【激安ギター弦】Daiking DES-309 日本製エレキ弦ってどんな音?物価高の救世主?
👆 Daiking DES-309 日本製 激安エレキギター弦セットをSuper Slinkyと比較しつつレビュー!
目次
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Daiking DES-309 日本製の激安エレキギター弦セットをご存じですか?
2023年に入ってから、大手ブランドの値上がりが相次いでいるのがギター弦です。ピックと並び消耗の激しい必需品ということもあり、ギター愛好者にとって弦の価格高騰は一大事となります。
👆 ELIXIR / NANOWEB Super Light #12002
とりわけ海外ブランドの値上げが著しく、交換頻度の見直しが必要となりそうです。練習等に使用するサブギターについては、銘柄の変更を考えている方も多いと思います。
そこで手頃な価格で買える日本製ギター弦として、Daiking DES-309をご紹介です。
Daiking Corporationについて
2011年に設立されたDaiking Corporationは、楽器用アクセサリーを中心に商品を展開しています。各種弦楽器用のストラップやギターピックの他、レザークラフト製品も充実です。
エレキギター弦はEXライト(.009-.042)のDES-309シリーズに加え、レギュラー(.010-.046)のDES-310シリーズが販売されています。そして各ゲージ毎に、入り数(1set/3set)と付属品(ピック等)の有無が選択可能です。
弦はエレキギター用だけでなく、アコースティックギター弦とエレキベース弦もラインナップされています。
いずれの弦も日本製かつ良心的な価格設定につき、上手く好みがハマれば価格高騰の救世主になりそうですね。
Daiking DES-309はDES-009よりもお得!
本記事で取り上げるDES-309は、EXライトゲージの3setパックとなっています。1setパックの型番はDES-009となりますが、DES-309の単価換算よりもやや割高となる点に注意です。
とくに拘りが無いのであれば、3setパックのDES-309を選んだ方が良いでしょう。今回はDaiking DES-309の使い心地や音質面を中心に、定番エレキギター弦のErnie Ball Super Slinky #2223と比較してみました。激安ギター弦を導入する前に、ご参考いただければと存じます。
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外観:Daiking DES-309 日本製 激安エレキギター弦セット
Daiking DES-309のパッケージは簡素であるものの、必要な情報が分かりやすいです。右側にゲージが表記されており、セット数は下側2か所に大きく記載されています。
弦の型番を覚えていなくとも、店頭で見かけた際に迷いにくいデザインです。Made in Japanと日本製である旨も明記されているため、安くても生産国に拘りたい方には最適となっています。
弦のパッキング
弦は6本分まとめてではなく、各弦毎に1本ずつパッキングされた状態です。開封後は1~6弦が各3本、合計18本の入り数に不足がないことを確認しておきましょう。
パッケージは外装も内部包装も薄手につき、簡単に穴が空きやすい構造となっています。個別包装といえど真空パックという訳ではないので、長期保管には向かないかもしれません。
Ernie Ball等の金属パッケージより湿度や酸化に弱い包装形態につき、必要数分を都度購入した方が良さそうですね。
弦のデザイン
弦のボールエンドの色は全て共通で、ニッケルメッキで統一されています。全長はおよそ1010~1025mm程ありますが、ワウンド弦の有効弦長が短めの設計です。
Ernie Ballのワウンド弦は全長が990mm前後であるものの、有効長も990mmとなっています。
対してDaiking DES-309は全長約1010mmに対し、有効長は910mm程度と少し短めなのです。
リバースヘッドやEXロングスケールへの使用を検討している場合、ポストに巻く余剰分も含め長さが足りるかをご確認願います。
細部の加工について
材質はニッケルで弦に導通が有り、表面の色合いがやや黒っぽいのが特徴です。Daiking DES-309とSuper Slinkyを並べると、弦の表面の暗さが良く分かると思います。
ただし安ギター弦にありがちな製造時の残留物(?)がほとんどなく、表面を滑らせても指先が黒く汚れることはありません。その他個人的にはあまり気にしない要素ですが、ボールエンドの巻き返し部分が幾分ラフです。
各弦毎に巻き返しの長さが揃っておらず(※)、TOMやトップローディングに使用すると見栄えが悪くなる可能性があります。
※製造元が意図的に巻き返しを揃えていない可能性も有り、あくまで見栄えという観点の話
触感
Daiking DES-309はワウンド弦もプレーン弦も共に、標準よりかなり硬質な触感です。プリプリした弾性のあるSuper Slinkyと比べて、バキバキとかガチガチと表現したくなるハードなテンションとなっています。
1ランク上のゲージと錯覚する硬さがあるため、弦高を高めに設定しているプレーヤーには好みが分かれそうです。対照的に低弦高やドロップチューニングではテンションを稼ぎやすく、ボトルネック奏法でもバズりにくい硬さだと言えます。
安ギター弦はテンションが緩めのタイプに集中していることもあり、プレイスタイルによっては重宝しそうですね。
この価格帯では珍しいガッツリ系テンション!
