トゥルーバイパスの信号劣化と代替バッファーの性能を計測してまとめたよ💖

2021年7月5日エフェクター,トゥルーバイパス,バッファードバイパス,バッファー


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トゥルーバイパスの信号劣化 と代替バッファーについてのまとめ!(そのまま)

目次

トゥルーバイパスの信号劣化 について

空前のトゥルーバイパスブーム勃発から早20年、皆様いかがお過ごしでしょうか。面倒なので結論から書くと、トゥルーバイパスはハイエンド機でも信号が劣化します。極上のワイヤーを使おうと所詮は内部配線、ギターシールド程の効果は期待出来ません。パッチケーブルを通過する以上に、TB回路は音質がある程度低下するのが普通です。

プリント基板型 トゥルーバイパスの信号劣化

かつてはTBというだけでウリになりましたが、さすがに利用者達も気がつき始めます。TB回路のエフェクターを連結すれば連結するほど、音質が悲惨になる事についてです。ましてや昨今隆盛を極めるプリント基板型TBは、想像以上に音が痩せてしまいます。加えてスイッチャーまでTB回路を採用していた場合、むごたらしい音色に変貌です。

👆 MXR ( エムエックスアール ) / MC406 CAE Buffer

そして振り出しに戻るように、今度はバッファーの重要性が見直されてきました。現在ではTB回路以上に、高音質なバッファーが時代の最前線を抜けようとしています。TB回路の先頭にバッファーを接続する事で、ようやく一つの終着点が見えてきたのです。

高騰する高品位バッファーの市場価格

とは言えこういう流れになると、当たり前のようにバッファーが高騰していきます。正直な所バッファーはシンプルな回路で、そこまで部品数の多い構成ではありません。機能や回路設計と比較して、価格を盛り過ぎではないかと思える商品も多数存在です。これはTB回路をウリに強気価格で販売できた、2000年代初頭と同じと言えるでしょう。

👆 こちらはリーズナブルなOne Control  Minimal Series BJF Buffer

そこで今回はTB回路エフェクターを使い、バッファーの代替品で音質を計測しました。無理して高額なバッファーを用意せずとも、手持ちの代替品で十分な音質は保てます。まずは専用バッファーの導入前に、これらの代替品で効果を確認する方が無難です。流行りのバッファーに手を出すのは、それからでも遅くはないと思います。

試すだけならタダですので、代替品が手元にある場合はぜひお試し下さい。

計測に使用した機材一覧

ギター:PLAYTECH / ST250SSH Maple
リアピックアップ:Yibuy / インベーダーハムバッカー
ブリッジ:Wilkinson / 10.5mm ビンテージスタイル フルブロックST
ジャック:Pure Tone Jack / PTT1

シールド:Aria Pro II / JG-10X (10ft/3m, S/S)
マイクケーブル:Amazon / CLMIC1-M-F-10FT-5P×1 
パッチケーブル:CANARE / GS6 /Green or Blue(自作)

DI:CLASSIC PRO / CDI-2P (INST) 
インターフェース:YAMAHA / AG03 
(CH1,LEVEL:標準ライン,GAIN:3.5,全エフェクト無し,INPUT MIX)

トゥルーバイパスの信号劣化 を調べる

DI直

最初に計測するのは、エフェクターを使用せずDI以外なにも通さない信号です。この信号の周波数特性や音量を基準とし、信号の劣化やバッファー性能を調べます。

DI直 周波数特性

電気的に何も加工をしていない信号ですが、全帯域で偏りのない周波数特性です。

1台分 トゥルーバイパスの信号劣化

トゥルーバイパス1台分の信号劣化

続いてはトゥルーバイパス仕様のエフェクターを、1台だけ接続して計測します。電源には接続しないので、純粋にバイパス音のみ出力されている状態です。接続したエフェクターは、JOYOのJF-302 WILD BOOSTとなっています。

トゥルーバイパス1台分の信号劣化 周波数特性

例に漏れずプリント基板型のTBなので、信号劣化がかなり分かりやすいです。低~中音域は変化がありませんが、2HZk以降がゴッソリ劣化してしまいました。

JOYO ( ジョーヨー ) / JF-302 WILD BOOST オーバードライブ

4台分 トゥルーバイパスの信号劣化

トゥルーバイパス4台分の信号劣化

接続台数を4台に一気に増やしてみると、周波数帯域の減衰が顕著になります。600Hz付近から劣化が始まり、それ以降は比べるまでもないレベルまで減衰です。中~高音域が伸びなくなるため、音がスカスカに感じられると思います。

