PLAYTECH PEP-4 レビュー|話題のシングルサイズハムバッカーの音質を徹底検証
本記事は株式会社サウンドハウス様より、レビュー用製品の提供を受けて作成いたしました。
シングルコイルのブライトで歯切れの良いサウンドに対し、ハムバッカーは音の太さと歪みやすさを備えた力強いサウンドが魅力です。深く歪ませた力強いリフや太く艶のあるリードフレーズ、ノイズの少ないサウンドは、ハムバッカーならではの醍醐味だといえます。
ですがシングルコイルのみを搭載したエレキギターの場合、ハムバッカーへの交換はそれほど簡単ではありません。ハムバッカーを取り付けるためにはボディに専用のザグリ加工を施すほか、ピックガードの加工や交換が必要になるためです。
そのため無加工でシングルコイルのハムバッカー化を優先する場合には、シングルサイズハムバッカーが選択肢に挙がります。今回紹介する『PLAYTECH PEP-4』は、シングルコイル用のピックガードやザグリに加工なしで搭載できるシングルサイズハムバッカーです。
ブリッジポジション用の『PEP-4B』とネックポジション用の『PEP-4N』をラインナップし、それぞれブラックとホワイトの2色を展開しています。4芯のリード線を採用しているためさまざまな配線アレンジにも対応し、手に取りやすい価格設定も見逃せないポイントです。

本記事ではサウンドハウス提供の『PLAYTECH PEP-4』を2種類のストラトタイプエレキギターに組み込み、シングルコイルを基準として音質や各特性を比較・検証しています。『PLAYTECH PEP-4』が気になっている方や、シングルコイルを手軽にハムバッカー化してみたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
本日も独自情報満載なギタいじへようこそ!ハジメマシテな君は『コチラ』をチェック!
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ご提供いただいたピックアップはコチラ!

追記!

ストラトタイプでは250kΩが使用されることが多いのでポットの変更による高音の違いも楽しめるよ!
※本記事内では250kΩのポットを使用
PLAYTECH PEP-4 サウンドハウス渾身のシングルサイズハムバッカー!
サウンドハウスが手掛ける PLAYTECH (プレイテック) から、PEP-4 シングルサイズハムバッカーが発売開始となりました。PEP-4はシングルコイルと互換性のある外形寸法でハムバッカー構造を実現し、ハムバッカーのサウンドとノイズキャンセル効果が得られるピックアップです。
近代的なルックスが印象的なピックアップで、ポールピースはデュアルブレード型 (レール型やツインバー型とも呼ばれる) を搭載しています。6本のポールピースを備えたピックアップとは異なり、ブレード状のポールピースを2本配置した設計です。
ブレード型ポールピースは弦の位置が多少ずれても安定して音を拾いやすいため、デッドポイントが発生しにくいという特徴があります。激しいチョーキングやアーミングを繰り返しても音が途切れにくく、弦間ピッチの異なるギターにも対応しやすい点が大きなメリットです。
マグネットにはアルニコ5、リード線はコイルスプリットに対応できる4芯タイプを採用しています。ハムバッカーサウンドとシングルコイルサウンドの使い分けはもちろんのこと、シリーズ配線とパラレル配線の切り替えにも対応可能です。
ブリッジ用とネック用をラインナップ!
PLAYTECH PEP-4はバリエーションとして、ブリッジ用モデルのPEP-4Bとネック用モデルのPEP-4Nが用意されています。ブリッジ用のPEP-4Bは直流抵抗値16kΩと高めに設計されており、ナチュラルなクランチから深いディストーションまで幅広いゲインレンジをカバーできる設計です。
ネック用のPEP-4Nはブリッジ用との音量バランスを取りやすくするため、直流抵抗値は10.8kΩと控えめに設定されています。いずれのモデルも引き締まった低音と鋭いアタックを併せ持ち、現代のロックやメタルに適したサウンドです。
カラーはブラック (型番末尾にB) とホワイト (型番末尾にW) の2色展開で、ボディカラーやピックガードの色に合わせてカスタマイズできます。
PLAYTECHについて
PLAYTECHは、経験豊富なサウンドハウスの楽器チームが手掛ける総合ブランドです。エレキギター、アコースティックギター、ウクレレ、ベース、管楽器の他、アンプやコンパクトエフェクター、更に弦やピック等の小物に至るまで、衝撃的な品質と価格で提供しています。プレイヤーの夢をかなえる充実のラインナップを続々と送り出しています。

PLAYTECHは確かな『技術』と手の届きやすい価格で『PLAY』の可能性を広げる、サウンドハウスの総合楽器ブランド!

ギターやベースにとどまらず、様々な楽器を展開しているよ!
» 初めての楽器を応援! PLAYTECH ギター&ベース 特集ページ (サウンドハウス公式サイト内の特集へ移動します)
PLAYTECH PEP-4 おすすめポイント

1. ザグリ&ピックガード無加工でシングルコイルをハムバッカー化したい方
2. シングルコイルよりも歪ませやすいサウンドを求めている方
3. シングルコイルよりもノイズレスに運用したい方
4. アーミングやチョーキングを多用する方や弦間ピッチのアンマッチが気になる方
5. 予算を抑えてピックアップの交換や配線アレンジを楽しみたい方
6. ブレード型ポールピースのかっこよさに惹かれた方
7. ギターカスタムの入門用に
8. 自作ギターやコンポーネントギター用に
9. ギターカスタムに備えたストック用に

本記事では提供いただいたPLAYTECH PEP-4 全モデルを外観から取り付け、音質変化まで詳しくレビュー!

