激安おすすめロック式ペグはFENDERやGROVERと同じ工場製で高精度＆カッコいい！【45度L3+R3】

2023年5月10日2023年11月14日ペグ,ロトマチックペグ,Amazon,激安パーツ&商品情報,GROVER,ロック式ペグ,Ping Well,PW,パーツ

👆 FENDER＆GROVERと同じ工場製の激安おすすめロック式ペグをレビュー！

目次

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FENDER＆GROVERと同じ工場製のロック式ペグが激安のくせに使いやすくておすすめ！

ロック式ペグといえば、ペグの中でも『花形』に位置するギターパーツです。弦を最短距離で固定する構造につき、調弦精度や弦交換において大きな利点が得られます。

アーミングやビブラートを多用する場合、弦の緩みを最小限に留めチューニングを狂いにくくすることが可能です。同時にポストへ弦を巻く必要性がないため、弦交換に要する時間も大幅に削減出来ます。

👆 SCHALLER / M6 180 TopLocking GO (3L3R) / M6T-G

各ペグメーカーのグレードでは、ロック式ペグを最上位モデルとするケースが多いです。故にロック式ペグはギア比が大きい傾向にあり、細やかなチューニングを可能とします。

SPERZELやSCHALLER、GOTOHやGROVERの他、近年はMusiclilyなどの低価格帯ロック式ペグも流通です。

今回は低価格帯ロック式ペグの中から、FENDERやGROVERと同じ工場で製造されているペグをみていきましょう。

GROVER ROTO-GRIPS風のL3+R3配列ネジ穴45度タイプ！

該当ロック式ペグは台湾PW製 (Ping Well Industries Co., Ltd.) で、同社はGROVER ROTO-GRIPS等を製造しています。

👆 GROVER / ROTO-GRIPS 502C

FENDERのパーツも多数手掛けており、過去に紹介した10.5mm用ブリッジ『Standard Strat Big Block』もPW製です。

PW製品は刻印が『PW』『P.W』とシンプルで分かりやすく、サスティーンブロックやペグポストの根本付近にて確認出来ます。

自社ブランドのペグとしてもPeronaを立ち上げ、ギアとネジを一体型にした独自の構造のクラシックギター用ペグが有名です。

お値段は本家GROVERの1/4！

話が脱線しましたが、本記事で取り上げるロック式ペグはAmazonで購入出来ます。商品情報欄では本品がPW製であること、更に商品画像にてPWの刻印を確認可能です。

ギター用ロッキングマシンヘッド、18:1 クロームのギヤ比 (P W 台湾製)

引用：Amazon _ B075CRJCTV

何よりも見た目がGROVERペグ風で、ルックスはほぼROTO-GRIPSとなっています。異なるのはGROVER ROTO-GRIPSではラインナップされていない、ネジ穴45度-135度の『GOTOH SGL510 (MG-T)タイプ』という点です。

ギア比は18：1と申し分なく、ROTO-GRIPSやSGL510と同じ値で設計されています。これだけの要素を備えながら、なんと販売価格は本家ROTO-GRIPSの1/4以下です。

FENDER＆GROVER 同工場製ロック式ペグは本当に神コスパ？

本ペグはMusiclily製ペグに近い価格設定につき、さすがに品質が気になると思います。結論から申し上げますと、条件付きであれば本品は非常に優れたロック式ペグです。お世辞抜きの感想として、ROTO-GRIPSに肉薄する美観と滑らかなトルクを備えています。

ロック機構も十分な強度を有し、チューニング精度や音質面でマイナスに作用する要素がありません。同じ低価格帯のロック式ペグと比較した場合、外観と性能面に関しては圧倒的実力です。

しかしあくまで条件付きとなり、万人に勧めにくい難点が複数あるのも事実となります。果たしてFENDER＆GROVERと同じ工場製ロック式ペグの真相は如何ほどなのか、じっくりレビューしていきましょう。

販売店について（第一関門）

本ロック式ペグは、2023年5月の段階ではAmazonでのみ購入可能です。販売店は激安LEDギターMST2110や最低音質改造記事でお馴染み、MUSOOとなっています。第一関門はこのMUSOOそのもので、Amazonでは店舗レビュー評価が☆3.5と低調です。

管理人もMST2110購入に4か月を要し、それなりに苦戦した部類の販売店となります。要領を得ないメール応対をする事があるため、購入前に店舗レビューの確認を推奨です。極論ですが、国内ユーザーからの信頼を得られていない販売店であるとお考えください。

