【万能】Seymour Duncan STL52-1 レビュー!アルニコ5と2を混ぜたテレキャスはどんな音?【ダンカン】

2024年4月21日Five-Two Tele Bridge,STL52-1,ハイブリッド・コンビネーション・マグネット,ピックアップ,シングルコイル,アルニコ5,アルニコ2,Seymour Duncan,ギター用PU/テレキャスター

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👆 アルニコ5&2同時搭載 Seymour Duncan STL52-1 Five-Two Tele Bridge をレビュー!

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Seymour Duncan STL52-1 Five-Two Tele Bridge 2種のアルニコでテレキャス万能音質化!

今回は Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) より、STL52-1 Five-Two Tele Bridgeをご紹介いたします。STL52-1はナッシュビルのスタジオミュージシャン向けに、締った低音と滑らかな高音を両立したテレキャスターピックアップです。

Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) STL52-1 Five-Two Tele Bridge 2種のアルニコでテレキャス万能音質化

以前取り上げたSSL52-1と同じく、Five-Twoの名を冠するハイブリッド・コンビネーション・マグネット採用モデルとなります。各マグネットの特性をテレキャスターへ同時に注入することで、通常のマグネットでは得られぬオールラウンドな音質を実現です。

管理人

ナッシュビルのスタジオミュージシャンと言えば、勿論ブレントメイソン氏!

現在はSTK-T3b Vintage Stack Tele Bridgeをメインに使用しているけれど、2010年代までは使用プレーヤー筆頭としてカタログにも掲載されていました!

低音弦アルニコ5&高音弦アルニコ2のハイブリッド・コンビネーション・マグネット!

E、A、Dの低音弦側はアルニコ5を搭載し、中音の強化と人間味溢れるアーティキュレーションを可能としています。テレキャスらしいブライトなトーン、そしてキレのある低音を損なうことがありません。

Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) STL52-1 Five-Two Tele Bridge 低音弦アルニコ5&高音弦アルニコ2 ハイブリッド・コンビネーション・マグネット

G、B、Eの高音弦側はアルニコ2となっており、高音のレスポンスが甘やかなサウンドです。弦振動を損なわぬナチュラルなサスティーンも心地良く、テレキャスター独自のトゥワングから鼓膜に刺さる鋭さを和らげています。

昔ながらの素材と製法を遵守!

ポールピース直径はいずれも標準的な0.187インチで、ボビンの素材は伝統あるNVF社のForbon (加硫繊維) です。Forbonは安定化のためワインド前にラッカー塗布を行い、配線材はワックス加工を施した布製フックアップ・ワイヤーとなっています。

Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) STL52-1 Five-Two Tele Bridge 送料無料 _ サウンドハウス

ボトムプレートは銅メッキ仕様のスチール製を用いるなど、昔ながらの素材と製法を遵守です。ヴィンテージモデルと同じルックスを保ちつつ、サウンドに真新しさを吹き込みます。

逆巻き逆磁極仕様のネックモデル完備!

STL52-1と対になるモデルとして、STR52-1 Five-Two Tele Neckもラインナップです。低音弦にアルニコ5、高音弦にアルニコ2という配列は同等ですが、RW/RP(逆巻き/逆磁極)仕様で設計されています。

Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) STR52-1 Five-Two Tele Neck 送料無料 _ サウンドハウス

STR52-1も製法やルックスは伝統を遵守しており、深絞り加工が施されたクロームメッキ真鍮カバーを搭載です。ミックスポジションでハムキャンセル効果を得たい場合は、両モデルを2つ揃いで搭載すると良いでしょう。

Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) STL52-1 Five-Two Tele Bridge 送料無料 _ サウンドハウス
管理人

本記事ではSTL52-1の倍音特性や歪ませた際の周波数特性を調べていくよ!

マグネットの差が分かりやすいように倍音はダンカン製STL-1と比較検証を行います!

比較対象となるSTL-1のレビューはコチラ!

ネック用 STR52-1 Five-Two Tele Neck のレビューはコチラ!

公表データの確認:Seymour Duncan STL52-1 Five-Two Tele Bridge

公表データの確認:Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) STL52-1 Five-Two Tele Bridge 通販|サウンドハウス

ブランド:Seymour Duncan ( セイモア・ダンカン )

モデル:Five-Two Tele Bridge (Classic Tele Pickups)

型番:STL52-1

マグネット:アルニコ2 & アルニコ5 (Alnico II & V Rods Hybrid)

直流抵抗値:7.0kΩ

アウトプットタイプ:Vintage

出 力:4.3 ※

トーンチャート:低音域 5 / 中音域 4 / 高音域 7

レゾナントピーク:5.7kHz

ワイヤー:Cloth Push-Back

※2019年度版カタログでは推定出力3.1、ESP公式サイトでは4.2扱い。ダンカン公式サイトは4.3となっているため、こちらの出力を公表値として記載。

STL52-1の低音弦 C3倍音特性 (C3/130.813Hz)

まずはクリーンにセットしたアンプを通して、STL52-1のC3倍音(5弦3F)を解析です。

Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) STL52-1 Five-Two Tele Bridge 低音弦 C3倍音特性 (C3/130.813Hz) 波形
STL52-1 低音弦 C3倍音 (C3/130.813Hz)

基音の山はすそ幅(横軸)が広く出力(縦軸)も高く計測されているため、硬質かつファットなアタック感を備えます。また全帯域で偶数次・奇数次を問わず、倍音が非常に芳醇な傾向です。

非整数倍音も全帯域で高めの値を示しており、音程を伴わぬ空気感や唸りが基音の逞しさを後押ししています。また2k~3kHz付近の倍音は非常に濃密で、テレキャスター特有の爆ぜるような中高音を構築です。

