【自由研究】 ROLAND CS-10EM で激安ヘッドホンの音質を調べたよ💖

2021年8月28日ARIA,CLASSIC PRO,POS,ROLAND,CS-10EM,ヘッドホン



👆 ROLAND CS-10EM

目次

激安ヘッドホンの音質ってどうよ?

スマートフォンの普及に伴い、ヘッドホンやイヤホン市場は活況です。近年はワイヤレス市場が爆伸びしていますが、まだまだ有線も負けてはいません。とりわけヘッドホンに関しては、有線に拘りを持つユーザーも多いと思います。手頃な価格帯の普及機からプロ御用達の高級機まで、その性能は多種多様です。

これほど多くの機種が流通していると、やはり音質が気になるのではないでしょうか。ヘッドホンもイヤホンも、万人受けする機種はかなり少数となっています。構造上使用者の耳の形の影響が大きい上、個々の聴力にも大きく左右されるためです。メーカーがは低音域強化を謳っている機種でも、聴こえ方は人それぞれとなります。

価格が高ければ高いほど良い訳でもなく、やはり自分の耳に合った機種が一番です。裏を返せば、低価格帯の機種でも自分の耳にはしっくりくるケースもあり得ます。そこで今回は激安ヘッドホンを集めて、再生能力に関する性能を調べてみました。超低価格、低価格、高めの低価格と、外観も性能も異なる3機種を見ていきましょう。

ROLAND CS-10EM でヘッドホンの性能検査!

ヘッドホンの性能検査に使うのは、ROLANDのバイノーラルマイクCS-10EMです。CS-10EMは外観こそ普通のイヤホンですが、イヤホン一体型マイクとなっています。イヤホンのイヤーピースの反対側に、マイクが搭載されているとお考えください。本品を装着すると、自分の耳に聞こえてくる音をそのままバイノーラルで録音可能です。

ROLAND CS-10EM 外観

おまけに録音中の音が、イヤホンから直接耳に聞こえてくる仕組みとなっています。例えば環境音を録音する場合は、録音中にリアルタイムでモニタリングが出来るのです。無指向性かつ録音可能周波数特性が20~20,000Hzとあり、バンド演奏にも対応出来ます。設定が面倒なバイノーラルマイクにおいて、耳に装着するだけという手軽さも好評です。

ROLAND CS-10EM アップ

耳に聞こえてくる音を録音出来るという事は、当然ヘッドホンの音も録音出来ます。つまりヘッドホンから音源を流し、CS-10EMで録音する事で再生能力を計測可能です。予め流す音源の周波数特性を計測しておき、録音音源と比較しつつ検証していきます。

計測用音源はライブ版エトピリカ

ここで肝心となるのは、ヘッドホンから流す音源を何にするかです。周波数毎に音波を流しても良いのですが、それでは少し味気が無いと思います。そこでCS-10EMで録音可能な周波数特性が、フルに発揮出来る楽曲を選びました。かなりの音源を調べた所、葉加瀬太郎氏のライブ版エトピリカが最適と判明です。

2004年に開催された、What a Day… CONCERT TOURのDVDを測定に使用しています。こちらの音源は、YouTubeのHATSCHANNELにもアップされているためご確認下さい。(ただしYouTubeの音源はDVD版よりも若干音質が低め)

葉加瀬太郎 Etupirka【OFFICIAL】 – YouTube

波形からも、20~20,000Hzの全帯域がバランス良く収録されていることが分かるハズです。

ライブ版エトピリカ 周波数特性
奇跡に近いレベルの周波数特性のバランス感

波形の周波数目安(左から順に)

赤線:100Hz,200Hz  
橙線:400Hz,800Hz  
黄線:2kHz,3kHz,6kHz

ヘッドホンの得意な周波数帯域の調べ方

ヘッドホンは機種ごとに、得意とする周波数帯域が決まっています。仕様上再生周波数帯域が定められていても、それはあくまで全か無かの話です。ギターのピックアップでいえば、トーンチャートのようなものが設定されています。20~20,000Hzが再生出来る機種が、全帯域バランス良く聞こえる訳ではありません。

ヘッドホンの得意な周波数帯域の調べ方

得意とする周波数帯域は、無損失音源とヘッドホン音源を比較すれば一発です。無損失波形に対し、ヘッドホンの波形が増減している箇所で特徴が分かります。増加傾向なら得意、減衰傾向なら不得手、変動無しならフラットです。重低音が得意な機種なら、無損失音源よりも100Hz以下の波形が増幅傾向となります。

POS / HP-100

まずは見るからに安っぽい、超低価格なヘッドホンPOS HP-100をチェックです。生産終了品で定価不明ですが、一時期リサイクルショップで大量に出回っていました。実際に管理人もリサイクルショップにて、未使用品を税込105円で購入しています。(旧々税率時代)

POS / HP-100
再生周波数帯域:20~20,000Hz

仕様書に再生周波数帯域20~20,000Hzとありますが、体感的に低音が全く聞こえません。反して高音がとてつもなくキンキンで、音量を上げると耳が痛くなる始末です。波形を取ってみると、ほぼその体感通りの周波数特性を記録しました。

POS / HP-100 周波数特性

無損失波形は100Hzに音が集中しているのに対し、HP-100は400Hzに集中しています。400Hz以下は大幅に減衰しており、重低音の迫力は皆無であると断言出来るでしょう。500~2kHz付近はフラットで、3~6kHz付近は無損失よりも増幅傾向です。中高音域~高音域がカリッカリに聞こえる、超トレブリー仕様となっていますね。

ARIA / AHP-1000

ARIA / AHP-1000
再生周波数帯域:20~22,000Hz

続いてはこちらもリサイクルショップや楽器店にて、新品でよく見かけるモデルです。ネット通販でもかなり安価で購入出来るため、所持している方も多いかもしれません。パッシブながらもが手元で音量を制御出来る、ボリューム調節付となっています。音楽用というよりは楽器モニター用に近く、高音域があまり伸びない印象ですね。

ARIA / AHP-1000 周波数特性

波形からもその特性が良く表れており、4~5kHz付近は著しく減衰しています。4~5kHzだけでなく、2kHzより高い周波数はほぼ全域で減衰が確認出来ました。中音域もやや減衰傾向ですが、重低音~低音域は無損失に近い波形を計測です。低音域の再生能力に優れているため、やはり楽器モニター用途に向いています。

CLASSIC PRO / CPH3000

CLASSIC PRO / CPH3000
再生周波数帯域:16~22,000Hz

最後に調べるのは、低価格帯の中でも少し高めとなるCLASSIC PRO CPH3000です。外観からも分かる通り、Sennheiser MOMENTUMシリーズコピーモデルとなります。サウンド面も再現度が高く、企業的に大丈夫なのか心配になるほどですね。少しだけ硬質な音に感じますが、中~高音域はかなり明瞭に聞こえます、

CLASSIC PRO / CPH3000 周波数特性

波形は無損失の波形を上回る箇所が多く、300~3kHzは大幅に増幅傾向です。ただし各帯域ごとに、やたら不得意周波数が存在しているのが分かります。4k~5kHzは特に減衰が目立ち、11kHzもあまり得意では無い模様です。

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ROLAND CS-10EM

ARIA / AHP-1000

CLASSIC PRO / CPH3000

葉加瀬太郎/What A Day…CONCERT TOUR -Live & Document-

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