Seymour Duncan Heavy Weather レビュー|伝説のジャコサウンドを再現した豊かな倍音と深みの正体

👆 Seymour Duncan Heavy Weather レビュー
目次
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Seymour Duncan Heavy Weatherは伝説のジャコサウンドを再現したカスタムショップ復刻モデル!
今回はSeymour Duncan (セイモア・ダンカン) から、2023年に国内流通が開始となった Heavy Weather をレビューします。Heavy Weatherは1960年代初頭のジャズ・ベース・サウンドを基に、更なるブライト感を目指したベースピックアップです。

公にはされていませんが、かつてダンカンカスタムショップで好評を博した旧Weather Reportの復刻モデルに該当します。旧Weather Reportはそのものズバリな名称の通り、 Jaco Pastorius (以下ジャコ・パストリアスと表記) 氏を象徴するジャズベースサウンドを再現したモデルです。
ピッキングレスポンスの良さや倍音の豊かさ、ジャズベース本体が音を吐き出すような中音のパンチ、唸るような低音をオマージュしています。アルニコ5マグネットとカスタムコイルワインドを採用し、スラップやピッキングハーモニクスが際立つ明瞭なアタック感はまさに伝説のジャコサウンドです。
フレットレスベースに対応するカスタムコイル搭載!
Heavy Weatherはジャコ・パストリアス氏の代名詞とも呼べる、愛機『Bass Of Doom』を使ったサウンドをモチーフに設計されています。Bass Of Doomは1962年製ジャズベースに1960年製ジャズベースネックを組み合わせ、1970年代にフレットレス化が施された改造ベースです。
指板はフレットレス化に伴いパテ埋めとエポキシ樹脂でコーティングされているのが特徴で、フレットレスでありながら立ち上がりの速さと音の硬質さを備えています。ダンカン製ベース用ピックアップの中でも、Heavy Weatherは唯一標準ベースにもフレットレスベースにも対応しているモデルです。
フレットレス特有の滑らかに歌うようなピッチの変化に対応し、芳醇な倍音は鮮やかなアタックとサスティーンを損ないません。ジャズベースというジャンルを定義づけたサウンドへの敬意を表しつつ、伝説の名に恥じない存在感を発揮してくれます。

旧Weather Reportはワックスポッティングを施さずに本来のナチュラルな倍音を重視した設計!

故にHeavy Weatherもハウリング耐性が高くないので演奏時の立ち位置や他の楽器の位置、音源との距離などにも注意しようね!
ジャコ・パストリアス氏の奏法について
ジャコ・パストリアス氏のプレイスタイルは非常に独自性が高く、指弾きでありながらピック弾きのようなニュアンスも自由自在です。その秘密は縦横無尽なアタックポイントの変化にあり、基本はブリッジピックアップカバーに親指を乗せたフォームでブリッジ寄りの位置をピッキングします。
ブリッジピックアップの真上付近からポールピースとサドルの中間付近まで、ベースラインに伴い細やかにポジションを変更している印象です。更に歪ませたサウンドにおけるハイフレットの演奏では、極端にネックエンド寄りのポジションで弦を撫でるようなピッキングも駆使しています。
ジャズベース本体のボリュームやマスタートーンも適時調整し、ブリッジ側単独の出力やブリッジ側のボリュームを高めに調整したミックストーンの緻密な操作も必須です。ベースを高めに構えたフォームは音楽性に直結しており、無駄のない洗練された動きで毎音のニュアンスが完全にコントロールされています。
関節の使い方も独特
またこれは完全にギタいじ管理人の推測であることを前置きしておきますが、氏の実演するビデオなどの資料をみると、右指の第一関節が柔軟で第一関節から指先にかけての可動域がかなり広いのかもしれません (※) 。
(※) 指の第一関節(DIP関節)だけを独立して曲げられるプレーヤーは、指先を弦に対して垂直に構えることができる。文字通り指先をピックのよう使うことができるため、弦を点で捉え効率よく振動させることができる。
弦の振幅が小さいブリッジ寄りのアタックポイント、瞬間的に鞭のようにしなる指捌き、そして高速フィンガーピッキング……唯一無二のジャコサウンドは改造ジャズベースのハードウェア要素だけで成り立っているわけではない、という点は理解しておきたいところですね。
ブリッジ&ネックセット限定販売!
Heavy Weatherはブリッジ用とネック用のバリエーションがありますが、2個セットでの販売のみとなります。ブリッジ用、またはネック用を単独では購入できないので、PJベースに使用したい方は注意が必要です。
バリエーションは標準のSeymour Duncanロゴ入りブラックカバータイプ、あるいはロゴが入らない無地のブラックカバータイプの2種類となります。
本記事ではHeavy Weatherのブリッジ用とネック用セットを使い、ポジション毎に倍音特性や周波数特性を計測しました。伝説のジャコサウンドを探求するベースプレーヤーは、ぜひ購入前にご参考になさってください。
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公表データの確認
ブランド:Seymour Duncan ( セイモア・ダンカン )
モデル:Heavy Weather (Vintage Jazz Bass Pickups)
型番:HEAVY WEATHER
マグネット:アルニコ5 (Alnico V Rods)
直流抵抗値:9.39kΩ (Bridge) / 8.95kΩ (Neck)
アウトプットタイプ:Vintage
出 力:6.6 (Bridge) / 6.2 (Neck)
トーンチャート:低音域:6.0 / 中音域:4.0 / 高音域:6.0
ワイヤー:2c Shielded
特記事項:ロゴ入り、またはロゴ無しのブラックピックアップカバーが付属
倍音特性 (A1/55.00Hz)