交換:Daiking DES-309 日本製 激安エレキギター弦セット
ここからは実際に、無改造のEART YMX-SG3へDaiking DES-309をセットしてみました。交換後の第一印象は触感の項で感じた通り、ハードなテンションが指に伝わってきます。低弦高でも弾き応えがある反面、チョーキングやアーミングは通常よりも力が必要です。Super Slinkyのテンションが身体に染みついていると、交換後しばらくは慣れを要すると思います。
しかし弦の硬さが安っぽさを感じる要素という訳ではなく、弦の個性として十分理解出来る範疇です。暗めの弦の光沢についてもほとんど気にならず、ヴィンテージ系トレモロであれば不揃いの巻き返し部分も全く分かりません。硬い分だけチューニングが安定するまでに時間がかかりますが、価格帯を考慮すれば上々のクオリティとなっています。
パーカッシブな生音
アンプを通す前の生音はSuper Slinkyよりも音量が小さく、倍音も大人しい雰囲気です。Super Slinkyは奥行のあるジョリンとした響きが特徴ですが、Daiking DES-309はカーンと鳴るようなパーカッシブな生音です。
アタックには独特のコンプレッションが効いており、それでいてサスティーンは控えめとなっています。ロングトーンや余韻で魅せるプレイスタイルよりも、アクセントを意識したカッティングなどに向きそうですね。必要以上に高音が主張することもないため、各種ミュート奏法も上手くハマると思われます。
出力は低めで歪みにくい
アンプを通すとやはり出力は低めで、Super Slinkyよりも1メモリくらいアンプのゲインが落ちる感覚です。Super Slinkyでゲインを10に設定する音作りをしていた場合、ドライブの厚みが足りなくなることが予想されます。
倍音は生音と同様に大人しく、輪郭の締まった音像を作成しやすいです。高次倍音を抑え基音や低次倍音を聞き取りやすくする、フレットラップ的なサウンドと表現すれば伝わるでしょうか。クリーンでも歪みでもクッキリした低音と程よい中音を備えますが、高音とサスティーンは伸びやかさに欠けるかもしれません。
フレットラップについてはコチラ!
サウンドデータを Daiking DES-309 とErnie Ball Super Slinky #2223で徹底比較!
管理人の主観はアテにならないため、Daiking DES-309とSuper Slinkyのサウンドデータを比較します。Ernie Ballの弦はトーンチャートが公表されているため、比較対象の弦に最適です。
Super Slinkyのトーンチャートは出力が8で、低中高音域が全てオール7となっています。各弦毎に調べたのは倍音特性、周波数特性、サスティーン、音の立ち上がりの4項目です。ギターはEART YMX-SG3のみを使い、使用機材と計測環境を揃え弦の種類による音の違いを浮き彫りにしました。
10点段階の注意点
弦やピックアップなど、楽器ではトーン特性の判定に10段階評価が多用されます。10段階評価の注意点として、10点に近いほど『性能が優秀』という訳ではありません。エフェクターを多用する際などは、高出力弦を敬遠するケースも多いです。その帯域が『伸びやすいor減衰しやすい』目安として、音作りにご活用下さい。
使用ギターはコチラ!
倍音特性の比較 (ワウンド弦 A2/110.00Hz)
ワウンド弦の倍音は、5弦開放弦のスペクトラムを採用して比較しています。
1.Ernie Ball Super Slinky #2223
ジョリンと鳴る煌びやかな倍音イメージそのままに、低次倍音も高次倍音も実に芳醇です。偶数次倍音と奇数次倍音のバランスも良好ですが、要所で偶数次倍音が大きく計測されています。目立った奇数次倍音も無いため音にトゲが無く、鮮やかさの中にも暖かみを感じる倍音特性です。
2.Daiking DES-309
第5倍音以降は倍音の出力(縦軸)がSuper Slinkyより低いものの、倍音が計測された帯域(横軸)はそれほど差がありません。低次倍音の出力が均等になりやすい傾向で、これがアタックに含まれる独特のコンプレッション感の要因となっています。控えめな高次倍音はフレットラップ着用時に近いものがあり、輪郭のクッキリした引き締まった音像を形成です。偶数次倍音が損なわれる箇所が散見し、弦の硬さだけでなく倍音自体も硬質な響きとなります。
倍音特性波形の周波数目安
左端側の太長い山(中央灰色線)が基音110Hz 偶数次倍音:第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)…… →ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も 奇数次倍音:第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)…… →金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き 非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
倍音特性の比較 (プレーン弦 B3/246.942Hz)
プレーン弦の倍音は、2弦開放弦のスペクトラムを採用して比較しました。
