亜鉛合金タイガーネックプレート ってなんだよ…… [変な部品レビュー第1回]
2024.05.08追記情報!
なんと激安海外パーツでおなじみYibuyのAmazon店と楽天市場店にて、亜鉛合金タイガーの取扱いがスタートしました!!
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変な部品 亜鉛合金タイガーネックプレート !
世界は広いもので、探せば探すほど楽器店では流通していない奇妙なパーツと遭遇です。管理人も変な安ギターパーツが溜まってきたので、小出しに紹介していこうと思います。と言いますか、無理にでも紹介する機会を作らないと永遠に使う機会が無さそうです。実用性が不明な品から外観全振りの物まで、意外性重視の部品をチョイスしていきます。
記念すべき第一弾はコチラ、その名も 亜鉛合金タイガーパターンネックプレート です。AmazonやAliExpressで部品漁りをしていると、何故か週1ペースでエンカウントします。よほど管理人に好意があるのか、多数の販売店がおススメに表示してくる始末です。
外観はインパクト十分で、タイトル通り虎柄が施されたネックプレートとなっています。素材は耐久性に難のある亜鉛という事で、装着時の安全性に疑問符が浮かぶ事でしょう。通常ネックプレートはスチールが採用されるため、亜鉛はあまり採用されません。その分価格はとてもお安く、大半の店舗でお手頃な価格帯で販売中です。
亜鉛製という気になる要素はありますが、怖いもの見たさに近い好奇心が勝りました。果たして 亜鉛合金タイガーパターンネックプレート とは如何ほどの代物なのか、実際に装着していきましょう。
変な部品:外観
本体にパッケージ等はなく、チャック付きビニール袋にまとめて封入されています。海外からの発送料込みで数百円の商品につき、梱包について多くは望めないですね。付属品はプレート本体に加えて、プレートクッションとスクリューが含まれています。
正直な所あまり期待していなかったのですが、デザイン自体は思いのほか良好です。適当なレリーフ仕様ではなく、虎柄と認識出来る整ったフォルムをしています。ゴールドの色ムラもなく、触り心地もスベスベしていてささくれ等はありません。虎柄が好みという方ならば、かなり高い満足感が得られるのではないでしょうか。
変な部品:仕様
続きまして仕様については、概ね商品説明欄に記載の情報通りです。取付ピッチが分かりにくいですが、穴-穴間の実測で横38mm、縦51mmとなっています。Fender準拠の38.2×50.9(mm)とほぼ同等のピッチにつき、汎用性は高いハズです。
厚みに関しては淵側の実測が約2.5mm、最も厚い箇所で約4.1mmとなっていました。この数値だけなら厚手に思えますが、実は厚みがほとんど感じられません。黒い塗料の部分が少し窪んでいるため、厚さ1.5mm程度の面積が広くなっています。
また説明欄に記載のある重量はプレート単体ではなく、セット内容の総重量です。プレート単体では39.2gしかないため、とても軽量なプレートに分類されます。
変な部品:取付け
それでは本品を、SQUIER Affinity Stratocaster HSSへ取付けてみました。該当モデルはプレートの取付ピッチが、39×52(mm)の場合もあるのでご注意下さい。ギリギリ取付け可能とは思われますが、若干窮屈な装着感になるハズです。
取付けてみるとそれなりに見栄えが良く、ブラックのボディとは良く合いますね。表面からは見えない箇所ですが、ワンポイントとしてはアリなデザインです。ブラックボディ+ゴールドパーツのギターなどには、ベストマッチだと思います。
変な部品:音質
重量と材質の変化が気になるため、取り付け前後のデータを計測しました。計測したのはA2倍音(5弦開放弦)、周波数特性、サスティーンの3項目です。ネックプレートは大きく音が変わるパーツにつき、ザックリと調べていきましょう。
倍音特性の比較 (A2/110.00Hz)
倍音は周波数が分かりやすいように、5弦開放弦のスペクトラムを採用しました。
1.交換前
Squier純正の倍音特性は、偶数次倍音と奇数次倍音が半々程度となっています。具体的には第2、第3倍音、そして第6、第7倍音が同程度の比率といった具合です。高音域は第16倍音が目立っているため、耳障りの良いサスティーンを奏でます。
2.亜鉛合金タイガー
全体的に奇数次倍音が多く、中でも第3倍音が突出して高いですね。基音よりも第3倍音の方が遥かに大きいので、金属的な音質を決定付けています。反して高音域側では、第18、第22倍音が強くサスティーンが柔らかな質感です。アタック感が硬質で音伸びが滑らかという、中々に面白い特性を計測しています。
周波数特性の比較
周波数特性はDI直で同一のフレーズを30秒録音し、スペクトラムを比較しました。
a.交換前
ピックアップをデスバッカーに交換しているため、平均的な周波数特性です。全体的にムラが無く、全ての音域がほぼ均一のバランスで出力されています。
b.亜鉛合金タイガー
全音域が交換前よりもスケールダウンし、体感的にも音の直進性が低下です。大人しくなったというよりは、パワーが弱くなったという印象が否めません。プレート重量が低下している点に加え、亜鉛製のマイナス面が表面化しています。
波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
サスティーンの比較
サスティーンはシンプルに、開放弦Eコードを1ストローク鳴らして計測しました。基準となるSquier純正プレートを0とし、交換後に±何%音が伸びたかを掲載です。計測したデータを元に、平均%、最小%、最大%の3パターンを紹介します。
亜鉛合金タイガー交換後サスティーン
平均%:-1%
最小%:+8%
最大%:-5%
50回計測した値の平均値では、極僅かに亜鉛合金タイガーの方が劣りました。最大サスティーンも同様に5%低下しますが、最小サスティーンは8%向上です。音伸びはイマイチな代わりに、音伸びの安定感自体は高いのかもしれません。
計測に使用した機材一覧
ギター:SQUIER / Affinity Stratocaster HSS
ブリッジ:Wilkinson WV6SB-BK交換済み
使用PU:LACE / Alumitone Deathbucker Gold(リア)
シールド:Aria Pro II / JG-10X (10ft/3m, S/S)×1
マイクケーブル:Amazon / CLMIC1-M-F-10FT-5P×1
変な部品 亜鉛合金タイガーネックプレート まとめ
・外観は想像より大分見栄えが良い
・取付けピッチはFender標準プレートと互換性有り
・音質はパワーが弱く低音域側の奇数次倍音が目立つ
・サスティーン性能は低いが安定感はほどほどに高い
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まさかの再登場!……なんだこの売り方は。。。
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