まずはパッシブDIを通したHeavy Weatherの指弾きサウンドについて、3弦開放弦の倍音 (A1/55.00Hz) を解析です。本記事におけるアタックポイントはジャコ・パストリアス氏の教則ビデオに倣い、弦の振幅が小さいブリッジ寄りとしています。

ちなみにジャコ・パストリアス氏のアタックポイントは通常の指弾きと比較して、ピック弾きに負けないくらい基音や低次倍音の力感が強くなるのがポイント!
a.Heavy Weather Bridge
ブリッジ用は一般的なジャズベースピックアップと比較して、アンプを通さずとも高音の伸びや鮮やかさが明白です。倍音が計測された範囲 (横軸) が非常に広く、基音が55.00Hzであるにもかかわらず3kHz以降まで倍音が計測されています。

倍音特性 (A1/55.00Hz)
加えて偶数次倍音が優位になる帯域が多いため、ブライトな高音の角が立たずあたたかみがある倍音特性です。基音以下の帯域は非整数倍音が強く計測されており、低音は音程を感じさせずに空気が唸るような独特のニュアンスを生み出しています。
b.Heavy Weather Neck
ネック用は一般的なネック用ジャズベースピックアップと比較すると、ブリッジ用ピックアップと倍音構成が似ている点がやや特異です。通常ネック用は基音や低次倍音の出力 (縦軸) が高く倍音が計測される範囲が狭くなる傾向がありますが、Heavy Weatherは倍音が計測された範囲がブリッジ用よりも広がっています。

倍音特性 (A1/55.00Hz)
そのため高音の鮮やかさが失われにくく、ミックスポジションではブリッジ側の倍音へ低音と高音を加えるように作用するのが実にユニークです。平時はブリッジ単独をメインにし運用し、要所でネック用のボリュームを少し上げて微調整することで音の太さや明るさを補正することができます。

ジャズベースはミックストーンをメインに使う人が多いと思うけど、ジャコサウンドはブリッジ側単独+ネック側ちょい足しが肝!

ブリッジ側をメインピックアップとして使い、音質補正が必要な場面でミックストーンを活用するとジャコサウンドにグッと近づくよ!
倍音特性波形の周波数目安
左端の山(中央赤色線)が基音55.00Hz
偶数次倍音:第2倍音(110Hz)、第4倍音(220Hz)……
→ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も
奇数次倍音:第3倍音(165Hz)、第5倍音(275Hz)……
→金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き
非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
パッシブDI 周波数特性
続いてはパッシブDIを通して同一フレーズを繰り返し、Heavy Weatherの平均的なスペクトラムを算出しました。ジャコサウンドを意識して、3弦と2弦の簡単なピッキングハーモニクスを交えたフレーズを採用です。
1.Heavy Weather Bridge

パッシブDI 周波数特性
ブリッジ用は低音から中音にかけて安定した出力を記録しており、トーンチャートから抱くイメージよりも中音の主張が強く感じられるかもしれません。ベースピックアップとしては中高音と高音が高い値を示し、超高音に関しては計測できる周波数の限界値 (約22kHz) まで計測されていました。
2.Heavy Weather Neck

パッシブDI 周波数特性
ネック用はブリッジ用よりもトーンチャートのイメージに近く、力感のある低音と伸びの良い高音、抑え気味の中音とバランスが整っています。高音に関してはやはりベース用とは思えぬほど高い値で、計測できる周波数の限界値に迫る約20kHzまで達していることを確認です。

ピッキングハーモニクスを交えると人間の可聴域や再生環境を超えた超音波に近い周波数の音 (20kHz以上) も含まれているみたいだね!
波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2kHz,3kHz,6kHz
ラインアウト 周波数特性
最後にアンプのラインアウトを通して同一フレーズを繰り返し、平均的なスペクトラムを算出しました。パッシブDIの周波数特性計測時と共通のレーズを使い、ブリッジ用とネック用をそれぞれ計測しています。
i.Heavy Weather Bridge

ラインアウト 周波数特性
アンプを通すとブリッジ用はトーンチャートの設計通り、高音6・中音4・低音6といった具合の波形を計測です。低音は100Hz付近に大きなピークを持ちながらも、300~800Hz付近の中音は適度に絞られているため低音の唸りが強調されています。
ii.Heavy Weather Neck

ラインアウト 周波数特性
ネック用もブリッジ用と同様に低音がパワフルで、80Hz付近を中心としつつ150Hz付近まで高い出力を維持する強力なピークを確認です。300~800Hzにかけての中音はブリッジ用以上に抑えられているため、ミックストーンのちょい足し補正が滑らかに行えます。

それぞれの周波数特性から分かる通り、ネック用は単独で鳴らすよりもトーン調整デバイスとしての役割が大きいみたいだね!
波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2kHz,3kHz,6kHz
Seymour Duncan Heavy Weather まとめ
Heavy Weatherは伝説のジャコサウンドを再現すべく、低音の力感と豊かな倍音による表現力を備えたピックアップです。ヴィンテージ感溢れる荒々しさと唸りにブライトさが加わり、スラップやピッキングハーモニクスでは鐘のようにクリアな音色を響かせます。

各ピックアップはジャコ・パストリアス氏の愛機や演奏法の再現性を高めるため、特殊なミックストーンの運用にも柔軟に対応できる設計です。標準ネックでもフレットレスでも真価を発揮できるので、フュージョンに限らずパーカッシブな演奏スタイルのベーシストは試す価値があります!
🏃💨今すぐ Seymour Duncan Heavy Weather で伝説の架け橋となる🌎✨


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