ちなみに、管理人がはじめてブレード型ポールピースを使った理由は6番だよ!
外観
PLAYTECH PEP-4は全モデル共通で、専用のプラスチックケースを採用したパッケージです。

ケースにはシュリンク包装が施されており、内部には十分な量の緩衝材が敷き詰められるなど輸送時の衝撃にも配慮されています。

商品が到着したらまずはケース側面のラベルを確認し、注文したモデルと一致しているかチェックしましょう。

ケースを開封したら緩衝材を取り外し、ピックアップに破損や汚損などの異常がないこともあわせてご確認ください。
付属品
PLAYTECH PEP-4はピックアップ本体以外に、取り付け用のスクリューとスプリングが各2本と取扱説明書が1部付属します。

スクリューとスプリングはニッケル仕上げで、浅めのザグリでもザグリ底面に干渉せず使用できる長さです。

ピックガードが厚く長さが足りない場合やダイレクトマウントで使用する場合は、別途対応したスクリューをご用意願います。
説明書
PLAYTECH PEP-4に付属する説明書は、PLAYTECHから発売されているピックアップに共通して使用されているものです。

シングルサイズハムバッカーに特化した内容ではなく、シングルコイルとハムバッカーの両方を網羅した内容となっています。

配線図も3種類掲載されており、シリーズ配線で使用する場合はPEP-4を2芯と見立ててシングルコイルの部分に置き換えて考えればOKです。

組み立て前の注意事項やはんだの種類にも指定があるため、一通り目を通しておきましょう。
デザイン
PLAYTECH PEP-4はブラックとホワイト、各カラーに対応したデュアルブレード型ポールピース専用ピックアップカバーが使用されています。

ピックアップカバーにはメタリックシルバーのPLAYTECHロゴをあしらい、低価格帯とは思えぬ存在感のある佇まいです。

低価格帯のギターピックアップはロゴなし、あるいはホワイトやブラックのプリントロゴが主流となるなか、メタリックな輝きが特別なプレミアム感を演出しています。

ブレード型ポールピースはクローム仕上げで、メタリックシルバーのロゴと相まって近未来を思わせるスタイリッシュな仕上がりです。
内部構造
PLAYTECH PEP-4のピックアップカバーは脱着可能な構造となっており、コイルにはワックスによる含浸処理が施され、その上からアセテートテープで保護されています。

ボビンはつば付き形状のプリント基板タイプが採用されているため、リード線の交換が必要となった際にも対応しやすい構造です。

ボトム側はマグネットが剥き出しの状態ではなく、銅箔によるシールド処理が施されています。

銅箔の上にはピックアップの型番が明記されているので、交換作業中にパーツの判別がつかなくなった場合は確認しましょう。

リード線のカラーコードは、Seymour Duncanの4芯ピックアップと同じです。

製造時の粗や指紋、錆などは一切見当たらず、品質管理が行き届いている印象を受けました!
注意点
シングルコイルは標準的なつば付きボビンのほかに、Seymour Duncan SLL-3のようにつばのない『ストレートボビン』を使用したモデルが存在します。
シングルサイズハムバッカーへ交換を検討する際は、交換予定のギターに搭載されているピックアップのボビンとザグリ形状に注意が必要です。
PLAYTECH PEP-4はつば出しのボビンが使用されているため、ストレートボビンのシングルコイルに合わせて設計されているザグリには無加工で搭載できません。
多分みんなが気になるポイント
低価格帯ピックアップが好きな方なら、一度は気になるのが『海外で流通している類似商品との違い』だと思います。海外では外観のよく似たピックアップが多く流通しているだけに、ロゴやブランドが違うだけなのか、それとも中身が違うものなのかは気になるところです。

結論から申し上げますとPLAYTECH PEP-4と同等、あるいはさらに安い価格帯で流通しているモデルと比較して、デザイン面は根本的に異なると感じました。製品の梱包形態からピックアップカバーのロゴデザイン、基板タイプのボビン、アルニコ5マグネットの採用に至るまで、細部を見ていくと他の低価格帯モデルとは異なる点が随所に見られます。

実際に現物を手に取って比較してみても、PLAYTECH PEP-4は素材や仕様、仕上げに至るまで、既存のモデルを模倣したものではないこだわりが見受けられました。むしろ低価格帯ギターピックアップを使用した経験のある方であれば、価格だけを見て他の低価格帯モデルと一括りにするのは適切ではないことが分かるはずです。

PLAYTECH PEP-4は価格をできる限り抑えることだけを追求したピックアップではなく、ビギナーの方でも手に取りやすい価格帯を維持しながら、品質面では妥協しない方向性で作られていることが伝わってきました。

管理人はブランドピックアップのみならず、海外の激安ギターピックアップを多数レビューしてきた実績あり!

