マシンヘッドチューニングキーオレンジ色 って何だよ……[変な部品レビュー第25回]

2022年1月15日2023年8月12日低IQ記事,ギター,パーツ,ペグ,Amazon,激安パーツ&商品情報,ペグボタン,変な部品レビュー

👆 マシンヘッドチューニングキーオレンジ色 (GOTOH 1R型)

目次

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前回の変な部品レビュー！

マシンヘッドチューニングキーオレンジ色 なんか派手そう

世界に蔓延る変な部品レビュー第25回は、久しぶりにペグボタンを取り上げてみます。通販等ではSCHALLERを筆頭に、デザイン性の高いペグボタンを各種入手可能です。

しかし部品用の部品となるためか、店頭で見かける機会は滅多に無い気がします。国内では『ペグ用の交換部品』自体流通が少なく、改造幅は決し広くありません。ペグ全体を交換する事はあっても、部分的に部品を交換するケースは少ないハズです。

GOTOH製ペグのように、好みのボタンが搭載されたペグを選ぶ事の方が多いと思います。一方海外の安パーツ界隈では、ありとあらゆるペグボタンが流通している事を確認です。

その大半は大手ブランド製ボタンのコピーとなっており、香ばしさ満点となっています。今回目を付けたのは『マシンヘッドチューニングキーオレンジ色』なる商品です。

クラシック用1Rボタンをエレキに搭載！

本品は形状的に、GOTOH 35Gシリーズの1R型ペグボタンのコピーだと推察します。1R型ボタンはクラシックギター専用形状で、通常はエレキギターに使用されません。オーダーする際も、クラシカルギターシリーズでしか選択出来ない形状となっています。

1Rは長方形状で見栄えの良い大型サイズに加え、鼈甲風カラーリングがハイセンスです。同形状の1Wボタンよりも流通量が少なく、他と被りにくい希少性は魅力的に思えます。この1R風ボタン形状がエレキで試せるとなれば、浪漫を感じざるを得ないでしょう。

🧠「エレキでクラシックギター用ペグボタンが試せるだってぇ！？」

🧠「もらったああああああああああああああ！！」

ご推察の通り、商品説明文を良く読まずに購入に踏み切ったのは言うまでもありません。

絶妙な￥商品説明

支払いを終えた後に、冷静になって商品説明文を確認するのが管理人の悪い癖です。本商品も他の安パーツと同じく、自己アピールの圧の強さが健在となっています。

面倒なので、下記に説明文の要所を抜粋してまとめて引用いたしました。どの商品でも同じ説明文が使用されている気がするものの、おそらく気のせいでしょう。

チューニングペグのための絶妙な、高品質

優れた技量

洗練された外観と素晴らしい色

引用：Amazon _ ギターチューナーマシンヘッドチューニングキーオレンジ色

以前別の部品でも言及しましたが、絶妙と記載されている商品は十中八九微妙です。適当に日本語の称賛ワードを並べた感が凄まじく、内容もほぼコピペとなっています。

注：による照明効果にと￥モニターの明るさ/コントラストの設定をなど、ウェブサイトの￥の色調の写真と実際の商品は多少異なる場合がありますことを思い出すことしてください。

引用：Amazon _ ギターチューナーマシンヘッドチューニングキーオレンジ色

注意書きにいたっては、部分的に文字化けしている上に語順がバラバラでした。果たして本品は『脱微妙』な部品となれるのか、いつもの流れで品定めです。

外観

商品に専用パッケージは無く、ビニールパックに6個分まとめて封入されています。他の安ボタンではスクリュー等が付属したものの、本品に付属品は一切無しでした。

取り出して並べてみると、オレンジ色というには少し赤みが強い色合いです。バーントオレンジというのでしょうか、ピンク気味のオレンジ系統となっています。

細部の仕上がり

アクリル製との事で表面は光沢が強く、想像よりもルックスが悪くありません。GOTOH製と色合いは違いますが、以前紹介したコーヒーボタンよりは近い雰囲気です。

反転させると裏面もこの通り……

🧠「……」

……先に見た面を表面とすると、裏面は大分印象の異なる仕上がりとなっていますね。鼈甲感がほとんど無く、不規則なまだらマーブル風のデザインです。金額的限界があるのか、1つだけ不良個体が混ざっていたのかもしれません。他の個体ではこのようなムラは無いと思うのですが……

