Amazon 激安ピックアップ 調査第10回 P-90 Green Neck Pickup (グリーンカバーの海外ノーブランド品)
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P-90 Green Neck Pickup 値上がりしちゃった……
Amazonで漁れる激安ピックアップ第9弾は、ネック用P-90型ピックアップです。鮮やかなグリーンのカバーが印象的で、ディマジオ的な威圧感を放っています。管理人はかつて本品を安価で購入したのですが、現在は値上がりした模様です。
7月7日に新ASINで再登録されているため、内部処理的に現行品は別商品となっています。ただしHUAZHIMEIブランドである点や説明欄、商品画像はほぼそのままです。3倍近く価格が上がっているので、元激安ピックアップである旨をご了承願います。
本品は他の激安ピックアップと同じく、商品説明の内容がいまいちハッキリしません。タイトルはNeckと記載がありますが、説明はブリッジ(橋)&ネック(首)と表記です。寸法表もピッチが50or52mmとなっているなど、随所に突っ込み所が満載となっています。画像を見る限り2個セット商品ではないため、実物を調べないと判断不可能です。
当時はまだ安価だったため、ネック用でもブリッジ用でもいいやの精神で注文しました。果たしてGreen Neck Pickupはどのような代物なのか、ザックリ確認していきましょう。
開封の儀
本品はAmazonの国内倉庫在庫品ではなく、海外取扱店からの直送品となっています。管理人が注文した際の配送はYanwenで、国内では佐川急便を経由して到着です。梱包には気泡緩衝材入りの封筒が使用されており、専用のパッケージ等はありません。
本体は半透明のチャック付きビニール袋に、付属品とまとめて封入されていました。付属品は取付用スクリューのみで、スプリングやスポンジは別途準備しましょう。ピックアップのカバーは本体に固定されていないため、自由に着脱する事が出来ます。
裏面を見てみると『NECK』と表記されたマウント識別用ステッカーを確認です。
ところがカバーを外すと『52』の刻印があり、実際のピッチも52.0㎜となっています。
通常P-90型のネック用は50.0mmが多いため、52.0mmは評価が割れるかもしれませんね。
説明欄と実物を照合してみた
内容がハッキリしない説明欄を実物と照合したので、下記まとめをご参照下さい。
・マウント箇所:首 or 橋(ネック or ブリッジの誤翻訳)
→識別シールよりネック用で確定
・寸法表のピッチ:50mm or 52mm
→ネック用にも関わらず52.0mm設計
・ケーブル:シールド付きの1回の行
→1芯シールド線
・抵抗:首6.9K ブリッジ7.2K
→実測抵抗値:7.23kΩ
おそらくですが、設計段階でネック用とブリッジ用が混同されていると推測です。ネックとブリッジの設計が半々で混ざっている、香ばしい仕様に仕上がっています。中途半端な仕様である感が否めませんが、問題となるのはサウンド傾向です。さっそく本品を Acepro AE-204 のネック側に搭載し、音質面をチェックしていきます。
P-90 Green Neck Pickup 搭載!
AE-204は深緑のNo.3モデルなのですが、明るい緑色はあまり似合わないですね。縦横のサイズはほぼP-90と同じなので、ザグリの拡張等は必要ありませんでした。取付のビス穴も狂いが無いため、元々あいていた穴を使ってポン乗せしています。
付記事項として、ブリッジ側に合わせるため極性を反転させた状態で搭載です。通常被覆線側をホットに使いますが、今回はアミ線側をホットにしています。
サウンドの主観的感想
搭載マグネットはアルニコの本家P-90と異なり、セラミックバータイプです。底面にベタっと張り付けている形式なので、出力はやや高めとなっています。ただしサウンド傾向はP-90というよりは、ハイパワーシングルコイル系です。中音域の独特の温かみに欠けており、低音域の硬質な力強さが目立ちます。
セラミック特有のレンジ感があるため、P-90と異なる音と割り切れれば面白い音です。歪みも適度に細かい粒で再生されるので、耳障りは程々に良い方だと思います。良くも悪くもセラミックな音が飛び出す『P-90型普通のシングルコイル』ですね。
周波数特性
最後に周波数特性を計測し、客観的かつ視覚的に音のデータをチェックします。
低音域にアドバンテージ有り
周波数特性は主観の通り、低音域がかなり強めの波形が計測されました。中~高音域は一般的セラミックシングルと同程度で、出力は抵抗値の通り高めです。プレイテックST250のフロントPUに特性が近く、やはりP-90らしい波形ではありません。ネック向き汎用ピックアップの低音域と出力を強化すると、本品と同じ様な音になります。
100~300Hzが強いですがバランス感は良いため、クリーンも歪みもOKな特性です。クリーンは重心の低さが音の輪郭に表れやすく、クッキリしたトーンが味わえます。歪みは音の直進性が上がるため、ローエンドのワイルドな迫力が倍増です。
波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2kHz,3kHz,6kHz
P-90 Green Neck Pickup 総評
派手な外観のピックアップですが、パワーのあるサウンドに仕上がっています。ブリッジとネックの仕様が半々になっている点を除いて、特に問題点がありません。当時の価格のままで販売されていたのならば、高評価が集まっていた可能性が大です。
ただし現行の価格では価格帯相当で、不満を感じないレベルといったところでしょう。決してP-90系の音ではありませんが、硬質なハイパワーシングル的に活用が出来ます。歪みもクリーンもイケる品種につき、見た目が気に入れば積極的に搭載してOKです!
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