【安ギター音質改善】Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル トレモロブリッジレビュー!【ピッチ10.5mm】
👆 Amazonで買える Musiclily Ultra 10.5mmピッチ フルブラスPRSスタイルトレモロユニットブリッジをレビュー!
目次
本日もギタいじへようこそ!長~い記事なので読みたいところだけ読めばOK!Musiclilyについて詳しい人は特徴の項目から、ハジメマシテな君は『コチラ』も見てね!
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Amazonで買える高級安ギターパーツ Musiclily Ultra 10.5mmピッチ フルブラス製6ネジ PRSスタイル トレモロユニット ブリッジ の音質を知りたい!
Musiclily Ultra 10.5mm フルブラス
PRSスタイルトレモロをレビューする人
ブログ『ギターいじリストのおうち』の全権を司るマネキン。性別年齢不詳の無機物。最近カロッツェリアのPRS-A900を導入して浮かれている。
今宵は普段の安物レビューとは趣を変えて、ちょっぴり高めの部品を取り上げていきましょう。パーツレビューの前に、販売元であるMusiclilyについて簡単にご紹介です。
Amazonでお馴染みMusiclilyのグレードについて
Amazon利用者ではお馴染みのMusiclilyでは、価格を抑えたギターパーツを多数取り扱っています。当ブログの安ギターパーツレビューでも度々登場しますが、一応商品ランク毎にブランドグレードが存在です。
Musiclily (無印)
👆 Musiclily 18mm ギターポット B250kΩ (2個入)
無印のMusiclilyは最も安価なグレードで、膨大な種類のパーツがラインナップされています。加工精度や仕上がりなどは価格帯相当であるものの、群を抜く安さと種類の豊富さが魅力です。
👆 Musiclily 10.5mmピッチ 金属合金製サドル (6個セット)
安ギター専用の弦間10.5mmピッチの部品も多く、補修用途に重宝する製品が揃っています。
Musiclily Pro
続くMusiclily Proはクオリティが一段階上がり、部品の加工精度や性能がアップです。
例えばペグでは無印よりもギア比が向上し、より細やかなチューニングが可能となります。ピックガード等は無印と比較して、細部まで加工(無印/ざっくりアメスタ向き→Pro/トラスロッドノッチ付き)を再現です。
過去に取り上げたスピードノブは、無印のスピードノブに貝装飾が施された商品でした。ただし品質自体は劇的に向上している印象ではなく、マニアックな要望に応えた側面が大きいように感じます。
Musiclily Basic
👆 Musiclily Basic 銅箔テープ 導電性 粘着テープ
ネジ類など組み上げの基本となる部品や工具類は、Musiclily Basicとして販売です。そのほかにはWilkinson m seriesの製造元であるため、楽器店では流通していないWilkinsonパーツも購入出来ます。
ウチのブログはMusiclily関連商品を色々レビューしているよ!
Musiclily Ultra 10.5mmピッチ フルブラス製6ネジ PRSスタイル トレモロユニット ブリッジ の特徴
そして本記事で取り上げるのは、最上位グレードとなるMusiclily Ultraです。Musiclily UltraはProよりも一歩踏み込み、機能性と音質向上を狙ったパーツが主となります。
特にブリッジ関連商品は他ブランドでは生産されていない、コアなブラスパーツが入手可能です。低価格ギターのグレードアップを意図したパーツも多く、安ギター使いならば一度は手を出した経験があると思います。
👆 Musiclily Ultra PRSスタイル トレモロ Hybrid
その分価格も割高となりますが、一般的なブラス製ギターパーツよりはお手頃な価格設定です。確認したところ、最も高額な商品は『10.5mmピッチ フルブラス製6ネジ PRSスタイル トレモロユニット ブリッジ』となります。
👆 PRS Machined Patented Tremolo (Gen II) Hybrid
本品は商品名の通り、PRS製の『Machined Patented Tremolo(Gen II)』を模した商品です。特徴的なベースプレートの設計に、フラスコ状に加工されたサドルのストリングホールが目を引きます。
👆 Musiclily Ultra PRSスタイル トレモロ ゴールド
取付け方法は6点止めで、取付けピッチと弦間ピッチは共に10.5mmの設計です。カラーはクロームとブラスのハイブリッド、ゴールド、ブラックの3種が用意されています。
👆 Musiclily Ultra PRSスタイル トレモロ ブラック
