【レビュー】 Acepro AE-204 テレキャスタータイプ 炭化メイプルの謎💖

2021年9月10日ギター,エレキギター,レギュラースケール,Acepro,AE-204,ACE Guitars,テレキャスタータイプ,炭化メイプル

👆 Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3

目次

Acepro AE-204 テレキャスタイプの仕様に注目!

近年は国内で流通していない楽器も、通販で簡単に購入出来るようになりました。ハイエンド機種から超低価格機種まで、玉石混淆のカオスな世界は広がるばかりです。海外のバイヤー勢も日本を意識してか、日本語の紹介文を添えた商品も増えています。ところが自動翻訳らしい香ばしい説明が多く、意味不明な文言が多いのも事実です。


【スクールシーズン 特別プロモーション】 LP SGギターハムバッカーピックアップ、ローズウッドメープルウッドマグネットネックブリッジピックアップハムバッカーLP SGギター用フレーム付き【クリスマスプレゼント、ニューイヤーギフト】

👆 滑らかな表面を持つ繊細な出来映え ……とのこと

例えばAmazonの安ギターパーツは、微妙に惜しい日本語説明がお決まりとなっています。一応意味が通じない事も無いのですが、購入者視点では若干不安になるのも確かです。意図的にインスタの写真並みに文言を盛っている場合もあり、見極めは慣れを要します。そんな訳で管理人は高級機には手を出さず、専ら低価格機ばかり漁っている次第です。

低価格海外ギター紹介過去記事

日本でも低価格と思えぬ機種が増えてきましたが、それは海外も同じと言えるでしょう。例えばACE Guitarsが展開している、Aceproブランドは製品数が超多彩となっています。Aceproはレギュラーラインのエレキギターだけでも、なんと120種以上もあるのです。ヘッドレスやトラベルギターなど、現在流行の軽量タイプもきちんと抑えています。

けれども主力となっているのは、やはり標準スタイルのギターの模様ですね。日本では契約店を通して、テレキャスタイプやダブルネック等が少数流通しています。AliExpress等は更に多くの機種が手に入るので、暇な時にでも覗いてみてください。

What is 炭化メイプル?

今回管理人が入手したギターは、 Acepro AE-204 というテレキャスタータイプです。リアハム+フロントP-90な構成も然ることながら、ルックスもかなり目立ちます。スポルテッドメイプルなトップが絶妙にエロく、購買意欲を掻き立てられました。それ以上に気になるのは、仕様一覧に記載されている『炭化メイプル』の文字です。

外観から察するに炭化処理木材(=ローステッドメイプル)と推察しますが、真偽は分かりません。もしかすると、本当に炭化メイプルという謎素材を使っている可能性もあります。気になって眠れなくなってしまったので、流れるようにカートインをキメました。注文からEMSで約1週間、思っていた以上の早さでAcepro AE-204とご対面です。

開封の儀 Acepro AE-204

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ 梱包

商品はギター用発泡スチロールを使用した梱包で、全面テープ貼りで届きました。海外から自宅直でEMSを使った配送の場合、高確率でこの梱包に当たる気がします。開封時にスチロール片がかなり散らばるので、予め掃除機を用意しておきましょう。

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ 内部梱包

内部も発泡スチロールがギッシリ詰まっており、衝撃等のダメージは皆無です。付属品はロッドとサドル用六角レンチ2種に、おまけシールドが1本となっています。

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ 付属品

パっと見はほとんど写真の通りで、スポルテッドメイプルの存在感が抜群ですね。自慢の炭化メイプルも黒々としており、この外観だけでも元が取れました。

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3

早速本機をルックス、演奏性、サウンドの観点からザックリと紹介していきます。

Acepro AE-204 基本スペック

ルックス Acepro AE-204

本機は3種のカラーが用意されていますが、深緑のNo.3モデルをチョイスです。光の当たる角度で微妙に色合いが変化するなど、独特の渋さがたまりません。スポルテッドメイプルの暗い筋も良く出ており、第一印象は◎と言えるでしょう。ダーク系の色合いが好みならば、このNo.3モデルはかなりハマると思います。

