【極厚】GRAVITY ギターピックレビュー!Striker GSRS2P-RH 演奏性に優れたUSA製ハンドメイド品!

👆 GRAVITY (グラビティ) Striker Standard, Speed Bevels(RH) GSRS2P-RH ハンドメイドギターピックレビュー!
目次
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GRAVITY Striker GSRS2P-RH 極厚アクリルを採用したハンドメイドギターピック!

今回は GRAVITY (グラビティ) ギターピックより、Strikerシリーズの GSRS2P-RH をご紹介です。

GRAVITYでは極厚アクリルを採用したハンドメイドギターピックを、9シリーズラインナップしています。
Strikerは角に丸みを残したトライアングル型ピックで、サイズと加工法により9モデル、各モデル毎に2~5種の厚さを完備です。GSRS2P-RHはStrikerの『Standard, Speed Bevels(RH)』モデルに該当し、型番の2は厚さ2.0mm、RHは右利き用を指します。
エッジに施した独自のベベル加工で高音質かつ高耐久、優れた演奏性を実現!
Striker Standard, Speed Bevels(RH) は横30mm×縦28mmのトライアングル型のエッジに、ベベル (斜角) 加工を施したモデルです。ピックの角を正対した場合、角の右上側の淵と左下側の淵に大きな角度が設けられています。
この角度はピックを親指と人差し指で挟むように構えて演奏した際に、ピッキングの抵抗を軽減する効果が得られるのです。ダウンストローク時は人差し指側の面が、アップストローク時は親指側の面が弦にフィットする角度でアタック出来ます。
高速オルタネイトピッキングにも柔軟に対応可能で、スウィープ奏法との相性も良好です。一般的に厚みのあるピックは弦との摩擦が強く、アタック時にひっかかる感触を覚えたり、ピックが飛ぶことが良くあります。
本品は極厚アクリルピックならではの高音質と高耐久性を保ちつつ、テクニカルな速弾きにも順応可能な優れた演奏性を実現です。パワーコードやブリッジミュートによる刻み、独特のリズム感と速度を要するジプシージャズのラ・ポンプにも向いています。

シンプルに『分厚いピックで弦をかきむしりたい欲求』を叶えたい人にも◎!!

ちなみに、この独自のベベル加工が楽しめるのは全シリーズでStrikerシリーズのみ!
GRAVITYは暗記不可能な量のハンドメイドモデルをラインナップ!
GRAVITYのアクリル製ハンドメイドピックはStrikerのみならず、他の8シリーズも8~10種のモデルと2~5種の厚さを選択可能です。型番の割り振られたモデルだけでもその数は膨大となり、好みや演奏ジャンル、手癖に合わせてピックを選ぶことが出来ます。
2016年国内初期入荷の段階でも161種ラインナップされていましたが、現行モデル数は260種を超える勢いとなりました。全種類を暗記するのは不可能なレベルにつき、購入を検討する際は荒井貿易のGRAVITY公式ページを参照することを推奨です。


店頭でモデルや厚みを確認する時はパッケージ裏、バーコード部分の型番をチェック!

ネットで注文する際は、モデル名やサイズで検索するよりも型番検索の方が確実だよ!(1敗)
型番を調べるなら荒井貿易 GRAVITY ブランドサイトへ!
http://www.ariaguitars.com/jp//items/other-brands/gravity/
外観:GRAVITY (グラビティ) Striker Standard, Speed Bevels(RH) GSRS2P-RH
GRAVITYのギターピックは個別包装となっており、小さなヘッダー付きのビニールパッケージが使用されています。

アクリル製ハンドメイドピックは厚さによって色が決まっているため、2mm厚のGSRS2P-RHは爽やかなクリアブルーカラーです。パッケージにはMade in the USA表記のほか、サウンド面に与える影響が英語で記載されています。

『楽器の音色を劇的に改善し、音量、スピード、正確性を高める』と、実に最強感溢れる説明文が中二病心を鷲掴みです。裏面下側には先述の通りバーコードと併せて、ピックの型番と厚さが掲載されています。

管理人は店頭で2mm以外のピックも確認してきたのですが、4~6mmはパッケージ越しに伝わってくる分厚さに驚くハズです。GRAVITYでは最大6mm (カラーは濃いめの赤) のピックが用意されているので、ぜひ最寄りの取扱店でチェックしてみてください。
際立つフィット感とエッジの加工
ピック本体を取り出してみると、表面の光沢感や透明感は超ピッカピカといった雰囲気ではありません。ハンドメイド品らしく適度に擦り傷が散見するものの、指で掴んだ際のフィット感は素晴らしいものがあります。

各角のエッジも丁寧に磨き上げられており、指でなぞるとウットリする程の滑らかさです。複雑なベベル加工にもかかわらず加工ムラが少なく、どの角をアタックに使用しても均一な弾き応えが楽しめます。

