【かっこいい】シングルコイル用金属製ピックアップカバーレビュー!どのくらい音が変わる?【フルカバード】
目次
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前回のおさらい!
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シングルコイル用 金属製ピックアップカバー 再来!
以前当ブログでは、シングルコイル用の金属製ピックアップカバーを取り上げました。シングルコイル用のカバーは樹脂製が多く、金属製のカバーはあまり多くありません。
リップスティックやテレキャスのフロントを除き、大半は樹脂製が使用されています。
該当商品はストラトタイプのシングルコイルに対応する上に、ハンダ付けが不要です。通常のカバーと同じく被せるだけでOKで、外観に大きな変化を与える事が出来ます。
サイズもFENDER製に近い設計につき、リップスティックのように拡張しなくてもOKです。シールド効果により音質面でも変化があるため、使い方によっては面白いパーツでした。
新色はブロンズ&カッパーレッド!
今回は金属製カバーに新たに加わった、雰囲気の異なる2色のカラーをご紹介いたします。まずは現在安パーツ界隈で人気上昇の兆しがある、アンティーク感の強いブロンズです。
青銅風の落ち着いた色合いとなっており、渋めの光沢がなんともカッコいいですね。もう一色はレッドカッパーで、こちらは日本で言う所の銅、または赤胴色だと思います。
色辞典では『カッパーレッド』と表記されていて、古風に表現すると『あかがね』です。赤褐色の鮮やかさが強く、ブロンズとは異なる派手さを備えた銅系色となっています。
販売店色々
これらの色は、実はクロームタイプの記事を公開した直後に流通が開始しました。
新色販売開始時期に旧色を取り上げているらへん、管理人は大分持っていない人ですね。
現在は新色を扱っている店舗も多く、Amazonで検索すると同等商品が多数ヒットします。おそらく発注元は全て同じなので、値段の安さや取扱い店の評価で選びましょう。
価格はおよそ千円台前半~半ばで推移しており、これ以上の価格帯は転売店と推察です。遅ればせながら管理人も2色とも入手したため、ザックリご紹介していこうと思います。
外観:シングルコイル用 金属製ピックアップカバー 新色
納期は1~3週間と記載されていましたが、注文から大体2週間程度で到着です。いずれもクロームと同様に専用パッケージは無く、簡易的なパッキングとなっています。
和紙のようなもので養生されている点も同じで、本当に色だけ違うといった感じです。取り出してみると想像以上にカッコ良く、
脳ミソが快楽物質の量産体制に入りました。
クロームカバーも良かったのですが、新色は『新しいのに古い感覚』が味わえます。
新品なのに重みのある経年感
両カラーともスチームパンクな雰囲気が出ており、実に管理人好みの良い色です。触感はクロームよりもサラサラで、控えめの光沢が独自の経年感を演出しています。ブロンズはヴィンテージゴールドに近く、レリック風の金色としても使えそうです。
カッパーレッドはブロンズより明るさが感じられ、ブラック系統に良く合うと思います。クロームよりも重みがあるため、ピックアップ周りに存在感を与える事が出来そうです。国内ブランドでこういった色は、滅多にハードウェアに採用される事がありません。
故に独自性も頗る高く、ピックアップ周りの差別化を図ることが出来ます。どちらの色も珍しさとカッコよさを備えているので、注目の的になること請け合いです。
細部の仕上がり
サイズや重量はクロームと大差が無く、材質も同じブラスが使用されています。実際にブロンズやカッパーという訳ではないため、その点は注意が必要ですね。
またクロームはメッキ加工であるのに対し、新色は染色処理だと思われます。裏面を見ると真っ黒になっているため、表面のみ色を変えた簡易的な染色です。
クロームは縁や裏面もメッキが施されていたので、コスト的な制約が伺えます。縁がメッキで覆われていない新色は、指で触れると肌を傷つけるかもしれません。
よく見るとカバーの淵全域が面取りされておらず、クローム以上に鋭利な状態です。取扱い時は指を滑らせないように、白手袋を着用するなどして対策しましょう。
取付け:シングルコイル用 金属製ピックアップカバー 新色
それでは実際に新色をギターに搭載して、外観と音の変化を確かめていきます。2色共試したかったのですが、時間的制約から実機への搭載はブロンズのみのです。
カッパーレッドはアッセンブリーへの取付けとなりますので、予めご了承願います。クロームを搭載した時は近未来感を抱きましたが、本品はオーパーツ感が凄まじいです。
スタイリッシュな外観は勿論の事、失われた超文明的謎のオーラを解き放っております。
カバーの中身が安セラミックシングルとは思えぬほど、異次元のカッコよさですね。
ほぼグランディア
90年代の古いゲームで例えるとそうですね、
