「い、生き別れ?」ギターアンプ Benkeg MA-5 PLAYTECH同じ工場系電池駆動ミニアンプが盛り過ぎ!
👆 Benkeg MA-5 『PLAYTECH同じ工場系』電池駆動ミニギターアンプをレビュー!
目次
本日もギタいじへようこそ!ハジメマシテな君は『コチラ』から見てね!
前回のギターアンプ!
» 「こ、この音は一体……?」ギターアンプ PLAYTECH PGA5 って本当に出力5Wなの?【電池駆動ミニアンプレビュー】
予めPLAYTECH PGA5のレビューを読んでおくと、本記事の理解が一層深まります!
👑最新ギターアンプランキング
ギターアンプ Benkeg MA-5 も出力5Wってマジ?[PLAYTECH同じ工場系]
前回のアンプレビューでは、PLAYTECHの電池駆動ミニアンプPGA5を取り上げました。
今回は次回予告の通り、世界中で量産されているPLAYTECH PGA5の亜種をご紹介です。
まず第一弾はAmazon等で販売されている『Benkeg MA-5』を見ていきましょう。本品の商品登録日は2020年5月につき、PLAYTECH PGA5よりも1年以上販売時期が早くなっています。
Benkeg自体も楽器専用ブランドという訳ではなく、色々な商品を扱っている模様です。さて商品画像を見てみると、おおよその外観的特徴がPLAYTECH PGA5と一致しています。
1V1Tの2ch仕様に3インチスピーカー、筐体デザイン、ストラップなどは完全一致ですね。違いはパワースイッチ用ノブの色と、パネル面の型番表記程度しか見当たりません。
商品説明にて出力5Wを強調している点も、PLAYTECH PGA5のセールスポイントと共通しています。ユーザー評価は7件で星3つと低い反面、レビュー投稿者の方からは高評価の様子です。
香ばしい説明文
海外製品の例に漏れなく、本品もなかなか香ばしい商品説明文が並んでいます。おそらくグーグル等で翻訳した文章を、そのまま掲載しているだけと推察です。
ミニ5Wギターアンプ、超軽量で持ち運びに便利、持ち運びに便利。
引用:Amazon _ Benkeg ギターアンプ エレキギター アンプ
どうやら相当持ち運びの利便性は重要らしく、二回も繰り返して主張しています。
オーバードライブ効果で、あなたに優れたそして様々な効果音を与えます。
引用:Amazon _ Benkeg ギターアンプ エレキギター アンプ
歪みにも相当自信があるらしく、優れた様々な効果音を与えてくれるそうです。ちなみに他のエフェクトは一切搭載しておらず、様々は言い過ぎのような気がします。
それはさておき、気になるのは本品とPLAYTECH PGA5ではどれほどの違いがあるのかという点です。同一、または同系列工場製である事は間違いありませんが、基板等が異なる可能性もあります。せっかくの機会ですので、MA-5とPGA5を実際に比較しながら真相を確かめてみました。
外観:ギターアンプ Benkeg MA-5 PLAYTECH同じ工場系
商品の外箱はデザインこそ異なりますが、紙の素材や大きさは全く同じものです。
PGA5は表面に型番が印刷されているのに対し、MA-5は製造元などが表記されています。
製造元の会社は『Shenzhen Tomtop Technology Co., Ltd』との事でした。
驚異のクリソツ度
開封するとPGA5と同じく、箱の中で油汚れが目立つ状態です。
工場の環境が悪いのでしょうか、こんな所まで完コピする仕事っぷりに敬意を表します。
中には本体がそのまま詰め込まれており、付属品として説明書が1枚付属です。なんと驚く事に、この説明書もPGA5と同じく油汚れが付着しておりました。
製造元のノルマとして、顧客に油汚れを提供するモットーでもあるのでしょうか。
説明書に目を通すと寸法、重量、スピーカー、公表ワット数が全て一致しています。MA-5も出力5ワットを謳っていますが、ここまで一致しているとかなりアヤシイですね。
デザイン
実物を並べて比べてみると、やはり両者に型番表記とノブ以外の差がありませんでした。
筐体の素材や表面の加工も細部まで共通し、ストラップも同じものが使用されています。
VOLUMEとTONEのノブも同じで、MA-5のみパワースイッチ用ノブがシルバーです。電池ボックスや蓋も違いが無く、外観に関しては同等品としか言いようがないでしょう。
重量
重さは電池を外した状態で実測したところ、およそ316.5g程度となっています。こちらも319gのPGA5と大差がなく、ポータブルアンプとしては軽量な部類です。かなり軽いため、音量を上げると共振したり動いたりする可能性があると思います。
仕様:ギターアンプ Benkeg MA-5 PLAYTECH同じ工場系
素材はキャビネットがプラスチック製で、ストラップはナイロン系の化繊素材です。ストラップは肩や首に掛けてラジカセ風に使ったり、壁に吊るす事が出来ます。
床やテーブルとは音の聞こえ方が異なるため、使い方によっては面白いです。
ズボンのベルトにかけるクリップもあるので、屋外で演奏する際に活用しましょう。ジャックやスピーカーグリルなど、その他のパーツ類もPGA5と同様になっています。
コントロール
コントロールは1VOLUME1TONE仕様でGAINはなく、電源スイッチで歪みを選択可能です。
スイッチをONに切り替えるとノーマルに、ODにするとハイゲインに変化します。
ボリュームで歪みをコントロールするため、クリーンの再生が難しいです。完全なクリーンは再生不可能につき、楽器本体のボリューム調整が必要となります。
入出力端子
入力はギター用のインプットジャックのみで、その他にヘッドホンアウトを搭載です。電源は006P 9V バッテリーを使用し、DC9Vセンターマイナスアダプターにも対応します。
