【低音爆増】PLAYTECH ST250SSH Maple 低音域増強改造!【安ギター音質改善】
👆 PLAYTECH ST250SSH Maple Orangeの低音を改善(強化)して使いやすい安ギターに改造しよう!
PLAYTECH ST250SSH をピックアップ測定用に使いたい!
第1回、第2回と続き、本記事でも PLAYTECH ST250SSH Maple を取り上げます。低価格帯のギターといえば、やはり色々と手を加えやすいのがメリットですね。楽器の価格が高くなるほど、本体に手を加える行為を躊躇すると思います。改造中に余計な傷が増えたり、音が悪くなったりすれば数日寝込む事は必至でしょう。
そこへきて本機は1万円以下とあり、改造中に失敗しても精神的ダメージは低いです。気兼ねなくビス穴も増やせますし、手荒な加工だって臆せず実行する事が出来ます。このような低価格帯のギターは、部品の特性チェック専用機としても最適です。とりわけ何度もネジを外す事になる、ピックアップ測定用途に向いています。
ですが本機はハイ上がりな特性につき、全体的に音の重心を下げる必要があるのです。ピックアップの特性を正しく計測するため、本機の弱点を改善する改造を行います。
目次(クリックorタップでジャンプ)
- PLAYTECH ST250SSH は低音域のパワーが弱い
- ペグは Wilkinson E-Z-LOK で重量1.5倍!
- ブリッジは Wilkinson 10.5mm で重量2倍!
- 重量増に伴いエンドピンも大型へチェンジ
- 改造前と改造後の周波数特性を比較!
PLAYTECH ST250SSH は低音域のパワーが弱い
データチェックの際に判明した通り、本機搭載のピックアップは低音域が弱めです。これはピックアップのせいというよりは、部品構成の貧弱さが起因しています。トレモロブリッジはかなり低コストとなっており、重量は僅か124gしかありません。
ここまで軽量なトレモロブリッジになると、低音の迫力が出なくて当然です。ペグもロトマチックタイプとはいえ、重量は147gとかなり軽めの設計となっています。軽量ペグは高音域が出る分、中音域より下の音域がパワー不足に陥りやすいです。
まずはこの2か所の部品を改善し、標準レベルの低音が稼げるようにしたいと思います。下記の通り、具体的な改造方針をまとめてみました。
PLAYTECH ST250SSH 改造方針
・使用用途 →ピックアップ特性の測定用ギター ・改造目的 →低音域のパワー不足の改善 ・改善方法 →ペグとブリッジを重量のある互換部品へ交換する
実際にギターいじりをする時は、簡単に方針をまとめてみると対策が練りやすいです。見切り発車でいじり始めると、どんどん軸がブレてまとまりの無い改造になります。簡単な箇条書きでも良いので、改造方針をまとめてから部品漁りを開始しましょう。
ペグは Wilkinson E-Z-LOK で重量1.5倍!
結構軽視されがちですが、ペグの重量による音質への影響は無視できません。重量のあるペグは硬質な音と言われますが、低音域の増強効果が大きいためです。ペグは重量がある程弦振動の影響を受けにくく、生鳴りが良くなる傾向にあります。高音域の倍音も大人しくなるため、聴覚的にも低音域の迫力がアップするのです。
👆 Wilkinson E-Z-LOK 6連フェンダーストラト/テレキャスター エレキギター用ペグ
150g以下のペグの場合、およそ1.5倍重量が増えれば効果が実感できると思います。PLAYTECH ST250SSHに搭載のペグは、YOLNTHブランドの147gのものです。よって交換するペグは、重量200g超のL6配列45度ロトマチックタイプとなります。色々検討した結果、最も低コストで交換出来るのがWilkinson E-Z-LOKでした。
E-Z-LOKはロックと名前についていますが、基本的に普通のロトマチックペグです。ポスト先端に穴が2つあいており『巻き方でロックする』方式となっています。端的に言ってしまえば、弦をロックする機構自体は搭載されておりません。
しかしながら本体がやや大型で、ズッシリと重量があるのが特徴的です。総重量は219gとなっており、低音増強用途には最適なペグだと言えます。ネックのペグ穴のサイズとビス穴の位置も問題無く、無改造で搭載可能です。
ヘッドの厚さとペグポストの長さも丁度よく、E-Z-LOK機構に干渉しません。GOTOH SG381も225gほどありますが、コスト面ではE-Z-LOKが上回ります。予算との兼ね合いをみて、200g以上のペグをチョイスしてください。
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ブリッジは Wilkinson 10.5mm WOV01 で重量2倍!