Gen IIに近い素材構成でありながら、価格は1/8以下に抑えられているという高級安ギターパーツです。つまりPRS SEやS2シリーズに搭載されているPatented Tremolo, Moldedを、超低価格でブラス製にグレードアップすることが出来ます。
安ギター特有の10.5mmピッチトレモロとも互換性有り
故に通常はPRS SEシリーズへの搭載を想定して製造されたブリッジですが、10.5mmは安ギターでも定番のピッチです。10.5mmのトレモロは商品数が少なく、安ギターのグレードアップで頭を悩ますポイントとなっております。
安ギターは厚さ6mm台のトレモロブロックが主流につき、どうしてもサスティーンが足を引っ張りやすいのです。交換候補のブリッジとしてはFENDER Standard Strat Big Blockや、Wilkinson WOV01、Guyker GG-1004などが挙げられます。
Musiclily Ultraでは安ギターのトレモロ向きに、スチール製やブラス製のトレモロブロックも単独で購入可能です。
ただしこれらのブロックは寸法設計がシビアなので、ブランドや年式により適合可能なモデルが限られます。
👆 Musiclily Ultra PRSスタイルトレモロのブロック部
確実にフルサイズのブラスブロックを搭載したい場合は、PRSスタイルのようなブリッジセットを使用する方が賢明です。
貧弱な10.5mmピッチトレモロ搭載安ギターと交換した場合どのくらい音が変化する?
気になるのは本家PRSの1/8の価格 (本記事投稿時点) の部品が、まともに機能するのかに尽きると思います。Patented Tremolo, Moldedと比較しても1/2以下の価格 (本記事投稿時点) につき、仕上がりや精度が気になるハズです。
PRSとMusiclilyのブランド価値を考えると、試すのを躊躇してしまうのが人情ではないでしょうか。そこで今回は6mm厚ブロックを搭載した安ギターを使用して、Musiclily Ultra PRSスタイルの使い勝手や音質面の変化を調べました。
👆 Musiclily 弦ピッチ10.5mm トレモロ (6mm厚)
本家の1/8程度の部品といえど、安ギターの6mmブロックトレモロと比べれば超高級品となります。参考までに無印Musiclilyの6mm厚ブロックトレモロは、Musiclily Ultra PRSスタイルの1/4以下の価格です(PRS Gen IIの約1/40、本記事投稿時点)。
PRS準拠ではなく安ギター準拠で考えれば4倍以上も高額な商品につき、多大な浪漫を感じざるを得ません。
MusiclilyをPRS SEに乗せるのは不安でも……
1万台の安ギターに乗せるのであれば戸惑う必要全く無し!
商品説明だけでは判断出来ない要素も多いので、細部まで詳しくみていきましょう!
外観:Amazon高級安ギターパーツ Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル トレモロブリッジ
PRSスタイルトレモロはカラーと国内在庫の有無により、納期が大きく異なります。国内在庫が確保出来ている場合はプライム配送に対応なので、翌日~翌々日には届くはずです。
在庫が無い場合は海外発送となるため、予定納期が12~24日となっています。管理人はハイブリッドを選択しましたが、あいにく国内在庫がゼロでした。
到着は注文日から約3週間後につき、ほぼ予定納期内に届くと考えてよさそうです。梱包はいつものMusiclily製品とは異なり、ブランドロゴ入りの箱が使用されています。
内部には部品形状に合わせた仕切り付きで、小さな部品類は種類別に小袋に封入です。
目立った外傷や部品類の欠品もなく、遠目には綺麗な状態で届いております。しかし良く見ると部分的に指紋跡があるなど、商品管理は価格相当といった感じです。
とりあえず到着後は部品の数を確認し、さっと乾拭きした方が良いでしょう。
付属品
本ブリッジは付属品が多く、取付けと調整に必要となる部品がまとめて手に入ります。商品欄に付属品一覧の掲載が無かったため、下記にリストアップしました。
レビューでは部品の欠品が報告されていたので、足りないものがあった場合は販売店へお問い合わせください。
本体×1
専用アームバー(差し込み式)×1
ノッチ付きマウントスクリュー×6
六角レンチ×1
トレモロスプリング×5
スプリングハンガー×1
ハンガー固定用スクリュー×2
ティアドロップ型ピック×1
仕上がり
交換前に本体の細部をチェックすると、加工精度やメッキの質は想像以上です。もう少しラフな加工の商品を予想していましたが、価格帯に見合った品質はクリアしています。
メッキはムラ無く均一で艶があり、ブラスパーツもおおむね寸法表通りのサイズです。サドルやブロックの削り出しは凸凹した箇所がなく表面も整っており、手触りが良好となっています。
PRSスタイルのトレモロを称すからには、ナイフエッジの加工も気になる要素です。こちらも均一な角度で削り出されていて、鋭い形状ながらも先端は適度に丸めらています。