基板
念のためにMA-5とPGA5の筐体を分解して、使用部品や構造、基板を確認しました。するとこちらも外観上の違いはほとんどなく、スピーカースタンプの有無のみです。
PGA5はおなじみ自称5Wの8Ω1Wタイプで、加えて『XP』と表記されています。MA-5はスタンプが無いものの、XPスピーカーにスタンプがついていないだけですね。
コーン紙やバックプレート、フレームの構造など、特徴がXPスピーカーと一致します。基板もモデルナンバーが共通しており、搭載されている電子部品も概ね一致です。
極めつけに出力ICはLM386が使用されていたため、両者三振ゲッツーが確定します。メーカーや回路にもよりますがLM386系は9V8Ωの場合、0.3~0.7W程度の小出力です。
1Wのスピーカーと1W弱のICでは、どう考えても出力5ワットは不可能だと思います。MA-5とPGA5は内外で仕様が共通しており、公表出力も大胆不敵な5倍盛りアピールです。
何故これらが5Wとして発売されているのかは不明ですが、確実に5Wの性能はありません。高額商品ではないものの、あまり詳しくない人が手に取った場合気の毒に感じられます。
サウンド:ギターアンプ Benkeg MA-5 PLAYTECH同じ工場系
仕様が同じアンプにつき、サウンド面もほぼ同じような音を想像していました。ところが個体差があるのか、歪み具合やトーンに微妙な差がある事を確認です。体感的にはほぼ似通った音なのですが、MA-5はPGA5よりも音の粒が太い気がします。
歪みがPGA5以上にブチブチしており、高音域も極僅かに伸びない印象です。ミッドレンジの派手さもPGA-5程ではなく、全体的に音の重心が低いのかもしれません。何度も弾き比べれば、スピーカーでもヘッドフォンでも差が分かってくると思います。
念のためにギターと両アンプの設定を揃えた状態で、周波数特性を計測してみました。使用ギターはPGA5レビュー時と一緒ですが、インターフェースの設定を若干変更です。PGA5の結果が前回のレビューデータと異なるのは、設定の差によるものとお考え下さい。
使用電池
周波数特性の比較
周波数特性は同一フレーズを繰り返し、平均的なスペクトラムを比較しています。
チャンネル:ノーマル / VOLUME5 / TONE5
ノーマルチャンネルかつフラットな設定の場合、両アンプから出る音はほぼ同じです。幾分PGA5の方が明るい感じもしますが、体感的にはほとんど差が無いと思います。
チャンネル:ノーマル / VOLUME0 / TONE10
トーンもボリュームも全開にすると、ミッドレンジに明確な違いが出てきました。PGA5の方がミッドレンジの主張が強く、MA-5はローとハイが強めです。800Hz以下はMA-5の方が強いため音の粒が太く、重心も低く感じられます。
チャンネル:OD/ VOLUME10 / TONE10
全開の状態でODに切り替えると、PGA5は400Hz付近にやや弱い帯域を確認です。350~600Hzにかけて谷になっていますが、MA-5には谷が存在しません。350Hz以下もMA-5の方がパワーがあり、音の太さや重心の低さが一層強調されます。
チャンネル:ノーマル / VOLUME5 / TONE5 / オンマイク
ラストに一番最初の設定に戻し、オンマイクに変更して計測してみました。波形のおおまかな形状自体は近いものの、音の重心がPGA5の方が高いです。
MA-5は200Hzに波形が集中していますが、PGA5は250Hz付近に集中しています。またPGA5の2.5~3.0kHz付近は谷状に対し、MA-5には谷が存在しません。
中高音のバキバキ感がMA-5にはあるため、その差が顕現化しているのでしょう。
周波数特性波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
ギターアンプ Benkeg MA-5 PLAYTECH同じ工場系 まとめ
・製造はShenzhen Tomtop Technology Co., Ltd
・一部の部品を覗いて外観はPLAYTECH PGA5とほぼ同じ
・基板、スピーカー、コントロール等の仕様もPLAYTECH PGA5とほぼ同じ
・箱や説明書に油汚れが目立つ点もPLAYTECH PGA5と完全一致
・電子部品も回路もほぼ共通だが音には微妙な違いあり
・MA-5は音の粒が太く低音域や中高音域が出やすい
・PGA5は中音域に派手さがありローエンドが少し弱い
・出力5Wは自称で両モデルとも実際の出力は1W未満
🏃💨 Benkeg MA-5 PLAYTECH同じ工場系 を興味本位で試す🍓
もう PLAYTECH PGA5 が1Wでも構わない💖
👑「他の記事も読んでね💖」
一体どの層に需要があるのか!?どこよりも詳しい圧倒的情報力と分析力で綴る世界一詳しいギターレビュー!
» Vega-Trem VT1 Ultra Trem standardの音質解析!
話題沸騰中!神アーミング性能トレモロブリッジの『サウンド』を徹底検証!!
ダンカンについてもっと詳しくなりたいならコチラ!大人気リプレイス用ピックアップモデルの音質を客観的に解析!
» [PR] FENDERのエフェクトペダルHammertone Pedals ヤバ過ぎぃ!?
こんなん絶対欲しくなるだろ。。。
倍音よりも個性の煌めきが欲しい貴方に捧げるナイスなギターストラップが大集合!
» 安ギターノブ選択会議 指名選手一覧 (※安価なギターノブレビュー)
たまにはリーズナブルで奇妙なフォルムのノブでもいかがかな?
» [PR] 高品位なサウンドと高い汎用性を備えたBOSSの新マルチエフェクター
名 器 確 定 !