【長持ち】Aria Pro II HYPER TOUCH ギターピックレビュー!耐摩耗性に優れたポリアセタール製!!
👆 Aria Pro II HYPER TOUCH ギターピックをレビュー!
目次
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Aria Pro II HYPER TOUCH ギターピックを長持ちさせたいならポリアセタールを選ぼう!
今回は Aria Pro II (アリアプロツー) のギターピックより、HYPER TOUCHをご紹介です。HYPER TOUCHは本体材質に、耐摩耗性に優れたポリアセタール (POM / ポリオキシメチレン) を採用しています。
弦をアタックした際にピック表面が削れにくく、驚くほど長持ちするのが特徴です。艶を抑えたマットな質感とベタつかない触り心地を有し、形状や厚さ、カラーによるバリエーションが豊富に用意されています。
形状は計3種類、厚さは形状毎に0.80mmと1.00mm、カラーは厚さ毎に4種類から選択可能です。
HYPER TOUCH -Triangle- (P-HT01)
HYPER TOUCH -Triangle- は、標準的なトライアングル (オニギリ) 型のピックとなります。3つの角全てを有効に使えるため、HYPER TOUCHシリーズの中では最も寿命が長いと考えられそうです。
P-HT01/080 BL0.80 mm, Blue引用:HYPER TOUCH -Triangle- _ Pick _ Products _ ARIA 荒井貿易株式会社 Arai & Co., Inc.
P-HT01/080 YL0.80 mm, Yellow
P-HT01/080 BK0.80 mm, Black
P-HT01/080 WH0.80 mm, White
P-HT01/100 SB1.00 mm, Sonic Blue
P-HT01/100 PK1.00 mm, Pink
P-HT01/100 BK1.00 mm, Black
P-HT01/100 WH1.00 mm, White
HYPER TOUCH -Tear Drop- (P-HT05)
HYPER TOUCH -Tear Drop- はティアドロップ型のピックで、二等辺三角形のようにシャープな先端を有します。先端以外の角を使うのは難しいものの、弦との接点が小さく引っかかりにくいため高速フレーズにも滑らかに対応です。
P-HT05/080 BL 0.80 mm, Blue引用:HYPER TOUCH -Tear Drop- _ Pick _ Products _ ARIA 荒井貿易株式会社 Arai & Co., Inc.
P-HT05/080 YL 0.80 mm, Yellow
P-HT05/080 BK 0.80 mm, Black
P-HT05/080 WH 0.80 mm, White
P-HT05/100 SB 1.00 mm, Sonic Blue
P-HT05/100 PK 1.00 mm, Pink
P-HT05/100 BK 1.00 mm, Black
P-HT05/100 WH 1.00 mm, White
HYPER TOUCH -Jazz- (P-HT23)
HYPER TOUCH -Jazz- はティアドロップ型よりも先端を鋭利にしつつ、サイズを小型化したジャズ型ピックとなります。高速かつテクニカルなフレーズに順応しやすく、ジャズのみならずハードロックやヘヴィメタルにも最適です。
P-HT23/080 BL 0.80 mm, Blue引用:HYPER TOUCH -Jazz- _ Pick _ Products _ ARIA 荒井貿易株式会社 Arai & Co., Inc.
P-HT23/080 YL 0.80 mm, Yellow
P-HT23/080 BK 0.80 mm, Black
P-HT23/080 WH 0.80 mm, White
P-HT23/100 SB 1.00 mm, Sonic Blue
P-HT23/100 PK 1.00 mm, Pink
P-HT23/100 BK 1.00 mm, Black
P-HT23/100 WH 1.00 mm, White
本記事では HYPER TOUCH -Triangle- P-HT01/080 YL (0.80mm、イエロー) を例に、外観や使い勝手、音質面を掘り下げていきます。
外観:Aria Pro II HYPER TOUCH ポリアセタールギターピック
P-HT01/080 YLの本体カラーは新鮮なバナナのような色合いで、箔押し加工によるブランドロゴやサイズ表記が目印です。マットな質感なので光沢はほとんどありませんが、遠目に見ても視認性の高いデザインとなっております。
ギターアンプや机に置いても目立つ上に、部屋の中やスタジオで落としても見失いにくいカラーです。HYPER TOUCHの0.80mmでは最も『紛失しにくい色』につき、色に拘りが無い場合はYLを選択するのをおススメします。
パッと見のサイズ感はFENDER 346 Shapeに近く、滑らかな触り心地に反して先端も淵もエッジが鋭い設計です。また表面がベタつかない分だけ滑りやすいため、ホールド力はセルロイドピックよりも低いとお考えください。
仕様:Aria Pro II HYPER TOUCH ポリアセタールギターピック
使用素材のポリアセタールは、ホモポリマーかコポリマーかで性質が異なってきます。サウンドハウス等では商品説明で『ジュラコン素材』と表記されている点から、HYPER TOUCHはコポリマーと推察です。
コポリマーの場合引張強さや硬度がホモポリマーより低いこともあり、ナチュラルな音の響きが得られます。ホモポリマーはより硬度が高いため音の芯が強く、音量の面でアドバンテージが得られることが多いです。
故にポリアセタール製ピックは『ポリアセタール』のカテゴリで括った場合でも、普遍的な音の評価が難しい傾向にあります。
コポリマーなら自然な音色、ホモポリマーなら芯の強い音色、同じポリアセタールでも音質に差が出るよ!