PLAYTECH PEP-4は『安さを追求することで失われるもの』を理解した上で設計されているのが伝わってきました!
仕様
PLAYTECH PEP-4は各モデルの商品情報ページにて、おおまかな仕様が公開されています。リード線については先述の通り、Seymour Duncan製4芯ピックアップと同様の配色です。
ブランド:PLAYTECH ( プレイテック )
モデル:PEP-4
型番:PEP-4B (Bridge) / PEP-4N (Neck)
マグネット:アルニコ5 (Alnico V Bar)
タイプ:シングルサイズハムバッカー / つば出しボビン
弦間:フリー(デュアルブレード型ポールピース)
リード線:4芯シールド (4 Conductor Shielded)
リード線のカラー:黒白赤緑
リード線の長さ:31センチ
カラーバリエーション:ブラック (型番末尾にB) / ホワイト (型番末尾にW)
特記事項:鉛フリー仕様、MADE IN CHINA
PEP-4B (Bridge)
直流抵抗値:16kΩ (誤差±5%)
PEP-4N (Neck)
直流抵抗値:10.8kΩ (誤差±5%)

ピックアップカバー込みの重量はPEP-4Bが約68g、PEP-4Nが約64gでした!
PEP-4BとPEP-4Nの磁極関係


PEP-4BとPEP-4Nを組み合わせた場合、磁極の並びは2ハムのレスポールなどで見られるものと同じ関係になっているよ!
抵抗値
PLAYTECH PEP-4の直流抵抗値はブリッジ用PEP-4Bが16kΩ±5%、ネック用PEP-4Nが10.8kΩ±5%で設計されています。デジタルテスターを使い直流抵抗値を実測したところ、ブリッジ用はPEP-4BBが16.26kΩ、PEP-4BWが16.35kΩです。


ネック用はPEP-4NBが11.03kΩ、PEP-4NWが10.92kΩでした。全モデルに導通不良などの不具合がなく、直流抵抗値についても公表値に対して±5%以内に収まっていることを確認しています。
ポールピースの露出について
PLAYTECH PEP-4は他ブランドのデュアルブレード型ポールピース搭載シングルサイズハムバッカーと比較して、ポールピースの露出が控えめです。

ここでいう露出はブレード型ポールピースそのものの全高ではなく、ピックアップのカバートップ (カバーなしモデルではボビントップ) を基準とし、そこからポールピースの最も高い位置までの長さを指します。

PLAYTECH PEP-4はピックアップカバーを装着すると、1弦と6弦付近のポールピースがカバーに設けられたポールピース用の溝の中に埋まる状態です。

3弦と4弦付近のポールピースは最も頂点が高くなりますが、Seymour Duncanより若干低く、DiMarzioよりはかなり低く設計されています。ピックアップ高を調整してピックアップと弦の距離を短く設定した場合、他ブランドのモデルと比較して演奏時にピックがカバーに接触しやすくなるかもしれません。

ピックとピックアップの接触を気にされる方や、ピックアップと弦の距離が近い設定のサウンドを好む方は、取り付け時の最終的なピックアップの高さにご留意ください。

管理人個人の意見としては、アーミング時に弦がポールピースの淵に引っ掛かる心配がないので使いやすいと感じました!
設計思想を考察
PLAYTECH PEP-4に採用されているアルニコ5は、ブライトで艶のあるサウンドと評されることが多いマグネットです。シングルサイズハムバッカーではシングルコイルと同じサイズでフルサイズハムバッカーに迫るサウンドを得るために、多くのモデルで磁界が広く弦を引っ張る力が強いセラミックマグネットが採用されやすい傾向にあります。

パワフルな磁界を持つセラミックと比較すると、アルニコ5はギター弦を引っ張る力がやや控えめなのです。実際にスチール製のスクリューを近づけてみるとセラミックは「バチッ」と吸着するのに対し、アルニコ5は「シトッ」と吸着するような違いを感じられます。

ただしピックアップは出力が高ければ良いというわけではなく、磁界が強力すぎると不要な低音や倍音が生じ、かえって引き締まったサウンドを作りにくくなる場合もあるのです。つまりPLAYTECH PEP-4は抵抗値を高めに設定することで歪みやすさと十分な出力を確保しつつ、アルニコ5を採用することで引き締まったサウンドを得やすくした設計であると考えられます。

ギターユーザーは忘れがちだけど、PLAYTECHはギターブランドではなく『楽器の総合ブランド』なんだよね!

ギターだけでなくバンド全体を見据えた広い視野でのサウンドデザインが感じられました!
その他
PLAYTECH PEP-4はSSS配列やSSH配列のエレキギターで使用する際に、ミドル用モデルが販売されておりません。Seymour Duncanなどでもミドル用のシングルサイズハムバッカーは販売されておらず、ネック用を流用するのが一般的です。


ミドル用が必要な場合はPEP-4Nを2基購入し、実測抵抗値の高い方をミドルに使用するとよいでしょう。

コイルスプリットを併用してハーフトーンでノイズキャンセルを成立させる場合は磁極や位相の組み合わせに応じて、PEP-4BやPEP-4Nを物理的に180°反転して取り付けたり、スプリットするコイルを選択して配線で対応したりする必要があります 。
※ただし反転はスイミングプールザグリなどザグリのスペースに余裕のある場合に限る。またブリッジ側のコイルよりもネック側のコイルの方が抵抗値が低めに設計されているため、コイルスプリットで出力差を重視する際は反転させないほうがよい場合もある。

ピックアップを物理的に180°反転させてセットする方法は、ピックアップがザグリに干渉してしまう場合や、PEP-4をそれぞれシリーズ接続したままハーフトーンで2基をパラレル配線で鳴らしたい場合にも応用可能です (後半で解説) 。
他ブランドのピックアップと併用する場合
シングルサイズハムバッカーはメーカーやモデルによって、磁極やコイルの巻方向、電気的位相は統一されておりません。故に使用するコイルを固定してコイルスプリットを活用する場合は、配線変更だけではハムキャンセルの条件が揃わず、やはりピックアップの180°反転が必要になるケースもあります。

PLAYTECH PEP-4はピックアップカバーを脱着できる構造なので180°反転させてセットしてもロゴの向きを揃えることができるよ!

