トレモロスプリング 調整でサウンドチューニングしちゃお💖

2021年6月13日パーツ,ブリッジ,トレモロブリッジ,トレモロスプリング,スプリング,フロイドローズ

👆 RawVintage トレモロスプリング RVTS-1

目次

トレモロスプリング の『音の変化』に熱視線!

トレモロタイプのブリッジにおいて、スプリングは演奏性を左右します。フローティング性能はモチロンのこと、アーミングのしやすさにも直結です。スプリングの本数や掛け方などは、メーカー毎にかなり特色が出ています。ガッチリとスプリング5本の場合もあれば、2本しか使用しない場合もあるのです。

GOTOH トレモロスプリング 3個セット PSP
GOTOH製
ESP TREMOLO TONE SPRINGS Type-2 (5本セット) スプリング
ESP製

このスプリングの構成が、アームアクションを決定すると言っても過言ではありません。裏を返せば、スプリングの調整によってそれだけ演奏性が大きく変化していきます。そして張力や重量も変化するため、音色にも違いが表れると考えて良いでしょう。実際にスプリングの本数を変えて、音の変化を実感した経験のある方は多いハズです。

トレモロスプリング

スプリングの本数や掛け方によって、ギターサウンドが豹変するケースもあります。今回は様々なスプリングの調整を実施して、周波数特性の変化を計測してみました。全ての張力を固定した上で、スプリング調整による音色の変化を見ていきましょう。

トレモロスプリング の張力は基本に忠実に

実はトレモロスプリングは、張力によっても僅かながら音色の調整が可能です。一応張力が強いほど音のハリや高音域が強調され、弦のテンションもアップします。しかしフローティングとの兼ね合いがあるため、調整幅はごく僅かしかないのです。

2点支持トレモロブリッジ

基本的に、スプリングの張力では音色を調整しない方が好ましいと思われます。フローティングかベタ付けかで、最適な張力に合わせるようにしましょう。

トレモロスプリング の音色調整は『本数』と『かけ方』!

紹介するサウンドチューニングの仕方は、主にスプリングの本数についてです。必要となるスプリングは2~5本で、内3本の場合のみ2通りの掛け方に分かれます。合計5通りの調整法があり、いずれかの選択で演奏性と音色の微調整が可能です。今回は演奏性は度外視して、音色の変化を中心に見ていきたいと思います。

スプリング 5本セット

5通りのスプリング調整を、下記表に列挙してみました。

  • 2本 / 八の字掛け
  • 3本 / 八の字掛け
  • 3本 / 川の字掛け
  • 4本 / 左右2本掛け
  • 5本 / 全掛け

トレモロスプリング の交換や取外しについて

スプリング調整を行う場合は、必ずギター弦を緩めた状態で行ってください。また取外しや取付けを行う際に、スプリングホルダーのネジを緩める必要があります。フローティングの場合は、ボディを傷つけないようクロス等で保護が必要です。フロイドローズ系ならば、専用の『Trem Block』を利用するのも良いと思います。

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スプリングホルダーには、取付け用の突起が5か所に設けられています。同じくトレモロブロック側も、スプリング取付け用の穴が5か所です。本数によって使用する箇所が異なるので、下記画像の通り番号をつけました。

ホルダー取り付け番号

スプリング ホルダー取り付け番号

ブロック取り付け番号

スプリング ブロック取り付け番号

それでは本数の少ない方から順に、取り付け方とサウンド特性をチェックです。


2本 / 八の字掛け

ホルダ:2,4
ブロック:一,五

現在はあまり使用されていませんが、マツモク製のメタルモデル等で採用されました。80年代のAria Pro IIやTOKAIなど、中古品で見かける機会があるかもしれません。2本掛けは最小限の張力となるため、スプリングのバランスが重要となります。よって八の字になるよう、均等な力でブリッジを支持出来るように取り付けましょう。

スプリング 2本 / 八の字掛け

アーミングはこれでもかという程アクションが軽く、扱いはかなりピーキーです。サウンド面では出力が最弱となり、エフェクターの反応が良くなる特性があります。全体的に音に丸みがあり、倍音も大人しく落ち着いた雰囲気のチューニングです。