マウントスクリュー用のネジ穴も丁寧に加工されているため、アーミング性能向上に期待が持てそうですね。純正Gen IIの1/8以下の価格とは言え、本品はMusiclily製品では最も高額な製品となります。
高級安ギターパーツとして、納得のいくレベルの仕上がりだと言えるでしょう。
仕様:Amazon高級安ギターパーツ Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル トレモロブリッジ
商品タイトルで『フルブラス』を謳う本ブリッジは、部品構成の大半がブラスパーツです。ただし全パーツがブラス製ではなく、スチールやステンレスパーツも混ざっています。
本家Gen IIはネジ類もブラス製につき、フルブラス度では一枚落ちる構成です。具体的には本体ブリッジベースとサドル、ブロックはブラス製となっています。
各スクリュー類はステンレス製となっており、レンチとハンガーはスチール製です。スプリングはトレモロ用とオクターブ用、共にスチール製であることを確認しました。
アームは材質が良く分からないものの、別途販売されている商品を参照した所ステンレス製と記載があります。
ブリッジ本体はほぼブラス製となるので、質量の9割以上はブラスとみて良さそうです。ブラス特有の倍音や低音の渋みを好むならば、確かな満足感が得られると思います。
ちなみに、付属のスプリングハンガーは超貧弱なので無理して使わない方が良いよ
Creatifinity Partsでハンガーもブラス化しちゃおう!
寸法
ブリッジの詳細な寸法については、商品画像の中にある寸法表で確認可能です。
実測したところほ誤差はほとんど無いに等しく、寸法精度は高い部類となります。サドルやスクリュー類など、記載されていない数値や重量の実測値を下記に掲載です。
ブロック厚:13.2mm
ブロック部の高さ:41mm
※ブリッジベースに2mmの受け+ブロック39mm
アーム径:φ5.0mm
マウントスクリューネジ長:27mm (首下)
サドル調整イモネジ長:8mm
オクターブ調整ネジ長:16mm (首下)
サドル縦横幅:19.0mm×10.4mm
サドル最大高さ:6.0mm (後部スラント加工)
本体重量:414.0g
アーム重量:29.6g
取付け:Amazon高級安ギターパーツ Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル トレモロブリッジ
それでは手頃な安ギターを使って、 PRSスタイルトレモロを取付けていきます。昨年購入した1850日倉庫熟成ギター(Sylpheed/ST70YlGrMB-JS)は、都合よく10.5mmのトレモロを搭載です。
なおかつブロック厚が6.1mmと極薄につき、音質の変化が分かりやすい素材となっています。
ブリッジの重量は125.1gと異様に軽く、アームを含めても僅か159gしかありません。
定価7万円台のギターにも関わらず、消費者を舐めた節約志向の部品構成が最高ですね。これほど低品質なブリッジであれば、相当な音質変化を実感出来ると思います。
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安ギターが見違えるほどの高級感
装着感を確かめるために、まずは簡単に仮止めしてみました。弦を張る前の段階ですが、初期ブリッジとは見違えるほど高級感がアップです。
ブラス削り出しのサドルは表面の質感も形状もナイスで、ブリッジベースも重厚感があります。遠目に見てもインパクトがあり、安ギター基準であればドレスアップ効果も抜群です。
注意点としてはブロック部の高さが41mm以上あるため、薄手のギターには適合不可となります。SquierやPLAYTECH旧モデル(※)等のスリムボディを採用したストラトの場合、ブロックがザグリからはみ出してしまうのです。
※年式によってはブリッジザグリにアームアップする余裕もない
バックプレートが装着出来なくなる上に、スプリングの水平が保てなくなります。スプリング装着後の高さも考慮し、本品はボディ厚45mmのトレモロ搭載ギター向きです。
PRSのSEは問題ありませんが、安ギターに使用する際は事前にボディ厚を確認しておきましょう。
弦高
もう一点購入前に分かりにくいポイントとして、サドルの高さが挙げられます。
本品はサドルの最大高さが6mmもあるため、4.9mmのGOTOH系サドルより1mm以上背が高くなるのです。サドルの高さは最低限高にも影響し、機種によっては低弦高セッティングが不可能になります。
交換前のブリッジでサドルを限界まで下げ、フレットと弦が接触するくらい弦高が下がる機種は大丈夫です。
サドルをベタ付けにしても弦高が1mm以上ある場合は、交換後の最低弦高が2.1mm以上になります。調整幅も考えると、交換前のサドルをベタ付けにして弦高0.5mm以上となるギターは搭載が難しいとお考えください。