ブランドロゴやモデル名にはブラスト加工が施されており、滑り止めとして作用しているのも良いですね。厚くても握り難さは感じられず、極厚ピックは扱いにくいという先入観が吹き飛ぶインパクトを備えています。
寸法
公表サイズは横30mm×縦28mmと、標準的トライアングル型よりは一回り小さいです。例としてトライアングル型の代表モデル、FENDER 346 Shapeとサイズを比較してみました。

346 Shapeはおよそ32mm×32mmにつき、GSRS2P-RHを重ねると若干小ぶりに感じます。それでも厚みは2倍以上あるため、指先に力を入れてストロークしても大丈夫です。

体感的にはトライアングル型というよりも、三つの角が使えるジャズ型のような真新しさを抱くかもしれません。トライアングル型以上ジャズ型未満のサイズとして、本ピック独自の握り方が必要となるでしょう。
使い勝手
肝心の使い勝手についても、やはりトライアングル型ではなくジャズ型寄りの弾き応えとなります。

トライアングル型は大雑把に角近辺を弦に接触させれば音が出ますが、GSRS2P-RHはベベル加工に沿ったピッキングが必須です。

ピックを構えて手首のスナップでアタックさせる弾き方ではなく、ピック先端に集中しつつ斜めに滑らせるような弾き方が求められます。大雑把に角近辺をアタックするとベベル加工が弦に逆らう形で接触してしまうため、妙なハーモニクスが混ざってしまうのです。

またベベル加工に逆らうようにアタックした場合、抵抗が強い分だけ弦の消耗を早める可能性があります。この辺のコントロールは演奏していると慣れてきますので、使い始めの内は指先の角度に注意しながら弾き込みましょう。

適切にピッキング出来るようになると、アタック時に指先が『滑らかに流れる感触』が強くなるハズです。オルタネイトピッキングでも抵抗をほとんど感じないレベルにまで達するため、指に馴染んだ後の使いやすさは他に類を見ません。

GRAVITYというブランド名に恥じぬ、重力を制するような弾き心地を堪能出来ます。

指先が疲れにくいのもGOODというかGOD!
耐久性
耐久性はメタルピックを除き、セルロイドやナイロンを超越することは確実です。厚みがあることに加え、先端のベベル加工が抵抗を極限まで減らしてくれるため長持ちします。

Heavy相当のセルロイドトライアングル型ピックの3つの角が潰れる間に、GSRS2P-RHは1つの角がまだまだ余裕で使用可能です。あくまで管理人の手癖込みですが、Heavy相当のセルロイドトライアングル型3~4枚消耗時に1角消耗といったところでしょうか。

単価としては高額な部類のピックであるものの、長期的な観点ではコストパフォーマンスが良いとも考えられます。ただしピックスクラッチを多用する場合など、意図的に弦との摩擦を強める奏法ではそれなりに消耗が早まるとお考えください。
サウンド:GRAVITY (グラビティ) Striker Standard, Speed Bevels(RH) GSRS2P-RH
パッケージで音質と音量をアピールしている通り、GRAVITY GSRS2P-RHは音抜けが良く余裕のある音量を生み出せるピックです。特に中音はパワーも解像度も1段階以上アップするかのようで、高音は伸びやかに響きます。

メタルピックのような迫力のあるサウンドを、低摩擦な演奏性で繰り出せるのは斬新ですね。細かいフレーズでも安定した音量を維持しやすく、縦のズレや弾き損じが誇張抜きに減ります。

勿論実力以上のものが出るという意味では無いものの、弦とピックの摩擦由来のミスが大幅に解消される心象です。故に音質に関しても高いレベルで安定するため、練習、リハ、レコーディング、ライブを問わず大いなる戦果が期待出来ます。

音量に反して雑味の少ないクリアさも魅力的で、フレットラップなどのミュートデバイスとも好相性です。滑らかな演奏性と確かな音量、美しい中~高音を備えており、金額に見合った恩恵は十分得られると思います。
倍音特性 (A2/110.00Hz)
参考までに、GRAVITY GSRS2P-RH 使用時の倍音特性と周波数特性を計測しました。音質の差を明白にすべく、比較対象として FENDER 346 Shape Shell Heavy (クラシックセルロイド製) のデータも掲載です。
ギターはAria Pro II PE-780のブリッジPU (シリーズモード) を選択し、ピック以外の機材と計測環境は全て共通としています。倍音は周波数が分かりやすいように、5弦開放弦 (A2/110.00Hz) のスペクトラムを採用です。
i.GRAVITY / Striker Standard, Speed Bevels(RH) GSRS2P-RH
アタック時に基音の力強さが際立つ倍音特性で、低次倍音の出力 (縦軸) も高く濃密な『音の束感』が得られます。中音の倍音は厚みがあるだけでなく、奇数次倍音が控えめなことが重なり暖かみのあるトーンです。