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外観：FENDER＆GROVERと同じ工場製の激安おすすめロック式ペグ

本品は海外発送となるため、商品ぺージ掲載の納期は16～22日を予定しています。管理人宅へは気泡緩衝材入りの封筒にて、注文日からおよそ14日後に到着です。

封筒は衝撃保護と防水を兼ねているものの、そこまで頑丈ではありません。段ボール等を使用した梱包よりも、少し不安を感じる発送方法となっています。

商品に専用パッケージ等は用意されておらず、バルク品らしいシュリンク包装のみです。

付属品

本体以外の付属品は取付け用のナット、ワッシャー、スクリューが各6個となります。交換の際に必要となる部品は全て同梱されているため、他に用意するのはドライバー類と10mmに対応したレンチやスパナです。

レンチを所持していない場合は、 ESP MS-10 マルチスパナがあると便利だと思います。本体と付属品の外観に破損や異常がないこと、欠品が無いことを要確認です。

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開封の儀の後の儀（第二の難点）

本体や付属品の表面を確認すると、想像以上に汚れが付着しています。ペグボタンは油汚れや指紋が多く、まずはクリーニングが必須です。

この汚れが販売店に次ぐ難点で、ピカピカの新品を期待していると落胆すると思います。管理人のように海外安パーツ慣れしている人ならまだしも、不慣れな方は不快感を覚える可能性が高いです。

海外安パーツでは日常茶飯事につき、開封の儀の後の儀と割り切ってクリーニングに取り掛かりましょう。

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『磨けば光る』メッキ加工

クリーニング後はペグ全体が光沢を取り戻し、幸い目立った傷等も見当たりません。商品画像の印象通り本ペグにチープな雰囲気は一切なく、ROTO-GRIPSと遜色のない存在感があります。手で触れた際の滑らかさはかなりのもので、ペグ表面のメッキ加工が上質です。

選択出来るカラーはクロームのみですが、ルックス面は相当の満足度を誇ります。特にダイヤルや曲線部のメッキの質が良いため、文字通り『磨けば光る』逸材です。磨き作業に手間がかかるものの、価格を考慮すれば上々なルックスだと言えるでしょう。

仕様：FENDER＆GROVERと同じ工場製の激安おすすめロック式ペグ

材質は本体とワッシャーはダイキャスト製で、内部の軸やスクリュー類、ナットやダイヤルがスチール製となっています。対応配列はダブルサイドヘッド用L3+R3となっていて、ヘッドのペグ穴はφ10mm以上必要です。

ネジ穴位置は斜め45度(135度)につき、GOTOH SG381やSGL510タイプのペグであれば無改造で交換可能となります。GROVERは先述の102/502系ネジ穴90度タイプか、205/505系ネジ穴180度タイプが一般的です。

ネジ穴45度(135度)タイプはラインナップされていない上に、安ギターでは最も多用されています。45度タイプのGROVER形状を使いたい場合、本品はとても良い選択肢となるハズです。

寸法＆重量

本ロック式ペグのおおまかな寸法は、ネジ穴位置の他にも微妙にROTO-GRIPS 502Cと異なる設計となっています。下記画像はROTO-GRIPS 502Cの寸法表ですが、完全に一致しているのAとBの値です。

CはROTO-GRIPS 502Cが10.54mmに対し、本品はおよそ11.8mm前後となっています。ポストの弦通し穴中央がROTO-GRIPS 502Cより高く、テンションを稼ぎにくい点に注意です。

加えてDの値はおよそφ9.8mmとなるため、ヘッド取付け時の挿入感が緩めとなります。

細かいポイントとしてGROVERペグはペグボタンと本体軸の間に『コブ』が2個あるものの、本品はコブ無しのストレート軸です。当然ながらGROVERの刻印はなく、ロックダイヤル上部はツルツルとなっています。

重量は本体にナット＆ワッシャーを加えて約214.8gと、見かけに反して韓国製造時代のGROVER 102Cより軽量(274.3g)です。小型ボタンのSG381-MGT-07でも226.6gあるため、ロック式ペグ特有の重量アップが苦手な方には打って付けとなります。

付属品寸法

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ギア比とトルクの確認

本品のギア比は18：1と高精度で、初期のトルクも適度な強さに調整されていました。取付け作業に移る前にギア比が正常であること、そしてペグボタン稼働時にトルクムラが無いことを確認です。

