Seymour Duncan JJN P90 Silencer レビュー：Jared James Nichols シグネチャー徹底解説

2024年11月28日2024年12月17日ノイズ対策,Seymour Duncan,P-90,Soapbar,シグネチャーモデル,Dog Ear,アーティスト特集,JJN P90 Silencer,Jared James Nichols,ピックアップ

👆 Seymour Duncan JJN P90 Silencer をレビュー！

目次

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Seymour Duncan JJN P90 Silencer 超ノイズレス設計のJared James NicholsシグネチャーPU！

今回は Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) の後発モデルから、JJN P90 Silencer をレビューです。JJN P90 SilencerはJJNの名を冠する通り、Jared James Nichols氏のシグネチャーピックアップとなります。

外観は伝統的P90スタイルを踏襲しつつ、煌びやかなクリーンから激しいドライブまで対応出来る幅広いレンジが特徴です。『グリズリーベアのような力強さと紙飛行機が着陸する時のような繊細なサウンド』であると、ダンカン公式は表現しています。

／ 来いよギタいじ！＼

いつも心に中二病魂と抽象的商品説明、それがギタいじ管理人の愛する Seymour Duncan というブランドです。という訳で本記事ではイマイチ性能が伝わりにくいJJN P90 Silencerについて、要点を抑えつつ詳しく解説していきます。

革新的な3つのコイルでノイズをシャットアウト！

ダンカンのノイズレスピックアップと言えば、これまではスタックタイプに代表されるボトムコイル搭載モデルが主流でした。

STKシリーズは信号へマイナスのハムノイズを送り込むために、ノイズキャンセル専用のコイルを底面に搭載です。

Silencerシリーズはピックアップ中央にP90本来のサウンドを奏でるコイルを搭載し、その両脇に2つのコイルを配しています。この2つのコイルはP90用のコイルと逆位相で設計されているため、直列に配線することでノイズをシャットアウト出来るのです。

伝統的なP90スタイルのルックスを保ったまま、P90の明瞭さと甘さを両立したサウンドをノイズレスに再生可能としています。

Epiphone Jared James Nichols “Blues Power” Les Paul Customに搭載！

Simply put, the Seymour Duncan Jared James Nichols P90 Silencer™ is my dream pickup.

引用：Seymour Duncan Introducing the New Seymour Duncan P90 Silencer

JJN P90 SilencerはJared James Nichols氏のプレイスタイルに倣い、P90一基のレスポールへ使用することを想定した設計です。Epiphone Jared James Nichols “Blues Power” Les Paul Customに標準搭載されており、ノイズフリーなサウンドを即座に楽しめます。

交換用ピックアップとしてはドッグイヤー (Dog Ear) バージョンの他、ソープバー (Soapbar) バージョンも完備です。いずれのバージョンもカラーはブラックとアイボリーの2種でブリッジマウント専用につき、ネック用のモデルは用意されておりません。

ネック用にP90スタイルのピックアップが必要な場合は、別途『P90 Silencer Neck』をご利用願います。P90 Silencer Neckは後日別記事にてレビューを予定しているため、よろしければそちらも併せてご覧ください。

公表データの確認：Seymour Duncan JJN P90 Silencer

JJN P90 Silencer 倍音特性 (D3/146.832Hz)

JJN P90 Silencerは基音がパワフルで、基音の山の波形は縦にも横にも大きな値を計測です。加えて各倍音の出力も総じて高く、低次倍音から高次倍音まで広範囲で基音、あるいは基音以上の出力を記録しています。

出力の高い基音が野太いアタックを生み出し、濃密な倍音が広大なレンジ感と繊細かつ煌びやかな余韻のある響きを構築です。公式が『グリズリーベアの力強さと紙飛行機が着陸する繊細さ』と表現する通り、力と技の二重奏と称すべき倍音特性だと言えます。

ノイズに関しては基音以下の非整数倍音の値が極めて低く、体感的にも低音側のハムノイズはまったく感じられません。基音以降の帯域も非整数倍音が控えめにつき、Silencerの名に相応しいノイズレスなサウンドを楽しめることでしょう。

倍音特性波形の周波数目安

灰色の線が基音(D3)の146.832Hz
偶数次倍音：第2倍音(293.664Hz)、第4倍音(587.328Hz)……
→ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も
奇数次倍音：第3倍音(440.496Hz)、第5倍音(734.16Hz)……
→金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き
非整数倍音：各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない

JJN P90 Silencer クリーン 周波数特性

JJN P90 Silencerのクリーントーンはクラシカルな音色で、多くの人が頭に思い浮かべるステレオタイプ的なP90サウンドです。文字通りハムバッカーとシングルコイルの中間的周波数特性に近く、程よい太さと明るさ、そして平均以上の出力を備えています。

トーンチャートが低音から高音まで5～6で設計されていることを裏付けるように、極端なピークや谷間の無い波形を形成です。ステージ環境やアンプ、エフェクターのセッティングに左右されず、オールラウンドなサウンドメイクに対応しています。

JJN P90 Silencer ディストーション 周波数特性

アンプのゲインを上げるとクリーンと打って変わり、JJN P90 Silencerのトーンレンジが大幅に広がりました。平均的な周波数特性を保ちつつも100Hz付近から11kHzまで、吠えるように唸るディストーションサウンドが炸裂です。

クリーン時には穏やかだった8kHz以降の出力が大幅に向上しているため、鼓膜に切れ込むような鋭いドライブ感が加味されています。トーンを絞ると良い意味でダーティーに変化する点もユニークで、従来のP90タイプ以上に生々しく荒々しいトーンが秀逸です。

クリーン・ディストーション波形の周波数目安（左から順に）

赤線：100Hz,200Hz
橙線：400Hz,800Hz
桃線：2000Hz,3000Hz,6000Hz

Seymour Duncan JJN P90 Silencer まとめ

Jared James Nichols氏が『夢のピックアップ』と紹介するのも頷ける、完全静音設計と広大なトーンレンジが魅力となっています。新設計の3つのコイルがノイズを完全に排除し、力強さと繊細さを併せ持つサウンドは太さと煌びやかさのバランスが絶妙です。

様々なステージ環境で生演奏をするプレーヤーは勿論のこと、スタジオワークやDTM等の宅録でも優れた順応性を発揮してくれます。Gibson準拠のP90型であれば無加工で搭載可能につき、氏のファンのみならずレスポールユーザーにも強く推せるピックアップです！

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Seymour Duncan JJN P90 Silencer

Epiphone Jared James Nichols “Blues Power” Les Paul Custom

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今日からお仕事で憂鬱な方も多いと思われるので……

昨晩頭の悪い記事を投稿しておきました👍

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— ギターいじリストのおうち中の人🧠💦（低浮上・ブログは更新しています） (@Ew3DwZa1cYMDBi3) January 4, 2022

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