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 トップ

ピックアップの構成もパンチが効いており、近代的なテレスタイルですね。写真では分かりにくいですが、ネックはグロス仕上げとなっています。黒々とした炭化メイプルが一層黒光りするため、インパクトがとても強いです。ハードウェアはクロームで統一されており、銀色の光沢がアクセントになります。

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 ピックアップレイアウト

遠目に見る分には満足度が激高ですが、近寄ると価格相当な面も多いです。全体的にフィニッシュの研磨不足が否めず、実はそこまで光沢がありません。あくまで想像ですが、国内流通機よりも磨き工程が省略されていると思われます。細部に組み上げ時の傷も目立ち、木屑のついたまま塗装されている箇所も発見です。

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 塗装面の木屑混入

価格を考慮すると相当頑張ってはいますが、コスト面の限界が見え隠れしますね。気になる人は仕上げ用耐水ペーパー等を用意し、再研磨をしても良いでしょう。管理人的には気にならないポイントなので、そのまま使う事にしました。概ね納得のいくレベルにはあるため、価格以上を過度に期待しない方が無難です。

演奏性 Acepro AE-204

外観はインパクトのある本機ですが、楽器としては使い勝手の良さが肝となります。演奏性に関連する各部パーツの性能について、要点を絞って見ていきましょう。

ペグ Acepro AE-204

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 ヘッドトップ

チューニングギアはエントリー機御用達の、一般的ロトマチックペグです。光沢の強いクローム仕上げで、初期状態のトルクはかなりキツメとなっています。

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 ペグ

そのままでも問題はありませんが、少しネジを緩めた方が調整しやすいですね。精度は可もなく不可もなくといった所で、現状のままでも十分使用出来ます。

オクターブチューニング

工場から直送品とあり、出荷時は販売元による初期調整やメンテナンス等はありません。製造時の状態のまま、検査を通過した個体がすぐに出荷されているものと推測です。そのため開封直後は、オクターブチューニングが一部合っていない状態でした。

管理人の個体は1~5弦はそのままでもOKでしたが、6弦のみかなり狂っています。調整幅があるので大丈夫だったものの、入手時は必ず確認した方が良いでしょう。

弦高 Acepro AE-204

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 弦高

弦高は気持ち高めのセッティングで、全体的に2mm前後となっていました。開封直後の12フレット実測値では6弦側が2.1mm程度で、1弦側が1.8mm程度です。PlaytechやAria Pro II等も出荷時は2mm前後なので、極端に高い訳でもありません。弦高はまだまだ下げる余地があるため、気になる場合は好みの高さに調整しましょう。

ネック Acepro AE-204

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 ネック

炭化メイプルネックはグロス仕上げとなっており、全面的に適度な艶を放っています。見た目の印象はとても良いのですが、随所の仕上がりは雑な所も多いですね。指板と本体の境目などは、部分的にフィニッシュが筋状に凝固しています。触って段差を感じるレベルではないものの、もう少し頑張って欲しかった所です。

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 ネック境目

グリップが太そうなイメージを与えますが、本体は通常のCシェイプとなっています。グロス特有の触感があるものの、指板上の弦の滑り具合はかなり良好です。適度な滑らかさがあるため、チョーキングやグリスも演奏しやすいと思います。

ナット Acepro AE-204

エントリー機の中でも、仕上がりムラが顕著に表れるのがナットです。量産品を未加工で接着している場合が多く、試奏時のチェックは欠かせません。本機のナット材は記載がありませんが、随所に雑さが目立つ加工となっています。

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 ナット

溝切自体は問題ないものの、仕上げの研磨がほとんど行われていないのです。面取りがされていない箇所もあり、触ると指が切れそうな不安を与えます。表面もザラザラのままなので、入手時には必ず確認した方が良いですね。とりあえずピッチの狂い等は無いため、外観を整えればOKだと思います。

フレット Acepro AE-204

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 フレット

フレットはミディアムタイプを採用で、背はあまり高くないタイプです。若干表面がくすんでいたものの、クロスで拭くだけで元の光沢を取り戻しました。末端処理は価格帯相当ですが、引っかかりを感じる事もなくプレイ出来ます。クロスを上下させて繊維が絡みつく事も無いため、十分に合格ラインです。

