MASTER 8 JAPAN ギターピックレビュー:浮世絵×現代カルチャーの魅力を凝縮!

👆 浮世絵×現代カルチャーな MASTER 8 JAPAN ギターピックレビュー!
目次
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MASTER 8 JAPAN 浮世絵×現代カルチャーの魅力を凝縮したギターピックがハイエモリティ!

今回は MASTER 8 JAPAN のギターピックより、和心満点な “Pick for Creative” Mt.Fuji ver. / Cherry Blossom ver. 2種をご紹介です。“Pick for Creative”は小さなピックをキャンバスに見立て、アートを融合させたコラボレーション企画ピックとなります。
“Pick for Creative” Mt.Fuji ver. PFC-FUJI
Mt.Fuji ver. / Cherry Blossom ver.は、浮世絵と現代カルチャーを組み合わせたユーモラスな作品を手掛ける NAO YOSHIHARA さんによる入魂の逸品です。それぞれ落ち着いた配色とカラフルな配色を巧みに使い分け、日本の象徴である富士山と桜をパワフルかつロックに表現されています。
“Pick for Creative” Cherry Blossom ver. PFC-SAKURA
『浮世絵×現代カルチャー』が凝縮された世界観が素晴らしく、店頭で見かけたら思わず手に取ってしまう魅力的なデザインですね。日本唯一となるギターピック専業会社である、池田工業のファクトリーブランドならではの『一爪入魂』が伝わってきます。
NAO YOSHIHARAさんについて
吉原奈桜/Nao Yoshihara
1989年神奈川県生まれ。
2016年、ハンドメイド商品をメインとした自身のブランド"PARADE TOKYO"の立ち上げと同時に「浮世絵 × 現代カルチャー」イラストを描き始める。絵を描く事にのめり込み、2019年、ブランドを閉め"NAO YOSHIHARA"の名でイラストの仕事をメインに再始動。これまでにアパレルブランドや飲食店とのコラボレーションなど様々なスタイルで活動中。
公式サイト
公式インスタグラムアカウント
https://www.instagram.com/nao_yoshihara/
外観
MASTER 8 JAPAN “Pick for Creative”はMt.Fuji ver.もCherry Blossom ver.も発色が良く、遠目に見ても実に華やかです。

Mt.Fuji ver.は和を意識した赤色と藍色が印象的で、日の出の富士山をスケボーで『超える構図』が最&高となっております。

日本一の山を浮世絵×現代カルチャーパワーで跳び越すが如く、全体から漲る和の勢いが弾き手の心を鷲掴みです。

裏面はMASTER 8 JAPANのロゴを手で包むように描かれており、物を大切に扱う江戸時代の文化を感じることが出来ます。

Cherry Blossom ver.はパステル調の現代的な色使いを中心に、小粋にメロイック・サインを掲げる姿がとても鮮烈です。

よく見ると平打簪 (ひらうちかんざし) の飾りがMASTER 8 JAPANのロゴになっているなど、細部の遊び心も上質な味付けとなっています。

裏面は日本三大桜の江戸彼岸でしょうか、ハートを模るように咲き誇る桜の中央に輝くロゴが大変風流ですね。

随所に際立つ新古融合なデザインは、国籍も老若男女も超越して多くの人の心を打つこと間違いなし!

日本人は勿論のこと、海外在住の方でさえも“I love Japan!"と叫びたくなる素敵なデザインだね!
仕様

ピックの材質はハード・ビニール・ナイロン、形状はトライアングル、厚さは1.0mm。
引用:MASTER 8 JAPAN _ “Pick for Creative” Collaboration _ NAO YOSHIHARA
使用されている素材はハード・ビニール・ナイロンとのことですが、池田工業オリジナルの素材でしょうか。文字の意味をそのまま受け取るのであれば、硬質PVCとナイロンを併用しているものと考えられます。

あるいはPVC加工ナイロンに該当する場合、ナイロンを硬質塩化ビニルで覆った素材なのかもしれません。両モデルとも図柄はプリント (おそらくUVプリント) によるものですが、PVC材を使用したピックに近い発色の良さと鮮明さです。

プリントの消耗の仕方もPVC材に近く、プリントが消耗した後のピック材の摩擦感はナイロンに近く感じられました。

形状はトライアングルとあるため、次項で取り上げる実測寸法から池田工業の IKEDA PICKS #1 のピックの型が使用されています。
サイズ
サイズは両モデルとも図柄が正しい向きとなる位置で計測して横幅が約33.1mm、縦幅が約32.7mmです。


厚さは公表値通りの1.0mmで設計されており、淵のエッジはそれなりに鋭く整えられています。

※各寸法は事前にアナログノギスでも計測済み
ちなみに池田工業から発売のハメパチ ピック・キーホルダー/おにぎり型に収納可能で、アクセサリー化するのもおススメです。


特にギグバッグのファスナーの引手に装着すると非常に目立つため、スタジオやライブハウスの楽屋で注目の的になることでしょう。
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耐久性
全面プリント仕様のピックは本品のみならず、ピック材全体をコーティングするようにプリントが施されています。故に演奏に使用すると驚くほど簡単にプリントが削れやすく、削れた際に散らばる破片がボディ等に付着しやすいです。

プリントの削れやすさはプリント仕様ピック全品共通となるため、構造由来のものと割り切る必要があります。参考までに3分程度の曲の演奏に1回使用した直後のピックは、下記画像のように角や淵がかなり削れた状態です。

両モデルとも演奏に使用すると図柄がすぐに削れることを前提として、思い切りよく使った方が良いでしょう。若干プリントが滑りやすい質感なので、持久力を要するライブ等でいきなり使う前に長時間使用出来るかをお試しください。

割と見落としがちの要素だけれども、グリップ力が低いピックは『腕の体力の消耗』が著しくなるから留意してね!