i.Ernie Ball Super Slinky #2223
倍音の出力の高さと倍音が計測される帯域の広さを備えているため、ワウンド弦の倍音特性と同様に煌びやかです。ワウンド弦とプレーン弦の倍音特性の差異が小さく、アルペジオやスウィープで『倍音ムラ』が発生しにくいのが利点となります。
ii.Daiking DES-309
高次倍音が控えめとなるワウンド弦の特性がより極端となり、プレーン弦では低次倍音も出力が若干低めです。第9倍音や第15倍音など奇数次倍音の主張が強めで、鋭いアタックを活かせるプレイスタイル向きとなります。
倍音特性波形の周波数目安
左端から2番目の太長い山(中央灰色線)が基音246.942Hz
周波数特性の比較
周波数特性はDI直で同一フレーズを繰り返し、平均的なスペクトラムを算出しました。
a.Ernie Ball Super Slinky #2223
出力8とオール7のトーンチャートに相応しく、全ての帯域で平均以上の値を計測です。弱点らしい弱点が見当たらず、あらゆるジャンルを網羅するサウンドメイクが可能となっています。
公表トーンチャート
出 力:8 / 低音域:7 / 中音域:7 / 高音域:7
b.Daiking DES-309
生音の音量が小さく感じたことを決定付けるように、Super Slinkyよりも出力が1~1.5dB程度低い模様です。アンプの設定を同じままで2種の弦を弾き比べた場合、Daiking DES-309は一回りスケールの小さな音に聞こえます。
出力を+1dB補正して波形を揃えたところ、低音に関しては部分的にSuper Slinkyよりも高い値を記録しました。中音と高音は出力が同等の場合でもSuper Slinkyの方が高い値を示すため、低音にアドバンテージのある弦と判断出来そうです。
推定トーンチャート
出 力:6 / 低音域:8 / 中音域:6 / 高音域:6
サスティーンの比較
サスティーンはDI直で開放弦Eコードを1ストローク鳴らし、出力が0になるまでの時間を計測します。Super Slinkyの音伸びを基準となる0として、Daiking DES-309交換後に±何%音伸びが変化したのかを掲載です。人力でもデータ精度を上げるため、えげつない回数のストロークを繰り返しています。計測したサスティーンデータを元に、平均%、最小%、最大%の3通りを算出です。
平均:-21.9%
最小:-16.7%
最大:-22.4%
音量補正後はまた違った結果となりますが、上記は生鳴りベースで比較した結果となります。最大出力に-1.5dBの差がある上に高次倍音も控えめなので、サスティーンに関してはSuper Slinkyよりも優位に立てる要素が皆無です。ロングトーンやフィードバックに不向きであるものの、音が伸び過ぎるギターのサスティーン削減に活用出来るかもしれません。スルーネックのギターでサスティーンを削ってアタックを強調したい場合など、使い方次第では面白いサウンドが得られます。
出力の高い弦から交換した際は入力ゲインやボリューム関連の設定を見直してね!
音の立ち上がりの比較
サスティーンの計測と平行して、音の立ち上がりについても調査しました。Super Slinkyと比較して、Daiking DES-309は平均して4ms(0.004秒)ほど立ち上がりが鈍くなる様子です。鋭敏な感覚の持ち主でなければ分からない差ではありますが、極僅かに立ち上がりが変化することを頭に入れておきましょう。
計測に使用した機材一覧
ギター:EART / YMX-SG3 使用PU:Eart / Custom ceramic single coil (リア) 使用ピック:Aria Pro II / P-HT01/080 YL シールド:Aria Pro II / JG-10X (10ft/3m, S/S) マイクケーブル:Amazon / CLMIC1-M-F-10FT-5P
Daiking DES-309 日本製 激安エレキギター弦セット まとめ
・3セットパックのコストパフォーマンスに秀でた日本製エレキギター弦
・DES-309はEXライトゲージ(.009-.042)だが、レギュラーゲージのDES-310(.010-.046)も選択可能
・標準的な同ゲージのギター弦よりも硬質でテンションが高め
・出力は低めでアタックに独特のコンプレッション有り
・ワウンド弦は高次倍音が控えめで引き締まった音像
・プレーン弦は全体的に倍音の出力が低く僅かに奇数次倍音が前に出やすい
・低音にアドバンテージがあるが中~高音は標準的
・生音ベースではサスティーンが伸びにくい
・音の立ち上がりは極僅かに鈍化する可能性有り
弦のテンションや倍音を抑えた響きなど、安さ以外に性能面でも差別化されているね!
品質面は細部に粗があるけど総合的には価格帯以上の水準をクリアしているよ!
練習用やセンター出し等のクラフト用の他、高音のギラつきを抑える音質変化を狙った使い方もアリ!
低価格でもれっきとした日本製なので気軽に試してみよう!
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エレキギター弦 DES-309 (.009-.042)
エレキギター弦 DES-310 (.010-.046)
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