ブリッジ Acepro AE-204

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 ブリッジ

ブリッジはテレキャスタースタイルですが、ハムバッカーザグリとなっています。ハードテイルの裏通し専用なので、ブリッジエンドから弦を通す事は不可能です。サドルはいかにもエントリー機な外観をした、ブロックタイプを採用しています。見た目にテレキャスらしさが無いため、パーツ交換の筆頭に挙がるかもしれません。

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 裏通し

けれども機能的な問題がある訳でもなく、現状のままでも十分に使用可能です。オクターブと弦高の調整幅も十分残っており、弦アースもきちんと処理されています。テレキャスターの部品構成に先入観がなければ、ほぼ問題になる点は無いです。むしろ3点サドルよりも微調整が効くので、使い勝手は良いと思います。

電装系

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 電装系

コントロール系は通常のテレキャスターに近く、スイッチのみST系の3Wayです。1VOLUME&1TONEの標準的設計で、ポットのトルクも良好となっています。サイドジャック仕様のアウトプットは、キャッツアイ型のプレートを搭載です。

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 サイドジャック

操作性に問題はありませんが、テレキャスターの構造上どうしもノイズが多くなります。ピックアップとアンプが干渉する場合があり、ノイズの出やすい向きがある様子です。内部はノイズ処理が一切行われていないので、誘電塗料等を使用しても良いと思います。

サウンド Acepro AE-204

テレキャスターにハム&P-90の組み合わせは、音のイメージが浮かびにくいハズです。けれどもひと昔前は変化球的だったこの構成も、最近は良くみかけるようになりました。地味にP-90ブームが来ているのか、何かとフロントP-90型が増えているように思います。テレキャスに混ぜるな危険なコンビが、どのような音色を奏でるかに注目ですね。

ピックアップ リア

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 ピックアップ リア

リアのハムバッカーはTesla Pickups製で、リバースゼブラのVR-NITROだと思われます。ミッドレンジが強烈過ぎる程に強烈となっており、テレっぽさが皆無のサウンドです。600-1kHzに音が集中していて、ローはかなり絞られた設計となっています。

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 ピックアップ リア 周波数特性

2-3kHzもかなり強調された音ですが、テレキャスの構造的なシャギー感も健在です。よって芯があるのに飽和感も強いという、とても不思議な音色を再現してくれます。普遍的なテレキャスターの音は出ませんが、面白いサウンドメイクが可能ですね。

ピックアップ フロント

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 ピックアップ フロント

フロントはTesla製では無く、ノーブランドのP-90タイプが搭載されています。こちらはローの出方が強い印象で、ミッドもハイもリアより控えめの音色です。P-90というよりは、ローゲインハムバッカーの音色に近いかもしれませんね。リアと同様にテレキャスらしからぬ音となっており、歪ませると音がゾンゾンします。

Acepro AE-204 テレキャスタータイプ No.3 ピックアップ フロント 周波数特性

いずれも好みの音ではあるのですが、如何せん文章化が難しい音色です。分類的にはヴィンテージ系に近く、クリーンも歪みも個性的なトーンを創出します。大半の人が聞きなれない音だと思いますので、オンリーワンな音を目指しましょう。

Acepro AE-204 総評

低価格帯の中では頭一つ抜けている、キャッチーなルックスに心惹かれるモデルです。仕上がりの面では価格相当な所もありますが、総合的な満足度は高いと思われます。ギターの調整がある程度可能ならば、簡単な初期調整だけで大化けする可能性が大です。

Acepro AE-204 総評

反面初心者には不向きなので、とりあえず調整前提で購入した方が無難だと思います。ブリッジサドルにペグやナット、ピックアップと部品を弄れる箇所も多めの機種です。改造ベースにも向いているため、好みのパーツに交換する事で更に愛着が沸くハズです!

🏃💨 Acepro AE-204 売り場にダッシュ💖


👑「他のギター紹介記事も読みたい気分💖」