気になる人はGRECO G-GRIPなどの滑り止めを活用しよう!
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音質
MASTER 8 JAPAN “Pick for Creative”はピック本体が硬質につき、サウンドも鋭くパワーのある音色を奏でます。ナイロンのように指先でしなる触感は一切なく、強く握ってもピックが曲がらずフラットさを保てる剛性です。

艶やかな図柄に相応しい倍音の余韻も趣があるため、楽器の種類を選ばずに使いやすいと思われます。中音の力感に煌びやかな高音、引き締まった低音と、傾向としては現代的なタイトさを備えたトーンです。
参考までに、MASTER 8 JAPAN “Pick for Creative”を使用した際の倍音特性や周波数特性を計測します。音質の比較対象として、FENDER 346 Shape Shell Heavyを使った際のデータも併せて掲載です。

音質計測用ギターは YAMAHA REVSTAR RSE20 をチョイス!

また本記事ではダイナミクスを最大に活かせる『3本指で構える変則フォーム』で計測しました!
倍音特性 (A2/110.00Hz)

倍音は周波数が分かりやすいように、5弦開放弦 (A2/110.00Hz) のスペクトラムを採用しています。
i.FENDER 346 Shape Shell Heavy

FENDER 346 Shape Shell Heavyはトライアングル型の基本形に近く、最も一般的セルロイドピックの響きとなります。基音の出力や低次倍音における偶数次倍音の出力 (縦軸) が高く、全帯域で平均以上の値を誇るバランスの良さが特徴です。
ii.MASTER 8 JAPAN “Pick for Creative”

MASTER 8 JAPAN “Pick for Creative”は基音の出力はほぼ同等ですが、FENDER 346以上に各倍音の出力が高めに計測されています。倍音のバランスは奇数次倍音が若干優位となり、力感の中にもクールな歯切れの鋭さを内容する倍音特性です。
倍音特性波形の周波数目安
左端側の太長い山(中央灰色線)が基音110Hz
偶数次倍音:第2倍音(220Hz)、第4倍音(440Hz)、第6倍音(660Hz)……
→ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も
奇数次倍音:第3倍音(330Hz)、第5倍音(550Hz)、第7倍音(770Hz)……
→金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き 非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
周波数特性

周波数特性はDI直で同一フレーズを繰り返し、平均的なスペクトラムを算出しました。
a.FENDER 346 Shape Shell Heavy

FENDER 346 Shape Shell Heavyは倍音特性が反映された周波数特性で、低音から高音まで満遍なくバランスが良好となります。
b.MASTER 8 JAPAN “Pick for Creative”

MASTER 8 JAPAN “Pick for Creative”は150Hz付近の低音はFENDERと同等で、以降の帯域は+0.5~1dBほど高い値を記録です。800Hz前後となる少し高めの中音をピークとしつつ、4~9kHzの高音域は伸びの良さと煌びやかさを実感出来ます。高音の伸びと奇数次倍音が優位となる特性から、パワフルな中音と鋭いキレの良さでバンドサウンドを牽引するトーンですね。
周波数特性波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz
橙線:400Hz,800Hz
桃線:2000Hz,3000Hz,6000Hz
音の立ち上がり

音の立ち上がりはFENDER 346 Shape Shell Heavyを基準にすると、MASTER 8 JAPAN “Pick for Creative”は平均3.2ms (0.0032秒) 速い値を記録しています。鋭敏な感覚を持つプレーヤーでない限り察知するのが難しい差とは言え、セルロイドより高い剛性が立ち上がりの良さに直結です。しなりにくく立ち上がりが良い1.0mm厚のトライアングル型ピックを探している方には、大変良い選択肢となることでしょう。
計測に使用した機材

ギター:YAMAHA / REVSTAR RSE20 NYW
ギター弦:YAMAHA / GSE10
ピックアップ:YAMAHA / VH3b (純正ブリッジPU / ドライスイッチOFF)
比較対象ピック:FENDER / 346 Shape Shell Heavy
ペグワッシャー:Hell Guitars / HB-STAR
スケールシート:Ren He / コントロールノブ A03
テールピース:ドライカーボンワッシャー併用ライオンヘッドパターンテールピース
ロッドカバー:animal friends / B2181127
シールド:ARIA / JG-10X (10ft/3m, S/S)
マイクケーブル:Amazon / CLMIC1-M-F-10FT-5P×1
計測に使用したREVSTARは少しだけ手を加えています!
まとめ
浮世絵×現代カルチャーの魅力を小さなピックに凝縮した、和心溢れる秀逸なデザインが唯一無二の個性を放っています。江戸と現代という年代、そして音楽と絵画というジャンルの垣根を越えて、一つに混ざり合う様は異文化コミュニケーションそのものです。

演奏に伴う消耗の激しさや滑りやすさは否めないものの、ルックスのみならずサウンド面でも力強く鋭いトーンを堪能出来ます。ハメパチ等でキーホルダー化しても引き立つため、日常の中でアートを楽しむことが出来るナイスなギターピックです!
🏃💨今すぐ MASTER 8 JAPAN “Pick for Creative” で異文化コミュニケーションに励む🎸🤘

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