ハンダの切れ端などをポストに装着し、視覚的にギア比をチェックしておきましょう。ペグボタンを回して引っ掛かりがある場合や、緩くなったりキツくなったりムラがある場合は不良個体の可能性が高くなります。

トルク調整ネジはマイナスとなっており、別途マイナスドライバーが必要です。管理人は他に数セット購入していますが、いずれもギア比とトルクが正常で問題無いことを確認しています。

ロック機構の確認

低価格ロック式ペグの鬼門として、ロック機構の動作確認も必須事項です。以前変な部品で取り上げた超激安ロック式ペグは、ロック用の軸が短い個体が含まれていました。こちらもギア比やトルクと同じく、取付け作業の前に必ず検査しておきましょう。

本品はダイヤルを回して固定するタイプにつき、全てのダイヤルを限界まで締めてチェックします。ダイヤルを限界まで締めた状態で、ポスト内の天井まで固定用の軸が届けばOKです。

余裕があれば廃棄予定の細い弦を活用し、ロック強度も調べるとより安心出来ます。管理人は1弦用の.008を使い、全6個のペグがしっかり固定出来ることを確認です。.008や.009等の細い弦を固定出来ない場合は不良品となるため、販売店へ問い合わせた方が良いと思われます。

取付け：FENDER＆GROVERと同じ工場製の激安おすすめロック式ペグ

それでは手持ちのギターを使って、本ロック式ペグを実際に装着していきましょう。

使用したギターはTOKYO GUITARS QB-100で、ブリッジのみWilkinson WOGT3に交換済みです。詳しいレビューが気になる方は、上記画像をクリックorタップして御覧ください。

純正ペグは精度が低い上にトルクムラが激しく、いかいもな安ギター用ロトマチックペグとなっています。重量は6個で135.1gと軽量ですが、ワッシャーやナットのサイズは共通です。

ペグ配列もネジ穴位置も無改造でポン乗せ可能につき、交換前後の比較に最適なギターであると判断しました。

ルックスの変化

交換後は見栄えの良いヘッドに変貌し、純正ペグの貧弱さが嘘のように感じられます。ワッシャーやナット類もメッキの質が良かったため、ヘッドトップが光の反射でキラリと輝くのがナイスです。

大型のペグボタンもゴージャスで、とても海外発送料込み4千円台のペグには見えないと思います。ダイヤル側に目を移すと、艶々の光沢とメカニカルなフォルムでIQがダダ下がりです。

思わず脳汁がドプドプと溢れ出すほど、管理人のテンションは有頂天となっています。やはりROTO-GRIPS型のダイヤルが勇ましく、安ギターに使うには『もったいない』かもしれません。調弦精度や弦交換の利便性向上の他に、ドレスアップ効果も見込めると判断して良いでしょう。

トルクやチューニング精度

弦の固定方法は説明が無いのですが、GOTOH マグナムロック・トラッドと同じ固定方法を採用です。ポストに極力弦を巻かないようにし、ストレートにポストを通した最短距離でロックしています。ダイヤルは稼働が滑らかで、細い弦もしっかり固定されていることを確認です。

トルクはロック式としては軽量のせいか、GROVERペグよりもアクションが軽やかに感じます。GROVERペグはトルクを弱く調整しても重みが伝わりやすいため、内部のウォームギアやグリスの量が異なるのかもしれません。

とても扱いやすくチューニング精度の高いペグではあるものの、GROVERと同一の操作感ではないと考えた方が良さそうですね。ストレスを抱える要素は限りなくゼロに近く、外観と性能の両面でグレードアップが狙えます。

サウンド：FENDER＆GROVERと同じ工場製の激安おすすめロック式ペグ

せっかくの機会ですので、本ペグ交換前後の音質変化を調査してみました。ロック式ペグは弦を最短距離で固定する構造上、音質面では倍音や非整数倍音が減少しやすい傾向です。巻き数が減り弦が短くなる点、弦を固定して共振が減少する点などが倍音や非整数倍音減少の主な要因です。

共振が大幅に減少する場合は倍音がクッキリ明瞭となることもあるなど、少なからず交換前後で音質が変化します。この辺は交換前後のペグの構造や重量、ヘッド角の有無やペグ穴の位置関係、ヘッドの厚さ等が複雑に絡み合う要素です。一概に『このように変化する』と断言出来ないため、あくまでQB-100純正ペグと交換した際の音質変化とご理解願います。