スプリング 2本 / 八の字掛け 周波数特性
出力±0db

3本 / 左右八の字掛け

ホルダー:2,3,4
ブロック:一,三,五

ギター業界において、最もスタンダードなスプリングの取り付け方となっています。3本のスプリングの張力を、ホルダー中央に集中させるのが特徴です。アーミングのアクションも適度な反発力があり、操作性に優れます。

スプリング 3本 / 左右八の字掛け

サウンドも標準的な特性で、2本掛けと比較すると全帯域がブーストされた状態です。出力も最大1db増幅されており、芯のあるサウンドメイクが可能となります。超高音域の煌めきや倍音は控えめで、ストレートなロックサウンドに最適です。

スプリング 3本 / 左右八の字掛け 周波数特性
出力+1db

3本 / 川の字掛け

ホルダー:1,3,5
ブロック:一,三,五

こちらも良く採用される取り付け方法ですが、ホルダーにかかる力を分散させています。張力が均等になることで、若干ですがアーミングの稼働が変化するのが特徴です。フローティングの調整もしやすく、チューニングも安定しやすい傾向にあります。応用として、3三を2二、または4四に変更する変則チューニングも存在です。

スプリング 3本 / 川の字掛け

サウンドは八の字と比較すると、最大出力はほぼ同程度の大きさとなっています。代わりに高音域の伸びが良く、反して低音域はごく僅かに控えめです。高音域が伸びにくいピックアップの場合、デッドポイントが解消される場合があります。

スプリング 3本 / 川の字掛け 周波数特性
出力+1db

4本 / 左右2本掛け

ホルダー:1,2,4,5
ブロック:一,二,四,五

柔らかい材質のスプリングなど、ハイエンド機で使用される事が多い構成です。アーミングは固めとなりますが、独特のガッツ溢れる硬派なアクションを好む方もいます。しかしスプリングが硬質な場合、アーミングが困難になる場合もあるので注意が必要です。

スプリング 4本 / 左右2本掛け

最大出力は2本掛けと比較して+2dbもブーストされるため、音量アップを実感出来ます。低音域が均等に増幅されるのも特徴で、耳障りのよい重低音にアドバンテージ有りです。ゴリっとしたサウンドが好みの場合は、ツボにハマるチューニングとなっています。

スプリング 4本 / 左右2本掛け 周波数特性
出力+2db

5本 / 全掛け

ホルダー:1,2,3,4,5
ブロック:一,二,三,四,五

アーミングを使わないベタ付け設定など、用途が限られるチューニング方法です。フローティング設定の場合、張力が均等になり過ぎるため敬遠される傾向にあります。滑らかなアクションも期待出来ないので、ベタ付けの音色調整用と割り切りましょう。

スプリング 5本 / 全掛け

純粋に重量が増えるため、最大出力は2本掛けと比較して+3dbもブーストです。全周波数帯域が持ち上がっていますが、200~400Hzが増幅され過ぎる場合があります。ボディやPUによっては、トーンを絞ったような濁った音になるため音抜けが悪化です。エフェクターのノリも若干悪くなるため、全体のバランスを考慮するのが吉でしょう。

スプリング 5本 / 全掛け 周波数特性
出力+3db

ただしESPやRawVintageなど、5本掛け専用のスプリングもあります。これらの商品は非常に柔軟性があり、滑らかなアーミングが可能です。サウンド面も含めて、今回の検証とは異なる結果になると思われます。あくまでこの検証結果は、通常の張力のスプリングの場合とお考え下さい。

まとめ

・スプリングの本数が多いほど最大出力が増加する
本数が少ないほどエフェクターの反応が良くなる
本数が多いほど全帯域が増幅される

・本体との兼ね合いで帯域が偏って音抜けが悪くなる場合がある

・同じ本数の場合でも掛け方を変えるだけでトーンが変化する

スプリングが3本で予備が無い場合でも、八の字か川の字で高音域の調整可能です。ボディに無改造で音を変えられる要素なので、試してみる価値はあります。音が激変する訳ではありませんが、弦の銘柄を変えた程度の効果は見込めるハズです!

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