自然な音が出るポリアセタールピックも強い音が出るポリアセタールピックも存在するけれども、イコールにはならない点に注意!
寸法
P-HT01/080 YLの寸法は画像赤線Aの長さが約32.7~32.8mm程度、画像青線Bの長さが約33.1~33.3mm程度です。FENDER 346 ShapeはAが32mm前後でBが32.2mm前後につき、HYPER TOUCH -Triangle-の方が気持ち大き目となります。
0.80mmはあまりピックに採用されない厚さですが、FENDERのMedium(約0.7mm)よりも若干厚みを感じる握り応えです。普段Medium相当を使用している方は0.80mmを、Heavy相当を使用している方は1.00mmを選択すると違和感が少ないでしょう。
使い勝手
P-HT01/080 YLをエレキギターに使用すると、アタック時の引っかかりの少なさと弦離れの良さを実感出来ます。特にストロークが滑らかで演奏しやすく、ブラッシングを交えたカッティングも心地良いですね。
ピック本体のホールド力が低いため幾分慣れが必要であるものの、均一な演奏性を維持可能な点は大きなメリットだと言えます。角も淵も消耗がゆるやかなので長時間に及ぶ演奏でも、ピッキングニュアンスに与える影響が少ないのです。
加えてセルロイドにありがちな『ヒビ』や『欠け』とも無縁で、摩耗に伴う音質変化に困ることが少ないピックとなります。長期保管時にセルロイドのように曲がりにくく、変形に強い素材であることも嬉しい要素ですね。
これらの特徴からギタいじではレビュー時に音質計測を行う必要がある場合、ほぼ全ての記事でP-HT01/080 YLを採用しています。
HYPER TOUCHは消耗が少ないだけでなく、長時間 (長期間) 使用しても演奏性と音質が安定しているのがポイント!
耐久性
新品のP-HT01/080 YLを1週間使用した状態が下記左側の画像、3か月使用した状態が下記右側の画像です。1日30分限定で同じ曲を同じピックで弾き続けた場合の結果ですが、HYPER TOUCHの消耗しにくさ・欠けにくさが伝わると思います。
表面の滑りやすさは弦と接触時の摩擦を抑えることにも繋がり、ネックエンド~ブリッジ間の弦が摩耗しにくくなる点も◎です。何かと消耗しやすいピックと弦がロングライフ化することで、消耗品のコスト面に好影響を与えます。
セルロイドピックはピックスクラッチ数発でダメになる事も多いからね……
注意点
注意点としてはグリップ力の低さから、使用機材との相性やピッキングやストロークの癖などにより好みが分かれやすいです。とりわけ太い弦をガンガンかきむしるような演奏スタイルの場合、どうしてもピックがすっぽ抜けやすいと感じます。
表面の滑りやすさはダイナミクスにも影響し、強弱のコントロールのうち強方向のコントロールが高難易度です。思いっきり強く弦にアタックしても力が削がれるように滑る手応えが否めず、意図的に『荒っぽさ』を表現しにくいピックとなります。
ピックスクラッチも滑りやすさからハイ上がりな音質となるため、パワフルに唸らせるにはエフェクター等の併用が必要かな?
ピック用の滑り止めを併用しよう!
