【耐久性】 ギターピック トライアングル型 ピックスクラッチ耐久王選手権💖【全10種削リンピック】
👆 ピック トライアングル型 耐久性 調査
目次
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ギターピック トライアングル型 の耐久性って違うの?
昨今様々な材質と形状のピックが発表されており、選択の幅が非常に増えています。硬さや音や触り心地、ニュアンス、エッジの鋭さなど、拘りポイントは十人十色です。なによりもピックは消耗品故に、その耐久度が気になるという方も多いと思います。大半の人は直観的に、体積が大きければ大きいほど耐久力がある印象を抱くハズです。
中でもトライアングル型はサイズが大きいため、見るからにタフそうに映ります。しかし実際にピックを使い比べてみると、意外にも外観の印象と耐久性は一致しません。同一素材でも明らかに減りの早いものや、一向に減る気配を見せない銘柄もあるのです。
そこで今回はトライアングル型のピックを10種集め、耐久性を調べてみました。ピックを著しく消耗させるプレイは、ピックスクラッチをおいて他にないと思います。ならば全10種のピックを使い、それぞれ100回のピックスクラッチをキメて検証です。果たしてピックによる耐久性の差はいかほどなものか、物理でハッキリさせましょう!
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検証方法
検証には、リアにDP184を搭載したSQUIER Bullet Stratocasterを使用します。ただ検証するだけでは味気が無いので、ピックスクラッチの周波数特性も同時計測です。耐久性とサウンド特性がダブルでわかる、一粒で二度おいしい実験となっています。
ギターアンプはHughes&Kettner SPIRIT OF Vintageで、LINE OUTから録音しました。セッティングについては上記画像の通りで、インターフェース直結です。耐久性は100回後の淵の状態に加え、ひっかかりを感じ始めた回数も記録しています。
使用機材
ギター:SQUIER Bullet Stratocaster Tropical Turquoise ナット:FENDER YJM Brass Nut リアピックアップ:DIMARZIO DP184 WHITE THE CHOPPER ブリッジ:FENDER Standard Strat Big Block Chrome Tremolo Bridge Assembly 弦:ERNIE BALL / Super Slinky #2223 シールド:Aria Pro II / JG-10X (10ft/3m, S/S)×2 AMP:Hughes&Kettner / SPIRIT OF Vintage AIF:YAMAHA / AG03 (CH1,LEVEL:標準ライン,GAIN:3.5,全エフェクト無し,INPUT MIX)
表の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 黄線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
Aria Pro II / P-HT01/080 YL
『HYPER TOUCH』シリーズのトライアングル型で、厚さは0.8mmのイエローです。異様なレベルで使い減りしにくく、100回擦っても全く削れませんでした。当然ながらひっかかりは0回で、1回目の使用感を保つ超タフガイピックと言えます。
耐久性はピカ一ですが、サウンド面ではあまり迫力の無いスクラッチ音です。中心周波数はおよそ1,400kHz付近で、低音がほとんど出ない軽い音に聞こえます。
素材:ポリアセタール
カラー:イエロー
厚さ:0.8mm
中心周波数:1,400Hz
ひっかかり:0回目
特記事項:全然減る気配が無い
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Aria Dreadnought / P-AD01/060 BK
同じくHYPER TOUCHシリーズのピックで、ドレッドノートから発表の黒0.6mmです。こちらも相当に耐久性が高く、100回擦って若干淵に傷跡がつく程度となりました。消耗は発生しましたがひっかかりは感じず、安定した使用感を保っています。
サウンドは0.8mmタイプより迫力があり、低~中音域が大幅にパワーアップです。中心周波数はほぼ同じですが、ギュイーンと唸る音が心地良く響きます。
素材:ポリアセタール
カラー:ブラック
厚さ:0.6mm
中心周波数:1,400Hz
ひっかかり:0回目
特記事項:ほとんど減らずに使用可能
ARIA / RUBBER GRIP MEDIUM BK