トゥルーバイパス4台分の信号劣化 周波数特性

※接続したトゥルーバイパスエフェクター

バッファーの代替品の性能を調べる トゥルーバイパスの信号劣化

ここからはバッファーの代替品を使い、それぞれの周波数特性を計測です。代替品といっても、基本的にバッファー製品と同じ機能を有するものとなっています。

1.クリーンブースター トゥルーバイパスの信号劣化

クリーンブースター

バッファーの代替品といえば、筆頭はクリーンブースターではないでしょうか。回路的にバッファーとほぼ同じものが多く、違いはブースターの方が増幅率が高いです。そのためあえて原音に近い音量に設定すれば、バッファーの代替として使用出来ます。

クリーンブースター 周波数特性

バッファーは原音と1:1よりも、原音より4dB前後高い方が良好な場合が多いです。原音と同程度か、僅かに増幅させる程度の音量で超優秀なバッファーになります。代替に使用したブースターはTC ELECTRONICのRush Boosterで、VOLUMEは最小設定です。信号は4dBほど増加し、周波数特性もほぼDI直と遜色の無い性能を示しました。

TC ELECTRONIC ( ティーシーエレクトロニック ) / Rush Booster

2.強力なバッファー内蔵エフェクター

強力なバッファー内蔵エフェクター

こちらもよく使用される方法ですが、バッファードバイパスエフェクターを使用します。音作りに使用するのではなく、TB群の先頭にエフェクトOFFの状態で繋ぐだけです。バッファーが強力なエフェクターならば、そのまま手を加えずバッファー代わりになります。

強力なバッファー内蔵エフェクター 周波数特性

代替に使用したのは、バイパス音が野太い事で有名なsobbat DRIVE Breaker DB-3です。周波数特性はRush BoosterのVOLUME最小設定と同程度で、増幅も+4dBを計測しました。中古だと手頃な価格で入手出来るため、オークション等で狙っても良いと思います。

sobbat ソバット Drive Breaker 3 DB-3 ディストーション・オーバードライブ

3.バッファーが弱いとされるエフェクター

バッファーが弱いとされるエフェクター

TB全盛期に、散々音が痩せると言われていたエフェクターはどうでしょうか。個人的な記憶では、プラスチックエフェクターはかなり馬鹿にされていた印象です。プラ筐体のLONAXのコーラスを使って、その性能の真偽を確かめてみます。

バッファーが弱いとされるエフェクター 周波数特性

確かにDB-3と比べると出力が弱く、増幅率は+2~2.5dB程度です。それでも周波数特性的には、DI直の音とほとんど変化が無い事が分かります。バッファーが弱いとされるエフェクターでも、十分効果が期待出来る事が判明です。

4.回路コピー系バッファードバイパスエフェクター

歪みエフェクターでは、多岐に渡る〇〇系エフェクターが発表されています。量産品で回路を模している場合、意図的に部品構成を貧弱に設計する傾向が強いです。コスト削減の意図もあるのでしょうが、メーカーにも多少後ろめたさがあるのでしょう。

回路コピー系バッファードバイパスエフェクター

例えばnuxが発売していたVINTAGE OD2はTS系ですが、パーツ類は貧弱となっています。バッファーも本家より抜けが悪い印象で、決してパワフルな音ではありません。それでもTB×4連結オンリーよりは抜けが良く、遥かに芯のあるバイパス音です。

回路コピー系バッファードバイパスエフェクター 周波数特性

まとめ トゥルーバイパスの信号劣化

バッファードバイパスのエフェクターは、機種ごとにバッファー構成が異なります。今回調べた範囲内だけでも、周波数特性にかなり差がある事は百も承知です。音質の好みはあるでしょうが、信号が劣化しにくくなる事だけは明白でした。

トゥルーバイパスは1台だけでも信号が劣化する

トゥルーバイパスを複数繋げると信号劣化が顕著になる

クリーンブースターは超優秀なバッファーとして使用可能

強力なバッファー内蔵エフェクターはバッファー専用にも使える

バッファーが弱いエフェクターもTB連結オンリーよりは遥かにマシ

TBの音瘦せが気になった時は、手持ちのバッファードバイパスを全部試しましょう。クリーンブースターがある場合は、バッファーを買うまでもなく問題が解決します。バッファーより優れた効果を発揮する事も多く、一度は試す価値があるハズです!

🏃💨それでもボクちんはバッファー買っちゃう💖

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