高次倍音は部分的に途切れる箇所こそあるものの、倍音が計測される範囲 (横軸) は広く出力も高めとなっております。非整数倍音が出力の割に抑えられているため、中音をクッキリと前に押し出すリードプレイが可能です。
ii.FENDER / 346 Shape Shell Heavy
厚さがHeavyなのでMediumやTHINよりも格段に出力自体は高いのですが、GSRS2P-RHの出力や中音の厚みには及びません。全帯域で極端な癖を持たない平均的な倍音特性となっており、高次倍音も途切れることなく綺麗に揃っています。

高音の繊細さに関してはGSRS2P-RHよりも上手につき、ソロでもコードワークでもバランスの良い響きを構築です。非整数倍音は基音より上の周波数帯ではGSRS2P-RH以下、基音より低い周波数帯ではGSRS2P-RH以上の値を計測しています。

GSRS2P-RHはリードギターに勢いと厚みをもたらす倍音特性だね!

Heavy相当のセルロイドピックよりも音の芯をもっと前に出したいプレーヤーにおススメ!
倍音特性波形の周波数目安
左端側の太長い山(中央灰色線)が基音110Hz 偶数次倍音:第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)、第6倍音(660Hz)…… →ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も 奇数次倍音:第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)、第7倍音(770Hz)…… →金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き 非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
周波数特性
周波数特性はDI直で同一フレーズを繰り返し、平均的なスペクトラムを算出です。
1.GRAVITY / Striker Standard, Speed Bevels(RH) GSRS2P-RH
300~1.5kHzにかけて高い出力を記録しつつ、高音~超高音域まで隙の無い周波数特性を誇ります。低音弦から高音弦、0F~24F(以上)までパワフルなフレージングが可能で、尚且つ低音や重低音は余計な味付けをしません。

出力の高いピックにありがちな音程を伴わない低音の空気感がほとんど無く、鮮やかなリードサウンドを再現です。指板を縦横無尽に駆け回る複雑なフレーズにおいても、分厚い中音と輝く高音を両立します。
2.FENDER / 346 Shape Shell Heavy
倍音特性と同様に全帯域平均的で、ムラの少ないサウンドメイクに対応です。ギターやベースの個性が反映されやすい上に、アンプやエフェクターのイコライザーによる補正も容易だと言えます。

出力も十分確保出来ているものの、GSRS2P-RHと比較した場合は中~高音がおとなしめです。そのくらいGSRS2P-RHの力感が突出しており、Heavyでは物足りなさを抱くほど弾き手の常識が覆される破壊力を秘めています。
周波数特性波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
計測に使用した機材一覧
ギター:Aria Pro II / PE-780
PU:Aria Pro II / Classic Power “CPH-1G” (純正ブリッジ側)
使用弦:Aria Pro II / AGS-803XL
シールド:ARIA / JG-10X (10ft/3m, S/S)
マイクケーブル:Amazon / CLMIC1-M-F-10FT-5P
ピック:GRAVITY / Striker Standard, Speed Bevels(RH) GSRS2P-RH
比較用ピック:FENDER / 346 Shape Shell Heavy
計測に使用した機材のレビュー記事はコチラ!
GRAVITY (グラビティ) Striker Standard, Speed Bevels(RH) GSRS2P-RH まとめ

・GRAVITYは全モデルハンドメイド&USA製
・Strikerシリーズはサイズと加工法により9モデル、各モデル毎に2~5種の厚さを完備
・材質は極厚アクリル
・Striker Standard, Speed Bevels(RH) はエッジに施された独自のベベル (斜角) 加工が特徴
→Standard, Speed Bevels(RH) は右利き専用
・ベベル加工がピッキングの抵抗を軽減し優れた演奏性を実現
・表面の光沢感や透明感は程々でハンドメイド品らしく適度に擦り傷が散見
・ブランドロゴのサンド加工が滑り止めのように作用するため握りやすい
・サイズは標準的トライアングル型よりも一回り小型
・使い勝手はトライアングル型よりもジャズ型に近い
・重力を制するが如くアタック時に指先が『滑らかに流れる感触』が得られる
・強く握ったり長時間演奏しても疲れにくい
・ピック1枚あたりの価格としてはかなり高額な部類
・耐久性が非常に高く長期的な観点ではコストパフォーマンスが良くなる場合有り
・ピックスクラッチなど意図的に弦との摩擦を強める奏法ではそれなりに消耗する
・基音と低次倍音の出力が高く中音をクッキリと前に押し出すリードプレイ向きの倍音特性
・中音~超高音域まで隙が無く指板を縦横無尽に駆け回る複雑なフレーズに対応出来る周波数特性
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