各倍音間は程々に出力が揃っていないためコンプレッション感が少なく、ダイナミクスを活かした奏法を可能とします。

STL-1の低音弦 C3倍音特性 (C3/130.813Hz)

Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) STL-1 低音弦 C3倍音特性 (C3/130.813Hz) 波形
STL-1 低音弦 C3倍音 (C3/130.813Hz)

STL-1はマグネットにアルニコ5を搭載しているため、おおよその倍音がSTL52-1と一致です。硬質な基音に中高音が賑やかな倍音、非整数倍音の大きさなど近似した波形を計測しています。

ただし基音、倍音、非整数倍音の全てにおいて、STL52-1よりも出力がやや控えめです。STL52-1は高音弦側が磁力の弱いアルニコ2につき磁界の影響が小さいのか、弦を引き付ける力がSTL-1以上に強いのかもしれません。

C3倍音特性波形の周波数目安

左端の山(中央灰色線)が基音のC3(130.813Hz)
偶数次倍音:第2倍音(261.626Hz)、第4倍音(523.252Hz)……
→ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も
奇数次倍音:第3倍音(392.439Hz)、第5倍音(654.065Hz)……
→金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き
非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない

STL52-1の高音弦 C4倍音特性 (C4/261.626Hz)

続いてアンプをクリーンにセットしたままで、STL52-1のC4倍音(2弦1F)を解析します。

Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) STL52-1 Five-Two Tele Bridge 高音弦 C4倍音特性 (C4/261.626Hz) 波形
STL52-1 高音弦 C4倍音 (C4/261.626Hz)

基音の強さや中高音の倍音の強さは低音弦側に近い傾向にあるものの、全体的に非整数倍音が控えめです。500~2kHzの倍音も出力が抑え気味に変化し、アルニコ5より幾分丸みを感じる高音弦の響きとなっています。

アルニコ2ではよくある揺らぎも感じられ、倍音とは別に小さな非整数倍音の山を随所に計測です。このシャギーな非整数倍音は低音弦側と同時に弾く事で、高音が低音に溶けるように混ざり合う音色を再生します。

管理人

アルニコ5とは異なる柔らかな高音を、公式では『アイスピックのようなトレブルを伴わない』と表現しているよ!

STL-1の高音弦 C4倍音特性 (C4/261.626Hz)

Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) STL-1 高音弦 C4倍音特性 (C4/261.626Hz) 波形
STL-1 高音弦 C4倍音 (C4/261.626Hz)

STL52-1と比較すると基音以下の非整数倍音が大きく、500~2kHzにかけて倍音の出力がかなり高めです。3k~4kHzの倍音も若干出力が高いため、文字通りアイスピックのように鋭い高音を奏でます。

力強く切れ込むシャープな高音は、他のエレキギターでは再現が難しい唯一無二のサウンドです。『テレキャスターと言えばコレ!』と誰もが思い浮かぶ音である反面、高音が煌びやか過ぎて融通が利かない側面を併せ持ちます。

管理人

これらの結果は、STL52-1がアルニコ5とアルニコ2の長所を『最大限同時活用している』ことを裏付けているね!

テレキャスの高音を個性が失われぬ範囲内で制御して万能な音色へ昇華させているよ!

C4倍音特性波形の周波数目安

中央に灰色線が入った山が基音(C4)の261.626Hz
偶数次倍音:第2倍音(523.252Hz)、第4倍音(1,046.504Hz)……
奇数次倍音:第3倍音(784.878Hz)、第5倍音(1,308.13Hz)……
基音以下の帯域や倍音間に出現する小さな山が上記で説明したシャギーな非整数倍音

STL52-1のオーバードライブ周波数特性

最後にアンプで深く歪ませた、オーバードライブ時の周波数特性を確認です。

Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) STL52-1 Five-Two Tele Bridge オーバードライブ 周波数特性 波形
STL52-1 オーバードライブ 周波数特性

低音5、中音4、高音7というトーンチャートのバランスそのままに、低音と高音それぞれにピークのある波形となっています。低音は250Hz付近を頂点としつつ、100~350Hz付近まで安定して高い数値を計測です。100Hz以下は一気に減衰するため重低音は期待できませんが、この点はテレキャスター全般に共通しています。

400~2kHzまで広範囲で平坦な谷間を形成するため、ゲインを上げるほど中音のコンプレッション感が高まる印象です。3kHz以降は高い出力を保ち、13kHz付近の超高音までプレゼンスの効いたドライブを響かせます。各帯域の足し算でサウンドメイクがしやすく、ギターの使用本数に制限のある現場等で扱いやすい周波数特性です。

管理人

リードの力感を求めるなら中音を、テレキャスの鋭さが欲しい時は高音をブーストすることで狙ったサウンドが得やすいね!

オーバードライブ周波数目安(左から順に)

赤線:100Hz,200Hz
橙線:400Hz,800Hz
桃線:2kHz,3kHz,6kHz

Seymour Duncan STL52-1 Five-Two Tele Bridge まとめ

アルニコ5とアルニコ2の長所を融合させることで、使い勝手の良いオールラウンドな音質を実現しています。アルニコ2では低音弦の浮つく感触が物足りず、アルニコ5では高音弦が耳に刺さると感じる方に最適なピックアップです。

Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) STL52-1 Five-Two Tele Bridge まとめ

ある種融通の利かないテレキャスターの高音を適度に制御し、幅広いジャンルへ適合するバランスの良いトーンに仕上がっています。ギター1人編成のバンドやギターを1本しか持ち込めないステージなど、制限のかかる環境でも頼りになる万能モデルです!

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