音質:Aria Pro II HYPER TOUCH ポリアセタールギターピック
参考までに、P-HT01/080 YLを使用した際の倍音特性や周波数特性を計測しておきました。音質の違いを明白にすべく、FENDER 346 Shape White Mediumを使った際の音質も併せて計測です。
形状と厚みが似ている両モデルが素材の違いにより、どれほど音質に差が出るのかをみていきましょう。計測に使用した機材については、本項の最後にまとめて掲載しています。
倍音特性 (A2/110.00Hz)
倍音は周波数が分かりやすいように、5弦開放弦 (A2/110.00Hz) のスペクトラムを採用です。
i.Aria Pro II HYPER TOUCH -Triangle- P-HT01/080 YL
基音より高い周波数帯全域で非整数倍音が少なく、クッキリとした鮮明さのある自然な音の響きを奏でます。ただし基音の出力 (縦軸) が僅かに低めで、基音以下の周波数帯は非整数倍音が増加しやすい模様です。シャープでナチュラルな響きの中に、低い帯域だけ音程を伴わぬ空気感を内包するユニークな倍音特性を構築しています。
ii.FENDER 346 Shape White Medium
セルロイドは全帯域で極端な癖を持たず、芳醇かつムラの無い倍音特性です。1k~5kHzにかけて倍音の出力が少し高めにつき、中高~高音にかけて鮮やかな余韻が感じられます。
倍音特性波形の周波数目安
左端側の太長い山(中央灰色線)が基音110Hz
偶数次倍音:第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)、第6倍音(660Hz)……
→ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も
奇数次倍音:第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)、第7倍音(770Hz)……
→金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き
非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
周波数特性
周波数特性はDI直で同一フレーズを繰り返し、平均的なスペクトラムを算出です。
1.Aria Pro II HYPER TOUCH -Triangle- P-HT01/080 YL
300Hz以下は多少出力が高めですが、突出した帯域の無いバランスの良い周波数特性を計測しています。
2.FENDER 346 Shape White Medium
低音や重低音は平均的ですが、倍音特性通り1kHz以降の帯域がやや強く心地良い中高~高音の伸びを記録です。
ピックスクラッチ周波数特性
最後にギターアンプを通し、ピックスクラッチの周波数特性を確認していきます。本項のみ2021年に投稿した、ピックスクラッチ耐久王選手権のデータを再掲です。計測方法は5-6弦間にピックの淵を合わせ、100回ピックスクラッチを繰り返しました。
a.Aria Pro II HYPER TOUCH -Triangle- P-HT01/080 YL
100~800Hzが全く伸びずハイ上がりなサウンドで、ピークが1.4kHzとかなり高い値を示しています。ギュオーンと唸るような迫力を出せないため、別途ブースターや歪みエフェクターによる補正が必須です。
b.FENDER 346 Shape White Medium
600Hzにピークを持ちつつ、100Hz付近の帯域まで高い値を記録しています。多くの人が思い浮かべる、ステレオタイプ的かつ理想的なピックスクラッチです。
周波数特性・ピックスクラッチ周波数特性波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
計測に使用した機材1 (倍音特性・周波数特性)
ギター:Aria Pro II / 615-AE200
PU:Aria Pro II / TB-5(Alnico-5) ※純正ブリッジPU
使用弦:Aria Pro II / AGS-803XL
シールド:ARIA / JG-10X (10ft/3m, S/S)
マイクケーブル:Amazon / CLMIC1-M-F-10FT-5P
使用ギターのレビューはコチラ!
計測に使用した機材2 (ピックスクラッチ周波数特性)
ギター:SQUIER Bullet Stratocaster Tropical Turquoise
ナット:FENDER YJM Brass Nut
PU:DIMARZIO DP184 WHITE THE CHOPPER (ブリッジ)
ブリッジ:FENDER Standard Strat Big Block Chrome Tremolo Bridge Assembly
使用弦:ERNIE BALL / Super Slinky #2223
シールド:Aria Pro II / JG-10X (10ft/3m, S/S)×2
AMP:Hughes&Kettner / SPIRIT OF Vintage
AIF:YAMAHA / AG03
ピックスクラッチ耐久王選手権もチェック!
Aria Pro II HYPER TOUCH ポリアセタールギターピック まとめ
・材質はポリアセタール (推定コポリマー)
・3種の形状と2種の厚み毎に4色のカラーを選択可能
・耐摩耗性に優れ消耗しにくくヒビや欠けも発生しにくい
→付随して低摩擦なので弦を痛めにくく消耗品のロングライフ化を実現
・長時間 (長期間) 使用しても演奏性と音質が安定する
・長期保管した際に変形しにくい
・ピックの淵や角はエッジが鋭い
・表面が滑りやすく強方向のダイナミクスコントロールが高難易度
・ホールド力が低くピックがすっぽ抜けやすい
・シャープでナチュラルな響きと音程を伴わぬ空気感を内包した倍音特性
・平均的でバランスの良い周波数特性
・ピックスクラッチはハイ上がりで迫力に乏しい
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