激安 アルミ ネックプレート 1.5mm で音はどう変わる? [2枚入り]
目次
これまでのネックプレート!
激安 アルミ ネックプレート 1.5mm は使える?
これまで当ブログでは、あらゆる材質や厚さのネックプレートを取り上げてきました。メッキの表面加工だけで音が変化するなど、なかなか奥が深いパーツの一つですね。今回はノーブランド商品群の中から、異様に安いネックプレートを見ていきましょう。
該当プレートは一見するとよくある汎用プレートですが、材質がアルミとなっています。プレートは2枚セットの模様で、海外安パーツのご多分にもれず自己評価が高めです。
アルミ合金とプラスチック板のデザインを採用して、首板は絶妙な外観と耐久性です。
引用:Amazon _ Benkeg ギター、ネックプレート、アルミ合金、ネック、ネジ _ 楽器・音響機器
特定の店舗から販売されている商品ではなく、色々な店舗から同等品が販売されています。おそらく大本の製造工場は1つで、名前や包装を変更して販売されているものでしょう。
古いギターのための完璧な交換部品です。
引用:Amazon _ Benkeg ギター、ネックプレート、アルミ合金、ネック、ネジ _ 楽器・音響機器
あるいは共通の在庫倉庫が存在し、各販売店が情報を紐づけているのかもしれません。単なる無在庫転売の可能性もあるため、とりあえず最も安価な店をチョイスしました。
何度も繰り返す注意事項
海外安部品は前提として、『金銭的に損をしない』という考えは持たない方が賢明です。騙されても良いので実物を見たい等、強い意志が無い場合は控えた方が良いと思います。
こういったパーツ類は一般性から大きく外れるだけでなく、あらゆる要素が未知数です。商品違いや破損が発生した場合、販売店との交渉も時間がかかるため労力を要します。
詳しい情報を掲載出来ない商品や店舗が、少なからず存在しているのも事実です。完全に人柱向け商品の類につき、不安要素を許容出来る方のみお試し下さいませ。
(管理人個人の価値観や良心としては、海外安パーツ自体全くもっておススメ出来ません)
計測に使用した機材一覧
ギター:SQUIER / Bullet Stratocaster Tropical Turquoise ペグ:GOTOH / SG381 STANDARD (SG381-07-L6) ナット:FENDER YJM Brass Nut リアピックアップ:DIMARZIO DP184 WHITE THE CHOPPER ブリッジ:FENDER Standard Strat Big Block Chrome Tremolo Bridge Assembly 弦:ERNIE BALL / Super Slinky #2223
スチールプレート2.0mと弾き比べ!
アルミプレートの音を確認するため、Squier Bulletを使って検証していきます。純正スチールプレートと比較しつつ、重量3.7kgのギターに与える影響を確認です。
調べたのは基本データ、倍音&周波数特性、サスティーンの4項目としました。機材は過去のプレート記事と同一ですが、本記事より計測設定を少し変更しています。
そのため基準となるBulletの計測結果は、これまでの波形と多少異なる形状です。過去のデータとは完全な比較が出来ないため、その点のみご留意願います。(弦の劣化が発生するため、同等の計測結果を保ち続ける事が出来ません)
基本データ
プレートの寸法はいずれもほぼ同等で、取付けピッチも同じ設計です。
取付ピッチは穴-穴間の実測で横がおよそ38mm、縦がおよそ51mmとなっています。
Fender準拠のプレートは38.2×50.9(mm)につき、汎用性がとても高いですね。
ただしSquierのプレートは、39×52(mm)の場合もあるので注意しましょう。
アルミプレートはプレートクッションが付属するため、こちらも装着しています。
1.Squier純正プレート スチール 2.0mm
材質:スチール
厚さ:2.0mm
重量:51.3g
激安 アルミ ネックプレート 1.5mm
材質:アルミ合金
厚さ:1.5mm
重量:12.3g
クッション込み重量:16.4g
倍音特性 (A2/110.00Hz)
倍音は周波数が分かりやすいように、5弦開放弦のスペクトラムを採用です。
i.Squier純正プレート スチール 2.0mm
すでに大幅な改造が加えられているため、倍音特性は良好となっています。奇数次、偶数次を問わず倍音量が多く、突出した奇数次倍音が存在しません。第4倍音が大きく計測されており、全体でも偶数次倍音が僅かに大きくなる傾向です。ほんのりと暖かな音色で、音の密度の濃さも十分感じられると思います。
ii. 激安 アルミ ネックプレート 1.5mm
意外にも倍音量はほぼ変化が無く、各倍音の大きさと非整数倍音が変化しました。
奇数次と偶数次の倍音バランスが逆転し、全体的に奇数次倍音が若干目立つ状態です。基音以下の非整数倍音が減少した反面、基音以上は非整数倍音が大きくなっています。故にローエンドのバズ感が減り、ミッドレンジの余計な鳴りが強く聞こえる印象です。響きは幾分冷たい音となるため、機械的な鋭さが加味されていますね。
倍音特性波形の周波数目安
左から2つ目の山(中央灰色線)が基音110Hz 偶数次倍音:第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)、第6倍音(660Hz)…… →ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も 奇数次倍音:第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)、第7倍音(770Hz)…… →金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き 非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
周波数特性
周波数特性はDI直で同一のフレーズを30秒録音し、スペクトラムを比較しました。
a.Squier純正プレート スチール 2.0mm
低~高音域にかけて、万遍なくムラの少ない周波数特性を計測です。突出している特定の帯域も無く、極端に弱い帯域も無い万能型と言えます。純正プレートの状態で他の部品選定を行っているため、当然といえば当然ですね。
b. 激安 アルミ ネックプレート 1.5mm
重量がスチールの1/3程度に減少した事もあり、最大出力が-1dBほど小さくなりました。波形の山の形状自体はほぼ同じで、全帯域の山の頂点が均等に低くなっています。
出力を+1dB補正すると、やはりスチールの計測結果に近い波形を形成です。低音域や中音域は少しだけアルミの方が強く、高音域はスチールより弱めとなります。
同じ設定のアンプで比べた場合は、出力差による音の薄さを感じるかもしれません。出力を均一に揃える事が出来れば、アルミは低~中音域で存在感を発揮するハズです。
波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
サスティーン
サスティーンはアンプやAIFで変化するため、結果はパーセンテージを採用します。基準となるSquier純正プレートを0とし、何%音が伸びたかを記載しました。計測したデータを元に、平均%、最小%、最大%の3パターンを紹介です。
激安 アルミ ネックプレート 1.5mm 交換後
平均%:+5%
最小%:-6%
最大%:+8%
アルミは出力が低下しているにも関わらず、純正よりも音が伸びる傾向となっています。しかし安定感に欠ける結果となっており、伸びない時は全く伸びないのが特徴です。最大サスティーンは+8%を計測していますが、最小サスティーンは-6%となりました。薄さと重量の低さから共振の影響を受けやすく、音ムラに反映されたものと推察します。
激安 アルミ ネックプレート 1.5mm まとめ
・クッション込み重量が16.4gと非常に軽量
・奇数次、偶数次を問わず倍音は芳醇
・やや奇数次倍音が目立つため金属的な響きが加味される
・重量の低下に伴い出力も低下する可能性がある
・周波数特性はスチールに近く低~中音域が強め
・サスティーンが伸びるものの安定感に欠ける
※本結果は全て重量3.7kgのSTタイプによるものです
🏃💨 激安 アルミ ネックプレート 1.5mm で愛機を減量する🍖
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