シングルサイズハムバッカーは配線パターンを構想する前に、必ず各コイルの磁極と位相を調べて把握しておこう!
取付け
ここからは手持ちのストラトタイプエレキギターを使い、PLAYTECH PEP-4を搭載していきましょう。シリーズ配線ではエッジの効いたサウンドが、パラレル配線では高音の煌びやかさを狙ったサウンドが作成しやすくなります。

そこでSSS配列のエレキギターと1S (シングルコイル1基) のエレキギターを用意して、シリーズ配線×3のサウンドと、パラレル配線&コイルスプリットのサウンドを詳しく調べてみました。下記ボタンをクリック(またはタップ)すると該当項目へジャンプできますので、目的に合わせてお好きな方をご覧ください。
PLAYTECH PEP-4のシリーズ配線検証!
本項ではPLAYTECH PEP-4とSSSストラトタイプを使い、全ポジションシリーズ配線によるHHH化を試していきます。
説明書によるとPLAYTECH PEP-4は鉛フリー仕様ではんだも鉛フリーのものが指定されているため、エレキギターもRoHS指令に適合した製品であるTraveler Guitar TCD-SGNG Travelcaster Deluxeを用意しました。

使用するギター弦はデフォルトのD’Addario EXL120 XL Nickel Round Wound Super Lightではなく、PLAYTECH EGS-0942 (.009-.042) です。パーツ類は全て新品購入時の状態に戻し、弦高やブリッジのフローティングなどのセッティングも入手直後の設定に戻しています。
ピックアップの選択
SSS配列を全てシリーズ配線でHHH化する場合は、PEP-4Bが1基、PEP-4Nが2基必要です。

TCD-SGNGはホワイト-ブラック-ホワイトの3プライピックガードが使用されているので、ピックアップカラーもホワイト-ブラック-ホワイトで合わせてみました。あわせてセンターのトーンノブをブラックのSCUD KB-240TIへ、ピックアップセレクタースイッチノブもブラックのSCUD LB-390へ交換しています。

TCD-SGNGはスイミングプールザグリ (通称:弁当箱ザグリ) ですが、ブリッジピックアップとブリッジの間のザグリが狭く設計されていました。そのままブリッジポジションへPEP-4BWを搭載しようとすると、ボビンのつばがごくわずかにザグリと干渉してしまうのです。

ブリッジのセッティングがフローティング限定となる構造上、ブリッジアンカー周辺の木材に厚みを持たせ、アンカーから伝わる力を受け止める十分な強度を確保したのかもしれませんね。そこでPEP-4BWは180°反転させた状態でセットし、ミドル用のPEP-4NBも180°反転させてセットしています。

ミドル用の反転は5wayピックアップセレクターの2番と4番のポジションで出力する際に、レスポールのハーフトーンと同じ磁極関係になるように考慮したためです。シングルサイズハムバッカーはボビンサイズがシングルコイルと同等の場合でも、リード線がザグリに干渉する場合があることも覚えておくとよいでしょう。

はんだは鉛フリーのOYAIDE SS-47/0.6mmを使用!

TCD-SGNGの純正ポットは250kΩ×3、純正コンデンサは0.047μFだよ!
サウンドの主観的な感想
PLAYTECH PEP-4をシリーズ配線で接続したサウンドは全ポジションで高音の抜けがよく、ローエンドがスッキリとまとまっています。16kΩ超の抵抗値とアルニコ5マグネットという組み合わせから、もしかしたらレスポールタイプにSeymour Duncan SH-4 JB Modelを載せたような音を想像している方もいらっしゃるかもしれません。

ところがPLAYTECH PEP-4は高抵抗値ハムバッカーにありがちな、クリーントーンで高音が籠もるような質感とは無縁です。ギター本体のボリュームを操作せずとも高音が明瞭で、低音はモヤがかかったような独特の空気感が払拭されています。

ゲインを上げていくと、クリーンからクランチ、オーバードライブ、ディストーションへと移り変わり、それぞれの境目を感じさせない滑らかでナチュラルな歪みの変化です。アンプ直でも十分に深い歪みを作り込むことができ、ローゲインのアンプでもブースターを組み合わせれば幅広いゲインレンジを確保できます。

音の傾向としてはSSHストラトタイプやHHストラトタイプなどの、ピックガードマウントハムバッカーから低音をカットしたニュアンスに近いです。ハムバッカーを搭載したレスポールのような太く唸る重厚なサウンドとは異なりますが、シングルコイルでは得難い深い歪みと、ストラトタイプ固有の高音の明るさを併せ持っています。

エフェクターを使って激しく歪ませてもハウリングしにくく、含浸処理が適切に行われていることも確認しました。ハイゲイン時におけるギター本体のボリューム操作では完全なクリーンまで絞ることができませんが、クランチ~ディストーションの使い分けはしやすいと感じます。

シングルサイズにハムバッカーのパワーを凝縮!