🧠「…………」

🧠（まさかね……）

なんということでしょうか、6個中6個全ての裏面がまだら模様となっています。

びんぼっちゃまリスペクト

よく観察してみると、本品は2枚の樹脂を重ね合わせた構造です。2枚の樹脂の色の配合は同じなのですが、混ざり具合が明らかに異なります。

ペグボタンは回転させて使う関係上、一般的に表裏の区別は無く共通のデザインです。ところが本品は片面だけが綺麗で、もう片面が非常に雑なデザインに映ります。

何か別の商品に使った同系色の端材を、そのまま流用しているのかもしれません。ペグボタンにあるまじき、表裏で品質の差が激しいびんぼっちゃまスタイルですね。

片面だけ綺麗にしておけば、裏面は適当でも目立たないとでも考えたのでしょうか。

表裏でデザインの差が激しいため、

ペグボタンとしては著しく使いにくいと思います。

仕様

外形寸法に関しては、商品説明欄に23mm×15mmである旨が記載されていました。実測値は23.6mm×15.6mmとなっており、誤差というにはブレ幅が大きいです。

穴径も4mmと記載されていますが、実際の穴は円ではなく角丸長方形(※)となっています。4×3mm程度の穴であるものの、こちらも精度が低く個体によりまちまちです。空回りするほど穴が広い個体もあるなど、実用面で影響の出ている代物が含まれます。

※ペグボタンの穴は角丸長方形が主流で、円形である事はほぼ無い。円形の場合引っ掛かりが無くなるため、ウォームが常時空回りする。

GOTOH製ペグボタンのように金属補強が無いため、耐久性も期待出来ません。

穴が緩い場合は、ウォームの軸に金属テープを巻くなどして対処しましょう。

穴自体をレジン等で狭めても良いですが、要求される精度がとてもシビアです。いずれにしても、加工的に問題のある個体が含まれているものとお考えください。

取付け

それでは実際にGOTOH製ペグを使用して、オレンジボタンを装着してみました。ギター本体に取付ける前に、ペグのカラーとのマッチングをチェックです。

クローム

クロームはオレンジとの対比が鮮やかで、瑞々しく明るいイメージを与えます。

サテンクローム

サテン仕上げのクロームでは、ややヴィンテージ感を抱く渋いマッチングです。

ブラック

ブラックはオレンジとの主張が強過ぎて、合う合わないが激しいかもしれません。

ゴールド

本命のゴールドは表面なら文句が無く、安部品とは思えない存在感を発揮します。

ですが反転させるとムラ感が全面に出てしまい、グレードダウンする様子です。やはり表と裏でデザインの差が顕著な点が、ペグの美観を損ねているように思います。

マッチングヘッド

とは言え色そのものは悪くないため、マッチングヘッドとの相性が良好です。

赤やピンク系等のカラーとの組み合わせも良く、精度の低さが惜しまれますね。

表裏のデザインの差は、

向きを揃えて装着するなどしてある程度対処可能です。（限界がある）

ただし寸法的な精度はどうにもならないため、物理的な対処が必要となります。

びんぼっちゃまスタイルが気にならない人にもお勧めしにくく、使い手を選びそうです！

マシンヘッドチューニングキーオレンジ色 まとめ

🏃💨 マシンヘッドチューニングキーオレンジ色 でびんぼっちゃまに敬意を表す✨

次なる変な部品を試しに行こう！

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