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アーミング
アームは差し込み式ですが、ブロック側ではなくボディエンド側からトルク調整が可能です。限界まで差し込んでもノブとは干渉しないものの、ある程度までは好みの高さを設定出来ます。
元のブリッジが貧弱だったので、アーミング精度は比べようがないほど向上です。ノッチ付きスクリューとナイフエッジの嚙み合わせが非常に良く、滑らかで音程の狂いにくいアーミングを実現しています。
懸念事項としてはスクリューがやや短く、機種によっては長さ不足になる点です。スクリューは本ブリッジ専用の設計につき、異なるネジを使用するとアーミング精度が大幅に低下します。
交換前に使用していたノッチ無しスクリューも試しましたが、アップ時の食い付きやダウン時の安定感がイマイチです。ボディのネジ穴を埋め直す手間をかけても良いので、付属のノッチ付きスクリューの使用を推奨します。
安ギターはブロック可動域に注意
元来薄手のブロックを搭載している安ギターは、ブロックの稼働域が狭い設計の機種が多いです。
ブロックが大型になると可動域が更に狭くなり、アームアップが不可能になることもあります。フローティングで使用する際は、13mm厚のブロックが稼働するスペースがあるか注意しましょう。
写真ではスプリング3本掛けだけど、PRSは4本掛けでセットされているモデルが大半だよ!
おススメのトレモロスプリング
サウンド:Amazon高級安ギターパーツ Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル トレモロブリッジ
交換後は生音だけでも響きの煌びやかさが段違いで、音量も大きくなりました。低音はそれほど変化がないものの、幾分渋みを感じる金属的な唸りを内包です。
中~高音は倍音が良く出ており、音の立ち上がりも改善したように感じます。何よりも圧倒的に変化したのが、サスティーンの心地良さです。それほど強くアタックせずとも音伸びが良く、ナチュラルに減衰していきます。
アンプを通してみると、雑味の無いクリアな音の広がりを実感です。倍音もより瑞々しく感じられ、歪ませた際のジューシーなドライブ感はブラスならではと思います。
歪みの輪郭に水分を纏ったかのような、ブリリンとした弾性溢れる音がたまりませんね。
少なくとも交換して失敗したという感触は一切なく、気分は有頂天で脳汁ドバドバです。
倍音特性 (A2/110.00Hz)
管理人の主観はアテにならないため、ブリッジ交換前後の各種データを計測しました。倍音は周波数が分かりやすいように、5弦開放弦のスペクトラムを採用しています。
ピックアップはブリッジを選択し、ブリッジ以外のパーツはデフォルトの状態です。スプリングは付属品ではなく、交換前後共にWilkinson製をハの字3本掛けでセットしています。
使用弦はAria Pro IIのAGS-803XL、弦高は1弦1.1mm-6弦1.6mm、ブリッジは非フローティングのベタ付けだよ
1.Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル 交換前
ST70YlGrMB-JSはアルニコピックアップを搭載につき、思いのほか倍音が芳醇です。高次倍音が途切れる箇所がありますが、出力が適度にバラけているためダイナミクスを活かせます。
第5~第9倍音は倍音の谷間に非整数倍音が混ざっており、中音の響きが濁り気味です。クリーンやロングトーン時のクリアさに欠けるので、どちらかといえばカッティング向きとなっております。
2.Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル 交換後
交換後は倍音の出力(縦軸)がアップした箇所が多く、倍音の計測帯域(横軸)も広がりました。特に中高音以降の高次倍音は出力が上がっているため、サスティーンの艶と煌めきが印象的です。
第5~第9倍音の非整数倍音も大幅に減少し、濁り気味だった中音がクリアかつ濃密に響きます。対照的に基音付近や基音以下の非整数倍音は微増となり、低音は音程を感じさせないブラス特有の渋みを感じることでしょう。
倍音特性波形の周波数目安
左端側の太長い山(中央灰色線)が基音110Hz 偶数次倍音:第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)…… →ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も 奇数次倍音:第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)…… →金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き 非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
倍音の主張が強くなり過ぎた場合はフレットラップなどを活用しよう!