グリップ面に特殊なドットラバーを施した、滑り止め付きのピックです。材質はセルロイドですが、ラバー面の触り心地がナイロンに近く感じます。滑り止め加工で演奏性は良好ですが、それなりに消耗して削れていく模様です。
サウンドはHYPER TOUCHより重心が低く、100Hz以下の音もかなり出ていました。
素材:セルロイド
カラー:ブラック
厚さ:0.75mm
中心周波数:900Hz
ひっかかり:30回目
特記事項:グリップ力が強く低音域が豊か
BestSounds / ギターピック おにぎり
先日別の記事で紹介したピックで、両面におにぎりのイラストが描かれています。厚さは0.96mmと十分ですが、耐久性は他のピックよりも相当低いです。10回到達前から引っ掛かりはじめ、100回後には全域がボロボロになりました。
音色はAria3種よりも更に低音域が強く、中~高音域は控えめの傾向となります。
素材:セルロイド
カラー:ホワイト&プリント
厚さ:0.96mm
中心周波数:500Hz
ひっかかり:8回目
特記事項:厚く最も体積があるが激減り
FENDER / 346 Shape White Medium
クラシックセルロイドを採用した、実店舗での普及率が非常に高いピックです。大体の楽器店に常備されているので、ネットを利用しなくても簡単に入手出来ます。使い始めの耐久性は程々に高いものの、30回付近から消耗が加速していきました。
音は雑味が少なくまとまりがあり、お手本にしたいようなスクラッチ音ですね。
素材:クラシックセルロイド
カラー:ホワイト
厚さ:0.8mm
中心周波数:600Hz
ひっかかり:32回目
特記事項:適度に丈夫で理想的スクラッチ音
GIBSON / 73M
通常のミディアムタイプよりも、幾分柔軟性を感じるタッチ感を備えています。本品も普及率が非常に高いため、楽器店の店頭ではほぼ確実に入手可能です。
耐久性はフェンダーと同程度ですが音は硬質で、中高音域がギュっと絞られています。消耗した溝が弦に挟まるような、独特の感触のひっかかりが発生する点に注意です。特筆事項として、スクラッチの音量が他より非常に大きくなります。
素材:セルロイド
カラー:ブラック
厚さ:0.73mm
中心周波数:350Hz
ひっかかり:30回目
特記事項:適度に丈夫で音量がデカい
PLAYTECH / EGS-0942 付属ピック
サンプル画像はオレンジパールですが、管理人が購入したものは紫色のピックです。薄さは0.5mmと今回の検証では最も薄く、耐久性もやや低めとなっています。ギブソン以上に挟まるような食い込みがあり、出音の安定感が消耗に伴い激減です。
音は全体的にシャギーで荒っぽく、消耗前は勢い溢れる残響音がクセになります。
素材:セルロイド
カラー:パープル
厚さ:0.5mm
中心周波数:550Hz
ひっかかり:13回目
特記事項:耐久性は低いがリバーブ的残響音アリ
PICKBOY / GP-17RA 0.75
メーカー公式データでは、耐摩耗性が標準(5段階で3)判定のピックです。どちらかというとアコギ向けのピックにつき、ハードなプレイには向きません。計測した中では最も面積が広いですが、耐久性が一番低い結果となりました。
サウンドは低音域で部分的に弱い箇所があり、金属音的ニュアンスが強くなります。
素材:セルロイド
カラー:レインボー(クリア)
厚さ:0.75mm
中心周波数:700Hz
ひっかかり:5回目
特記事項:面積は広いがピックスクラッチに対する耐久性無し
TOWER RECORDS / MEDIUM 0.75mm
タワーレコードオリジナルグッズで、3色各1枚入りピックのホワイトカラーです。ファングッズ的な意味合いが強いため、耐久性はかなり低めとなっています。体感的には淵が小刻みに減っていき、回数によらず均等に消耗していく印象です。
音はピックボーイの低音を一層絞った感じで、ゲームのビームSE風となります。
素材:セルロイド
カラー:ホワイト
厚さ:0.75mm
中心周波数:800Hz
ひっかかり:13回目
特記事項: 消耗は激しいが均等に削れやすい
GRECO / MEDIUM パール(廃盤)
2000年代前半頃まで販売されていた、グレコの廃盤となったピックです。耐久性が思いのほか高く、HYPER TOUCHに次ぐタフさを披露しました。しかし消耗後は一気に安定感が悪くなり、スクラッチの響きが高音寄りに変化します。
中心周波数以外は全体的に控えめで、風切り音のようなニュアンスが特徴的です。
素材:セルロイド
カラー:パール
厚さ:0.8mm
中心周波数:600Hz
ひっかかり:37回目
特記事項: 高耐久だが限界を超えると一気に安定感が無くなる
ギターピック 削リンピック まとめ
・耐久性はAria Pro II HYPER TOUCH がダントツで金メダル🥇
・体積の大きさと耐久性は必ずしも一致しない
・ひっかかり始めが30回以上の銘柄は高耐久性
・ピックスクラッチは銘柄によりサウンドが激変
→宅録はピックスクラッチ専用ピックを用意するのもアリ