使用弦は手頃なところで、Aria Pro IIのAGS-803L（.010、.013、.017、.026、.036、.046）を使用です。

倍音特性の比較 (A2/110.00Hz)

倍音は周波数が分かりやすいように、5弦開放弦のスペクトラムを採用しています。

1.標準ロトマチックペグ

基音や倍音の山のふもとが太く、常に音程を伴わぬ重たい空気感を内包です。倍音間の根本が枝毛状に繋がる箇所が目立つなど、音に濁りを感じるかもしれません。ただし高次倍音は出力がそれなりに高く、サスティーンは曇の隙間から光が射すような高音の余韻が味わえます。良く言えばエアー感があるので、エフェクターによっては独自性の強い音を作成可能です。

2.FENDER＆GROVERと同じ工場製の激安ロック式ペグ

交換前よりも全体的に非整数倍音が減少し、枝毛状の波形も計測されなくなりました。付随して高次倍音の出力が低下したものの、濁りの少ない明瞭な音を再生します。波形の山の横幅も引き締まったため、野太いアタックがシャープなアタックに変化です。優等生的な倍音特性で音作りが容易になった反面、エアー感がなくなり独自性が薄れたという見方も出来ます。

倍音特性波形の周波数目安

左端側の太長い山(中央灰色線)が基音110Hz
偶数次倍音：第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)……
→ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も
奇数次倍音：第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)……
→金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き
非整数倍音：各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない

周波数特性の比較

周波数特性はDI直で同一フレーズを繰り返し、平均的なスペクトラムを算出しました。

a.標準ロトマチックペグ

ブリッジ以外未改造ですが、弦高やロッドは可能な限り最良のポイントへ調整済みです。300～600Hz付近の力感を大切にしつつ、安定した低音と高音の伸びを再現してくれます。中高音が平均的である点を除き、ほぼ全帯域でバランスの良い周波数特性です。

b.FENDER＆GROVERと同じ工場製の激安ロック式ペグ

交換後は重量増加が影響し、最大出力が+1dBほど大きく変化しました。付随して周波数特性も変化しており、300～600Hz付近が一層パワフルに唸ります。控えめだった800～1.5kHzも大幅にアップしたため、全帯域でムラの無い音作りが可能です。カットもブーストもしやすく、アンプやエフェクターの性能を素直に引き出せます。

周波数特性波形の周波数目安（左から順に）

赤線：100Hz,200Hz
橙線：400Hz,800Hz
桃線：2000Hz,3000Hz,6000Hz

サスティーンの比較

サスティーンはシンプルに、開放弦Eコードを1ストローク鳴らして計測です。交換前の音伸びを基準となる0とし、交換後に±何%音が伸びたかを掲載します。人力でもデータ精度を上げるため、えげつない回数のストロークを集計です。計測したサスティーンデータを元に、平均%、最小%、最大%の3通りを算出しています。

サスティーンに関しても重量増の影響が大きいため、全体的に微増傾向です。最小サスティーンの値は8.9%もアップしている点から、音が伸びる以上にサスティーンの再現性が高いと言えます。サスティーンコントロールが苦手なプレーヤーでも、安定したサスティーンを得られそうです。

音の立ち上がりの比較

サスティーンの調査と平行して、音の立ち上がりについても調査しました。交換前の純正ペグと比較すると、ロック式ペグに交換後は音の立ち上がりが平均20ms(0.02秒)ほど速い値を計測しています。130g程度の安ペグと交換するのであれば、交換後に音の立ち上がりが悪化する可能性は低いと考えて良いでしょう。

計測に使用した機材一覧

ギター：TOKYO GUITARS / QB-100
ブリッジ：Wilkinson / WOGT3
ペグ：PW (Ping Well Industries Co., Ltd.) / ロック式ペグ (ASIN：B075CRJCTV)
使用PU：純正リア
使用弦：Aria Pro II / AGS-803L
使用ピック：Aria Pro II / P-HT01/080 YL
シールド：Aria Pro II / JG-10X (10ft/3m, S/S)
マイクケーブル：Amazon / CLMIC1-M-F-10FT-5P

FENDER＆GROVERと同じ工場製の激安おすすめロック式ペグ まとめ

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