商品情報にある『ハムバッカーのパワー』という説明からレスポールのような音を想像した人は、ちょっと見方を変えてみてね!
ビブラートやアーミングの反応
ブレード型ポールピースは弦の位置が多少変化しても安定して出力されるので、ビブラートやチョーキング、アーミングを多用するプレイヤーに最適です。強いピッキングによって弦がポールピースからズレる心配もないため、高速フルピッキングスタイルなどのテクニカルなプレーにも向いています。

PLAYTECH PEP-4はスタッガードポールピースのシングルコイルと比較して、どの弦も音量バランスがよくサスティーンの減衰も滑らかです。スタッガードポールピースでは激しいビブラートやアーミングを駆使する際に、特定の弦だけ出力が不安定になることがよくあります。

極端な話ですがPLAYTECH PEP-4は左右に大きくビブラートをかけたり、2音以上持ち上げるようなワイドベンドを繰り出してもさほど大きな音量変化がありません。アームダウンやアップで弦が大きく移動した際も出力が安定しているため、弦の位置ズレに対する強さが非常に実用的なピックアップです。

裏を返せばハードロックやメタルでブレード型ポールピースが主流ではなかった時代の音源でみられる、アーミングの瞬間にわずかに音量やアタックが変化するようなニュアンスのソロプレイは再現しにくくなります。
PLAYTECH PEP-4 シリーズ配線 倍音特性 (A2/110.00Hz)
ここからはPLAYTECH PEP-4とTCD-SGNG純正シングルコイル (セラミック) を実測データで比較し、どれほど音質に違いがあるのかを浮き彫りにしてみました。比較計測したのは、各マウントポジションごとの倍音特性と周波数特性です。
計測に使用した機材類は最後にまとめて掲載しますが、ピックはサウンドハウスお姉さんピック HEAVY 1.2mm) 、DIはパッシブタイプのClassic Pro CDI-2P、ギターケーブルはClassic Pro GIC030N (3m) 、マイクケーブルはClassic Pro MIX015FN (4芯1.5m) を使用しています。

倍音は周波数が分かりやすいように、5弦開放弦 (A2/110.00Hz) のスペクトラムを採用しました。なお出力差のあるピックアップ同士の比較となるため、出力レベルの違いを揃えるためにノーマライズ処理を行っています。
a.TCD-SGNG 純正ブリッジ用シングルコイル

b.PLAYTECH PEP-4BW (ブリッジ)

a→b波形連続表示(gif)

c.TCD-SGNG 純正ミドル用シングルコイル

d.PLAYTECH PEP-4NB (ミドル)

c→d波形連続表示(gif)

e.TCD-SGNG 純正ネック用シングルコイル

f.PLAYTECH PEP-4NW (ネック)

e→f波形連続表示(gif)

PLAYTECH PEP-4はモデルやマウント箇所を問わずにシングルコイルよりも基音の出力レベル (縦軸:dB) が高く、基音、第2倍音、第3倍音がほぼ同等の出力レベルです。加えて各倍音間の出力レベルの差がシングルコイルよりも小さいため、全体的にコンプレッション感が強くなっています。
倍音成分はシングルコイルの方が広い周波数帯域 (横軸:Hz) にわたって観測されており、高次倍音の平均的な出力もシングルコイルの方が高いです。全体的なコンプレッション感と控えめな高次倍音がハムバッカーに近いニュアンスを生み出し、アルニコ5マグネットが基音の出力レベルを底上げして鋭いアタックを生み出しています。
高出力設計のフルサイズハムバッカーに見受けられる基音より低い帯域の非整数倍音や、倍音と倍音の谷間に発生する非整数倍音はほとんど計測されませんでした。基音より低い帯域で計測される非整数倍音は音程を感じさせぬ重い空気感に直結するため、引き締まったローエンドとタイトなレスポンスを実現しています。
倍音特性を深掘り

・基音や低次倍音の出力レベルが高くアタックが鋭い
・各倍音間の出力レベルの差が小さくコンプレッション感を内包する
・高次倍音は控えめ
・引き締まったローエンドに直結する要素が確認できる

マウント箇所起因による音の違いはあるけれども、ブリッジ用もネック用も近い傾向の倍音特性を持っていると考えてよさそうだね!
倍音特性波形の周波数目安
左端側の太長い山(中央赤色線)が基音110Hz
偶数次倍音:第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)、第6倍音(660Hz)……
→ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も
奇数次倍音:第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)、第7倍音(770Hz)……
→金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き
非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
PLAYTECH PEP-4 シリーズ配線 周波数特性
周波数特性はDI直で同一フレーズを繰り返し、各ピックアップ毎に平均的なスペクトラムを算出しました。
1.TCD-SGNG 純正ブリッジ用シングルコイル

2.PLAYTECH PEP-4BW (ブリッジ)

1→2波形連続表示(gif)

3.TCD-SGNG 純正ミドル用シングルコイル

4.PLAYTECH PEP-4NB (ミドル)

3→4波形連続表示(gif)

5.TCD-SGNG 純正ネック用シングルコイル

6.PLAYTECH PEP-4NW (ネック)

5→6波形連続表示(gif)

PLAYTECH PEP-4はモデルやマウント箇所を問わず、倍音特性の傾向を色濃く反映した周波数特性です。控えめの高次倍音が高音に適度な丸みを加え、低音はモヤがかるような重い空気感が払拭されています。
シングルコイルは低中音~中音にかけて、高い出力レベルが幅広く均一に分布する台形状の波形です。対してPLAYTECH PEP-4は過剰な低音と突出した高音を抑え、一点にピークを集約した三角形に近い周波数特性にチューニングされています。

PEP-4BW (ブリッジ) は800Hz付近、PEP-4NB (ミドル) は400Hz付近、PEP-4NW (ネック) は200Hz付近に集約した波形だよ!