PLAYTECH ST250SSHのブリッジは、安ギター定番の取り付けピッチ10.5mmタイプです。市販パーツが極端に少なく、選択肢はFENDERかWilkinsonのトレモロしかありません。価格面ではWilkinsonが安価かつ、トレモロ機構のパーツ一式全てが付属します。
👆 Wilkinson 10.5mm ビンテージスタイル フルブロックST ギタートレモロユニット ブリッジ
FENDERの10.5mmトレモロ(→レビュー記事)はブリッジ単品となるため、アーム等が別途必要です。外観面はFENDERの方が貫禄タップリですが、計測用途に見栄えは不要と考えました。お財布にも優しいので、今回は無難にWilkinson 10.5mmを選択します。
取り付けピッチはバッチリで、スプリング等も初期装備より品質が良好です。
トレモロ機構のパーツ一式を、全て本ブリッジの付属品と交換すると良いでしょう。本ブリッジは単体でも255gあるため、およそ2倍以上の重量増が見込めます。
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Musiclily Ultra フルブラスも無改造で搭載可能
ブリッジを交換するのではなく、トレモロブロックを交換するのもお勧めです。以前紹介したMusiclily Ultra フルブラスは、ST250SSHのトレモロへ換装出来ます。
👆 Musiclily Ultra10.5mmフルブラス36mm 短いトレモロブロック
アームの穴の位置が若干シビアですが、ギリギリ干渉しない様子でした。
ブロックをブラスに交換することで、ブリッジ総重量はなんと334gにアップです。
Wilkinsonよりも重量があがるため、低音の迫力はかなりのものとなります。思いっきり低音域をパワーアップさせたい場合は、ブラスブロックを検討しましょう。
※Wilkinson 10.5mmには搭載出来ませんでした。
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フルサイズブロック搭載の注意点
WilkinsonもMusiclilyも、ブロックのサイズはフルサイズの極厚品です。13mm超の厚さとなるため、アーミングの可動域がかなり狭くなってしまいます。ST250SSHはトレモロ周りも省スペース設計につき、13mmではほとんど稼働しないのです。
アーミングを多用する場合は、かなり窮屈になる点を予め覚悟しておきましょう。
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重量増に伴いエンドピンも大型へチェンジ
ピックアップ測定用としては、ペグとブリッジの交換だけで十分と思われます。ただしギターの総重量がかなり増えるため、エンドピンは大型の方が望ましいです。ロック式のピンでも良いですが、測定用途にロックシステムは不要と判断しました。ピンの傘が広いタイプであれば十分なので、安価なSP-012CRへ交換しています。
楽器パーツ専門店クールハンドで取り扱いがあるので、気になった方はお試しください。SP-012CRの注意点として、こちらはセット品ではなく単品販売となっています。ギター1台には2個必要となるため、注文する際は数量を偶数に調整しましょう。
やや割高ですが、Ibanezなどから販売されている同形状のピンでも問題ありません。
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ネックプレートは市販品適合不可
STタイプの改造では、最近はジョイント部のプレート交換も人気ですね。ブラスやチタンなど、材質や厚さでサウンド傾向がある程度変化してきます。ところがST250シリーズは、専用規格のプレートを搭載です。取り付けピッチが34×48(mm)と、少し幅の狭い設計となっています。
上記画像は、FENDER純正プレートにST250のプレートを重ねたものです。ご覧の通り全体的にサイズが小さく、最低でもFENDER準拠品は搭載不可となります。調べた範囲では取り付けピッチ34×48(mm)のプレートは、市販されていない模様です。残念ながら、プレートカスタマイズは出来ないものとお考えください。
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PLAYTECH ST250SSH Maple改造前と改造後の低音域の変化を周波数特性で比較!
各パーツの取り付けが終わったら、改造前と変化があるか必ず確認します。どことなく音がぼやけている場合は、何かしらの組み込みが甘い可能性大です。管理人は必ず改造前後の音を、インターフェース直の音で周波数特性を比較します。
録音を聞き比べるだけでも良いので、記憶以外と比較するようにしましょう。改造後に誰しもが思う『音が変わった!』という感想は、基本的に役には立ちません。音の変化が分かる客観的証拠の積み重ねがなければ、自己満足で終わってしまいます。
改造前(リア)
改造後(リア)
600Hzより低い周波数帯が、改造前より増幅されているのが分かるでしょうか。高音域も倍音が大人しくなり、音の重心を低くすることに成功です。最大出力も1db増加し、音の迫力も若干ですがアップしました。
PLAYTECH ST250SSH が安定感抜群のPU測定機へ!
合計3か所の部品交換のみですが、驚くほどにST250SSHの低音域が強化されます。測定用途だけでなく、通常練習用途にも申し分無い性能を誇るハズです。とにかく本モデルは、重量増を考慮してパーツを選ぶと好影響が見込めます。本記事で紹介した以外にも、ペグはかなりの種類があるのでいじり甲斐満点です。
ブリッジはスプリングやサドルも拘れば、更にランクアップ可能となっています。ピックアップを測定する中で、良い音と巡り合えば実践機にコンバートも可能です。安ギターとあなどれない、ハイセンスで万能な一台に仕上げましょう!
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