グランディアの世界観に近いでしょうか。
何言ってんだコイツと思った方は正常で、自分でも何を言っているのか分かりません。
とりあえず『良く分からないけどなんかすげー』的な、ワクワク感に飲み込まれました。
ホワイト系ピックガードとの相性も良好で、ドッシリした重量感も加わっています。最早音色なんか度外視に、無理してでも使ってみたくなる人もいるかもしれません。
音質変化:シングルコイル用 金属製ピックアップカバー 新色
続いてカバーの違いによる音質の変化について、倍音特性と周波数特性を確認です。使用したギターはIndio Model610164で、馬改造第五弾公開時の状態となっています。
ブリッジは自称銅ブリッジに変更し、オクターブネジはアルミワッシャーを搭載です。ピックアップや配線、その他の部品類は一切手を加えておりません。
計測はリアポジション限定で、交換前後のピックアップの高さは揃えています。純粋にカバーの違いによって、どの程度変化があるのか分かりやすい環境を構築です。
尚本カバーは全てブラス製につき、色の違いによる変化の差はほとんど無しです。音質変化を目的とする場合は、どの色を選んでも大きな違いは無いとお考え下さい。
倍音特性 (A2/110.00Hz)
倍音は周波数が分かりやすいように、5弦開放弦のスペクトラムを採用しています。
1.樹脂製ピックアップカバー
全体的に倍音量が多く、奇数次倍音と偶数次倍音が規則的に揃った傾向です。第2、第3倍音はほぼ同じ大きさで、他は奇数次倍音が僅かに強めとなっています。
2.金属製ピックアップカバー
奇数次倍音と偶数次倍音のバランス感はそのままに、高音域の倍音が弱まりました。第14倍音以降は顕著に弱く、第6~第10倍音付近も幾分弱めの傾向です。
代わりに基音~第10倍音まで非整数倍音が大幅に減少し、クリアな響きが得られます。樹脂カバーよりも第2、第3倍音が強調されるため、音の輪郭もクッキリ明瞭です。以前は倍音を調べなかったのですが、この傾向は大きな利点になるかもしれません。
倍音特性波形の周波数目安
左から2つ目の山(中央灰色線)が基音110Hz 偶数次倍音:第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)、第6倍音(660Hz)…… →ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も 奇数次倍音:第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)、第7倍音(770Hz)…… →金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き 非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
周波数特性
周波数特性はDI直で同一フレーズを繰り返し、平均的なスペクトラムを比較しました。
a.樹脂製ピックアップカバー
ブリッジ変更により、Model610164の初期状態より低音が弱く高音が強くなっています。いたって普通のセラミックシングルの音色で、歯切れの良いトレブリーなトーンです。高音域の伸びが軽やかで、STタイプ安ギターではお馴染みのサウンドだと思います。
b.金属製ピックアップカバー
400~1.5Hz付近はほぼ同等ですが、2kHz付近からガクっと減衰する傾向です。とりわけ3kHz~6kHz付近が控えめとなり、13kHz以降はほぼカットされています。
金属製カバーのシールド効果が発揮されていて、クロームの時とほぼ同じ結果ですね。200~400Hzも微増し、倍音傾向と合わせてローエンドがやや目立ちやすくなります。パワーコードやブリッジミュートを多用する場合、良い手応えを感じる事でしょう。
ただし共振しやすい構造になるため、場合によってはポッティングが必須です。出力の高いモデルに関しては、ピックが軽く接触しただけでもキンと響きます。ポッティングの方法に関しては、過去に投稿した記事をご参照下さいませ。
ポッティング参考記事
シングルコイル用 金属製ピックアップカバー まとめ
・新規カラーはブロンズ&レッドカッパーの銅系統2色
・外観はオーパーツ感溢れる渋めのカッコよさが魅力的
・材質はブラスでクロームカラーと音質変化の傾向は同じ
・倍音特性は非整数倍音と高音域側の倍音が減少しやすい
・周波数特性は高音域が減衰しローエンドが微増する
・ドレスアップ目的にも音質変化目的にも効果的に活用可能
・使用モデルによっては別途ポッティングが必要な場合アリ
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ブロンズ
レッドカッパー(カッパーレッド)
クローム
ゴールデン(ゴールド)
ブラック
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