周波数特性
周波数特性はDI直で同一フレーズを繰り返し、平均的なスペクトラムを算出しました。
a.Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル 交換前
交換前は低~中音がフラットで、高音が主張するハイ上がりな波形です。低音は稼げませんが、高音が伸びるのでジャキっとした歯切れの良い音を作成出来ます。
b.Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル 交換後
交換後は波形が台形状から山形に変化し、中~高音が一段階パワーアップです。低音は微増に留まるものの、出力は最大で+2dBもの増加を確認です。
700~800Hz付近にピークがあり、3kHz以降の高音もかなりの伸びを誇ります。
ヴィンテージ系とは対極の音ですが、ライトアップされたようなモダンな高音の輝きを楽しめることでしょう。
周波数特性波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
サスティーン
サスティーンはシンプルに、開放弦Eコードを1ストローク鳴らして計測です。交換前の音伸びを基準となる0とし、交換後に±何%音が伸びたかを掲載します。
人力でもデータ精度を上げるため、えげつない回数のストロークを繰り返しました。計測したサスティーンデータを元に、平均%、最小%、最大%の3通りを算出です。
平均:+11.1%
最小:+11.6%
最大:+22.9%
出力が+2dBも増幅したため、交換前とは別次元なほどに音伸びが改善されています。最大値では22%以上も伸びるなど、伸びる時はどこまでも音が伸びまくる感覚です。
むしろ伸びすぎる程なので、サスティーンの制御は高難易度となります。フィードバックは拾いやすく、アーミングと合わせることでユニークなノイズを容易に得ることが可能です。
まだまだ音を伸ばしたい貴方にはブラス製スプリングハンガー!
音の立ち上がり
サスティーンの計測と平行して、音の立ち上がりについても調査しました。ギターは重量やサスティーンが増加すると、立ち上がりが悪化しやすい傾向があります。
ところが本品は立ち上がりも改善されており、交換前と比較して平均4ms(0.004秒)ほど速くなっています。音伸びが良くて立ち上がりも良いという、弾き手にとっては弾き倒し甲斐のあるギターに変貌です。
Amazon高級安ギターパーツ Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル トレモロブリッジ 音質変化 まとめ
元のブリッジが貧弱過ぎただけかもしれませんが、ルックスとアームの操作性に大きな変化が得られます。サウンド面でも出力アップに中~高音域の補正効果、サスティーンと立ち上がりの改善が見込める優秀なブリッジです。
1万円台の安ギターでも本ブリッジが適合出来る場合は、上手くいけば無加工で大幅なグレードアップが見込めます。価格に見合った性能と品質を有する、ギターいじりの秘密兵器に相応しい高級安ギターパーツです!
🏃💨今すぐ Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル トレモロブリッジ を安ギターにブチ込む🎸
※欠品の場合はMusiclily Direct Japanへリクエスト願います
Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル トレモロブリッジ Hybrid
Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル トレモロブリッジ クローム
Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル トレモロブリッジ ゴールド
Musiclily Ultra フルブラス PRSスタイル トレモロブリッジ ブラック
ブラス製スプリングハンガー
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