れば、特殊な音作りに活かせる可能性があります。
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倍音特性 (A2/110.00Hz)
一応各ポジションにおける、サウンドデータも計測しておきました。倍音は周波数が分かりやすいように、5弦開放弦のスペクトラムを採用です。
1.ブリッジピックアップ
非整数倍音が少ないですが、全体的な倍音量も少ない傾向となっています。奇数次倍音と偶数次倍音のバランスは半々で、これといった特徴は無しです。指板が光る安ギターとはいえ、倍音は輝かしくないと言った所でしょうか。
2.ミドルピックアップ
奇数次倍音が目立ちやすく、高音域の倍音では非整数倍音が多く確認出来ます。枝毛状の波形となっている所が多いため、音の濁りを感じるかもしれません。
3.ネックピックアップ
通常のSSSレイアウトとは真逆で、ブリッジやミドルよりも倍音量が多いです。高音域側はミドルと同じく枝毛状の波形が目立ち、クリア感が損なわれています。
倍音特性波形の周波数目安
左から2つ目の山(中央灰色線)が基音110Hz 偶数次倍音:第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)、第6倍音(660Hz)…… →ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も 奇数次倍音:第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)、第7倍音(770Hz)…… →金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き 非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
周波数特性
周波数特性はDI直で同一フレーズを繰り返し、平均的なスペクトラムを比較しました。
a.ブリッジピックアップ
これまで紹介したギターの中では、一番低音域のパワーが弱いです。音の中心は800Hz付近で、6k~10kHzにかけて爆発的な伸びを計測しています。カリッカリにトレブリーなトーンとなっており、STタイプの音ではありません。
b.ミドルピックアップ
音の中心が400Hz付近にシフトし、低音域もブリッジよりは強めに出力です。6k~10kHz付近は依然として強く、通常のブリッジ用シングルよりも高音が伸びます。
c.ネックピックアップ
1.5kHz以降の特性に関しては、ミドルとそれほど大きな違いがありません。違いは音の中心が200Hz付近となっている点で、低音域もそれなりのパワーです。
周波数特性波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
ダンカン師匠、もっと歪むシングルコイルをお願いします!
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指板が光る安ギター MUSOO カスタムエレキギター LED付 MST2110 まとめ
カスタムギターと銘打たれたモデルではありますが、基本は安ギターとなっています。ハードウェアは最低限の構成で品質が高くなく、設計面でも今一歩の所が多いです。
本機はLED搭載指板という要素以外は、それほどアドバンテージが無いと思います。スワンプアッシュも節約志向の着色工程で、チープさが全面に出ている状態です。
ネックジョイント付近の直角な設計も悪いため、大幅な減点要素となっています。調整が出来る方ならば、LED指板のハイテンション感で帳消しになる感じですね。
一定の技量が必要となるモデルにつき、万人向けに強く推す事は出来ません。
ある程度調整や納期が苦にならず、LEDで大喜び出来る方のみチャレンジしましょう!
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