PEP-4NB (ミドル) は本来ネック用の周波数帯に最適化されたモデルなので、2k~3kHzにかけて出力が圧縮されたような独特の波形を計測しているのも面白いね!
☆ネックとミドルで同じ帯域を強調する必要はなく、Seymour Duncan等でもネック用のシングルサイズハムバッカーは設置位置によって最終的に異なる音色が成立するよう設計されている。
周波数特性波形の周波数目安(左から順に)
赤枠線:100Hz,200Hz
橙枠線:400Hz,800Hz
桃枠線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
周波数特性を深掘り
ギタいじでレビューした機材を例に出すと、PLAYTECH PEP-4はYAMAHA REVSTAR RSE20に搭載されているドライスイッチを使用した際の周波数特性に近いです。低音から高音まで広く音圧を確保するのではなく、必要な帯域に出力を集約することで音像の輪郭と音抜けを確保する狙いがあると推察します。
かつてのギターロック全盛期のように、エレキギターがバンドアンサンブルの中で大きな面積を占めていた時代では、こうした広い帯域に出力を持つ台形状の周波数特性も理にかなっていました。一方現代の音楽シーンでは同期音源や打ち込み、複数のギター、多弦ベース、シンセ、サンプラーなど、同時に鳴る音の数が増えています。
こうした音数の多い音楽環境ではエレキギターが低音から高音まで幅広く主張することよりも、ギターが担うべき中音に明確な居場所を作ることのほうが、ミックスの中で確かな存在感を維持するうえで重要となるケースが多いのです。
PLAYTECH PEP-4は決して他ブランドの人気モデルをベースに開発されたものではなく、現代の音楽シーンに求められるサウンドを見据え、独自の思想でチューニングされたモデルと考えてよいでしょう。

本記事ではシングルコイルとの比較の関係上デフォルトの250kΩで統一していますが、高音をもっと伸ばしたい方は500kΩポットを使用してね!
計測に使用した機材1
ギター:Traveler Guitar / TCD-SGNG Travelcaster Deluxe
比較用ピックアップ:Traveler Guitar / 純正シングルコイル (セラミック)
使用弦:PLAYTECH / EGS-0942 (.009-.042)
ピック:PLAYTECH / サウンドハウスお姉さんピック HEAVY (1.2mm)
はんだ:OYAIDE / SS-47/0.6mm
トーンノブ:SCUD / KB-240TI
ピックアップセレクタースイッチノブ:SCUD / LB-390
ギターケーブル:Classic Pro / GIC030N (3m) プレミアムケーブル
マイクケーブル:Classic Pro / MIX015FN (4芯1.5m) プレミアムケーブル
パッシブDI:Classic Pro / CDI-2P
ギターストラップ:LEVY'S / MP2TG-001 Sushi
計測時着用靴下:SH / サウンドハウスお姉さん靴下 スニーカー丈 黒
計測時着用Tシャツ:SH / 音家 T-shirt, L
神アクリルスタンド:サウンドハウスお姉さんアクリルスタンド (非売品)
非売品を除き全て自費で購入
PLAYTECH PEP-4のパラレル配線検証!
本項ではPLAYTECH PEP-4BBを1Sストラトタイプに搭載し、パラレル配線とコイルスプリットのサウンドをチェックしていきます。使用するエレキギターは管理人愛用のPLAYTECH ST250SSHですが、独自に作成した1S仕様のピックガードへ交換しました。

ピックガード以外に交換済みの部品はギターペグがPLAYTECH GPT121×2セット、ペグボタンがGOTOH P2、アウトプットジャックがPure Tone Jack PTT1、アウトプットなどの内部配線材はMONTREUX Vintage braided wireです。

ピックアップセレクタースイッチは3wayタイプのALPHA ALP-3Wを使い、コイル1の単独コイルスプリット、パラレル配線、コイル2の単独コイルスプリットを選択できるように配線しています。

コントロールはボリューム×1のみで、ポットはPLAYTECH GPP111 A250kΩ コントロールポット ミリを使用しました。ボリュームノブはブラックのSCUD KB-240VI、ピックアップセレクタースイッチノブもブラックのSCUD LB-390、はんだは鉛フリーのOYAIDE SS-47/0.6mmです。

ザグリ内部はノイズ対策としてSONIC SP-01を2度塗りしていますが、こちらは元に戻せないのでそのままとしています。ギター弦はPLAYTECH EGS-0942 (.009-.042) でアームは使用せず、トレモロブリッジは完全べた付けのセッティングです。
サウンドの主観的な感想
PLAYTECH PEP-4BBとシングルコイルのサウンドを比較するために、あらかじめTraveler Guitar TCD-SGNG Travelcaster Deluxeのブリッジ用シングルコイル (セラミック) を使ってサウンドチェックを実施しました。

意外にもPEP-4BBのパラレル配線のサウンドは、シリーズ配線よりも低音が絞られており、中高音~高音がとても伸びやかに響きます。ハムバッカーというよりもシングルコイルのトーンに近く、ストラトタイプのようなハリのあるハーフトーンとも別物です。

