【MOD】tc electronic Rush Booster Hi-Fi化MOD方針
👆 TC ELECTRONIC ( ティーシーエレクトロニック ) / Rush Booster
Rush Booster をHi-Fi化!
前回はtc electronicの Rush Booster について、周波数帯域の分析を添えて詳しく取り上げました。今回はよりクリーンでHi-Fiなブースターを目指すべく、簡易的なモディファイの方針をご紹介いたします。
お決まりのお断り
モディファイをはじめとする電子工作は、全ての作業を自己責任で行う事が基本です。本ブログでは詳しい手順の紹介は行わず、あくまで『方針』のみの提示を行います。その情報を読者様で消化し、個々でモディファイ可能かどうかをご判断下さい。
当管理人はモディファイの工程で発生しうる全ての怪我や火災などの事故について、一切責任を負う事が出来ません。当然ながら新品購入で保証期間内の場合でも、少しでも基板に手を加えた場合はメーカーでの修理対応が一切不可となります。少しでも疑問点がある場合や安全面の確証が得られない場合は、工作を中止するのが無難です。
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Rush Booster 基板の部品構成は大半が表面実装
昨今は多くのエフェクターが表面実装タイプの部品を採用しており、本機も大半の部品が表面実装となっています。具体的には抵抗器とダイオード、そしてトランジスタは残念ながら全て表面実装タイプです。コンデンサは静電容量が低いものは表面実装で、高いものはラジアルリードタイプの電解コンデンサが搭載されていました。手を加えられる箇所は非常に少ないため、ラジアルリードの電解コンデンサのグレードアップが主となります。
電源回りのコンデンサは可能な限り低いESRへ
電解コンデンサは数が少ないため、全て交換する方針で良いでしょう。まず最も静電容量の大きい2個のコンデンサは、可能な範囲で良いのでESRの低いものを搭載すると◎です。かなりESRの高いコンデンサーが使用されているため、アダプターやパワーサプライ使用時は特に厳選してください。
🏃💨低ESR電解コンデンサを漁る💖
その他は電解コンデンサを『使わない』のがベター
基板中央横側にも電解コンデンサが並んでおり、上記と同じく性能の低いコンデンサが使用されています。「ならばオーディオグレードに……」と勇み足する人が大半でしょうが、電解コンデンサは使用しない方が吉です。収納スペースもかなり余裕があるため、メタライズドや積層タイプのコンデンサから色々漁ってみましょう。どうしても音響グレードの電解コンデンサを使用した場合は、カテゴリ温度範囲が105度のタイプを推奨します。手軽に入手可能な音響グレードの多くはカテゴリ温度範囲が85度なので、思いのほか選択肢は少ないです。
🏃💨積層メタライズドコンデンサを漁る💖
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BOX型のコンデンサはそのままでも可
最後にFaithful Link風のBOX型コンデンサ(メーカー不明)が残っていますが、こちらは交換してもしなくても問題ありません。ですが良質で高精度なポリプロピレンなどに交換すると、容量を変更せずともより明瞭なサウンドを実感出来ます。
🏃💨ポリプロピレンフィルムコンデンサを漁る💖
LEDもお好みで
一応LEDも交換可能ですが、個人的な疑問としてギラギラ青く光らせるのがカッコいいでしょうか?とはいえモディファイを行った証明書的な意味合いも理解出来るため、交換する場合はφ5mmの中からVFの値を考慮してお選びください。
🏃💨高輝度LEDφ5mmを漁る💖
『どクリーン』から『どHi-Fi』 Rush Booster へ!
交換パーツはごく僅かながら、部品選定のセンスだけでも大幅なHi-Fi化が見込めます。とりわけギター本体のボリュームを絞った使い方の場合、一層輪郭のクリアなトーンを奏でる事が可能です。
モディファイというのは面白いもので、王道パターンこそあれど絶対的な最適解はどこにも存在しません。世間一般のパーツの評判や主観に囚われず、色々な電子部品を開拓していくのも楽しみの一つと言えますね。電子部品専門店をはしごしてみたり、ネットショップをフル活用してオンリーワンの音色を目指しましょう。