【ダイムバッグ・ダレルの音】Seymour Duncan SH-13 レビュー!Dimebuckerはどんな音か徹底解説

👆 Seymour Duncan SH-13 Dimebuckerの音質を解析&レビュー!
目次
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Seymour Duncan SH-13 Dimebucker ダイムバッグ・ダレル シグネチャーの音の特徴をレビュー!
今回は Seymour Duncan (セイモア・ダンカン) より、SH-13 Dimebucker (ダイムバッカー) をレビューです。SH-13はその名の通り、故ダイムバッグ・ダレルのシグネチャーモデルとなっています。

ビル・ローレンス製L-500風ブレードタイプポールピースを採用し、材質はステンレス (SUS440C) です。マグネットはセラミックを搭載で、サチュレーションレベルに定評があります。
出力はダンカンでも屈指の9.4の設定である事に加えて、高音域も8と突出した設計です。反面中音域は5と控えめで、いわゆるドンシャリ系に分類される事が多いかもしれません。
ただし当人曰く、サウンドに『薄さではなくソフトさ』を求めた結果との事でした。その辺のコイルアレンジがダンカンらしく、いい意味でやや癖のある高音域の特性を誇ります。
本記事では倍音特性の他、クリーンからハイゲインまで4通りのGAIN設定でSH-13の周波数特性を解析です。本機とL-500で迷っている方は、ぜひ購入前の参考にご活用ください!
付属品(エスカッション&スクリュー)について
ちなみに純正の付属品は木ネジとなっていて、先端が尖っています。ピックアップのベースが樹脂製につき、穴がネジ切りされていない点に注意です。
公表データの確認:Seymour Duncan SH-13 Dimebucker ダイムバッグ・ダレル シグネチャー
ブランド:Seymour Duncan ( セイモア・ダンカン )
モデル:Dimebucker ( ダイムバッカー / Signature Dimebag Darrell Humbucker Pickup)
型番:SH-13
マグネット:セラミック
直流抵抗値:16.5kΩ
アウトプットタイプ:High
出 力:9.4
トーンチャート:低音域 6 / 中音域 5 / 高音域 8
レゾナントピーク:5.10kHz
推奨ボディ材:ハムバッカーがマウント出来る構造であればピッチを問わず何でもOK
推奨指板材:ピッチを問わず何でもOK

SH-13 Dimebucker 倍音特性 (E2/82.407Hz)
まず完全なクリーンセッティングにて、E2開放弦を使った倍音特性を計測しました。
高出力を物語るように基音の山が非常に太く、低次倍音も強めに出力されています。第2~第4倍音が良く出ているため音像はクッキリしており、ローエンドが荒々しくもタイトです。

第5倍音以降は基音より控えめの出力となるため、中音域の主張が強くありません。中高音以降の高次倍音は出力の高い箇所と部分的に途切れる箇所も散見しているため、鼓膜に食らい付くようなバイト感があります。

パっと爆ぜながら点滅するような高音の煌めきも独自性が高く、ハイゲインモデルではあまり見られない響き方です。先述の『薄さではなくソフトさ』を象徴しており、高音に鋭く切り込み過ぎない柔軟性を実感する事でしょう。
倍音特性波形の周波数目安
左端の山(中央灰色線)が基音82.407Hz 偶数次倍音:第2倍音(164.814Hz)、第4倍音(329.628z)…… →ナチュラルで暖かな傾向の響き、多いほど親しみを感じやすいという研究結果も 奇数次倍音:第3倍音(247.221Hz)、第5倍音(412.035Hz)…… →金属的で冷たくメカニカルな傾向の響き 非整数倍音:各倍音の谷などに含まれるが音程を感じさせない
SH-13 Dimebucker クリーントーンの音質解析&レビュー
続いて倍音計測時と同じくGAINを限界まで下げ、完全なクリーンに設定しています。160~200Hz付近に音の重心がありますが、400Hz付近に大きな谷のある波形を形成です。

しかし500~3kHz付近は安定して高く、ここまでは普通のドンシャリ系となっています。ところが4kHzと6kHzを境に、2段階ガクっと一気に落ち込む高音域が存在です。
SH-13 Dimebucker クランチの音質解析&レビュー
少しだけ歪ませると重心が軽くなり、全体的にトーンが高音域寄りに変化します。

音の重心が300Hz付近にシフトし、400~1.4kHz付近までが控えめとなる傾向です。ドンシャリ感は強くなく、クリーンで激減した超高音域も滑らかな減衰に変化しました。
SH-13 Dimebucker オーバードライブの音質解析&レビュー
オーバードライブ程度に歪ませると、低音域のパワーが蘇り音の重心がしっかりします。加えて400~2kHz付近がクランチ以上に深く緩やかな谷となり、ドンシャリ感が増長です。

2k~6kHz付近もハイパワーですが、6kHz以降でやはりガクっと減衰する傾向となります。高音域が伸びそうで伸びきらない雰囲気があるのは、この辺の特性が原因と推察です。
SH-13 Dimebucker ハイゲインの音質解析&レビュー
GAINを限界まで上げると波形がクリーンに近くなり、一層極端な谷状に変化します。低音域は200Hz付近に集中し、中音域は400Hzが底となる広くて深い谷間を構築です。

高音域は1k~3kHz、3k~6kHzで段になる箇所があるものの、高いレベルを維持します。そして6kHzを境に強烈な落差が発生し、超高音域があまり伸びないのが印象的です。
波形の周波数目安(左から順に)
赤線:100Hz,200Hz 橙線:400Hz,800Hz 桃線:2kHz,3kHz,6kHz
Seymour Duncan SH-13 Dimebucker ダイムバッグ・ダレル シグネチャー 音質解析&レビュー まとめ
おそらく本機はコンセプトとして、軽い歪みでの使用は想定されていないと思われます。クランチとオーバードライブは特性が安定せず、本機の特徴を前面に主張しにくいです。クリーンとハイゲインの特性こそ、本機の狙いを100%体現していると言えるでしょう。

ドンシャリ風でありながら、超高音域を大胆に絞った設計には凄まじい個性を感じます。ソリッドステートアンプでも、歪みが鋭くなり過ぎぬよう配慮したのかもしれませんね。トップエンドのクセを把握しつつ、アグレッシブなサウンドメイクに活用して下さい!
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