クリーンに設定したアンプでは粒立ちの良さも感じられ、それでいてシングルコイルよりも深く歪ませることができます。とは言えシリーズ配線ほどの強いドライブ感は得られず、最大出力もシリーズ配線時より低くなります。

コイルスプリットした際のサウンドについては、ブリッジ側もネック側も体感的に大きな差は感じられませんでした。パラレル配線と各コイルスプリット時のサウンドも、瞬時に切り替えて聴き比べなければ明確な違いを判別することが難しい程度の差です。
唯一明確な違いはノイズの量で、当然ながらパラレル配線時はコイルスプリットとは比較にならないほどノイズレスなサウンドを味わえます。
PLAYTECH PEP-4 パラレル配線&コイルスプリット 倍音特性 (A2/110.00Hz)
ここからはPLAYTECH PEP-4BBのパラレル配線とコイルスプリット、TCD-SGNG純正シングルコイルを実測データで比較し、どれほど音質に違いがあるのかを浮き彫りにしてみました。比較計測したのはブリッジ側単独コイルスプリット、パラレル配線、ネック側単独コイルスプリットの倍音特性と周波数特性です。

計測に使用した機材類は最後にまとめて掲載しますが、ピックはサウンドハウスお姉さんピック HEAVY (1.2mm) 、DIはパッシブタイプのClassic Pro CDI-2P、ギターケーブルはClassic Pro GIC030N (3m) 、マイクケーブルはClassic Pro MIX015FN (4芯1.5m) を使用しています。

倍音は周波数が分かりやすいように、5弦開放弦 (A2/110.00Hz) のスペクトラムを採用しました。なお出力差のあるピックアップ同士の比較となるため、出力レベルの違いを揃えるためにノーマライズ処理を行っています。
A.TCD-SGNG 純正ブリッジ用シングルコイル

B.PLAYTECH PEP-4BB (ブリッジ側コイルスプリット)

ブリッジ側コイルスプリット 倍音特性 (A2)
C.PLAYTECH PEP-4BB (パラレル配線)

パラレル配線 倍音特性 (A2)
D.PLAYTECH PEP-4BB (ネック側コイルスプリット)

ネック側コイルスプリット 倍音特性 (A2)
A→D波形連続表示(gif)

サウンドの主観的な感想でも述べた通り、PLAYTECH PEP-4BBのパラレル配線と各コイルスプリット、TCD-SGNG純正シングルコイルは、全て似通った倍音特性です。
パラレル配線のみ基音の出力レベル (縦軸:dB) が少しだけ高く、基音、第2倍音、第3倍音が同等の出力レベルを計測しています。ハムバッカーとしての特性がある程度見受けられますが、シリーズ配線の時よりも広い周波数帯域(横軸:Hz)にわたって出力レベルの高い倍音成分が観測されました。
ブリッジ側コイルスプリットはネック側と比較して倍音成分が観測された帯域がわずかに広い程度の差で、TCD-SGNG純正シングルコイルに近い倍音構成です。厳密に比べるのであれば全ての倍音特性に違いがあり、ノイズ量の差異もあるものの、人間の聴覚のみで聴き分けるのは難しいのではないかと思われます。

シングルコイルに近い音が欲しい時はパラレル配線かコイルスプリットのうち、組み合わせるピックアップと相性のよい配線を選ぼう!
倍音特性波形の周波数目安
左端側の太長い山(中央赤色線)が基音110Hz
偶数次倍音:第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)、第6倍音(660Hz)……
→ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も
奇数次倍音:第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)、第7倍音(770Hz)……
→金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き
非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
PLAYTECH PEP-4 パラレル配線&コイルスプリット 周波数特性
周波数特性はDI直で同一フレーズを繰り返し、各ピックアップ毎に平均的なスペクトラムを算出しました。
i.TCD-SGNG 純正ブリッジ用シングルコイル

ii.PLAYTECH PEP-4BB (ブリッジ側コイルスプリット)

ブリッジ側コイルスプリット 周波数特性
iii.PLAYTECH PEP-4BB (パラレル配線)

パラレル配線 周波数特性
iv.PLAYTECH PEP-4BB (ネック側コイルスプリット)

ネック側コイルスプリット 周波数特性
i→iv波形連続表示(gif)

PLAYTECH PEP-4BBのパラレル配線と各コイルスプリットは、いずれもシリーズ配線より低音が絞られており、中音~高音の伸びが際立つ周波数特性です。シングルコイルとの比較では低音~低中音に大きな差があり、PEP-4BBは300Hz以下の帯域に現れるブーミーな重さが含まれておりません。
シングルコイル的なサウンドではあるものの、必要以上に重くなる低音が前に出ないように上手く制御されています。PLAYTECH PEP-4BBのパラレル配線も各コイルスプリットもピークは800Hz付近に集約し、3k~5kHzにかけてはシングルコイル以上の伸びを計測しました。

ヴィンテージモデルのような低音と高音を持つシングルコイルから、ばっさりと低音をカットしたような周波数特性だね!
周波数特性波形の周波数目安(左から順に)
赤枠線:100Hz,200Hz
橙枠線:400Hz,800Hz
桃枠線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
計測に使用した機材2
ギター:PLAYTECH / ST250SSH Maple 1S化
比較用ピックアップ:Traveler Guitar / TCD-SGNG Travelcaster Deluxe 純正ブリッジ用シングルコイル (セラミック)
使用弦:PLAYTECH / EGS-0942 (.009-.042)
ピック:PLAYTECH / サウンドハウスお姉さんピック HEAVY (1.2mm)
ピックアップセレクタースイッチ:ALPHA / ALP-3W
ポット:PLAYTECH / GPP111 A250kΩ コントロールポット ミリ
アウトプットジャック:Pure Tone Jack / PTT1
アウトプットワイヤー:MONTREUX / Vintage braided wire
導電塗料:SONIC / SP-01 Water-Based Shielding Paint (2度塗り)
はんだ:OYAIDE / SS-47/0.6mm
ピックガード:ブルーパーロイド (自作品)
ペグ:PLAYTECH / GPT121×2 (L3+R3配列を2セット使用してL6として使用)
ペグボタン:GOTOH / P2 (P2搭載ペグより取り外し)
ノブ:SCUD / KB-240VI
ピックアップセレクタースイッチノブ:SCUD / LB-390
ギターケーブル:Classic Pro / GIC030N (3m) プレミアムケーブル
マイクケーブル:Classic Pro / MIX015FN (4芯1.5m) プレミアムケーブル
パッシブDI:Classic Pro / CDI-2P
ギターストラップ:PLAYTECH / PJ23 Pink Jacquard Strap
計測時着用靴下:SH / サウンドハウスお姉さん靴下 スニーカー丈 黒
計測時着用Tシャツ:SH / 音家 T-shirt, L
神アクリルスタンド:サウンドハウスお姉さんアクリルスタンド (非売品)
非売品を除き全て自費で購入
PLAYTECH PEP-4のノイズ耐性を検証!
ノイズ耐性はギターピックアップをスタンドに立てかけた状態で、一切ピッキングをせずにノイズの周波数を計測します。ノイズを分かりやすくするために、JET CITY AMPLIFICATION GS High-Gain Boostを接続してパラメータを全て12時に設定しました。

エフェクターの電源はCLASSIC PRO CP9VX ALKですが、スナップ式変換アダプターを使用しています。エレキギターはTraveler Guitar TCD-SGNG Travelcaster Deluxeで、純正のブリッジ用シングルコイル (セラミック) とPLAYTECH PEP-4Bをシリーズ配線で出力したノイズを調べていきましょう。
TCD-SGNG 純正ピックアップ ノイズレベル

PLAYTECH PEP-4B ノイズレベル (シリーズ配線)

ノイズレベル波形連続表示(gif)

ノイズ耐性に関しては、シングルコイルとハムバッカーの構造の差が一目瞭然でした。PLAYTECH PEP-4Bはシングルコイルよりも全帯域でノイズレベルが低く、深く歪ませたセッティングやエフェクターを多用するセッティングに最適です。
3kHz付近のみノイズが少し高めに計測されていますが、計測に使用したTCD-SGNGは一切ノイズ対策を行っておりません。ザグリ内に銅箔や導電塗料を使ったノイズ対策を実施したり、内部配線をシールド線に交換することで更なるノイズ低下が見込めます。

ノイズとハウリングに強いピックアップなのでエントリーモデルのノイズ対策にピッタリ!
周波数特性波形の周波数目安(左から順に)
赤枠線:100Hz,200Hz
橙枠線:400Hz,800Hz
桃枠線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
計測に使用した機材3
計測に使用した機材1に加えて
エフェクター:JET CITY AMPLIFICATION / GS High-Gain Boost
バッテリー:CLASSIC PRO / CP9VX ALK
評価が分かれそうなポイント
最後にPLAYTECH PEP-4について、評価が分かれそうなポイントを考えてみました。
メカニカルな印象のブレード型ポールピースは、クラシックなルックスを好む方にとっては好みが分かれる要素かもしれません。スタッガードポールピースの持つ欠点も含めてシングルコイルの音が好きな方にとって、ブレード型ポールピース特有の弦の位置ズレに対する強さが『安定し過ぎている』と感じてしまうこともありそうです。

サウンド面では現代の音楽シーンに向いているサウンドメイクがしやすい反面、倍音が火花をまき散らして低音が唸るような歪みを得るのが難しくなっています。特にハイゲインスタックアンプで壁のように迫ってくる重低音に惹かれる場合、PLAYTECH PEP-4の低音性能と出力ではどこか物足りなさを感じるはずです。

そもそも低音をカットする必要のないプレーヤーには、低音を引き締めたサウンドデザインの意図を理解できない可能性もあります。20世紀に開発されたロックやメタル向けピックアップの人気モデルからイメージする音とは、設計思想が根底から異なるピックアップなのです。

個人の好みが出やすい部分はありますが、上手くハマれば低価格帯の枠を超えて唯一無二の個性を発揮し、時代の先駆者となる可能性も大いに秘めています。自身の演奏スタイルや音楽性、バンド全体の方向性との相性も考慮した上で、導入を検討するとよいでしょう。
まとめ
PLAYTECH PEP-4は価格を抑えながらも品質管理に目を配り、シングルサイズハムバッカーならではの実用性と汎用性を備えています。デュアルブレード型ポールピースのメカニカルなルックスと、現代の音楽シーンに合わせたサウンドチューニングが弾き手に近未来を感じさせるデザインです。

ノイズやハウリングにも強いためハイゲイン環境で扱いやすく、4芯のリード線による多彩な配線アレンジにも対応しています。ギターカスタムの入門用だけでなく、価格帯を度外視して新しいギターサウンドの選択肢のひとつとして十分なポテンシャルを持ったピックアップです!

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